寺子屋オンエアの受講案内を作りなおしました。
https://www.mori7.net/teraon/
この案内は、のちほど郵送します。
大きな変更点は、ハングアウトの入り方です。
これまで、ハングアウトは、招待通知を探して入るという形になっていましたが、今度からは、生徒ページのリンクですぐに入れるようになります。
また、生徒掲示板、父母掲示板は、投稿した本人だけが見られる個別対応の掲示板にしました。先生や事務局との連絡・質問・相談などにお使いください。
今後の改善点として、ウェブカメラを真上から写せるようにし、机上の勉強の様子がもっとよく見えるようにしたいと思っています。
カメラをつけたミニクリップをパソコンの手前に設置できるように、希望者には400×300mmの板をお送りします。
これで、勉強のアドバイスも更にしやすくなると思います。
寺子屋オンエアは、1ヶ月の無料体験学習ができます。
言葉の森の生徒には、必要な機材と教材は、無償で貸与します。
運営が軌道に乗ってきましたので、近いうちに言葉の森の生徒以外も参加できるようにしたいと思っています。
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今の勉強は、受験の競争に勝つことを主な目的にして行われています。そのため、差のつきやすい、うっかり間違えやすい、わかりにくい問題を解くことが、勉強の目標のようになっています。
しかし、これに対して、勉強は何かの役に立たせるために行うのだと考えると、これは受験勉強とは逆の低レベルの勉強に安住することになります。例えば、社会に出てから必要になるのは四則計算ぐらいだと考えると、数学の勉強はほとんど必要のないことになってしまいます。
数学の勉強、例えば因数分解を解くような勉強には、パズルを解くような面白さがあります。だから、受験勉強とも相性がいいのです。
しかし、実際に二次関数の解を求めるためには、根の公式さえ知っていれば間に合います。特に、現代のようなコンピュータの計算能力を前提にできる時代であれば、人間が因数分解をスマートに解く工夫をする必要はありません。
ところが、だから、そんな勉強をする必要はないのだとは言えないのです。
それは、勉強の中で真に求められているものは、試験に合格することでも、答えを得ることでもなく、その人の知的能力を高めることだからです。
多くの人が、この点を誤解しているようです。勉強は、成績のためにするものでも、実用のためにするものでもありません。成績と実用は、結果としての副産物であって、真の目標は人間の向上です。
小中学生のころに勉強が好きな子はあまりいませんが、高校生になると勉強を好きになる子が出てきます。それは、勉強というものが向上の喜びと結びついているからです。
小中学生のころは、解けた喜び、褒められた喜び、成績が上がった喜びでいいのですが、その喜びを自己の向上の喜びと結びつけていくところに教育の大きな目的があります。
昔、プログラミングの勉強を自己流でしているときに、ファンクション・オリエンテッドとオブジェクト・オリエンテッドの二つの方向があるということをある本から学びました。
その本の著者は、オブジェクトという一つのユニット化されたものを操作する方がわかりやすく能率もよいが、しかし、ファンクションという関数を自分なりに組み合わせて考える方が面白いし自分は好きだというようなことを述べていました。
そのときは、その理由がよくわかりませんでしたが、今になると、だんだん著者の言いたかったことが理解できるような気がしてきました。
数学の勉強でも、解き方のコツのようなことを知ると、確かに問題がすぐに解けて能率がよくなったように見えます。
しかし、わかりやすいということは、わかりにくい部分をブラックボックス化して、入力と出力の関係だけを操作的に理解させていることも多いのです。
すると、その操作に関しては能率がよいとしても、それを他の勉強に生かすことはできません。まして、そこから新しい考えを創造することなど更にできなくなるのです。
未来の社会で最も大事になる人間の能力は創造性です。
能率よく答えに到達する能力は、過去の工業時代に必要な能力でした。
そう考えると、これからの勉強は、答えを出すことでも、それを何かに役立たせることでもなく、問題を考えること自体の楽しさを味わうような方向で進んでいく必要があるように思うのです。
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教育の問題を考えるとき、多くの人が共通して挙げる対策は、教育の自由化です。
本日の新聞(朝日新聞2015年5月20日)に、「義務教育を学校に限らず認めるという法案が、超党派の議員でまとめられた」という記事が載っていました。
