ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2266番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/2
国語は問題を解くのではなく何度も読むこと、算数数学はできなかったところだけを何度も解くこと 1 as/2266.html
森川林 2014/12/04 20:55 


 国語の勉強の仕方と、算数数学の勉強の仕方はかなり違います。しかし、それを同じようにやっている人が多いようです。

 国語の勉強というと、漢字の勉強をするか、国語の問題集を解くかするという人が多いと思います。しかし、問題集を解いても、ほとんど力はつきません。問題文を読むというところだけは役に立ちますが、問題を解くという作業はほとんど役に立たないのです。

 しかも、問題を解くには、かなり時間がかかります。時間がかかるので、中には、問題を解くことだけ熱心にやって、やっと問題を解き終わると、答え合わせもせずに勉強をしたことにしてしまう人もいます。
 読解の選択式の問題で大事なことは、合っている選択肢を探すことではなく、合っていない選択肢のどこが合っていないかを探すことです。しかし、問題を解く勉強では、なかなかそこまで気が回りません。

 では、どうしたらよいかというと、問題集に先に答えを書き込んで、その問題と答えをまとめて読んでいくのです。小学生の場合は、黙読では斜め読みになり眺めるだけになってしまうことも多いので、音読で読むようにします。

 ところで、子供が音読で何かを読むと、親はついその読み方が気になって注意をしたくなるものですが、読み方についての注意は原則としてしません。
 注意をして直るという効果よりも、注意をして親の前で読むのを嫌がるようになるという逆効果の方がずっと大きいからです。
 そして、どんな下手に思える読み方であっても、「読むのがだんだん上手になってきたね」と褒めてあげます。そうすると、読み方は、注意をするよりももっと早く上手になってきます。

 さて、問題を解くのではなく、問題と答えを読むのが大事なのですが、この読むことも1回読んでおしまいというのではやはり力はつきません。
 何度読んだらよいかというと、1冊の問題集の最後まで行ったら、また最初から今度は音読で読んでいくという形で、5回繰り返して読むのがよいのです。

 この繰り返し5回というのは、あらゆる勉強に共通する方法です。というのは、難しい問題や文章であっても、3回繰り返すと大体わかるようになり、4回目でほとんどわかるようになるということがあるからです。
 人間の頭には、時間をかけて繰り返すと自然に理解できるという力が備わっています。一度か二度じっくり説明してわからせようとするよりも、もっと簡単に、ただ日をおいて5回繰り返すという勉強をしていけばよいのです。

 このやり方で、難しい問題集をどんどん読んでいくのです。
 国語力は、難しい文章を読まなければ力はつきません。
 しかし、難しい文章がいいからといっても、読書で難しい文章を読ませようとすると、読書量が少なくなります。読書は、自分の好きな本をたっぷり読んでいくことが大事ですから、読書で国語の勉強を兼ねるというようなことはしない方がよいのです。
 ただし、易しい読書であっても、本を読んで登場人物に共感する機会が多いと、物語文の読解力がつきます。

 説明文の読解力は、易しい読書ではつきません。しかし、難しい読書では読書がはかどりません。
 問題集の文章は難しいものが多いので、問題集読書を、通常の読書と並行する形で読んでくとよいのです。

 次は、算数数学の勉強の仕方です。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 問題集読書(33) 

記事 2265番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/2
学力をつけるには、正しい勉強法がすべて as/2265.html
森川林 2014/11/27 21:24 


 子供が小学校低学年のころは、勉強法も何もありません。どんな教材でもよいので、ただやれば実力はつきます。
 計算練習でも、漢字書き取りでも、誰に教えてもらっても、どの教材でやっても、どのようなやり方でやっても大差はありません。

 問題は、小学校中学年のやや複雑な問題をやるようになってからです。このころから、勉強法の差が出てきます。
 更に、小学校高学年になり、入試問題の一部をやるようになると、もう勉強時間の長さよりも、勉強法の差の方がずっと大きくなります。これが、そのまま、中学、高校と続いていくのです。

