ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1894番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
小学1、2年生は勉強の習慣を作る時期。小学3、4年生は学力の土台を作る時期。成績を上げるのは受験生になってから as/1894.html
森川林 2013/08/12 15:46 


 子供たちの勉強の様子を見ていると、それぞれの時期に必要なことをせず、逆に必要でないことに力を入れて苦労している様子をよく見ます。

 最も多いのが、小学1年生から4年生ぐらいまでの、勉強の習慣を作り学力の土台を作る時期に、成績を上げることに力を入れてしまう家庭が多いことです。

 ある教育サイトに、小3の子のお母さんからの、「漢字・指示語・熟語・ことわざ・慣用句など、国語のすべてが苦手で困っている」という相談が載っていました。問題集を何度も繰り返し解かせているそうですが成果が上がっていないそうです。

 苦手なことをなくすという勉強の仕方はもちろん大切ですが、問題は、この相談の対象となっている子が小学3年生であることです。
 小3で、なぜ「漢字・指示語・熟語・ことわざ・慣用句」などの勉強をしているかといえば、それは、塾でそういう勉強やテストをさせられているからです。
 小学生のころは、こういう成績を上げるための勉強はする必要がないのです。

 国語力のある子は、小3のころに、問題集を解くような勉強はしていません。家で楽しく本を読み、お父さんやお母さんといろいろな話をしています。
 つまり、小学校低中学年の間は、国語の勉強をするのではなく、生活を国語的なものにしていくことが大切なのです。

 生活を国語的にするとは、例えば次のようなことです。
 まず、家族全員でテレビを見る時間を決めることです。1週間の予定で毎日平均1時間というのが目安です。ゲームの時間も同じように子供が納得する範囲で決めてそれを守るようにします。こういう生活習慣を作るためには、まず親がテレビを見る習慣を改める必要があるかもしれません。

 次に、家庭での読書の時間を作ることです。そして、親が本を読んでいる姿を子供に見せることです。この場合は本は、もちろん雑誌や画集のようなものではなく、普通に文章として読む本です。親が日常的に本を読んでいる姿を見せれば、子供は自然に読書好きになっていきます。

 また、家庭での対話の機会を大切にすることです。だから、食事はできるだけ家族一緒にとります。もちろん、食事の時間になったら、テレビは消します。
 親子で楽しくお喋りをするためには、親は聞き上手である以上に、話し上手である必要があります。親子の対話には、親の側のちょっとした努力も必要なのです。

 以上のような国語的な生活習慣は、子供が小学校1年生のときにつければ簡単です。しかし、小学校3年生になると、新たな習慣をつけ直すことは難しくなります。小学校高学年になると、かなり努力をしないとできません。

 こういう国語的な生活習慣があれば、受験期に国語の成績を上げることは簡単にできます。しかし、国語的な習慣や土台のない子は、受験期に国語の成績を上げることはかなり難しくなるのです。



 子供たちの勉強の仕方の勘違いで次に多いのが、今後は逆に、受験期に成績を上げる勉強をせず、漠然と実力を上げる勉強をしている子が多いことです。

 これは、特に、小6,中3、高3の最後の1年間の勉強について言えることですが、この時期は、志望校の過去問を目安にして、その過去問で7割の得点を上げるためにはどうしたらいいかということを考える必要があります。
 しかし、この受験期になっても、過去問に取り組んでいない子がほとんどです。

 この過去問に取り組むことの大切さは、これまでに何度も記事を書いているので、関心のある方は、言葉の森の「HPの記事検索」で、「過去問」と入れて検索してくださるといいと思います。


▽関連記事
「小学1年生から高校3年生まで―言葉の森での勉強の仕方」
https://www.mori7.com/saisou13.html

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
勉強の仕方(119) 小学校低学年(79) 

記事 1893番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
小1から小4までは、成績を上げる時期ではなく勉強の姿勢を作る時期 as/1893.html
森川林 2013/08/11 07:28 

(ケヤキの木の向こうから昇る朝日)

 小学校2、3年生で、「塾の宿題がたくさんあって大変だ」とか、「模試の成績がよかった」とか、「悪かった」とかいう相談をときどき受けます。
 小4までの成績は、その後の学力にはほとんど全く関係がありません。

 小5から次第に考える勉強になっていき、中3から高校生になるにつれて、更に考える要素が増えてきます。
 小4までの成績は、その土台として基礎的なことがしっかりできていればいいだけです。

