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長い字数の作文の宿題を出されたら as/1960.html
森川林 2013/10/17 20:36 



 小3の子が、学校から1200字の作文を書いてくるようにとの宿題を出されました。

 字数には個人差があり、長く書ける子と、長く書けない子の差は、はっきりしています。
 一般に、小3の生徒が書く字数は、300字から600字です。ですから、1200字の宿題というのは、どの子にとっても負担が大きすぎます。

 しかし、こういう長い作文を書く方法は簡単です。
 いっぺんに1200字を書こうと思うから大変なのです。日数に余裕があれば、1日目に400字、2日目に次の400字、3日目に最後の400字を書けば、合計で1200字です。
 このやり方は、夏休みの宿題の感想文を書くときにも使えます。

 ただし、1日目に何を書き、2日目に何を書き、3日目に何を書き、最後のまとめの感想をどういう形にするかというおおまかなレイアウトを考えるのはお母さんです。
 小学生の子供は、小5になるまでは、そういうレイアウトはまずできません。
 物事の全体の構造との関連で部分を見ることができる能力は小5から育つので、要約の練習なども小5からでないと無理があるのです。

 作文の宿題というのは、あまり意味がありません。
 書く力のほとんどは、読む力と考える力の結果であって、書く力そのものを伸ばす分野は限られているからです。

 書く力そのものとして伸ばす分野は、構成力、字数力、表記力です。
 作文の肉付けになる題材力、表現力、主題力のほとんどは、作文の中で勉強するものではなく、読む勉強と考える勉強の中で行うものです。

 だから、小学校低学年で毎日日記を書くというのも、実はそれほど勉強としての意味があるわけではありません。
 むしろ、日記を書かせて、書いたあと注意することによって、書くことを苦手にしてしまうマイナスの方が大きいのです。

 子供に間違いだらけの作文を書かせて、それを次々と直すというのは、最もよくない勉強法です。
 いい勉強法は、読む力をたっぷりつけて、自然に正しい書き方を最初からできるようにしておくという方法です。

 では、なぜ言葉の森では、小1(あるいは幼長)から作文の勉強をすすめているかというと、週に1回作文を書くことによって、毎日の読む勉強と話をする勉強のきっかけを作ることができるからです。
 「習い事は6歳から」とよく言われます。それは、6歳のころから始めたことは、勉強というよりも生活の一部になるからです。

 週に1回作文を書き、毎日音読をし、時々お父さんやお母さんと対話をするということが生活の一部になると、それだけで勉強の最も大事な骨格ができたことになるのです。

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匿名 20160421  
断言形でのたまう。すごい。

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作文の書き方(108) 

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疎外された消費から、主体的に参加する消費へ as/1959.html
森川林 2013/10/17 08:59 


 消費者は王様で、お客様は神様だと言われていましたが、これまでの王様も神様も、自分が受け取るものの生産から疎外されているという点で、世の中に対して主体的に参加しているとは言えませんでした。

 これからの消費者とお客様は、受け手でありながら送り手の側にも積極的に関わるようになります。
 そして、消費と生産の双方向からの融合が進むことによって、人間は疎外された消費者や、ある職業に固定された生産者である前に、その人の個性によって生きる存在になっていくのです。

 例えば、近所の八百屋さんで(今あまりありませんが)、大根を買った消費者が、別の日にはその大根を育てている農園で農作業に参加していたり、その大根を売っている八百屋さんが、休みの日にはお店を会場にして、自分の好きな音楽を近所の子供たちに教えていたりするようになるのです。

 その時代はもうとっくに始まっていて、これからは、それがあらゆるところに広がっていく時代です。
 言葉の森が今企画している森林プロジェクトやオープン教育も、そういう流れの中で生まれてきたものです。

「オープン教育」
https://www.mori7.com/ope/

 人間が生産者や消費者や職業や社会的役割という属性から自由になるにつれて、人間は本来の個性で生きるようになります。

 これまでの社会では、人間がそれぞれ特定な属性に縛られていたために、その属性のもとで全面性を獲得するためには、自分にないものを持つ他人を支配しなければなりませんでした。
 その時代が長く続いたために、今でもまだ人は、自分にないものを持つ他人がいると、うらやましい気持ちが起きてきます。
 そのうらやましさは、自分にないものを持つ他人に支配されたくないという感覚とうらはらの関係にあります。その感覚が、競争意識の源泉になってきたのです。

