これからの子供たちは、平和で愛に満ちた地球で、勇気を持って美しい創造的な人生を歩んでいってほしいと思っています。
太地町のイルカ漁が話題になり、イルカ漁、クジラ漁が、日本の伝統であるかのように言われています。
しかし、それは日本の伝統でも何でもありません。
日本の伝統は、生き物をかわいがることで、どうしても人間の生活に必要なこと以外はできるだけ殺生を避けるということです。
イルカ漁、クジラ漁は、日本の伝統ではなく、その漁をしている漁民たちの伝統です。
生き物に対して優しい気持ちを持てる人間であれば、人間に対しても優しい気持ちを持てます。
人間の知恵は、イルカ漁やクジラ漁を続けるためのあれこれの理屈付けに使うのではなく、そのようなことをしなくてもよい社会作りに向けて使うべきです。
学校の先生方は、弱い者がいじめられているのを見たら黙っているなと教えていると思います。
人間も、イルカも、同じです。
ある教育サイトで、「要約がうまくできない」という小学5年生の保護者からの相談がありました。
要約の練習をなぜするのかというと、うまく要約していい点数を取るためではありません。要約しようとすることによって、文章を理解し、それをまとめて表現する力をつけるためです。
だから、形だけの要約ができることにはあまり意味がありません。
文章の終わりには結論のようなものがあることが普通ですから、終わりの方を中心に書けば、形の上で要約(要点)らしいものが書けます。しかし、それでは何の力もつきません。
要約力をつけるには、まず読み取る力をつけることです。そのためには、ある程度の難しさを持つ文章を何度も音読する必要があります。
なぜ黙読ではなく音読なのかというと、何度も読むという繰り返しの勉強は、声に出すという形のあるものにしないと、実行できないことが多いからです。
何度も音読していると、難しい文章であっても、その文章の全体像が大体わかってきます。
次に、その読み取った内容をまとめて表現する練習です。
そのための手軽で効果のある方法が、読み取った文章の内容を身近な人(親や先生)に説明することです。
その際に大事なことは、上手に説明できたかどうかという結果ではありません。説明しようとして言葉を探すという過程が大事なのです。
ここを多くの人は勘違いして、上手に言えればよくできたと思い、上手に説明できなければ駄目だと思ってしまいます。そうではなく、上手に説明できないという過程が勉強の中身です。
だから、読み取った内容の口頭による説明は、上手にできないからこそ、気長に励まして聞いてあげることが大事なのです。
難しい文章であれば、その子が日常生活で決して使わないような言葉を使って説明しなければなりません。
例えば、「日本と欧米の文化の比較」などという言葉は、小学生が日常生活で普通に話題にする言葉ではありません。しかし、国語の長文には、そういう言葉や考え方が頻繁に出てきます。そのような普段使わない言葉を使って説明することによって表現力がついてきます。
だから、聞き手として大事な姿勢は、子供の説明が下手でも、「もっとわかるように話しなさい」などとは決して言わず、「うんうん」と優しくうなずいて聞いてあげることなのです。
この音読と説明、そしてその説明をもとにした対話が、要約の前提となる勉強です。
そして、実際の要約はどうするかというと、要約を要求される字数に応じて、選ぶ文の数を決め、その選んだ文をつなげて書くことです。
要約や記述の練習の中心は、すばやくまとめる力をつけることです。そのために大切なのは練習回数です。
練習回数を増やすためには、評価を簡単にすることです。子供が要約した文章を、親が元の文章と照らしあわせてじっくり添削しようとすると、練習回数が増やせません。親は、その要約文の全体の意味が通じるかどうかだけを見ておけばいいと割りきって、子供の要約練習の回数を増やした方が要約の力はつきます。
親がじっくり見てあげる余裕があれば、先に元の文章を読んで大事なといころをあらかじめいくつか選んでおき、それを子供の書いた要約と照らし合わせるようにするといいでしょう。