●創造性を育てる教育
これからの教育の要になるものは、創造性を育てる教育です。創造性を育てる教育とは、オリンピックで金メダルを取るような教育ではなく、あまり適切なたとえではないかもしれませんが、ノーベル賞を取るような教育です。つまり、一定の分野で他人よりも優れていることが大事なのではなく、ほかの人のしていないことや見つけていないことを、発明したり発見したりすることが、最も大事な人間の創造的な能力です。
この創造性を育てる教育をどのようにして行うかというと、それは第一に、幼児期からの親子の対話と自然との触れ合いによってです。
第二は、作文の発表会のような形を通して、創造することが社会の評価の中心となるような文化的風土を作っていくことです。
第三は、高校生の後半から大学生にかけて、抽象的な語彙を含む難解な古典の読書と思索を、青年期の必須な教養として育てていいくことです。
創造性が社会に貢献するものであるためにも、人間と人間との対話が必要です。ベーコンは、「読むことは人間を豊かにし、書くことは人間を正確にし、話し合うことは人間を役立つものにさせる」と言いました。
この読書と作文と対話のバランスの上に、創造性を育てることを教育のいちばんの目的として進めていく必要があるのです。
8月5~7日の夏合宿が昨日終わりました。
合宿の記録のページには、これから、そのときの写真や動画をアップします。
忘れ物がいくつかありましたので、とりあえず、その写真だけ先に「合宿20140805の記録」のページにアップロードしました。
今回の夏合宿は、自然寺子屋合宿で、自然と触れ合い、友達と触れ合い、暗唱や読書などの自習方式の勉強をすることを中心にしました。
自然との触れ合いでは、海に潜って貝を採ったり魚を見たりする予定でしたが、ちょうど波浪注意報が出て風と波の強い日でしたので、浅いところで遊ぶことになりました。
教室には、ペット犬の「ゆめ」(ミニチュア・シュナウザー)と、同じくペット鳥の「バノ」(オカメインコ)と「サク」(文鳥)がいます。
子供たちは、動物が好きですから、みんな大喜びで犬や鳥を触りたがりました。しかし、その触り方が、ぬいぐるみをなでるような強引な触り方だったので(笑)、犬も鳥も逃げまわっていました。そのうち、ゆめは子供たちに逆襲しだしたので、しばらく犬も鳥も隔離しておきました。
将来は、もっと大きくて触りがいのある動物と一緒に合宿できるようにしたいと思っています。(例えば、子馬など)
こういう動物との触れ合いも、これから増やしていきたいと思います。
合宿では、遊びに出かける時間が多く、自習の時間はあまり取れませんでしたが、毎回の暗唱や読書は、どの子も熱心にやっていました。
また、俳句づくりや作文作りのゲームは、爆笑の作品がたくさん出て盛り上がりました。
しかし、知的な楽しさという点がまだ不十分でしたので、次回は、もっと一人ひとりが考えることのできる勉強を自習学習的にしていきたいと思っています。
今回は、合宿が初めてという子も多く、初日は、「先生、眠れない」という子が続出しました。また、友達との話で盛り上がり、電気を消した中でずっと話をしている子たちもいました。
しかも、2日目は、車に乗って海に出かけ、たっぷり遊んだので、その分、2日目の夜は、みんなぐっすり寝ていました。だから、3日目の帰るころは、みんな結構くたびれていたと思います。
全体に、楽しい合宿になりましたが、最後の風船バレーボールだけが、なぜか勝ち負けの競争のようになり、参加できない子が出てちょっとかわいそうなところがありました。次回は、こういう競争的なことは、ゲームのような感じにして楽しめるようにしたいと思います。
しかし、そういう勝ち負けの競争のようなところでも、途中で、自分から進んで弱いチームにチェンジしてゲームを楽しもうとする子がいたところは感心しました。
また、弱い子や遅い子がいると、そっとフォローしてあげるような配慮もよく見られました。
ちょっとハードなスケジュールのところがありましたが、みんな自主的に行動してくれて、密度の濃い合宿になりました。
次回の8月19~21日の合宿も、楽しくやっていきたいと思います。