 大事なのは、成績よりも勉強に対する姿勢と、本当の実力です。
 本当の実力は、テストの成績で見るものではありません。
 親子で話をして子供がまともに話の受け答えができていれば、それが実力なのです。

 facebook記事より。

====

 「宿題ならやるんですけど、自分でやるのはだめなんです」ということをよく聞きます。
 しかし、これでは話が逆です。

 宿題ならやるというやり方をしていると、宿題がなければやらないということになってしまいます。
 強制や賞罰でやらせることはできます。しかし、そうしているうちに強制や賞罰がなければ動かない子になっていきます。

 手間がかかったり、能率が悪かったりするように見えても、外からの強制ではなく、内側からの納得と自覚でやっていくことです。
 そういう習慣をつけられるのは、小学校低学年のうちです。

 しかし、その貴重な時期に、周りの子の成績が気になって、塾に行かせて強制的な宿題をやらせてしまう家庭が多いのです。
 小4までの成績は、その後の学力の伸びとは関係がありません。

 小学生のころは成績を上げる時期ではなく、勉強の姿勢と習慣を作る時期なのです。

====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

匿名 20170302  
強く共感します。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 小学校低学年(79) 

記事 1892番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
言葉の森のアフィリエイトシステムを構築中。その後、オープン長文システムを as/1892.html
森川林 2013/08/07 16:30 



 言葉の森では、講師ばかりでなく、生徒や保護者の方の中にも、パソコンやインターネットを日常的によく利用する方が増えています。
 そういう人たちが、言葉の森の紹介をしてくれるページを作る予定です。

 例えば、ご自分のブログやfacebookに、言葉の森の記事を紹介していただきます。その際に、その記事へのリンクを貼っていただきます。そうすると、そのリンクを通して言葉の森に来た人がカウントされます。
 そのためには、事前にご自分のコードを登録していただく必要があります。

 そのリンクを通ってきた人が、受講案内や体験学習を申し込まれた場合、リンクを貼っていただいた方には謝礼をお送りします。
 その謝礼は、アマゾンなどの図書券や賞品券にすることを考えています。それなら、メールアドレスのやりとりだけで済むからです。

 今、世の中は大きく変わっています。
 昔は、広告が人を引きつける力を持っていました。今でも、広告の力はまだ大きなものですが、それはほかに適当な代替手段がないからです。
 人間が何かを選択するとき、最も確実に思うものは知っている人からの情報です。それは、そこに人間どうしの信頼関係があるからです。
 また、ほとんどの人は、自分が本当によいと思うものしか勧めません。だから、使っている人からの情報がいちばん頼りになるのです。


 さて、アフィリエイトシステムを作ったあとに考えているのは、オープン長文システムです。

 言葉の森の小1から小3の読解マラソン長文は、講師が手分けをして作りました。それは、小学校低中学年の子が読むのにふさわしい、科学的で表現が洗練されていてしかも面白い文章というものがなかったからです。
 この読解マラソン長文集は、子供たちにも結構人気があります。それは、長文のところどころにダジャレが埋め込んであるからです。しかし、内容は

 この長文を更に拡張していくために、一般の方の参加を募ることにしました。
 ご自分が小さいお子さんを育てている方なら特に、子供たちにいい文章を読ませたいと思うことは多いと思います。平家物語や枕草子や論語・孟子の文章を読むのも悪いことではありません。しかし、現代人が必要なのは、現代語で書かれた優れた文章です。
 学校でも教科書の音読に力を入れるようになりました。しかし、教科書の文章は、必ずしも音読にふさわしいものばかりではありません。
 それなら、自分の子供に読ませたい文章を自分たちで作り、その文章を共有し合えばいいというのが、このオープン長文の趣旨です。

 このオープン長文は、その後、オープン教材へと発展させていく予定です。
 オープン教材の中には、オープン遊び、オープン読書、オープン行事など、オープンに家庭や地域での子育てを共有し合う機会も作っていきたいと思います。


 以上の案自体は、ずっと以前から温めていたものですが、システムとして作るとなると時間がかかるので、延び延びになっていました。
 8月はちょうど夏休みがあるので、この時間を使って取り組んでいきたいと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
インターネット(25) オープン教育(24) 

