ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2471番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
親子の遊びを小学校低学年の作文に生かす――実行課題作文発表会 as/2471.html
森川林 2015/11/18 05:48 


 言葉の森では、小学2年生までの作文の題名は自由です。題名課題が出てくるのは小3からで、感想文課題が多くなるのは小5からです。
 なぜ、小2までが自由な題名なのかというと、与えられた課題では書くことがないという子が出てくるからです。
 小3以上でも、同様に、与えられた題名では書くことがないという場合もあります。しかし、自宅で予習の準備をする際に、お父さんやお母さんに似た話を取材すれば、書くことがないということはなくなります。また、この対話によって実例ばかりでなく、語彙や感想を書く力も向上します。書く前に、書くことを準備するという過程が大事な勉強なのです。

 小学2年生までの自由な題名でも、もちろん準備は必要です。それは、お母さんの声かけです。今度の作文にどういうことを書くのか事前に聞いてあげるのです。
 小学2年生のころは、毎日が新しい経験ですから、毎日のように「今日のこと」「昨日のこと」を書いてもかまいません。
 しかし、中には、書くことがパターン化し、毎回同じように、同じ遊びの話を書く子も出てきます。

 そこで、言葉の森では、それぞれの月ごとに、家庭で楽しく取り組める遊びや行事の実行課題を作っています。
https://www.mori7.net/jk/index.php?n=p&p=12&tuki=12
 12月の行事でしたら、クリスマスの飾り付けや、お正月の準備、年賀状の作製、大掃除などがあります。それらを遊びに関連させて、芋版で年賀状を作る、松ぼっくりでクリスマスツリーを作る、みかんの汁で文字を書くなど、いろいろな企画が考えられます。

 日曜日などに、そういう遊びを家族全体で取り組みます。その際に、できればその遊びの場面を写真や動画で撮っておき、あとで思い出せるようにしておきます。
 そして、その遊びの話を、写した写真や動画などを見ながら、次の週の作文の課題として書いてみるのです。

 遊びというものは、お金をかけたり時間をかけたりしなければできないものではありません。むしろ、そういうお金や時間をかける遊びは、子供が飽きてしまうことも早いのです。
 だから、作文の題材を作るために、旅行に行くとか、ディズニーランドに行くとかいうことは必要なく、例えば、近所の公園でシートを敷いて朝ご飯を食べてみるというような簡単なすぐにできる遊びでいいのです。

 この実行課題をもとにした作文発表会を、1月に、幼長から小2までの生徒を対象に行う予定です。(参加は自由)
 やり方は、12月の実行課題をもとに(もちろん、実行課題に載っているもの以外でもかまいません)、親子又は近所の子供たちも入れて、行事や遊びに取り組みます。
 その取り組みをもとに作文を書き、それを写真や絵と一緒に、12月4週までに「画像の泉」にアップロードしてもらうのです。その際、名前などの固有名詞は消しておくといいと思います。
https://www.mori7.net/izumi/

 この実行課題作文発表会は、子供がそれまでに書いた作文の中でいちばん面白そうなものを一つ、写真や絵を添えてアップロードし直すだけですから、手間はかかりません。
 この12月の実行課題作文と絵や写真を、1月に、生徒どうしが見られるところに展示します。

 実行課題の作文を書く際に注意してほしいことは、子供は作文に、肝心なことは書かずにどうでもいいことばかりを書くもので、それをそのまま認めてあげることが大事だということです。
 たとえ、作文という形の中には出てこなくても、親子で楽しく遊んだ経験は子供の中に残っているからです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
遊び(6) 小学校低学年(79) 実行課題(9) 

記事 2470番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
学習障害を改善する高速言語入力、そしてその先にある超速読と超暗唱という方法 as/2470.html
森川林 2015/11/17 10:16 


 「子どもの脳がどんどん良くなる」などの著者鈴木昭平さんによると、自閉症、アスペルガー症候群、多動性障害、学習障害、更にはダウン症などの発達障害の子供たちに共通する原因は、右脳の働きの過剰と、それに対する左脳の働きの相対的な著しい低下にあるそうです。
 鈴木さんは、それらの子供たちの活発な右脳の働きを生かし、高速に左脳の言語脳に働きかけるフラッシュカードを使った方法によって、劇的な改善例を生み出しています。

 現在、子供たちの発達障害は年々増えているようです。

「発達障害の増加と懸念される原因についての一考察」より
https://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/35777/2/WasedaKyoikuHyoron_26_1_Sakatsume.pdf

 この発達障害の軽度のものは、注意力欠如や理性的なコントロールが効かない性格などとなって現れています。
 学校における学級崩壊には、こういうコントロールの効かない子供たちによるものがかなりあると思われます。

 このような発達障害を持った子供たちは、これまで医療によっても教育によっても改善する見込みはあまりありませんでした。
 しかし、鈴木さんの行っている方法によると、そういう子供たちが、早い場合はその日から症状の改善が見られるというのです。

