ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1795番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/12
国語の成績を上げるために――読解問題の解き方、記述の仕方 as/1795.html
森川林 2013/04/24 14:23 


 選択式の問題の解き方のコツは、これまでにもいくつか書きました。
「国語の勉強法」
https://www.mori7.com/as/769.html
「読解力をつけるには」
https://www.mori7.com/as/514.html

 今回は、選択式の解き方ではなく、文中から文を抜き出す形の問題についての説明です。

 まず第一に、問題を解く力以前に、文章を読む力がなければなりません。問題文を読まずに、設問を見て設問の周辺だけの文章を読んで書くのでは正解率は上がりません。

 なぜ問題文を読まずに解こうとするかというと、まだ読む力がないからです。なぜ読む力がないかというと、その生徒が普段なじんでいない語彙があちこちに使われているからです。
 大人でも、初めて経済学の本を読むとか、哲学の本を読むとかすると、なじみのない語彙があちこちに出てくるので、普段と同じペースでは読めなくなります。これと同じで、子供にとってなじみのない言葉が続くと、全体を読むのが億劫になるのです。

 ですから、問題を解くコツを学ぶことと並行して、入試問題に出てくるような文章を読み慣れておく必要があります。問題集の問題文を読んで、その内容を身近なお父さんやお母さんに説明する練習をしていくと読む力がつきます。ただし、注意することは、説明がどんなに下手でも忍耐強くにこやかに聞いてあげることです。

 第二に、問題の文章を線を引きながら読んでいくということです。
 一般に、難関校ほど、国語の問題文は長くなります。何ページにもわたるような文章を読むときに、自分で傍線を引いた箇所があると、その周辺にどんなことが書いてあったかがわかりやすくなります。
 だから、傍線を引く箇所は、大事なところというよりも、自分がよくわかったところや、印象に残ったところになります。

 第三に、設問に該当する箇所を問題文中から探します。「文中の言葉を使って」という条件が書いていない場合でも、文中の言葉を生かして書いた方が点数はよくなります。それは、採点する人が理解しやすいからです。

 国語の問題の原則は、答えは文中にあるということです。しかし、その文中の場所が問題です。易しい問題では、設問で指示された箇所の直後に答えの文章があります。難しい問題の場合は、設問で指示された箇所の前の方に答えの文章があります。更に難しい問題の場合は、設問から大きく離れたところに答えの文章が載っています。
 ですから、難しい問題になると、疑問を感じさせるような正解もよくあります。時には正解が間違っていると思われるものさえあります。

 国語の問題は点数を見るのではなく、どういうレベルの間違いをしているか見る必要があります。そして、内容を把握している上での間違いであれば、その問題を正解にできるまでがんばるというのは多くの場合時間の無駄です。国語の問題は確率的にできればよいと考え、それよりも確実に正解を絞れる他の勉強に時間を割いていくことです。

 第四に、志望校の傾向を知ることです。国語の問題は、それが難しい傾向として出されているか易しい傾向として出されているかで、取り組む姿勢がかなり違ってきます。
 言葉の森で毎月4週目に、選択式の読解問題を出していますが、小学校5年生以上の生徒が初めてこの読解問題を解くと、かなり低い点数になります。それほど極端に難しい問題ではないのですが、比較的難しく作ってあるので、そういう心構えのない生徒はあっさり間違えてしまうのです。
 そういう生徒でも、解き方のコツを教えると、次の週からはすぐに得点が上がります。そして、解き方の要領がわかってくると、問題文を読むときも気合いを入れて読むようになるので、更に得点が上がるようになります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

初音ミク 20150319  
分かりやすいです!

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 

記事 1794番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/12
決まったことをきちんとさせ、そして褒めること as/1794.html
森川林 2013/04/23 04:25 


 勉強のよくできる子とできない子の差は、毎日の家庭学習の習慣の中にあります。
 毎日の家庭学習の習慣は、親の接し方によって左右されます。
 いちばん大事な基本は、子供のやったことをまず認めて、そして褒めることです。
 ところが、多くのお母さんやお父さんが、認めて褒めるのではなく、注意して直そうとするのです。

 例えば、音読を聞いたあと、「もっとこういうふうに読みなさい」というような注意です。又は、作文を書かせたあと、「ここの文がおかしいから直したら」などという注意です。子供に長文の説明をさせたあと、「もっとわかりやすく説明して」などという注意もそうです。

 子供の読んでいる本を見て、「もっとちゃんとした本を読みなさい」などという注意も同じです。

 注意したくなる気持ちは確かにわかります。子供の音読や作文や説明や読書は、大人から見れば欠点がすぐ目につくからです。

 しかし、そういう注意をされた子供の立場になって考えてみると、子供はこういうふうに思っているのです。
「せっかく、がんばってやっていたのに、そのがんばったところは全然見てくれずに、いつもだめなところだけ見つけて注意される」

