言葉の森の作文指導は、身近な生活作文から始まりますが、小学校高学年になると受験作文にも対応するようになります。
また、中学生の作文(意見文)は、そのまま高校入試、更には大学入試に使えるレベルになります。
高校生の場合は、更に構成の仕方を発展させ、読み取りにくい課題文を読み取る力とつけていきます。
塾や予備校で行われている作文小論文指導は、抽象的なアドバイスが多く、書けないときはどう書いていいかわからないということがよくあるようです。
言葉の森の作文小論文指導は、具体的な構成をわかりやすく説明するので、苦手な子でも楽に書き出せ、得意な子は更に高いレベルの文章を書くことができるようになります。
以前、桜修館中の受験作文指導を受けている生徒から、「学校説明会で、『パターン化した作文を書かないように』と言われた」と相談がありました。
ここで大事なのは、その文章がパターン化しているかどうかではありません。上手か上手でないかという中身がすべてで、パターン化していようがいまいが、上手な作文は上手であり、下手な作文は下手なのです。
そして、上手に書くためのいちばんの近道が、いくつかのパターンを使えるようになっているということです。「パターン化がだめ」というのは、文章を書く力のない人が言うことです。
その相談のときに、ある学習塾関係の有名な先生が、パターン化しない書き方というものを、抽象的に詳しく説明していました。その説明をもとに、子供が実際に作文を書こうとしたら、まず全く書けません。上手下手以前に、どう書いていいかわからないという指導なのです。
平成27年度から、東京都は学校ごとの問題作成ではなく、共通の問題になるようですので、もう特殊な作文のテーマは少なくなると思います。
むしろ、いちばんの問題は、子供がどう書いていいかわからないという発想の時点でつまずくような作文試験の問題を出していた学校の方だったのです。
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国語の勉強というと、漢字の書き取りをしたり、国語の問題集を解いたりするというやり方が一般的です。しかし、それでは本当の国語力はつきません。問題を解いて、その解説を聞いても、それで問題が解けるようにはならないのです。これが、国語の勉強が、算数、英語、理科、社会などほかの勉強と違うところです。
では、どうしたら国語力はつくのでしょうか。それは第一に読む力をつけることです。第二には、書く力をつけることです。そして、第三には選択問題を選ぶコツを身につけることです。
言葉の森の勉強では、読む力をつける練習として、難しい長文を読み取る練習をしています。また、書く力をつける練習として、一定の構成をもとに文章を書く練習をしています。また、読解問題の解き方のコツを身につけるために、読解問題集を用意しています。
算数も、英語も、もとになるのは国語力です。小学校低中学年のときは、算数の計算力が大事ですが、学年が上がると、計算力よりも文章題を論理的に考える力が要求されるようになります。
また、英語も、中学生の間は英語の勉強だけで何とかなりますが、大学入試レベルになると、英語力そのものよりも、英語の文章の中身を読み取る力、つまり国語力が重要になってきます。
国語力がないと、算数・数学、英語も、途中から伸び悩むようになります。逆に、国語力があれば、算数・数学、英語の勉強で力をつけるのは、比較的短期間にできるのです。
読む力、書く力、問題を解くコツのうち、最も誤解の多いのが、読む力をつけることです。読む力をつけるためには、多読と精読の両方が必要です。
多読をするためには、まず毎日本を読む生活をしていなければなりません。小学生の1週間の平均的な読書冊数は2~3冊と言われています。国語力のない生徒は、この読書量がまず不足しています。なぜ読書量が不足するかというと、問題を解くような能率の悪い勉強に時間をかけているからです。
読書はしているが、難しい文章を読んでいないという生徒も、国語力が伸びません。難しい文章は精読する必要があります。しかし、多くの人が、精読とは、知らない単語を辞書で調べるなどしてじっくり読むことだと考えています。そうではありません。精読とは、じっくり読むことではなく、繰り返し読むことです。繰り返し読むためには、音読をする必要があります。
言葉の森の音読は、精読のための音読です。音読を繰り返しするから、難しい長文が頭に入り、それをもとに家族とその長文に関する対話ができるようになるのです。
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作文力をつけるために大事なことは、二つあります。
第一は、まず書き慣れることです。
第二は、作文の中身となる実例や表現を充実させていくことです。
言葉の森は、週1回のペースで作文を書く練習をしています。それは、隔週や月1回の練習では、なかなか書き慣れるところまで行かないからです。
作文は、実際に長いひとまとまりの文章を書くことによって力がつきます。スモールステップのドリル形式の学習をいくらしても、作文力はつきません。
作文の中身である実例や表現を充実させるために大事な勉強は、読書と音読と対話です。書くことに慣れているというだけでは、上手な作文は書けないからです。
言葉の森では、作文に盛り込む内容や表現を充実させるために、音読や対話の家庭学習をすることをすすめています。音読は、毎日わずか5分もかからない程度の学習です。
言葉の森の音読が、学校や塾の宿題の音読と違うところは、その音読をもとに家族の対話を行い、その音読した文章をもとにした感想文を書く課題に結びつけていることです。
音読そのものを目的にするのではなく、音読の内容を家族に説明し、その説明をもとに親子で対話をすることで、読む力書く力をつけることを目的にしているのです。
言葉の森の生徒の作文提出率は、約95パーセントです。毎週1回の提出で、ほとんどの生徒が毎週休まずに作文を提出しているのは、担当の先生からの毎週の電話指導があるからです。
作文の実力がつくのは、事後的な添削によってではありません。
書く前の事前指導によって、本当の書く力がついてきます。電話による事前の個別指導があるから、誰でも楽に書き出すことができ、難しい感想文課題にも取り組めるのです。