 その方法は、私(森川林)なりの言葉で簡単にまとめると、第一は親の笑顔、第二は食事の改善、第三は高速言語入力(インプット)のようです。
 この高速言語入力という言葉は、こちらで勝手につけた名前ですので、詳しくは、鈴木さんの本を読んでもらうのがいちばんよいと思います。

「子どもの脳にいいこと」
http://www.amazon.co.jp/dp/4877951571
「やっぱりすごい!! 新・子どもの脳にいいこと」
http://www.amazon.co.jp/dp/4877952020
「子どもの脳がどんどん良くなる」
http://www.amazon.co.jp/dp/4845422298

 高速言語入力の原理は、次のようなものです。
 まず、発達障害の子どもは右脳の働きが活発で左脳の働きが弱いという仮定から出発します。
 それは逆に言えば、左脳の働きが弱かったために、それをカバーするものとして右脳の働きが活発化したとも言えると思います。

 右脳は、見聞きしたものを分析せずに、一括して瞬時に処理できるので、通常の言葉かけなどは遅すぎて集中できません。
 そのために、落ち着きがなく、周囲に対して理性的な配慮や行動のコントロールができず、興味があるものにすぐ行動を起こしてしまうという結果になるのです。

 この活発な右脳の働きを生かして、言語を高速にインプットすることにより、言語脳である左脳の働きを活性化し、左右の脳のバランスを取るというのが、鈴木さんの行っている方法です。
 具体的には、ひらがなや色や形の描かれたフラッシュカードを、言葉を声で言いながら0.5秒から0.2秒の高速で次々に見せていくというやり方です。

 この際に、鈴木さんが特に強調しているのが、親の笑顔です。笑顔でなければやってはいけない、とまで言っています。
 なぜ笑顔が大切かというと、次のような理由があるからだと思います。
 まず、子供は直感的に、明るいもの楽しいものの方に目を向けます。その反対に、暗いもの怖そうなものは、本能的に避けようとします。
 真面目な親や先生の表情は、暗く怖くなりがちです。そういう状態では、子供は働きかけを受け入れる前に、接すること自体を拒否してしまうのです。

 ここからは、私の考えですが、このフラッシュカードによる右脳経由の左脳活性化の先にあるものが、超速読による左脳経由の右脳活性化だと思います。
 また、もうひとつの左脳経由の右脳活性化の方法が、超暗唱という方法です。

 超速読とは、ただ左脳の力で速く読む速読ではなく、右脳の力で全体を一目で読み取るような速読です。、
 超暗唱とは、二百字や三百字の暗唱ではなく、五千字や一万字の暗唱です。

 右脳経由の左脳活性化は、発達障害の子供たちを改善する方法ですが、左脳経由の右脳活性化は、通常の子供たちの創造性を高める方法になると思います。

 言葉の森の教室にも、これまで、「学習障害と言われたのですが、作文が書けるでしょうか」というお母さんから何件か相談がありました。
 これまでの例では、それらの子供たちは、集団生活にはなじみにくい面はあったのかもしれませんが、作文の勉強ではほとんど何の問題もありませんでした。むしろよくできる子の方が多かったのです。
 ですから、学習障害という言葉は、学校や病院による無責任なレッテル貼りのようにも思っていました。

 しかし、実際に、発達障害と言われる子が増加している現状を見ると、やはり対策を考える必要があります。
 今考えているのは、発達障害と言われる子供を持ったお母さんたちと連携して、ウェブ上で改善の工夫をしていく「高速言語入力クラブ」の企画です。
 また、もうひとつは、普通の子が五千字一万字の暗唱を目指す「超暗唱クラブ」の企画です。
 いずれも、googleハングアウトやskypeやfacebookなどを利用して、相互の交流の中で行っていきたいと思っています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 読書(95) 発達障害(1) 
コメント381~390件
……前のコメント
オンライン教育 森川林
 これからの教育で大事なのは、個性と創造性を評価することです 4/20
記事 4244番
オンライン教育 nane
 子供たちはもちろんそうですが、人間は本来個性的なものです。 4/20
記事 4244番
オンライン教育 nane
 ほとんどの子にとって、授業というのは退屈だと思います。 4/19
記事 4243番
オンライン教育 森川林
 人間は、吸収することによって学ぶよりも、発表することによっ 4/19
記事 4243番
オンライン教育 森川林
 勉強で最も能率がよいのは、自主学習という形ですが、勉強の自 4/18
記事 4241番
言葉の森からの 森川林
 お知らせがぎりぎりになってしまいましたが、いずれの企画も価 4/7
記事 4233番
4月の読解検定 森川林
読解検定の難易度は、センター試験の現代文と同じ程度です。 4/2
記事 4230番
小1~高3 学 森川林
 昨年の6月以来、ずっと行っていなかった学習相談会(保護者懇 4/1
記事 4229番
幼長、小1、小 森川林
 高広さん、貴重なコメントをありがとうございます。  中高 4/1
記事 4228番
幼長、小1、小 高広
はじめまして。暗唱についての情報を求めてネットサーフィンをし 4/1
記事 4228番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
WinSCPの 森川林
ダウンロードとインストールは、特に問題なく、次々と進めて 12/4
プログラミング掲示板
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習