 成績のよい子というのは、家庭でよい勉強法の習慣がついている子なのです。
 では、そのよい勉強法というのは、どういうものでしょうか。

 第一は、明るく楽しく勉強することです。叱られたり注意されたりしながら、暗く真面目に長時間勉強していてはだめです。
 第二は、1冊の教材を徹底して(というのは繰り返し5回ぐらい読んで)、その内容を百パーセント自分のものにすることです。
 第三は、問題は解くことに力を入れるのではなく、答えを読むことに力を入れることです。その方が何倍も能率のよい勉強になります。
 第四は、同じことを同じように毎日やることです。日によって気分を変えて目新しいことをするというのは、かえって身につきません。
 第五は、基本となる「読書」「算数」「国語」(中学生なら「英語」も)に絞って勉強することです。
 第六は、その基本の勉強と並行して、将来大事になる「作文」に力を入れることです。

 そして、最後に、勉強が終わったあとは、よいところを必ず褒めてあげることです。
 「もう少し字をていねいに書かないと」などという注意は、決して言わないことです。
 注意して直るぐらいなら、世の中にいる子は、みんな天才になっています。先生が注意しても、親が注意しても、誰が注意しても直らないから、今の状態になっているのです。
 直すよりも、今できているよいところを伸ばすのが先です。よいところを伸ばしていけば、悪いところはそのうち気にならなくなってきます。

 ところで以上のことは、文章を読んだだけではなかなか実行できません。
 勉強の方法というのは、習慣化されているので、これまでのやり方を変えるというのはかなり難しいのです。
 では、どうしたらよいかというと、実際に、よい勉強法で勉強している子のやり方を見ることです。
 その勉強法を、これから言葉の森で広げていきたいと思っています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

かいママ 20141204  
今 小学校3年ですが先月から先生のおっしゃっている自習を始めてからやるべきことがはっきりしているので子供も集中して机にむかっております。
一つ質問なのですが問題集読書をやっていて、文章を音読して50字で意見をまとめることはできますが問題にどうやって取り組めばいいか親子でわからずにいます。問題と答えをズラズラと読んで理解しているのかわからないまま終わっています。
問題とのかかわりかたを教えていただければありがたいです。

森川林 20141212  
かいママさま

 お返事遅れてすみませんでした。
 寺子屋オンエアでは、簡単な質問をしていますが、特にそういう質問がなくても、ただ音読しておけばいいです。

 大事なことは、1冊を5回繰り返すことです。1回で深く理解するような勉強の仕方ではなく、軽く何回も読むという勉強の仕方をしていくといいです。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
勉強の仕方(119) 
コメント251~260件
……前のコメント
「学校 あの不 lemo
いつも示唆に富んだ記事を公開して下さり、ありがとうございます 9/2
記事 4521番
作文の書き方— 森川林
 そんなつまらない題名の宿題は、やらないことです。 8/27
記事 532番
作文の書き方— ユウヤン
「社会を明るくする運動作文」を書かなければならないのですが、 8/26
記事 532番
毎週の読書紹介 yoko
お世話になります。 本の紹介のリンクありがとうございます! 8/20
記事 4510番
毎週の読書紹介 森川林
 リンク先が抜けていました。 https://www.mo 8/19
記事 4510番
毎週の読書紹介 森川林
 古い情報になりますが、下記のページに参考図書が載っています 8/16
記事 4510番
毎週の読書紹介 yoko
知り合いに教えてもらって、夏期講習から参加させてもらっていま 8/15
記事 4510番
作文の書き方— (*_*
作文がむずい 8/12
記事 530番
作文の書き方— 森川林
 普通に「~」と書けばいいです。 8/3
記事 532番
作文の書き方— 931
原稿用紙に〜を書きたいのですがどの様に書けば良いのか教えて下 8/2
記事 532番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習