記事 1891番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
地震、噴火、津波の情報への対処法。国語の勉強法 as/1891.html
森川林 2013/08/06 06:32 


 タイトルにちょっとギャップがありますが、深いところでは関連しています。

 facebook記事より。

====

 いろいろなところから、地震、噴火、津波の予測情報が流れてきます。
 それらの中には確実なデータの裏づけのあるものもあります。
 心の準備をしておくのに越したことはありません。

 しかし、世の中は今、大きくよい方向に向かっています。
 こういうよい方向に向かい始めたとき、好転反応として悪いビジョンが出ることも多いのです。
 悪いビジョンが出ることが、本格的によい方向に進むための条件です。

 人間は、よいものよりも悪いものの方に関心を向けがちです。
 それは、生存本能として、悪いものにより多くの注意を向ける必要があったからです。

 しかし、それは同時に人間がこれまで自分を弱い存在だと見なしていたからです。
 自分の手で未来を作ることができるという自覚を持てれば、悪いものに大きく気をとられる必要はありません。
 そして、その自覚につれて、悪いビジョンも自然に解消していくのです。


 ここで一転、身近な子育てに関しても同じことが言えます。
 子供が成績をもらってくると、まず悪い成績のところに目が行きます。
 そして、よいところはそっちのけで、悪いところを直すことに気をとられます。

 しかし悪いところは、特定の原因があったからそうなったのではなく、これまでの生活で自然にそうなっていったものです。
 例えば、国語の成績が悪かった場合、それは国語の勉強をしなかったからではなく、日常の生活が国語的でなかったからです。
 例えば、読書よりもテレビ、対話よりもゲームというように、言葉を使わない時間が多かったから国語が苦手になったのです。

 だから、大事なことは国語の問題集をやることではなく、生活を国語的にしていくことです。
 そのためには、国語の勉強の目的を考えることです。

 まず、自分の得意なところ、優れているところに目を向けます。
 国語の成績が悪いと受験に困るから国語の勉強をするのではなく、将来自分の得意分野を伸ばしていくために国語的な力が必要になるから国語の勉強をするのです。
 そのために、生活を国語的にしていこうと自覚することによって、国語の苦手は解消していくのです。



 今朝も、明るい朝日が昇ってきました。
 と思っているうちに、西の方からポツリポツリと雨が降ってきました。
 でも、そのあとまたすぐ晴れてくるようです。

 適度な雨と適度な晴れで、今日もいい一日になりそうです。

 (中根)


▽「国語的な生活」の参考記事

「国語の力は、低学年からの国語的な生活の中で」
https://www.mori7.com/as/772.html

「国語の勉強は生活の中から―本当の国語力は作文の中に表れる」
https://www.mori7.com/as/1555.html

====

 ほかにも、

「新学年は、家庭学習を新しく始めるチャンス」
https://www.mori7.com/as/1491.html

「勉強の仕方総まとめ 1 小学校の早めの時期に作文を勉強する意味」
https://www.mori7.com/as/1617.html

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 自然災害(1) 
コメント11~20件
……前のコメント
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 3月の 森川林
 よく考えたね。  でも、利己的と自己中心的は、意味が違う 3/25
国語読解掲示板
AIで宿題なん 森川林
AIで宿題なんて簡単にできるようになっている。 解決策は、 3/24
森川林日記
3月の小6の確 あかそよ
大問1-2 利己的と自己中心的はほとんど同じ意味だと思いま 3/23
国語読解掲示板
2025年3月 森川林
●小学校低学年の作文は、書いたあとの添削よりも、書く 3/22
森の掲示板
オープン森リン 森川林
オープン森リンのフォームをホームページに設置したら、早速、ア 3/21
森川林日記
SBペイメント 森川林
スクエアはもっと簡単にできたのに、SBペイメントは仕様書だけ 3/19
森川林日記
この1週間、ほ 森川林
 この1週間、ほとんど何も仕事をしなかった。  思索と森リ 3/12
森川林日記
Re: 題名( さき
あなたのコードとパスワードが見つかりません、と表示されます。 3/9
森林プロジェクト掲示版
森プロの講師ペ さき
いつもお世話になっております。 森プロの講師ページが開かな 3/9
森林プロジェクト掲示版
BtoB集客1 大谷優花
《 法人向け集客を1件1,000円で 》 私たちは集客 3/8
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習