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国語力は身体力――週2日では現状維持、週3日以上、できれば毎日(その2) as/2365.html
森川林 2015/06/10 20:31 


 今の世の中では、習い事というと、どこかに通って、その場で1時間なら1時間勉強するという形が多いと思います。しかし、そこに通ったときだけ勉強するというやり方では力はつきません。だから、ほとんどの習い事は、毎日やるための家庭での宿題を出すのです。
 この宿題をきちんとこなす生徒は力がつきます。宿題をやらずに、ただ教室にいるときだけ勉強するという生徒は力がつきません。

 確かに、成績を上げるコツのような勉強は、その教室に行ったときだけの勉強でも効果があります。しかし、実力をつける勉強はそうではありません。実力をつけるためには、毎日やる必要があります。そして、成績を上げるコツが有効なのも、その子の持っている実力の範囲までなのです。

 寺子屋オンエアは、家庭でできる勉強です。だから、宿題を出すようなやり方ではなく、短い時間でも毎日寺子屋オンエアに参加するというやり方を理想的な勉強法として考えています。

 寺子屋オンエアの勉強時間は、一応1時間を基準としていますが、これはせっかく先生のいるところで勉強をするのだから、1時間ぐらい勉強したい人が多いだろうという考えからです。
 だから、決して1時間無理にする必要はありません。忙しいときは、15分でも参加する形で、毎日同じように勉強をしていく方がいいのです。

 特に、国語力は毎日勉強するのでなければ力はつきません。くたびれているときは、読書だけでもかまいません。何しろ文章を読む時間を毎日確保すること、そして、できるだけ難しい文章を読む時間を確保することが、国語力の土台になります。それは、学力全体の土台でもあるのです。

 読書と問題集読書をしていれば、(そして、できればその読書に応じた親子の対話もしていれば)、その言葉を理解したり表現したりするために思考力が育つので、ほかの勉強は必要に応じてすぐ身につくようになります。
 よく受験期の1年間で成績が急上昇する子がいますが、それはみんな読書力と国語力、つまり思考力がある子です。

 勉強の基本は、国語力をつけるための勉強を毎日することです。その勉強法は、多読と精読です。
 多読とは、自分の好きな読書をすることです。精読とは、問題集読書のような歯ごたえのある文章を毎日読みそれを繰り返し読むことです。
 ところが、こういう多読と精読の勉強は、勉強をしたことが形に残らないので、子供ひとりではなかなか続けられません。寺子屋オンエアは、この続けにくい勉強を続けやすくする新しい画期的な方法なのです。

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国語力は身体力――週2日では現状維持、週3日以上、できれば毎日(その1) as/2364.html
森川林 2015/06/09 19:37 


 国語力は、一種の身体力です。
 適度な負荷をかければ、その負荷に応じて力がついてきます。逆に、負荷のない運動をしていると、それに応じて力が低下します。重力のないところで生活する宇宙飛行士の筋力が低下するのと同じです。

 小学校低学年のうちは、漫画を読むことも国語力になります。しかし、高学年になると、漫画ばかり読んでいる子は国語力が低下します。
 もちろん、漫画が悪いというのではありません。読書好きな子は、漫画も好きです。また、日本の漫画は内容的にレベルの高いものがかなりあります。しかし、文章で書かれていないために漫画がそのまま国語力に結びつくことはないのです。
 だから、漫画が悪いのではなく、しっかりした本を読まずに漫画ばかり読むということが悪いのです。

 中学生や高校生になると、この難しい読書の必要性は、もっとはっきりしてきます。特に受験生は、入試レベルの文章を読まずにやさしい物語だけ読んでいると、いくら読書好きでも国語力はつきません。

 では、この難しい負荷のある文章を読むのは、週に何日ぐらい必要なのでしょうか。
 一般に、運動は週に1日では効果がないと言われています。週に2日でやっと現状維持、週に3日以上で徐々に力がついてきます。
 運動の場合は、筋力を休める必要もあるため、週に3、4日というのが妥当なところかもしれませんが、頭脳の「筋力」は、休める必要はありません。だから、いちばんいいのは週に7日、要するに毎日なのです。

 寺子屋オンエアで、現在、国語力をつける問題集読書を行っています。週に4日、5日参加する子も、週に1日、2日の子もいます。
 たとえ、週に1日、2日でも、ほかの日も同じように家庭で問題集読書をやっていれば国語力はつきます。しかし、「国語は週に2日やって、算数も週に2日やって、英語は週に1日やって、水泳は週に2日やって」というような、とびとびのやり方では、どれも中途半端な力しかつきません。

 寺子屋オンエアの勉強は、毎日やることを前提にしています。いろいろな事情で実際に参加するのは週に1日や2日になってもよいのですが、同じやり方の勉強は、寺子屋オンエアのない日も、土曜も、日曜も、毎日やっていく必要があるのです。(つづく)

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