公立中高一貫校講座で、参加した生徒と保護者の方が、似た問題を作成してくれました。
解き方が4つも書いてあったので、とても参考になりました。
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【問題】1辺16cmの正三角形を、1辺が1cmの正三角形で分けると、小さい正三角形はいくつになりますか。
■解き方1
1辺の長さ1……増える正三角形1……全部の正三角形1
1辺の長さ2……増える正三角形3……全部の正三角形4
1辺の長さ3……増える正三角形5……全部の正三角形9
1辺の長さ4……増える正三角形7……全部の正三角形16
1辺の長さ5……増える正三角形9……全部の正三角形25
……
1辺の長さ16……増える正三角形?……全部の正三角形?
と表を使って、1辺の長さと全部の正三角形の数の間に次の式が成り立つことを見る
全部の正三角形=1辺の長さ×1辺の長さ
■解き方2
16cmの正三角形の中には、8cmの正三角形が4つあると考える。
8cm 〃 4cm 〃 4つ 〃 。
4cm 〃 2cm 〃 4つ 〃 。
2cm 〃 1cm 〃 4つ 〃 。
すると、4×4×4×4が、16cmの正三角形の中にある1cmの正三角形の数となる。
■解き方3
1cmの正三角形の高さをhcmとすると、1cmの正三角形の面積は、1×h÷2。
16cmの正三角形の面積は、16×(16×h)÷2だから、
16cmの正三角形の面積÷1cmの正三角形の面積を次のように求めることができる。
(16×16×h÷2)÷(1×h÷2)
■解き方4
1cmの正三角形を2つ、上下を互い違いに並べて1つの平行四辺形を作る。
1cmの辺の平行四辺形は1つ。
2cmの辺の平行四辺形には、1cmの辺の平行四辺形が4つできる。
3cmの辺の平行四辺形には、1cmの辺の平行四辺形が9つできる。
……
16cmの辺の平行四辺形には、1cmの辺の平行四辺形が?つできる。
この関係は、「1cmの辺の平行四辺形の数=辺の長さ×辺の長さ」だから、16×16が答え。
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問題と解き方を送ってくれた方、ありがとうございました。
なお、あとから気がつきましたが、1回目の講座で説明した「増える正三角形の数」を加えるやり方ではなく、最初から全部の正三角形の数との関係を考えた方がずっと簡単でした。
続いて、もうひとつ別の人が考えた似た問題です。
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【問題】1枚の紙を2枚に分け、次のその分けた2枚の紙をそれぞれ2枚に分けます。そのように繰り返していくと、20回めに分けたときに、紙は全部で何枚になるでしょう。
1回目……2枚
2回目……4枚
3回目……8枚
4回目……16枚
……
20回目……?枚
法則を見つけ、計算の仕方を工夫して考えてみましょう。
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公立中高一貫校の対策は、このように、正しい答えを探すよりも、自分で似た問題を作ったり、別の解き方を考えたりする考える過程が大切です。
こういう考える過程を親子で楽しんでいくといいと思います。