facebook記事より。
====
子供がテストで悪い点数をとってきたとき、お母さんはどっしり構えて、
「大丈夫。実力があるんだから(笑)」
と、まず子供を安心させて、それからゆっくり内容を分析します。
子供が、「なんでこんなの勉強するの」「こんなのやりたくない」「つまらない」「面白くない」などと言ったときも、親はどっしり構えて、
「これは、大事な勉強だから続けるの」
と、当然のように言って、それからゆっくりやりやすい方法を工夫します。
大事なのは、親はいつもどっしり構えていることです。
子供は、自分のやりたくないことがあると、すぐに、「なんで」「どうして」などと言ってきます。
そのときに、同じレベルで答えようとすると、話がごちゃごちゃしてきます。
大事なことほど、理屈で説明しきれるものではありません。
子供が「なんで」と言ったら、親は迷わずに、「お母さんがよく考えて決めたことだから、『なんで』などと言わないの」と言っておしまいです。
親がいったんそういうどっしりした態度を見せれば、子供はすぐに納得して自分なりにがんばるようになります。
親の迷いがあると、子供はいつまでもぐずぐず言うようになるのです。
子供の意見や自主性を尊重するというのは、もっと別の場面でやることです。
肝心なことは親が決めていっていいのです。
例えば、掛け算の九九を、子供が、「なんでこんなことやるの」「やりたくない」と言った場合、ほとんどの親は迷いません。
自分自身がやってきた経験があるからです。
だから、「九九を子供がやりたくないと言っているんですけど」というような相談をするお母さんはまずいません。
ほかの勉強もすべて同じです。
ときどき、「子供が本を読まないんですけど」という相談があります。
それは簡単です。ただ読ませればいいのです。
読書には子供を引きつける力があるので、読んでいるうちに必ず読書好きになります。
子供にどう読ませるかを考えるよりも、何を読ませるかを考える方が大事なのです。
====
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。子育て(117)
(カタバミの花にとまっているモンキチョウ)
facebook記事より。
====
低学年で、作文を驚くほど上手に書く子がいます。
そういう子は、本をよく読んでいます。
そして、その本の文章をまるごと自分のものにしています。
しかし、小学3年生になり、自我が発達し自分の言葉で文章を書くようになると、以前ほど上手には書けなくなります。
それは、成長の表れです。
それを勘違いして、前のように上手に書くことを要求すると、今度は作文が苦手になります。
作文を比較しないというのは、他人に対してもそうですが、その子の以前の作文に対してもそうです。
その子が書いた今の作文のよいところだけを見てあげることが大切です。
では、低学年で作文を上手に書ける子については、どのようにアドバイスをしたらいいのでしょうか。
それは、作文に力を入れるよりも、読むこと、話すこと、体験することに力を入れることです。
作文は、そういう生活の結果であって、作文の勉強そのものが目的なのではないからです。
だから、低学年は、いくら上手に書けても、作文コンクールなどに応募しない方がいいのです。
コンクールに応募するようになるのは、小学校3、4年生からです。
その場合も、大人が手を加えるようなことは決してせずに、不十分でも子供の書いたものをそのまま送るようにしてください。
小学校3、4年生の子は、どの子も、年に何回かは傑作を書きます。
それは、誰もが、一生に何度かは詩人になるのと似ています。
人間には、みんな隠れた天才があります。
大事なことは、その天才を無理に引っぱり出そうとしないことです。
温かく見守っていれば、自然にその子らしい天才は出てくるのです。
====
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。小学校低学年(79)
過去問をもとにして、自分で作文を書いてみます。
言葉の森で教えるのは、全体の構成です。
本人が、お父さんやお母さんに取材しながら、実例と表現と感想を工夫して書きます。
誤字や誤表記は、先生がチェックします。
返却された作文は、よりよい表現や実例に書き直します。
こういう練習を10本ぐらい行うと、どういうテーマが出ても、自分なりのいい実例、いい表現を盛り込んで書けるようになります。
だから、中心になるのは、事前の準備です。
書いたあとの添削や講評よりも、事前に考えたり取材したりすることが勉強の中心になります。
あとは、何度も同じテーマで書いてみて、スピードと字数に慣れておくことです。
試験の本番になると気合いが入るので、普段の練習よりも速く長くいい作文が書けるようになります。
作文の試験は、通常の教科の試験と異なり、課題との相性などによる当たり外れがあります。
だから、受験生は不安になることが多いのですが、それまでに練習した自分なりの表現や実例のストックがあると安心です。
自分がこれまでに書いた作文の中のいい表現や実例を当てはめられれば、実力の100%を発揮できるのです。
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。受験作文小論文(89)
facebook記事より。
====
言葉の森に作文の勉強をしにくる生徒の動機は、低中学年の場合は面白そうだから、高学年の場合は、受験に作文があるからということが多いようです。
受験という目的があると、確かにみんなよくがんばります。だから、急速に上達します。
しかし、作文の将来の目的は、受験よりも「美」のようなものになると思います。
だから、これから力を入れていく分野は、プレゼン作文発表会にしたいと思っています。
10月4週に、通学教室で初めてのプレゼン作文発表会を行いました。
紙芝居+音楽+作文の朗読という形の発表です。
その一部を、発表会のページに掲載しています。
https://www.mori7.com/hpk/
次回はもっとたくさん掲載できると思います。
====
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。発表交流会(20)
facebook記事より。
====
作文の勉強をしていると、途中でどうしても書けなくなることがあります。
