子供たちは、生き物が大好きです。
言葉の森の港南台の通学教室に、犬と鳥とメダカがいますが、初めて教室に来た子は、犬の出迎えに驚きます。鳥も、ときどき放し飼いにするので、教室を飛び回ることがあります。
こういう動物との触れ合いは、子供にとって楽しいものですが、残念ながら今の住宅事情では、ペットはなかなか飼えません。
また、生き物を飼うとなると、その世話は大体お母さんの仕事になってしまうので、親の方があまり積極的になれないという事情もあると思います。
しかし、飼うのにそれほど負担がなく、誰でもすぐに飼えてよくなつく生き物もいます。その代表が、手乗り文鳥です。雛のときから人間がえさをやっていると、人によくなつくようになります。
オカメインコも、人間好きでよくなつきますが、欠点は、コードをかじったり、パソコンのキーボードをはずしたりすることです。
インコ類は、セキセイインコなどもよくなつきますが、やはりくちばしが丈夫なので、いたずらをすることがあります。
文鳥を放し飼いで飼うときに注意することは、ドアの開け閉めです。また、床の上を歩いていると、うっかり足で踏んだり、椅子の脚でひいたりしてしまうことがあります。
しかし、これは最初のうちだけで、そのうち人間が自然に鳥の存在を意識して安全に行動するようになります。
ところで、最近考えているのは、鳥を飼うよりももっといい方法です。
放し飼いで飼っている鳥は、夏などうっかり窓を開けていると、飛んでいってしまうことがあります。慣れている鳥ほど、人間のあとをついて回るので、うっかりドアを開けた拍子に人間と一緒に表に出てそのまま飛んでいってしまうことも多いのです。
部屋の中で育った鳥は、屋外での距離感がわからないので、戻ってくることができません。
文鳥は、自然界で冬越しをする場合もあるようですが、基本的に南国生まれの鳥なので、日本の冬は厳しいようです。
そこで考えたのが、スズメをペットがわりにすることです。
と言っても、野性の鳥を飼うことはできませんから、ベランダなどにスズメ用のエサ台を作ってやるのです。
スズメにえさをやるつもりが、ハトやカラスまで来ると面倒ですから、もしハトやカラスも一緒に来るようでしたら、えさ台の上に、スズメだけが入れるぐらいの大きさの網を設置しておきます。ハトやカラスもかわいいのですが、フンの掃除が大変になるからです。
このエサ台にスズメがたくさん来るようになったら、近くに巣箱を作ります。その巣箱に、あらかじめ、赤外線ランプとウェブカメラを入れておけば、巣箱の中のスズメの観察できるでしょう。
動物がかわいいのは、近くでその仕草が見られるからですから、必ずしもカゴの中で飼う必要はありません。
自然界のスズメをペットがわりに飼うということができれば、旅行に行くときも、餌や水やりの心配が要りません。
日常の中で親子で楽しく遊ぶというときに、こういう動物との触れ合いも考えていくといいと思います。
音読というのは、文章のリズムに沿って読むことですから、句読点で区切って普通に読む読み方でかまいません。
しかし、暗唱の文章も同じように読むと、何度繰り返してもなかなか暗唱できません。
暗唱の読み方は、できるだけ早口で、棒読みで、句読点でもほとんど区切らず、しかしリズミカルに読んでいくのがいいのです。
棒読みでリズミカルにというのがわかりにくいと思いますが、お経のような読み方に似ていると思うといいでしょう。
もちろん、これは最初の暗唱が定着するまでの間で、暗唱がすっかりできるようになったら、句読点で区切る普通の読み方でいいのです。
なぜ、句読点で句切らない方がいいかというと、句読点で区切ると、意味のつながりで読もうとしてしまうからです。意味のつながりで読むと、説明文の場合はストーリーがありませんから、次の言葉が出てきません。
句読点で区切らずに読むと、一連の文章の流れが、音楽の歌詞のような形で次々に浮かんでくるようになるのです。
しかし、早口で読むと言っても、最初から早口で読むのではありません。
よく、助詞の「てにをは」を読み間違える人がいます。「どこどこへ行く」を「どこどこに行く」などと読んでしまうのです。
最初に間違えて読むと、この読み間違いはなかなか直りません。最初の読み方は、できるだけ正確にゆっくり読むことが大切です。
正確な読み方が確実にできるようになってから、だんだん早口で止まらずに読むようにしていくのです。
暗唱は、暗記ではありません。
覚えることが目的ではなく、文章が自分の身につくことが目的です。だから、何とか覚えて読めればいいというのではなく、無意識のうちに最初から最後まで一息で読めるようになることが大事です。
道を歩いているときなどに、ふとその暗唱の一部が思い出されるようになることが暗唱の目標なのです。