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成績をよくするよりも頭をよくすることを先に as/1883.html
森川林 2013/07/24 08:39 



 病気を治そうとして薬を飲むと、病気は治っても、その薬が体に悪い影響を及ぼすということがあります。

 勉強にも似たところがあります。
 成績をよくするために勉強することはいいのですが、叱られながら勉強をしていると、そのときは成績がよくなったように見えても、長い目で見て頭が悪くなっていくのです。
 だから、勉強の仕方で大事なことは、いつも明るく楽しくやることです。

 明るく楽しくやるためには、「何事もすぐにはできるようにならない」ということを教える側がよく知っていることです。
 大人はつい、自分が子供だったころのことを忘れて、自分ができることは子供もすぐにできると思ってしまうからです。


 今日のfacebook記事より。

====
 塩谷信男さんの本に、「病気を治すのではなく、病人を治す」ということが書いてありました。
 例えば、「自在力」という本。
http://www.amazon.co.jp/dp/4763199005

 病気のときは、病気を治すことも大事です。
 しかし、もっと大事なのは健康な体を作っておくことです。

 勉強も同じです。
 成績をよくすることは大事です。
 特に、受験のときは成績をよくすることがいちばんの目的です。
 しかし、もっと大事なのは普段から頭をよくしておくことです。

 仕事も同じです。
 売れるものを作ることは大事です。
 でも、もっと大事なのはいいものを作ることです。

 どちらか一方があればいいというのではなく、両方大事なのですが、その大事さに中心と周辺の区別があるということなのです。
====

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まだ作文を書いたことのない子でも始められる「お話し作文」 as/1882.html
森川林 2013/07/22 13:39 


お話しができれば誰でも書ける、新しい作文の勉強法

■準備があるから楽しく書ける

 お話し作文の中心は、お母さんとの楽しいお喋りです。
 親子で話をすることによって、子供の語彙が増えてきます。
 子供が話すときは、表現の語彙、お母さんの話を聞くときは理解の語彙が増えてきます。そして、理解の語彙が増えるにつれて、子供の理解力は更に増していき、やがて、その理解語彙が自分の表現する語彙に変わるにつれて作文も上達します。
 お父さんやお母さんと楽しく話をするという準備期間をたっぷり取ることが、作文を好きにさせるコツなのです。

■書かせて直すと苦手になる

 世間一般の作文指導では、まず子供に作文を書かせてしまいます。そして、間違いを直します。
 しかし、これは既に文章力のある大人向けの指導です。
 直す指導をすると、子供は作文がどんどん苦手になります。
 作文は直すことによってではなく、褒めることによって上達します。
 褒めるためには、最初から正しい書き方ができるようにしておくことです。
 正しい書き方を身につけさせるために、視写(書き写し)という方法を指導しているところもあります。しかし、これは子供にとって面白くない勉強です。
 作文は、自分で書くから面白くなるのです。

■お話し作文は読み聞かせと同じ

 読書の好きな子に共通するのは、子供のころたっぷり読み聞かせをしてもらったことと、お父さんお母さんが楽しそうに本を読んでいる様子を身近に見ていることです。

 お話し作文も同じです。
 お父さんお母さんが楽しそうに文章を書いているのを見ていれば、子供も自然に自分も文章を書きたいと思うようになります。
 そして、子供の話したことを、親が文章として書いてあげれば、それを読むことによって自然に正しい書き方を身につけていきます。

■親子の対話が頭のいい子を育てる

 子供の理解力、思考力は、日本語の語彙の質と量によって決まってきます。

 問題集を解くことによって身につける学力は、いつからでも間に合います。
 大事なことは、日常生活で豊かな日本語に触れる機会をたくさんつくることです。
 そのための最もよい方法が、親子で対話をすることなのです。