この流れは、これから加速すると思います。
しかし、今の学校で行き詰まっている問題を、民間の創意に任せれば解決するかというと、事はそれほど単純ではありません。
今の学校外の教育のほとんどは、学習塾によって担われています。その学習塾は、成績を上げるプロですから、これまでの学校よりも能率のよい教育ができるかもしれません。
しかし、本当の問題は、成績を上げるというときの成績そのものの前提が問われているというところにあるのです。
教育の本来の目的は、人間が自立して社会に創造し貢献することができるようになる力を育てることです。
ところが、受験競争の影響によって、教育の目的は、差をつけるための試験で上位の成績を取ることに置かれるようになっています。
簡単に言えば、仕事や人生のための教育ではなく、成績のための教育になっているところに、今の教育の根本の問題があります。
その教育を支えているのは、先生です。多くの先生は、成績を上げるためのプロであるかもしれませんが、仕事や人生のプロではありません。
教育の自由化を考えるときに大事なことは、まず、教育によって何を目指すかというところから自由に考える必要があるということです。
もちろん、それは成績を否定することではありません。成績も含めたより大きな目的を教育の目的として考えていく必要があるのです。。
====引用ここから。
「学校外で義務教育、容認案 フリースクールや家庭学習 超党派、国会提出めざす」
不登校の子たちが通うフリースクールや家庭など、小中学校以外での学びを義務教育の制度内に位置づける法案を、超党派の議員連盟の立法チームがまとめた。実現すれば、義務教育の場を学校に限った1941年の国民学校令以来、74年ぶりの転換となる。不登校の子に学校復帰のみを求めてきた政策も見直す動きだ。
法案は「多様な教育機会確保法案」。議連には自民、民主、維新、公明、共産などの議員が加わり、27日の総会で案を固めたうえで、議員立法に向けて今国会での提案を目指す。
不登校の小中学生が約12万人いる現状を踏まえ、文部科学省は1月、フリースクールなどで学ぶ子を支援する方向で有識者会議を設けた。法案は「多様な教育機会の確保」という理念を掲げ、対象を「様々な事情で学校で教育を十分に受けていない子」と定めた。
保護者が子どもと話し合って学校以外で学ぶことを選んだ場合、地元の教育委員会や学校、フリースクールなどの助言を得て「個別学習計画」を作り、市町村教委に申請できる。教委は「教育支援委員会」を作って審査。その結果を参考に判断する。認定した場合、教委職員やスクールソーシャルワーカーらが定期的に訪問して助言。国や自治体は家庭への経済的支援も検討するという。
学齢期の子に限らず、義務教育を受けられずに学齢を超えた人向けに、夜間中学の整備を進める仕組みづくりも法案に盛り込んだ。
■<解説>不登校の子に選択肢
不登校の小中学生は20年近く10万人を超え続けている。「なぜ学校に行けないのか」と自分を責める子や悩む親は少なくない。
その現実を前に、政府の教育再生実行会議が昨年7月、フリースクールなどの位置づけを検討するよう提言。文科省も1月から検討会議で議論を始めた。
今回の法案は、場所を限らずに、保護者が子に一定水準の教育を受けさせた場合、義務を果たしたとみなすもので、制度化への機運が党派を超えて高まってきたことを示す。「学校一辺倒の教育に風穴を開けたい」と立法チーム座長の馳浩(はせひろし)衆院議員は話す。
実現すれば、子は自分に合った学びの場を選べ、教委も子の状態を確かめながら支援できる。
ただ、課題は多い。個別学習計画を教委がどう判断するのか。子の受ける教育の質をどう保証するのか。過去には、子への暴行が問題になったフリースクールもあり、そうした施設をどう排除するのか。卒業は誰が認定するのか。具体的な制度設計はこれからだ。(編集委員・氏岡真弓)
◆キーワード
<義務教育> 憲法は保護者が子に普通教育を受けさせる義務を負うと規定し、学校教育法はその場を小中学校、中等教育学校、特別支援学校と定めている。文科省は、フリースクールやインターナショナルスクールなどに通う場合は当てはまらないとしてきた。
====引用ここまで。
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キャノンの社長だった賀来龍三郎さんは、高校生のとき、尊敬する数学の先生に、「数学は公式から自分で考えて解け」と教わったそうです。
大学入試でも、その教えを忠実に守って公式から自分で考えて解こうとしたために、時間不足で不合格になりました。そのときは、その数学の先生を恨んだようです。
