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記事 1894番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
小学1、2年生は勉強の習慣を作る時期。小学3、4年生は学力の土台を作る時期。成績を上げるのは受験生になってから as/1894.html
森川林 2013/08/12 15:46 


 子供たちの勉強の様子を見ていると、それぞれの時期に必要なことをせず、逆に必要でないことに力を入れて苦労している様子をよく見ます。

 最も多いのが、小学1年生から4年生ぐらいまでの、勉強の習慣を作り学力の土台を作る時期に、成績を上げることに力を入れてしまう家庭が多いことです。

 ある教育サイトに、小3の子のお母さんからの、「漢字・指示語・熟語・ことわざ・慣用句など、国語のすべてが苦手で困っている」という相談が載っていました。問題集を何度も繰り返し解かせているそうですが成果が上がっていないそうです。

 苦手なことをなくすという勉強の仕方はもちろん大切ですが、問題は、この相談の対象となっている子が小学3年生であることです。
 小3で、なぜ「漢字・指示語・熟語・ことわざ・慣用句」などの勉強をしているかといえば、それは、塾でそういう勉強やテストをさせられているからです。
 小学生のころは、こういう成績を上げるための勉強はする必要がないのです。

 国語力のある子は、小3のころに、問題集を解くような勉強はしていません。家で楽しく本を読み、お父さんやお母さんといろいろな話をしています。
 つまり、小学校低中学年の間は、国語の勉強をするのではなく、生活を国語的なものにしていくことが大切なのです。

 生活を国語的にするとは、例えば次のようなことです。
 まず、家族全員でテレビを見る時間を決めることです。1週間の予定で毎日平均1時間というのが目安です。ゲームの時間も同じように子供が納得する範囲で決めてそれを守るようにします。こういう生活習慣を作るためには、まず親がテレビを見る習慣を改める必要があるかもしれません。

 次に、家庭での読書の時間を作ることです。そして、親が本を読んでいる姿を子供に見せることです。この場合は本は、もちろん雑誌や画集のようなものではなく、普通に文章として読む本です。親が日常的に本を読んでいる姿を見せれば、子供は自然に読書好きになっていきます。

 また、家庭での対話の機会を大切にすることです。だから、食事はできるだけ家族一緒にとります。もちろん、食事の時間になったら、テレビは消します。
 親子で楽しくお喋りをするためには、親は聞き上手である以上に、話し上手である必要があります。親子の対話には、親の側のちょっとした努力も必要なのです。

 以上のような国語的な生活習慣は、子供が小学校1年生のときにつければ簡単です。しかし、小学校3年生になると、新たな習慣をつけ直すことは難しくなります。小学校高学年になると、かなり努力をしないとできません。

 こういう国語的な生活習慣があれば、受験期に国語の成績を上げることは簡単にできます。しかし、国語的な習慣や土台のない子は、受験期に国語の成績を上げることはかなり難しくなるのです。



 子供たちの勉強の仕方の勘違いで次に多いのが、今後は逆に、受験期に成績を上げる勉強をせず、漠然と実力を上げる勉強をしている子が多いことです。

 これは、特に、小6,中3、高3の最後の1年間の勉強について言えることですが、この時期は、志望校の過去問を目安にして、その過去問で7割の得点を上げるためにはどうしたらいいかということを考える必要があります。
 しかし、この受験期になっても、過去問に取り組んでいない子がほとんどです。

 この過去問に取り組むことの大切さは、これまでに何度も記事を書いているので、関心のある方は、言葉の森の「HPの記事検索」で、「過去問」と入れて検索してくださるといいと思います。


▽関連記事
「小学1年生から高校3年生まで―言葉の森での勉強の仕方」
https://www.mori7.com/saisou13.html

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小1から小4までは、成績を上げる時期ではなく勉強の姿勢を作る時期 as/1893.html
森川林 2013/08/11 07:28 

(ケヤキの木の向こうから昇る朝日)

 小学校2、3年生で、「塾の宿題がたくさんあって大変だ」とか、「模試の成績がよかった」とか、「悪かった」とかいう相談をときどき受けます。
 小4までの成績は、その後の学力にはほとんど全く関係がありません。

 小5から次第に考える勉強になっていき、中3から高校生になるにつれて、更に考える要素が増えてきます。
 小4までの成績は、その土台として基礎的なことがしっかりできていればいいだけです。

 大事なのは、成績よりも勉強に対する姿勢と、本当の実力です。
 本当の実力は、テストの成績で見るものではありません。
 親子で話をして子供がまともに話の受け答えができていれば、それが実力なのです。

 facebook記事より。

====

 「宿題ならやるんですけど、自分でやるのはだめなんです」ということをよく聞きます。
 しかし、これでは話が逆です。

 宿題ならやるというやり方をしていると、宿題がなければやらないということになってしまいます。
 強制や賞罰でやらせることはできます。しかし、そうしているうちに強制や賞罰がなければ動かない子になっていきます。

 手間がかかったり、能率が悪かったりするように見えても、外からの強制ではなく、内側からの納得と自覚でやっていくことです。
 そういう習慣をつけられるのは、小学校低学年のうちです。

 しかし、その貴重な時期に、周りの子の成績が気になって、塾に行かせて強制的な宿題をやらせてしまう家庭が多いのです。
 小4までの成績は、その後の学力の伸びとは関係がありません。

 小学生のころは成績を上げる時期ではなく、勉強の姿勢と習慣を作る時期なのです。

====

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匿名 20170302  
強く共感します。

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