※作文や感想文の課題に関する親子の対話のヒントは、森の予習室(学年別)を参考にしてください。
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いいな自分もパソコンで作文書きたい
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小中学生の学力は、家庭での学習の仕方で決まります。
家庭学習は、毎日同じことを同じようにやることが大事です。同じことを同じようにやっていれば、子供はいちいち親に聞かなくても、自分のペースで勉強していけます。
学校の宿題があると、ついその宿題の方を優先して考えがちですが、本当に大事にするのは毎日の家庭学習の方です。
また、家庭学習は、毎日の分量(ページ数など)をあらかじめ決めておき、その分量が終われば終わってよいことにします。分量を時間で決めると、だらだら勉強するようになるので、できるだけページ数などを基準にします。
算数の勉強は、子供が答えを書き、親が○×をつけるというやり方をしている家庭も多いと思いますが、それでは自分で勉強するという姿勢が育ちません。
また、親が○×をつけると、自然に親が子供に教えるという形になりがちです。すると、子供の意識は、自然に「やらされている勉強」ということになってきます。
子供が自分で答えを見て、自分で○×をつけ、どうして○だったり×だったりしたのかを、逆に親に説明するという形の勉強をすれば、自分から進んでやる勉強になってきます。
漢字の勉強や計算の勉強のように、知識や技能として定着させる必要があるものは、問題集でやるよりも、ただ反復して身につけるという勉強法が基本です。
漢字は何度も書いて覚えるものです。計算は何度も計算して速くなるものです。漢字や計算のような基本の勉強を問題集でやろうとすると、勉強の密度は薄くなります。
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小学2年生までは、自由な題名の作文です。その自由な題名のヒントになるように、家庭でできる遊びや行事の実行課題を、小2までの課題の生徒にお送りしています。
この実行課題集は、ウェブでも見られます。小3以上の課題の生徒も、家庭での親子の対話の参考にしてくださるとよいと思います。
https://www.mori7.net/jk/
▽5月の実行課題の記事
「5月5日GOGO!こどもの日」
「お母さんの休日」
「愛鳥週間」
「夏も近づく八十八夜チャッチャッ」
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4月の自習検定のページに、「工事中」の表示が出たままでしたが、もう使えるようになっていました。
期間は4月22日~28日です。
5月の自習検定の申込み受付期間は、5月1日~18日になります。
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これからの子供の教育を考える際に、二つの大きな流れを見ておく必要があります。
ひとつは、経済の状況がこれから悪くなっていくことが予想されることです。すると、学習塾や予備校などお金を払って他人に任せるような学習から、家庭で学力をカバーするような学習が求められるようになってきます。そのためには、今の時期から、能率のよい家庭学習のスタイルを作っておく必要があります。
もうひとつは、世の中の教育環境が、これからよい方向に大きく変わっていくことです。例えば、MOOCのように、誰もが世界中の優れた授業を無料で受けられるような機会が増えてきます。すると、よい学校に入るための入学試験は、基本的に不要となります。
これからは、入学のための試験ではなく、卒業のための試験が重要になるのです。そのときに必要になるのが、中身のある勉強です。
中身のある勉強とは、真の実力をつけるための勉強です。実力の中には、基本的な学力のほかに、自分をコントロールする自律力、他人と調和できる人間関係力、全教科のバランス、そして、自分らしい個性の強化などがあります。
日本はこれから、輸出型の社会から内需型の社会へ変わっていきます。輸出型の社会の時代とは工業の時代で、工業の時代には大企業が有利でした。大企業の時代には、個性よりも、みんなと同じことがよりよくできるという能力が要求されていました。
しかし、内需の時代には、その人でなければできないという個性が重要になってきます。これまでは、馬力によって社会に貢献する時代でしたが、これからは、個性によって社会に貢献する時代になります。そのためには、子供のころから、その子供の興味や関心を大事に育てていく必要があります。
個性という言葉は、「勉強ができなくても個性があればよい」という文脈で語られることがありますが、そうではありません。これからの時代に必要になる個性は、学力と結びついた個性です。学力と結びついた個性を育てるためには、使える国語、数学、英語、理科、社会を学んでいく必要があります。
使える学力をつけるためには、第一に、知的な話題をもとにした親子の対話の機会を増やしていくことです。その前提として、幼少期からの親子の対話の習慣を作っておく必要があります。
第二には、子供が自分で何かを作りそれを発表するという創造的な発表の機会を作ることです。ロボット・プログラミングも、与えられた手順に従ってレゴブロックを組み立てるようなやり方ではなく(そういう基本を学ぶ時期はあるとしても)、自分で工夫して作るという要素が最も大事です。自分らしいもの、ほかの人とは違うものを作成し発表しようとすれば、必ずそこに知的な勉強が必要になってくるからです。
創造のための知的な勉強の中心になるのは、難しい文章をばりばりと読む力、自分らしい考えをばりばりと書く力です。
これまでの勉強は、与えられた課題に従順に従い、人間関係よりも勉強を優先し、受験する科目に特化した学力をつけ、個性などは不要という考え方で行われてきました。これからは、その正反対の、自律力、人間関係力、全教科のバランス、個性の強化という要素が必要になってきます。そして、その前提として使える国語力、作文力が必要になってくるのです。
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