しかし、その後、社会人になって、根本的に考えることの大切さを何度か経験するうちに、その先生の偉大さを改めて感じるようになったということでした。
今の世の中は、どの分野も複雑化しているので、能率を上げるために、根本から考えるよりもまず操作できればよいという考え方が主流になりつつあります。
家電製品などでも、故障すると、昔は電気屋さんが中を分解して故障を箇所を見つけたのですが、今は、ブラックボックス化したICチップをまるごと取り替えるような修理の仕方になっています。
能率は大幅に向上したのですが、このまるごと交換という対応の仕方からは、工夫も発見も生まれません。
算数数学の問題でわからない問題があったとき、まず大事なのは、自分で考えてみることです。しかし、それではあまりに時間がかかるというときは、解答を見てその解法を理解します。
学校で勉強するような数学の問題は解けることが前提に作られているので、解法を見れば誰でもわかるようになっています。
しかし、それでも理解できないとき、つい人に聞きたくなります。しかし、そこで人に聞いてわかりやすく教えてもらうと、それはICチップをまるごと交換するような勉強になってしまうのです。
すぐわかったつもりになることは、かえって自分の力として定着しません。能率よく理解する度合いが強ければ強いほど、実力はつきにくくなるのです。
世の中の価値ある仕事の多くは、無駄な遠回りを積み重ねて作られています。
今の世の中の風潮は、能率を重視し、最小のコストで最大の効果を上げることに向かいがちです。
しかし、本当の楽しみは、苦労して自分なりにつかむという経験の中にあるのです。
自由な時間のある子供時代にこそ、そういう無駄な遠回りをする楽しさを味わうことが大切だと思います。
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夏の自然寺子屋合宿を行います。
参加を希望される方は、言葉の森事務局までご連絡ください。
●日程
7月29日(水)10:00~7月31日(金)10:00(2泊3日)
●場所
集合解散場所は、言葉の森港南台教室(JR根岸線港南台駅徒歩3分)
宿泊場所は野島青少年研修センター(横浜市金沢区)
出かけるところは、貸切バスで、荒崎海岸(横須賀市)、金沢動物園(横浜市金沢区)など
●対象
言葉の森の生徒及びご兄弟(小1~中3)
●費用
1人25,000円
●内容
勉強:長文暗唱、作文など
遊び:海辺での磯遊びなど(当日は大潮で遠浅になります)
●定員
20名先着順
(5月25日までに定員を超えた場合は抽選になります)
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言葉の森の生徒を対象に、6月7日(日)午後5時~6時、プレゼン作文発表会を行います。
これは、googleハングアウトを使い、自宅から発表会に参加する形式です。発表用の動画をあらかじめ、youtubeにアップロードしておいていただきます。
ネットを使って行う発表会ですから、通信の生徒も海外の生徒も参加できます。
発表する作文は、自分がこれまでに書いたものの中から自由に選んでください。
■日程
(1)参加を希望される方は、言葉の森事務局までご連絡ください。詳しい資料をお送りします。
googleハングアウトやskypeの設定と使い方については、練習できる機会を設けます。
接続練習をされる方は、練習の希望日時をご連絡ください。
(2)5月30日(土)までに、発表する作文をyoutubeにアップロードし、そのURLを言葉の森事務局までメールでご連絡ください。
(3)5月31日(日)午後5時~6時にリハーサルを行います。
自宅からgoogleハングアウトで発表会場にアクセスしてください。
この時点では発表の動画は流しません。会場の割り振りと発表の手順を説明します。
(4)6月7日(日)午後5時~6時に発表会を行います。
発表のあと、発表者に対する質問タイムがあります。
発表会のあとゲームなどを行います。
参加賞は、後日お送りします。
■詳しい資料
https://www.mori7.net/hpk/
■昨年までの発表の動画
https://www.mori7.net/hpk/koremade/
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楽しい発表会に参加させていただき、いつになく集中力を発揮して最後まで集中が切れませんでした。二回、お友達の作品について質問がしたくて(一回目は母に勧められ、二回目は、自発的に)手を振りましたが画像がぼやけていたせいか、先生に気づいて頂けませんでした。本人の感想:「大瀬先生ってこんな人なんだ、と思った。色々な子達がいて楽しかった」そうです。(とうこ先生が大瀬先生かは不明だと話しておきました。)