 そういう気持ちが続くと、子供は、親の前で音読や作文や説明や読書をすることを嫌がるようになります。そうすると、毎日きちんとするという習慣ができなくなるのです。

 勉強のよくできない子の共通点は、毎日の決まった習慣がないことと、いつも注意されていることです。なぜ習慣がつかないかというと、いつも注意されるからなのです。だから、最初の出発点は、子供のやったことをいつもそのまま認めて褒めてあげることです。

 直したいところがあっても、そこには何も触れずにただ手放しで褒めることが大事なのです。下手な音読でも、「だんだん読むのが上手になってきたね」といつも褒めていれば、本当に上手になっていきます。逆に、「もっとこう読みなさい」と直そうとすると、どんどん下手になっていくのです。

 子供はどこで上達するかというと、注意によって上達するのではなく、継続によって上達するのです。継続させるためには、いつもいいところを見て褒めてあげることです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 勉強の仕方(119) 

記事 1793番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/12
作文が書けないときは、すぐに教室にSOSの電話を(生徒父母向け記事) as/1793.html
森川林 2013/04/20 17:56 


 作文は、課題によって書きにくい場合があります。特に、小3の感想文課題、小5の難しくなった課題、中1の課題、高1の課題などです。

 作文というのは、書くことに詰まると、あとは時間がたてばたつほど書けなくなるという性質があります。そういうとき、子供が自分で気持ちを切り換えるということはなかなかできません。

 ですから、小中学生の間は、作文は子供部屋ではなく居間で書かせるようにして、もし10分ぐらい書くことが止まっている状態があったら、早めに教室にSOSのお電話をするようにしてください。

 また、家庭では、次の週に書く課題について、子供がお父さんやお母さんに説明し、お父さんやお母さんがそれについて体験談の似た話をしてあげるような時間をできるだけ取ってください。事前にそういう話をしていると、難しい課題のときも比較的スムーズに書けるようになります。

 書くつど、「次どうやって書くの」と聞いてくる子の場合は、そのたびにお母さんが答えてあげるのではなく、最初に構成図を一緒に書いてあげるようにしてください。

 これらのやり方も、わかりにくいときは、いつでも教室にお電話でご相談ください。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生徒父母向け記事(61) 生徒父母連絡(78) 
コメント31~40件
……前のコメント
毎週作文を書く 森川林
作文の勉強というのは、負担の大きい勉強です。 だからこそ、 6/11
記事 5097番
読書を阻むもの 森川林
暇なときは読書をすればいいのですが、今は、スマホで情報に流さ 6/10
記事 5096番
国語の読解検定 森川林
国語読解の問題は、適当に解いて「当たった」「外れた」と言って 6/9
記事 5095番
デジタル教科書 森川林
デジタル教科書という考えがありますが、教科書とか自分の好きな 6/8
記事 5093番
国語読解クラス 森川林
 国語力は、知識として身につけるのではなく、国語力を育てる生 6/7
記事 5092番
国語力はテクニ 森川林
「国語力をつけるために、特に読書をする必要はない」という耳あ 6/6
記事 5091番
リアルな通学教 森川林
 未来の教育は、対話型の少人数オンラインクラスの教育になりま 6/5
記事 5090番
クリティカル・ 森川林
西洋には、批判を通して新しい考えが生まれるという弁証的な発想 6/4
記事 5089番
優しい母が減っ yori
私の母は、もう中学2年生なのに、スマホをもたせてくれません。 6/3
記事 979番
日本を復活させ 森川林
 日本を復活させる道筋は、創造教育文化国家を目指すこと。 6/1
記事 5081番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
バースデイ ゆめ
 今日、私は16歳になりました。  誕生日のことなんて 4/10
ゆめ日記
Re: トラン 森川林
 と書いた直後、「関税実施は90日間延期」ということで、大幅 4/10
森川林日記
トランプ関税そ 森川林
トランプ改善のその後。 貿易は収縮する。 アメリカ国 4/10
森川林日記
Re: 3月の 森川林
 よく考えたね。  でも、利己的と自己中心的は、意味が違う 3/25
国語読解掲示板
AIで宿題なん 森川林
AIで宿題なんて簡単にできるようになっている。 解決策は、 3/24
森川林日記
3月の小6の確 あかそよ
大問1-2 利己的と自己中心的はほとんど同じ意味だと思いま 3/23
国語読解掲示板
2025年3月 森川林
●小学校低学年の作文は、書いたあとの添削よりも、書く 3/22
森の掲示板
オープン森リン 森川林
オープン森リンのフォームをホームページに設置したら、早速、ア 3/21
森川林日記
SBペイメント 森川林
スクエアはもっと簡単にできたのに、SBペイメントは仕様書だけ 3/19
森川林日記
この1週間、ほ 森川林
 この1週間、ほとんど何も仕事をしなかった。  思索と森リ 3/12
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習