3月4週に行った作文検定模試の結果を、5月中に返却します。
検定結果の見方でわかりにくいところがありましたら、掲示板などでご質問ください。
https://www.mori7.com/hubo/
[1a]
作文検定の結果が出ています。該当の級に合格しなかった場合は、「○点証明」のように、点数の証明だけを行っています。
最高点は100点前後ですが、全体の点数の分布によって決まる点数なので、100点満点ではありません。(点数については、以下同じ)
[1b]
該当の級に合格した場合は、「○点○級認定」のように、級の認定を行っています。
[2]
作文の総合点です。この総合点から、表記ミスや項目不足の減点をした点数が作文検定の点数になります。
[3]
作文の字数です。改行などによる空白を入れない正味の文字数です。
[4]
思考語彙の点数です。考える語彙が豊富な場合は高得点になるので、作文のジャンルによって大きく異なります。一般に生活作文が中心の小学生の場合は点数が低く、論説文が中心の高校生の場合は点数が高くなります。
下の棒グラフは、全体の点数の分布と自分の点数の位置を表しています。(グラフについては、以下同じ)
[5]
知識語彙の点数です。複雑な概念を表す言葉が多いと高得点になります。一般に、小学生では点数が低く、高校生では点数が高くなります。
[6]
表現語彙の点数です。語彙の多様性を表しています。実例の種類を広げたり、言い回しの仕方を工夫したりすることによって点数が高くなります。
[7]
総合点の位置と思考語彙、知識語彙、表現語彙の点数の位置を表しています。
総合点は、字数、思考語彙、知識語彙、表現語彙のバランスによって決まります。
[8]
思考語彙、知識語彙、表現語彙をイメージ化したものです。ひし形の縦と横の長さが同じに近いほどバランスが取れています。
[9]
検定委員による講評です。
[10a]
受検した級の項目とキーワードの表です。
[10b]
キーワードが入っていない場合は、キーワード不足の減点が表示されています。
[11]
手書きの原稿をもとに、検定委員がテキスト化したものです。このテキスト化した原稿をもとに字数や語彙の集計をしています。
※テキスト化した原稿には入力ミスがある場合がありますが、その入力ミスによって点数が低くなることはありません。
[12]
手書きの原稿です。
※今回はスキャナの設定が変わったため、きれいに読み取れない原稿がかなり増えてしまいました。読み取れない原稿は原本で照合してテキスト化しています。
[13]
表記ミスの表示です。
小4以上は、段落ができていないと減点、小5以上は、常体統一ができていないと減点になります。
高校生以上は、誤字も減点になります。
[14]
表記注意の表示です。
表記注意は、「これからできるだけ気をつけましょう」という意味なので、減点にはなりません。
[15a]
受検した級に合格しなかった場合は、取得した点数の証明書が発行されます。
この証明書は、外部に対する正式の証明書としての効果はありません。
[15b]
受験した級に合格した場合は、取得した級の認定証が発行されます。
この認定証は、外部に対する正式の認定証としての効果があります。
(ただし、作文検定模試の場合は、正式の認定証とはなりません)
作文小論文の実力は、ある程度まで字数力に比例しています。小学生から高校生の場合、同じ時間内にどれくらい長く書けるかを見てみると、文章力と文章の長さの間にはかなり相関があります。
しかし、もちろん例外もあります。一つは、小学校低学年で長く書きすぎる子は、意外と苦手な子が多いということです。長さだけを目的にするのであれば、句読点などを気にせずに、「そして」「それから」「それで」とどんどんつなげていけば、いくらでも長く書けるからです。もう一つは、高校生以上で、考えることや書くことが好きな子は、優れた内容の文章を密度濃くまとめることもあるということです。
長く書くコツは、二つあります。一つは、小学生の場合です。説明や感想を中心に書くと、字数はどうしても短くなります。逆に、描写の部分を増やせば字数は増えます。描写を増やすためには、そのときの会話を思い出すことです。会話の改行で字数が長くなるように見えるということもありますが(笑)、それ以上に、会話を書くことによって、そのときの様子を絵を描くように書くので自然に長く書けるようになるのです。
もう一つは、中学生以上の場合です。中学生以上になると、作文のジャンルが説明文や意見文になるので、描写的に長く書くことは難しくなります。そこで、実例を増やして書くようにするのです。その実例は、体験実例ではなく、主に知識実例です。本をよく読んでいると、使えそうな知識が蓄積されていきます。教科書で覚えるような知識は、断片的な知識であることが多いので、作文の実例としては役に立ちません。歴史の教科書をいくら読んでも歴史実例は増えませんが、ある人物の伝記を一冊読めば、そこからいろいろな生きた実例を身につけることができます。
そして、本当はもう一つ、長く書くための大事なコツがあるのです。それは、根性です(笑)。というとおかしく聞こえますが、「今日は、何が何でも○○字まで書こう」と思って、無理矢理にでも字数を引き伸ばすと、その無理矢理書いた字数が、なぜか自分の実力になっていくのです。
この根性というコツは、書くスピードにもあてはまります。書くのに時間がかかる生徒は、書き出す前に、「何が何でも○分で書き上げよう」と思って書くと、そのスピードが次第に自分の実力になっていきます。
これからの勉強の参考にしてください。