====facebook記事より。

 人間が個性的になると、自分が持っていないものを他人が持っていることに対して、うらやましいという気持ちは起きず、むしろ他人の長所を喜ぶようになります。
 それは、自分もまた、他人の持っていない長所を持ち、その長所どうしを互いに与え合う関係になるからです。

 これからの社会では、競争意識は次第に稀薄になります。
 競争を楽しむことはあっても、それに過度に燃えることはなくなっていきます。

 むしろ、肝心の決勝場面で大技をミスして笑いを取るような余裕を、多くの人が持つようになってきます。
 それは、競争そのものではなく、競争を味付けにした交流です。

 そして、競争の前提となっていた支配と所有の時代は遠ざかり、共感と共有の時代が始まっていくのです。

▽関連記事
「勉強のよくできる子こそ個性を伸ばす教育を」
https://www.mori7.com/index.php?e=1905

====

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善意の空転から、実利の回転へ as/1958.html
森川林 2013/10/16 10:45 


 facebook記事より。

====

 お金の役割は、貯めることにではなく、物を動かすことにあります。
 人間の希望や善意は曖昧なものなので、よほど強い動機がなければ物を動かすところまでいきません。

 ところが、お金を介すると、それほど強くない動機でもはっきりと輪郭が見えるようになるので、物事が動き出すのです。
 例えば、何かがほしいかどうかを尋ねられたとき、どのくらいほしいかを表すのがその物の金額です。

 人間の生活には、さまざまな制約があります。
 身体も、感情も、言語も、人間の自由を阻む本質的な制約です。
 しかし、それらの制約が同時に人間の創造性の前提になっています。

 お金もそういう制約のひとつです。
 だから、お金は、不自由さの源であるとともに、世の中を動かす動因でもあるのです。

 将来、お金の必要のない時代は来るでしょう。
 既に日本では、江戸時代に、お金が制約でない社会が萌芽状態で生まれていました。
 それが、「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」社会でした。

 そういう時代になったとき、必要がなくなるのは貯めるためのお金です。
 そのとき、お金の役割は、貯めるお金から動かすお金になります。

 これからの時代に必要なのは、お金を貯める人でも、お金を稼ぐ人でもなく、お金を動かせる人なのです。

 (中根)

▽関連記事
「これから来る経済の大きな変化(SF風) その1」
https://www.mori7.com/index.php?e=1809
(その1となっていますが、続きはまだありません。)

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競争の現実よりも、創造の未来 as/1957.html
森川林 2013/10/15 12:46 



 facebook記事より。

====

 現実の競争に目をむけるのではなく、未来の創造を目指すこと。

 今の世の中には、まだせちがらい競争が数多く残っています。
 0.1秒差や1点差を争うような競争で、勝者と敗者を分けるよりも、大した差がなければみんな勝者にすればいいし、敗者もいつでも敗者復活戦に出られるようにすればいいのです。

 今の目先のことを考えると、競争というものが大きな壁に見えてきます。
 しかし、未来から見てみれば、その壁に見えたものは、風が吹けば倒れてしまう張り子の壁なのです。(そういう言葉があるかなあ)

 しかし、単に競争がない平和な世界は、怠惰な安逸と紙一重です。
 人間は、イルカやクジラと違って、平穏な世界にはすぐに飽きて退屈します。

 そこで求められるのが創造です。
 競争の興奮よりも更に大きな感動を呼び起こす創造を、すべての人が携えて生きるのが未来の社会の姿です。

 だから、今の子育ての大きな方向は、子供の創造性を育てることにあるのです。

 (中根)

▽関連記事
「第三の矢は、エネルギー、農業、育児、観光。第四の矢は、創造教育。」
https://www.mori7.com/index.php?e=1895

--------
 これからの新しい教育の目的は、人間の創造性を育てることです。
 これまでの教育は、機械の部品のようにきちんと働く労働者を育てることを主な目的としていいました。これからは、新しいものを作り出す人を育てることが教育の主要な目的になります。
 例えば、ノーベル賞級の学者、自分で会社をおこす起業家、新しい芸術や文化のジャンルの創始者などです。これらの創造的な人が続々と現れる日本を作ることが、教育の目的になるのです。
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