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記事 248番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
作文検定の検定結果の見方 as/248.html
森川林 2008/05/13 14:33 
 3月4週に行った作文検定模試の結果を、5月中に返却します。
 検定結果の見方でわかりにくいところがありましたら、掲示板などでご質問ください。
https://www.mori7.com/hubo/



[1a]
 作文検定の結果が出ています。該当の級に合格しなかった場合は、「○点証明」のように、点数の証明だけを行っています。
 最高点は100点前後ですが、全体の点数の分布によって決まる点数なので、100点満点ではありません。(点数については、以下同じ)
[1b]
 該当の級に合格した場合は、「○点○級認定」のように、級の認定を行っています。
[2]
 作文の総合点です。この総合点から、表記ミスや項目不足の減点をした点数が作文検定の点数になります。
[3]
 作文の字数です。改行などによる空白を入れない正味の文字数です。
[4]
 思考語彙の点数です。考える語彙が豊富な場合は高得点になるので、作文のジャンルによって大きく異なります。一般に生活作文が中心の小学生の場合は点数が低く、論説文が中心の高校生の場合は点数が高くなります。
 下の棒グラフは、全体の点数の分布と自分の点数の位置を表しています。(グラフについては、以下同じ)
[5]
 知識語彙の点数です。複雑な概念を表す言葉が多いと高得点になります。一般に、小学生では点数が低く、高校生では点数が高くなります。
[6]
 表現語彙の点数です。語彙の多様性を表しています。実例の種類を広げたり、言い回しの仕方を工夫したりすることによって点数が高くなります。
[7]
 総合点の位置と思考語彙、知識語彙、表現語彙の点数の位置を表しています。
 総合点は、字数、思考語彙、知識語彙、表現語彙のバランスによって決まります。



[8]
 思考語彙、知識語彙、表現語彙をイメージ化したものです。ひし形の縦と横の長さが同じに近いほどバランスが取れています。
[9]
 検定委員による講評です。
[10a]
 受検した級の項目とキーワードの表です。
[10b]
 キーワードが入っていない場合は、キーワード不足の減点が表示されています。
[11]
 手書きの原稿をもとに、検定委員がテキスト化したものです。このテキスト化した原稿をもとに字数や語彙の集計をしています。

※テキスト化した原稿には入力ミスがある場合がありますが、その入力ミスによって点数が低くなることはありません。





[12]
 手書きの原稿です。
※今回はスキャナの設定が変わったため、きれいに読み取れない原稿がかなり増えてしまいました。読み取れない原稿は原本で照合してテキスト化しています。
[13]
 表記ミスの表示です。
 小4以上は、段落ができていないと減点、小5以上は、常体統一ができていないと減点になります。
 高校生以上は、誤字も減点になります。
[14]
 表記注意の表示です。
 表記注意は、「これからできるだけ気をつけましょう」という意味なので、減点にはなりません。



[15a]
 受検した級に合格しなかった場合は、取得した点数の証明書が発行されます。
 この証明書は、外部に対する正式の証明書としての効果はありません。
[15b]
 受験した級に合格した場合は、取得した級の認定証が発行されます。
 この認定証は、外部に対する正式の認定証としての効果があります。
(ただし、作文検定模試の場合は、正式の認定証とはなりません)

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低学年の長文音読 as/247.html
森川林 2008/05/02 11:43 
 言葉の森の低学年の長文音読を難しく感じる方が多いと思います。
 読む力には個人差があるので、長文音読は、次のように進めていってください。
 第一に、その子が無理なく読めるところまでを毎日読むようにするということです。
 一編の長文を全部読むのに時間がかかる場合は、最初の一段落だけ読んでおしまい、という形にしてかまいません。大事なことは、一日の量は短くてもいいから毎日読むということです。
 第二に、いつも褒めてあげるということです。どんなにつっかえて読んだとしても、読み終えたときに、「だんだん上手に読めるようになってきたね」と褒めていると、不思議なことに本当に上手に読めるようになっていきます。どうしても、子供の読み方が気になって直したいという場合は、「今日は、お母さんが読むから聞いているだけでいいよ」と言って、お母さんやお父さんが読んで聞かせてあげてください。それを何度か続けているうちに、読み方の指導をしなくても同じように読めるようになってきます。
 第三は、意味のわからない言葉が出てきたときです。長文の中には、低学年の子が日常には接しないような言葉が出てきます。しかし、そのときに意味を調べさせる必要はありません。音読の目標は、すらすら読めるようになることですから、意味不明の言葉でもそのまま読めればそれでいいと考えていってください。
 しかし、子供は、何度も読んですらすら読めるようになり、読み方に余裕が出てくると、必ず意味のわからない言葉を聞いてきます。そのときこそ、お父さんやお母さんの出番です。その言葉の意味をお父さんやお母さんの今持っている知識の範囲で(つまり新たに辞書などで調べたりせずに)説明してあげるのです。聞く力が育つのは、聞きたいことを聞くからです。そして、説明するときは、できるだけ面白く長々とお喋りを楽しむようなつもりで話してあげることです。
 このような音読の仕方によって、読む力や聞く力とともに、親子のコミュニケーションも育てていくことができます。

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低学年の読む力 as/246.html
森川林 2008/05/02 11:32 
 文章を読む力は、想像以上に大きな個人差があります。
 計算力や漢字力は点数に表しやすいので、一見大きな個人差があるように見えますが、実はその差は大きくありません。
 これらの勉強は、勉強した量に比例して身につくものなので、あとからいくらでも追いつくことができます。小学校低学年の成績はあてにならないというのは、この理由からです。
 ところが、文章を読む力(読解力)はそうではありません。
 文章を読む力は、だれもが同じように持っています。点数に表しにくいので、どの子もあまり差がないように見えます。これは、聞く力も同じです。
 しかし、読む力や聞く力は、勉強した量に比例して身についたものではありません。日常生活の中での読む経験や聞く経験を通して、あたかも自然に身につくかのように身についていったのです。
 読む力や聞く力の差は、次のようなときに表れます。説明書などの文章を渡されたとき、読む力のある子は、だれに言われなくてもすぐに読み始めます。読む力のない子は、自分からは読み始めません。自分では読まずに何が書いてあるかを他人に聞こうとします。
 学校の先生などが、少し込み入った説明をするとします。聞く力のある子は、一度でそのとおりに実行します。聞く力のない子は、難度も聞きなおしますが、なかなか実行できません。
 これらの読む力や聞く力は、その子がこれまでの日常生活でどれだけ読む力や聞く力を使ってきたかということに比例しているので、一度差がつくと、その差は広がるばかりとなります。
 低学年のころは、目につきやすい勉強に力を入れるのではなく、目につかない読む力や聞く力を育てていくことが大切です。読書や対話が重要だというのは、そのためです。

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