 親子の対話は、テーマがあると、自然に質が高くなります。
 作文を書く勉強を中心にして親子の対話を進めることが、これからの新しい勉強法です。

お話し作文の勉強の仕方

■まず、書くことを決めておきましょう

 お話し作文の勉強を始める前に、何を書くか決めておきましょう。
 子供にとっていちばん書きやすいのは、最近あった出来事です。ですから、「きょうのこと」「きのうのこと」「このまえのこと」などが最も書きやすい課題です。

 1週間以上前の話や、「ぼくのともだち」「わたしのゆめ」などの説明的な課題は、子供にとっては書きにくいものです。
 毎回同じ題名になってもかまいませんから、書きやすい身近な出来事を中心に書くことを決めておきましょう。

■先生からの電話があります

 毎週、決まった時間に担当の先生からの電話があります。
 最初は、子供さんが出て、先生と直接話をするといいでしょう。しかし、電話に出るのが苦手という場合は、無理に出なくてもかまいません。
 先生が子供さんと電話で話したあと、お母さんに代わってもらいます。

 先生からお母さんに、その日の作文の書き方のアドバイスがあります。
 その電話が終わったら、先生の説明をもとに、親子でお話し作文を作文を始めます。
(電話の時間は、合計7、8分です)

■お喋りをしながら楽しく構成図

 子供が最初に絵をかきます。絵は、作文用紙の表にかいても裏にかいてもかまいません。色を塗ると時間がかかることが多いので、色塗りまでしたい場合は作文が終わってから色をつけるといいと思います。
 絵をかくのが苦手な場合は、無理にかく必要はありません。
 絵をかくのに時間がかかる場合は、電話の前に始めていてもかまいません。

 絵をかき終えたら、お母さんが子供に話を聞いていきます。
母「きょうは、なにがあったの」
子「えーとねえ、きゅうしょくのじかんにバナナがでたの」
(などという感じです)

 お母さんは、子供の話したことをすべて肯定的に聞いて、それを構成図として書いていきます。

■構成図の書き方

 構成図を書くときに大事なことは、思いついたことを自由に書くことです。テーマからはずれていても、あまり重要でない話になっても一向にかまいません。
 たくさん書くことによって、考えが広がっていきます。
 文と文の間は矢印で結びます。この矢印は、書いた順序があとからわかるようにするためです。作文に書く順序ということではありません。

■構成図が書けたら読んでみましょう

 構成図は、楽しくお喋りをしながら書くのがコツです。ダジャレなどを言ったり書いたりしながら楽しく作文用紙を埋めていきましょう。

 構成図を書き終えたら、お母さんが矢印の順に読んであげます。子供が自分で読める場合は、子供さんに読ませてください。
 この構成図と子供のかいた絵を、先生に郵送で送ります。

 お母さんが書いている様子を見ているうちに、子供が自分でも書きたいという場合があります。そのときは、自由に追加させてください。
 ただし、自然に自分から言い出すまでは無理に書かせようとしないでください。

 子供が書いた文は、間違いがあってもできるだけ直さないようにしてください。
 間違いは、直すことによって正しくするのではなく、正しい書き方を何度も見せることによって自然に正しくしていくのが基本です。

■その後の発展的学習

 親子で一緒に構成図や作文を書いているうちに、次第に子供の書く割合が増えていきます。

1、親子の対話→お母さんが書く構成図→お母さんが子供に読んで聞かせる。
2、親子の対話→お母さんが書く構成図→子供が自分で読む。
3、親子の対話→お母さんが書く構成図→子供が構成図の追加を書く。
4、親子の対話→構成図→お母さんが書く作文→子供が作文の追加を書く。

 だんだんと子供の書く割合が増えていけば、そのうち子供が自由に作文を書くようになります。
 その場合、構成図は簡略化したり省略したりしてもかまいません。ただし、最初の親子の対話は続けるようにしてください。
 子供がなかなか書き出せないときは、またお母さんが構成図や作文を書く形に戻してあげてください。

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