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オリンピック開催をきっかけに明るくなる日本――勝敗を超えた世界を as/1921.html
森川林 2013/09/10 17:31 



 facebook記事より。

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 オリンピック開催が決まってから、日本全体が明るくなった気がします。
 もうほとんどデフレ脱却の気分。(気分だけですが)

 人間の意識の力の大きさを改めて感じます。
 もしかすると、アベノミクスの第5の矢は(そんなのあったか)、オリンピック開催をきっかけにして生まれたこのムードの変化だったのかもしれません。

 そして、7年後の新しいオリンピックは、これまでのようにあまりにも勝ち負けにこだわったオリンピックではなく、文字どおりスポーツの祭典になると思います。
 これまでの弱肉強食の競争社会が終わったあとの、世界中の人々が集まる大きなお祭りのようなものになるでしょう。

 同じ変化は、教育にも生まれていきます。
 今の教育は、受験という競争に勝つためのテクニックと詰め込みによって、科挙化した教育になっています。

 これからの教育は、バランスの取れた学力と創造性と共感性と社会貢献を目指したものになっていくでしょう。
 そんな7年後は、もう今日から始まっているのだと思います。



 雲が切れて、空が明るくなってきました。
 今日も、いい一日になりそうです。
 垣根の隅から、ブーゲンビリアが顔を出していました。
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日本(39) 

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勉強と同じぐらい大事なよい習慣作り as/1920.html
森川林 2013/09/09 07:08 



 facebook記事より。

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 子供が将来社会に出て仕事をするときにいちばん役に立つのが、子供時代のよい習慣作りです。
 例えば、ごく身近なことですが、返事は「はい」と言う。人に会ったら挨拶をする、などです。

 勉強はほどほどにできていれば、社会生活で困ることはありません。
 勉強のしすぎで、肝心のよい習慣作りが後回しになる方が困るのです。

 その勉強のしすぎのかなり大きな要因が、宿題のような半強制的な勉強です。
 逆に、よい習慣作りの最も大事な環境が、子供が自分で行う学習です。

 宿題ということで子供の意志と無関係に勉強をさせれば、確かに成績は上がります。
 しかし、その便利さに流されてしまうと、宿題があればやる、宿題がなければやらないという勉強スタイルになってしまいま。

 大切なことは、家庭で行う自学自習の骨格を決めておくことです。
 そして、起床、勉強開始、就寝の三つの時間を子供が自分で守れるようにしておくことです。



 もうすっかり秋の空になりました。
 今日は、まだ薄曇りですが、これからまた晴れてくるでしょう。

 道の途中にある学校の柵に、かわいらしい実がなっていました。
 夏の日差しでたくわえたエネルギーが、こんな形になったのでしょう。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

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子育て(117) 

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7月の森リン大賞(高校生の部)――作文は先取り学習ができないからこそ実力になる as/1919.html
森川林 2013/09/06 07:27 



 森リンの点数は、作文の点数というよりも、作文力の点数です。80点台後半の点数を取れるということは、作文力があるということです。

 どのくらいの点数がどのくらいの作文力かということをわかりやすく言うと、森リン点90点が大学で言えば東大レベルです。これは、これまで森リン点でたまに90点を取るぐらいの生徒が、そういう学力を持っていたからです。
 もちろん学力が成績になるためには、それなりの勉強の量と方法が必要です。しかし、森リン点が高いということは、それだけの潜在力を持っているということです。

 ところで、森リン点は、点数を上げることを意識して書くこともできますが、本当は点数は結果に過ぎません。森リン点の結果を生み出す源は、読書の質と量とこれまでの思考の蓄積です。
 だから、大事なことは、作文を上手に書くことではなく、本を読み自分の考えを深めていくことです。その読んだり考えたりした結果が、作文として表れてくるのです。

 今回のピルルさんの作文を見ると、複数の方法という構成も、取り上げている実例も、反対意見への理解を含む主題も、結びの自作名言も、高校生としてとてもよく書けています。
 これは、その場で努力してできるものではなく、普段からの読書と思索の蓄積があるからできることです。

 これは、前に森リン大賞として載せた中2のききほさんの「みんなちがってみんないい」にも、小6のりすっぴさんの「お米は命!」にもあてはまります。
 どの作文も、その背景に、その生徒の日本語力の蓄積があるのです。

 高1のピルルさんが言葉の森を始めたのは、小4になったばかりのころです。そのころに、自分が高校生になってこういう文章を書けるようになるとは思っていなかったと思います。
 誰にでも途中に様々なスランプがあります。しかし、勉強を続けていく中で、考える力や表現する力は確実についていきます。