じゃんけんで寺子屋オンエア一ヶ月無料体験させていただけることになりました。(若干、後出しっぽかったですが…(; ^ω^))
参加賞はピンク色ではない腕時計が本人の第一希望です。
ありがとうございました。
ご感想、ありがとうございました。
せっかく手をあげていただいたのに、気付かなかったようで申し訳ありませんでした。
先生も今回の企画が初めてなので、うっかり気づかなかったのだと思います。
大瀬先生と、富山先生(とうこ先生)は、残念ながら違う先生でした。
そのうち、大瀬先生もgoogleハングアウトでお会いする機会があると思います。
よろしくお伝えください。
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子供の思考力を育てる最もよい方法は、考える読書と考える対話をすることです。
寺子屋オンエアでは、国語問題集読書のあとに、生徒が50文字の感想を書きそれを発表します。そのあと、先生から生徒に簡単な質問があります。
この質問にどう答えるかというのが、その生徒の読解力と思考力の指標になります。
低中学年の読む文章は、内容を理解できているかということがわかりやすいのですが、高学年になると、どこまで深く読み取っているかという読みの深さの差が出てきます。
従来の勉強の仕方は、先生が説明することを生徒が聞いて理解するという受け身のものでした。しかし、これでは表面的にわかったつもりになるだけの生徒も多かったのです。
これからの勉強は、先生が説明するのではなく、生徒が説明するのを先生が聞くという形のものになります。これは、国語に限らず、算数数学の勉強でも同じです。自分ができなかった問題を解法を見て理解し、その理解したことを先生に説明するという勉強をすると、理解が確実に自分のものになります。
読解力、記述力を鍛える勉強法は、これまではあまりありませんでした。これからは、問題集読書による難しい文章の復読、感想、質問と対話などが新しい勉強の方法になっていくと思います。
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小中学生の勉強は、本来自学自習でできるものです。義務教育のレベルの勉強は、誰かに教わらなければできないようなものはありません。
入試問題は、受験する生徒に差をつけるために行われるものですから、その勉強に合わせた勉強をする必要があります。しかし、それでも、時間配分や問題の難易度の判断のような練習さえすれば、自学自習でやった方がずっと能率がよいのです。
ところが、今は多くの子が、学習塾に通い、他人に教わる勉強を当然のように受け入れています。その結果、自分のペースではなく、教える側のペースに合わせて勉強をさせられていくようになっています。
これは、短期的には能率のよいやり方のように見えます。しかし、他人のペースに合わせる勉強をしてきた子は、大学生や社会人になり、自分で何かを学ぶことが必要になったときにも、他人に頼ることを求めるようになります。これが今問題になっている「答えのあることはよくできるが、答えのないことはできない」優秀な若者たちなのです。
また、現代社会では、所得の差による教育格差が問題になっています。金銭的な余裕がなければ、高い塾に通ったり、高い家庭教師を頼んだりすることはできないというのです。
しかし、二宮尊徳や野口英世や本多静六の例に見られるように、日本には、貧困な家庭から出発して立派な業績を上げた人が数多くいます。
なぜ、昔は所得の格差が部分的にしか問題ではなく、現代で所得の格差が全面的な問題になっているかというと、それもやはり現代人が教わる教育という発想にとらわれているからです。
日本では、教科書自体が一つの優れた教材になっています。高校の教科書を全教科ひととおりマスターすれば、世界のどこでも通用する知識人だと言われています。それぐらい、教科書には必要な知識が密度濃く詰め込まれているのです。
しかし、その優れた教科書から自ら学ぶのではなく、他人に教えてもらおうとするから、勉強の能率が悪くなり、費用がかかるようになり、受け身の勉強に慣れていくようになるのです。
この解決策は、自学自習の文化を作り上げていくことです。
しかし、小中学生の子供たちは、まだ勉強に対する自覚も意欲もないのが普通です。この時期に大事なのは、まず勉強の習慣をつけることです。それも、数多くのプリントをこなすような外見の勉強ではなく、1冊の参考書又は問題集を何度も繰り返し読むという内容を重視した勉強の習慣です。
(つづく)
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