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寺子屋オンエアがスタートします as/2138.html
森川林 2014/05/08 04:52 


 6月から、家庭で毎日友達と一緒に勉強できる寺子屋オンエアがスタートします。
 5月中に1週間の無料体験ができます。対象は、幼児から中学3年生までで、言葉の森の生徒及びそのご兄弟やお友達です。

 寺子屋オンエアの目的は、3つあります。

 第一は、家庭学習によって勉強の能率を高めることです。
 最も能率のよい勉強の仕方は、家庭で取り組む自習です。塾に通うような形の勉強では、塾に合わせた勉強になります。できることでもやらされることがあり、できないことでも簡単に済ませられてしまうことがあります。自分の実力に応じた勉強は、家庭で自分のペースでするのが最も能率がよいのです。

 第二は、密度の濃い教材の使い方をできるようにすることです。
 実力のつく勉強法とは、基本的な教材をシンプルに何度も繰り返すことです。ところが、通信教育の教材の多くは、子供たちに勉強を飽きさせないように、目先の変わった教材を次々にやらせることが多いのです。その結果、勉強の量が多い割に実力がつかないということが起こってきます。
 ところが、家庭学習でシンプルな教材を繰り返すということは、意外と難しいものです。そこで、家庭で子供たちが自分のペースで勉強している姿を、互いにネットで共有できるようにしたのが寺子屋オンエアです。

 小学校低学年のうちは、子供は親の言うことを素直に聞きますが、小学校中学年になると、親子だけの勉強は続けにくくなってきます。その原因のひとつは、親が教えすぎてしまうことにあります。教えすぎると、ついやらせすぎたり、注意しすぎたりしてしまうことになります。
 また、子供たちは、小学校中学年になると、友達との交流の中で勉強することを好むようになります。
 塾に任せるのでもなく、通信教材に頼るのでもなく、また、親がつきっきりで教えるのでもなく、それぞれの家庭で決めたその子のペースに合わせた自学自習の勉強を、単調にならないように友達と共有するというのが、寺子屋オンエアの目指すイメージです。

 寺子屋オンエアの第三の目的は、この学習方式を、夏合宿など長期間の学習にも応用していくことです。
 自然の中で何日間もキャンプをしたり遊んだりするのは、子供たちにとって楽しいものですが、遊びと勉強のバランスを取ることも大切です。
 長期間の自然合宿でも、午前中の数時間は寺子屋方式で学習し、午後はたっぷり遊ぶという運営の仕方ができれば、遊びだけの合宿や勉強だけの合宿よりも、ずっとバランスのよい楽しみ方ができます。

 寺子屋オンエアに必要な準備は、google+のアカウントとウェブカメラとヘッドセットだけです。
 詳しいご案内は、寺子屋オンエアのページをごらんください。
https://www.mori7.net/teraon/

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言葉の森の未来の夢 as/2137.html
森川林 2014/05/06 02:08 


 そこは、日本ではないアジアのある村です。その村の一角に、日本語学校があります。ただ日本語を学ぶだけでなく、日本文化を学ぶ学校です。
 そこの生徒の多くは、小学1年生から3年生の時期に、日本に3年間留学します。そして、そのあと現地に戻り、現地の学校で勉強を続けます。
 子供たちが中学生や高校生になると、現在のMOOCと同じように、その村にいながらにしてネットワークで世界中の優れた授業を学ぶことができます。大学生になると、世界中の最先端の学問を、自分のいる村で学べるのです。
 そういう人たちがリーダーとなり、その国の伝統を生かした子供たちの教材を作っています。その教材を通して、その国の文化と伝統、そして日本語と日本文化を学ぶのです。
 その時代には、日本語は、英語と同じように世界共通語となっています。

 では、小学1年生からの日本留学はどこに行くのでしょうか。
 そこは、日本のある山あいのキャンプ村です。山の斜面に、牛と馬とポニーと山羊が放牧されています。そして、犬やアヒルやニワトリやクジャクが庭で遊んでいます。
 ここでは、野生の動物たちも人間に慣れているので、小鳥やシカやリスやウサギやサルたちも人間を恐れません。
 牛や馬の放牧は、山地酪農という方法で、牛や山羊や馬が、山野に生えている草を食べて自然に暮らしています。

 このキャンプ村では、子供たちは、午前中寺子屋で勉強します。そして、午後は、馬やポニーに乗って近くの野山や川で遊びます。
 午前中の寺子屋は、ネットワークでつながった都会に住む講師がアドバイスをします。
 講師の中には、このキャンプ村に移住してくる人もいます。

 この時代には、フリーに近いエネルギーが実用化されているので、川の一部は温泉のようになり、冬でも川遊びができます。
 農業の基本は、水耕栽培で、ほとんどの農産物は工場で自動的に生産されています。昔ながらの土の上での農業は、趣味として行うものになっています。

 このキャンプ村では、子供たちの教育と遊びが、村の運営のひとつの中心になっています。
 もうひとつの中心は、文化作りです。
 この村では、毎月のようにお祭りがあります。そのお祭りでは、村に住む大人たちが、自分の創造を発表する場になっています。新しく個性的な、芸術、音楽、文化、スポーツ、料理、遊び、学問などを創造すると、それらを互いに教え合い、学び合う場が形成されます。
 そういう文化のいくつかは、輸出産業となっています。
 また、もうひとつの産業は観光です。世界中から、この平和で創造的な村に観光にやってくるのです。

 このキャンプ村のような場所は、既に日本の田舎には無数にあります。
 どの村も、それぞれの地域の特性を生かして、文化と観光と世界中の子供たちの教育を行っているのです。

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