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7月の森リン大賞より(中2の部) as/1916.html
森川林 2013/09/04 09:43 




7月の森リン大賞(中2の部68人中)

「みんなちがってみんないい」

ききほ



「障害は不便である。しかし、不幸ではない」

という言葉を聞いたことがあるだろうか。乙武洋匡さんという、手足のない、先天性四肢切断症の方を知っているだろうか。乙武さんの「五体不満足」という有名な本がある。明るく前向きな乙武さんの痛快なエッセイだ。



 「僕には誰にも負けないことが一つある。それは、手と足がないこと」

この言葉を小学生のころに初めて読んだ。今でも分かっているとは言えないが、前よりは理解できた気がする。障害は一つの個性と言うことだろうか。私は、そう思う。「かわいそう」という目で見たくなかった。



 障害を持つ人と遊園地に遊びに行ったらどうするか?聞かれた時、難しい問題だなと思った。双方が嫌な思いをせずにいられる方法と言うものは、案外出てこない。乗りたいアトラクション、乗れないアトラクション。私が思いついたのは、「折り合いをつける」ことだった。その一人が楽しめなければ意味がない。しかし、その一人が楽しめるものだけをピックアップして乗るというのはどうだろう?私が、その一人だったら、心苦しいな、と思う。その一人に合わせすぎる気もする。過ぎたるは及ばざるがごとしである。例えば、ちょっとしたお礼に高級菓子をもらったら、「え、」と、感謝より先にいぶかしい気持ちが湧いてくると思う。それと同じことだ。みんなで乗れるアトラクションと、乗れないアトラクションの数を考えたり、グループを二つに分けて、一方がジェットコースターに乗ってくる間一方はゆったりファンタジックなものを楽しんだりする。個性だと言っても、出来ることとできないことを区別することは誰にだって必要だ。クロール25メートルを泳げない人に、100メートルの選手になれとは、誰も言わないし、本人だって立候補しない。



 傷つけられる権利という言葉も、私にとって衝撃的だった。過保護になってはならないのだと、知った。小学生のころ、何かで、性同一障害の方のインタビューを見た。彼女はタレントとして活躍中だという。想像もつかない大変な苦労をしてきたと思う。親は、当然テレビに出ることを、反対したらしい。それでも、彼女はテレビに出続けることを選んだ。度はあるけれど、苦しいことも経験なのだなと思った。辛い時期を乗り越えて、と言ってしまえば簡単だが、その機会は絶対に誰でも、経験しなければならないんだな、と思う。そうだ、その記事の見出しは「コンプレックスは個性に変えられる」だった。



傷つけあうことなく、平穏な毎日が続いていけば良いのだけれど、そうはいかない。心ない言葉を言われること、言ってしまうこと。日常茶飯事だ。傷つけてしまうことは、ある意味仕方がないことかもしれない。でも、その日から、時間がたてば、傷つけた自分の浅はかさに気付くのだと思う。この先、人に悲しい思いをさせないで生きていける自信はまったくない。しかし、時が経った後、過去の自分の過ちに気付ける人になりたいと思う。



 障害者と健常者。それは、「差別」ではなく、「区別」だ。どちらも寛容に穏やかに過ごせる日が来てほしい。上と下ではなく、対等な立場として、語り合えたら、その時は、幸せだなと思う。





順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1「みんなちがってみんないいききほ86130653737883
2子育て方りょうたろう85139661657289
3両親の子育ての仕方れたす85119452617295
4愛情があればそれでいい四葉のクローバー83102658587296
5幸せになる方法いゆん81101551666986
6あめとむちぎんぎつね8097158606593
7規則と自由ゆへぬ79143849809790
8本当の愛情とはタージー7985259647092
9子供の教育トレジャーハンター7892454566799
10手助けかこちゃん78102454546683

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小5から急に難しくなる作文課題で創造的な学力を伸ばす as/1915.html
森川林 2013/09/04 09:42 



 facebook記事より。

====

 これからの時代に必要な学力は、自分で何かを創造する学力です。
 知識を理解したり吸収したりする学力は、その創造する学力の土台になりますが、理解や吸収だけではもう不十分です。

 言葉の森では、小学校5年生のころから、課題の長文が急に難しくなります。
 難しい(が内容的には面白い)長文を読んでその感想文を書く練習をするのですが、生徒の年齢では、その長文を理解はできても発展させることができません。

 そこで、お父さんやお母さんとの対話が必要になってきます。
 お父さんやお母さんは、子供よりも人生経験が多いので、すぐに似た例を見つけてこられるからです。

 しかし、お父さんやお母さん自身が理解する勉強に慣れていると、似た例を見つけて話題を発展させるということがなかなかできません。

子:「こんなことが書いてあったんだよ」
親:「へえ」
子:「おもしろいね」
親:「うん、おもしろいね」
子:「何か似た例あるかなあ」
親:「ネットで調べたら」
子:「……」

という展開になってしまうことも多いのです。

 覚えた知識を披露することは誰にでもできます。
 大事なのは、その知識を自分なりに発展させることです。

 これまでの勉強のほとんどは、知識を覚えてそれを正しく再現する勉強でした。
 しかし、そういう学力は、人間がただ辞書の代わりになっているような学力です。

 これからの人間は、もっと人間でなければできない創造性を発揮する学力を育てていく必要があるのです。


▽関連記事
「これからの勉強はどうなるのか 1(作文はなぜ必要か)」
https://www.mori7.com/as/1663.html

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