 他の教科、例えば算数数学や英語や漢字の書き取りなどでは、学年を越えた先取り学習ができます。しかし、作文はそういうことができません。
 時々、よくできる低学年の生徒の保護者で、もっと先の学年の勉強をさせてほしいと言ってこられる方がいますが、作文はそういう先取りはできないのです。それは、この高校生の作文を見ればわかると思います。
 どんなに優秀な小学生でも、高校生のレベルの文章は、高校生にならなければ書けません。そして、それで充分なのです。

 だから、小学校中学年のころに、塾の勉強が忙しくなったからという理由で、作文の勉強をやめてしまう生徒がいるのは、本当にもったいないと思います。
 それは、たとえて言えば、料理の最も栄養のある中身を、噛むのが大変だからと言って捨てて、表面の栄養のない着色した部分だけを満腹になるまで食べているようなことだからです。
 何年かたったあとに、栄養のあるものを消化していた生徒と、栄養のない表面だけを食べていた生徒とでは、考える力に大きな差が出てきます。そして、その差は、大学に入り、社会に出るころには、更に大きな差になっていきます。

 小6や中3の受験期に、一時的に作文の勉強と受験の勉強が両立できなくなることはあります。しかし、その受験の一時期が終わったら、またすぐに再開するという長い展望で作文の勉強を続けていくことが大事なのです。


7月の森リン大賞(高1高2高3社の部137人中)
ちがうということ
ピルル

 私たちは多種多様な互いの差異を示し合う生き方をすべきだ。

 そのための第一の方法は、極端に平等を良しとする発想をやめることだ。私が好きなイラストレーターに中原淳一という人物がいる。彼は男性だが、女の人の良さがとてもよく表現された華やかで可愛らしい作品をたくさん残している。私が読んだ彼のエッセイの一部に男女平等の考えについての彼の考えが書いてあった。彼は、男女平等とは、女らしさや男らしさの良さが混同され、消えることではないと書いていた。同等の機会が与えられるのは良いことだが、それぞれの違いがなくなるのはよくないと考えていたわけだ。私はこの考えにとても共感した。確かに男女ではまず体のつくりが違う。構造という基本的な根本の部分が違えば周囲の物事への感性や対応の仕方が違ってくる部分は大きいだろう。しかし、そうした違いが魅力であると彼は主張していた。部分的には差異が劣って見えることもある。しかしそれは固定観念が優越をつけるだけで、全体的にはどちらにも欠けた部分は無いとする考え方は、私にはとても自然で心地よく感じた。現代では、男女の違いは一方的な差を生み、またその差が悪いものであるとする風潮があるように思う。だが、元々あるものの事実から生じる違いを認めることが、それぞれの違いが光り、皆が幸せになれる本来の平等への道なのだと思う。

 第二の方法は、子供たちに具体的な行動の方向性を社会が示すことだ。西郷隆盛の出身地である鹿児島県の加治屋町という集落に、郷中教育という教育方法がある。これは、集落の子供たちの年長者が年少者を指導、教育をするというものだ。指導をする範囲は広く、私生活から剣術、学問などを年長者は後輩たちに教えた。また、この教育方法では、剣術に優れないなら学問の能力を伸ばすというように、一つの型にこだわらず、多様性を認めていた。子供たちは個性を認められていたのだ。年長者は自分が幼い時、年上の子供に世話をしてもらったのだから、年少の子供たちにも同じように世話をする。この繋がりがずっと続いてゆき、信頼し合える頼りがいのある人間へと育てられてゆくのだ。問題を起こさせないよう、違いを目立たせずに教育しようとすれば、こうした教育はできない。はっきりとしたやるべきことの規定を周囲の社会が決めているからこそ、年齢の違う縦の繋がりの中、自分の立場を役割を見据えて自主的に行動できるのだ。もちろん、示された行動が子供たちの未来を限定するようなものでは意味が無い。周囲の環境が安定していることも大事なのだ。

 確かに、違いはあっても同じ機会を与えることは大切だ。個性が人それぞれであるように、可能性もそれぞれで、必ずしも差異によって可能性は限られるものではない。しかし、差異とは他者と比べて欠点になるものではなく、比べる必要の無い美点である。自らの持つ特徴をいかして高いレベルへ登り詰めようとする行動は周囲にとってもその人自身にとっても利益となる。面倒事が起きないように差異をならして全てを同じにすることは、表面的には管理が楽かもしれないが、どこかでひずみが生じる。一人一人の差異を、偏見無くただの事実として認めることが、のびのびとした自分らしさとまとまった社会をつくるのだ。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1ちがうということピルル90134262828583
2自由な競争ゆまり89130959767992
3手助けをするとは森?外86121057929495
4世代関係がないこときよほ86135859727286
5時代の変化らちす84926547479100
6時代と親子の関係もぐ月子83106358819389
7自分へのQuestionなすび83109058747083
8様々な考えなるか821327561059786
9競争心ハッピームーミン82105653666593
10社会で望まれるものななみ8085852727890

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