いったん書けなくなると、時間がたてばたつほど書けなくなります。
そういうときは、何とかがんばろうとは思わずにあっさり終了した方がいいのです。
そのときの親や先生のひとことは、「考えたことが勉強だから、作文を書いたという結果が残らなくたっていいんだよ」です。
作文の勉強の中身が、書くことにあると考えると、書いたあとの添削が指導の中心になります。
しかし、本当は、書く前の勉強が6割、書いている間の勉強が4割なのです。
書く前に身につくものは、題材力、表現力、主題力です。
書いている間に身につくものは、構成力と、字数を含めた表記力です。
題材力、表現力、主題力を身につけるためには、作文を書く前に、毎日課題の長文を音読し、家族でその似た例を話し合っておくことです。そして、普段から読書に力を入れておくことです。
こういう準備をしていると、途中で書けなくなるということはまずなくなります。
作文がなかなか書けないというのは、作文が苦手だからなのではなく、書く前の準備がまだ不足しているからということが多いのです。
====
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。作文の書き方(108)
facebook記事より。
====
受験が間近になると、親も子も成績にかなり敏感になります。
しかし、ここで大事なことは、模試などの点数に一喜一憂しないことです。
模試の点数は、作文に関しては全くあてになりません。
もちろん、ほかの教科も多かれ少なかれそうです。(志望校に特化した模試でないかぎり)
しかし、子供は点数に目を奪われます。
そこで、人生経験の豊富なお父さんやお母さんが、大きな心と笑顔で子供を安心させるアドバイスをしてあげるのです。
合格は大きな目標です。
しかし、それは長い人生の一コマです。
子供は、受験の勉強をしているだけでなく、そこで生き方の勉強もしているのです。
====
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。受験作文小論文(89)
言葉の森の今後のビジョンを簡潔に説明します。
ビジョンの分野を、項目指導になぞらえて、枝、葉、花、実で表すと、組織(枝)、広報(葉)、指導(花)、開発(実)となります。
■1、組織については、
・森林プロジェクト、言葉の森講師、オープン教育アシスタント、父母、生徒(卒業生を含む)のつながりを強化します。
■2、広報については、
・facebook、ホームページ、google+、ブログ、アフィによる情報発信を活性化します。
■3、指導については、
(1)
小学生向けの推薦図書一覧表を作成し、幼長~小2の実行課題(遊び、行事の作文課題)を作成します。
(2)
漢字読み、英語暗唱、算数数学問題、長文暗唱の家庭学習をアドバイスし、それぞれのミニ検定試験を実施します。
(3)
公立中高一貫校の問題解説講座をウェブで開始します。
(4)
作文検定を実施し、進級試験を廃止し、作文検定については外部生の受検も受け付けるようにします。
(5)小学生からのプログラミング講座、ロボットプログラミング講座を開始します。
■4、開発については、
(1)プレゼン作文の参加者を広げ充実させます。
(2)
オープン長文で小4以上の読解マラソン長文を作成し、将来的には課題の長文も含めて全長文をオリジナルにします。
(3)森リンなどの数値を生かした科学的な指導をします。
(4)
オープン長文に対応して小4以上の読解問題を作成し直します。将来的には記述問題を作成します。
(5)将来、心身の健康に関する教育も行う予定です。
アンダーラインを引いた箇所(実行課題、検定試験、長文作成など)については、のちほど具体的な記事を載せます。
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。言葉の森のビジョン(51)
全国の学力テストで常に上位を占めるのは、家庭学習がうまく行っている地域です。家庭学習がうまく行く背景のひとつに、子供たちが祖父母と同居しているために、学校から帰るとすぐに家庭学習をしてから遊びに行くという習慣ができていることが挙げられます。おじいさんやおばあさんが直接勉強を教えるわけではありません。子供が勉強をする様子を近くで見守っていることが重要なのです。そして、もし子供が、できない問題で困っていたら、おじいさんやおばあさんは、早めにその対策を考えることができます。自分が教えるのではなく、誰かに聞くというようなその場に応じたアドバイスをすることができるのです。
しかし、祖父母と同居できる家庭は限られています。ここで、考えられるのが、江戸時代の寺子屋のような勉強法です。
寺子屋のような勉強法とは、どういうものかというと、その要点は3つあります。
第一は、自学自習スタイルの勉強法と、そういう勉強法を可能にする自学自習用の教材です。だから、今の教科書は、あまりいい教材とは言えません。それは先生が教えることを前提に作られているからです。
第二は、その教材で本人が納得できるだけの時間じっくりと勉強できる環境です。だから、学校や塾のような時間で区切られたところではなく、場合によっては朝から晩まで勉強してもいいという環境が必要になります。
第三は、子供がひとりで勉強するのではなく、同年代の子供たちが複数で一緒に勉強し、それを見守る役の大人がいることです。
こういう寺子屋式の勉強が求められているのは、日本だけではありません。実は、世界の教育の行き詰まりも、日本と同じ状況で進んでいます。教育の分野では先進国である日本でさえ、学力格差や低学力化を生み出しているのですから、世界の他の国々の教育は、もっと困難な状況にあります。だから、日本が新しい教育を提案していく必要があるのです。
この寺子屋式勉強システムを現代に生かす条件が、今インターネットの新しい展開の中で生まれています。
アマゾンも、グーグルも、次の戦略のひとつとして教育の分野を視野に入れています。インターネットを利用した教育は、今後アメリカを中心に新しい展開を見せると思います。
しかし、教育で大事なことは、インターネットの活用そのものではなく、その前に、教育の何をどう活用するかというビジョンです。そのビジョンが、江戸時代の寺子屋教育の中にあるのです。
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。インターネット(25)