ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 26番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/27
国語の新しい勉強法(その1) as/26.html
森川林 2006/03/04 13:50 
 国語力は、勉強によって身につくものではなく、生活によって身につくものだというのが私の考えです。特に、小学生の国語力は、その子の家庭環境が大きく物を言います。国語の得意な子に共通しているのは、小さいころに読み聞かせをよくしてもらった、本をよく読んでいる、家族の中での対話が豊富、などです。
 私が自信を持ってこう言えるのは、私自身国語が得意で、私の子供も国語が得意だったからです。厳密に言うと、国語「だけ」が得意だったのです。(笑)
 私は、勉強というものは、やる気になればいつからでもできるものだという考えを持っていました。私自身がそうで、本気で勉強をしたのは大学を卒業してからです。それまでは、大学入試のときも、今考えるとかなり適当な勉強の仕方をしていました。高3の夏休みなどは、野島海岸という近くの海で日光浴をしながら参考書を読み、熱くなると海に入って泳いでまた勉強をするという優雅な受験生活でした。当時、一日の勉強時間の目標を5時間と決めてグラフをつけながら勉強していましたが、平均すると4時間ぐらいがやっとでした。もちろん当時は予備校などないので、自宅か海岸での勉強です。
 そんな私が、25歳ごろ猛勉強をしました。勉強というか読書です。サルトル、ヘーゲル、マルクス、ケインズなど、世界史や日本史の教科書に出てくるような名前の人の本を片っ端から読みました。文字どおり、朝起きてから夜寝るまで読書をするような生活でした。
 その経験から、人間はやる気になればやるのだから、やる気がまだ出ないときは楽しく暮らすのがいいいう考えを持つようになりました。
 そこで、自分の子供にも、遊びと読書と対話を最優先、勉強はその次という考えをしました。それで、小学生のころの子供の成績は、国語ダントツ、算数平均以下という不思議な成績でした。中学生になると、国語はやはりダントツ、英語はよい方、数学は平均よりややよい程度になりました。
 さすがに、中学3年生の受験期には、数学の弱さが気になり、夏休み中に数学の問題集3冊(中1・中2・中3用)を徹底して、できないところがなくなるまでやりました。1日6〜7時間勉強をしたと思います。私が高3のときにもできなかった時間です。(^^ゞすると、9月からは数学も一挙に得意科目に。(笑)やる気になればいつからでも追いつくということを実証しました。もちろん塾には行きませんでした。
 これも私の持論ですが、勉強は基本的には自力でするもので、塾や予備校などに頼る必要はないと思っています。では、なぜ作文教室をやっているのかと言うと、作文というものは、音楽やスポーツに似ていて、自分で客観的な評価ができないからです。だから、言葉の森は、作文の苦手な子を指導するというよりも、作文の得意な子に更にレベルの高い文章を書かせるということを主な目標にしています。うち私の子供も、小1から高3までしっかり生徒でした。
 さて、私の子供は高校のときも国語は超得意科目で、大学入試の過去問などもほぼ最高点の成績でしたから、国語だけは安心という状態で入試に臨みました。大学入試の英語は、かなりの割合で国語力に支えられているので、英語ももちろん得意です。
 しかし、私は、大学入試までの国語力というのは、実は大したレベルではないと思っています。本当の国語力はやはり大学に入ってからどれだけ難しい本を読むかによって決まってきます。ですから、大学入試まで国語が得意だったというのは、自慢でも何でもありません。
 さて、以上のような経験から、私は国語力というものは、勉強ではなく生活だということを確信しましたが、それをそのままほかの生徒にあてはめるわけきにはいきません。実際に、国語が苦手で言葉の森に来ている生徒もいるからです。そこで、今、長文音読、短文暗唱などの自習のほかに、新しい国語の勉強法というものを考えています。(つづく)]
[:ねこ:]

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。


記事 25番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/27
国語力と実力 as/25.html
cynthia 2006/03/04 12:14 
[:にわとり:] 差のつきやすい数学

 現在の受験勉強では、算数数学の得点力が合否に大きく影響します。これまで何人もの受験生を見てきた経験からの実感で、中学受験でも高校受験でも、数学の得意な生徒は実力以上の学校に進学する傾向があるようです。

 これは、受験というものの特質から説明できます。受験の目的は、受験生の努力や能力の差ができるだけ大きく現われるようなかたちで受験生を評価することです。

 数学は、他の教科と異なり、一つの問題を複数の知識の要素の組み合わせとして作ることができます。このために、一夜漬けや偶然のヤマなどに左右されずに、本人の実力を反映した成績になりやすいのです。また、複数の知識を組み合わせる問題を作れることから、成績は実力の累乗に比例するような曲線になります。社会などの単純な知識問題は実力と成績が比例するだけですが、数学の問題は実力の累乗に比例します。このことが、数学の学力は努力よりも能力によるものだという誤解を生む原因になっています。

 数学の成績は努力の差を拡大して反映するので、受験の主要教科になっているのです。

[:ひよこ:] 社会に出てから本当に必要なのは国語力

 しかし、実際の社会生活で数学の必要な場面は限られています。もちろん数学の基盤が必要な職業はありますが、それはそれほど多くはありません。普通の社会人にとって数学が必要なのは、数学的な発想ができるという程度までだと思います。数学的な発想とは、例えば、「宝くじは、はずれる確率の方が高いから買わない」というような発想です。これに対して、「もしかしたら当たるかもしれないという夢を買う」というのは、文学的発想です。どちらの発想もそれなりにいいところがあるとは思いますが。

 国語の成績は、数学ほど大きな差にはなりません。中学受験や高校受験では、国語が苦手だという生徒もそれなりに得点を取れるからです。しかし、社会に出るころになると、国語の実力が次第に大きな差になってきます。国語も、数学と同じように、複数の要素を組み合わせて問題を作れる面があります。ただ、中学受験や高校受験の国語では、要素を組み合わせるほどレベルが高くないだけなのです。

 社会に出てから必要なのは、情勢を読み取り、方針を立てる力です。これは、読解力と表現力そのものです。わかりやすい例で言えば、部下から複数の相反する提案があったときに、それらを理解し調整し、それぞれの部下に納得できる説明をするというような場面です。このときに、生きてくるのが言葉の広い意味での国語力なのです。

 以前、会社での役職の高さと国語の成績が比例するという新聞社の調査結果がありました。こういう分野の調査は差しさわりが多いせいかあまりオープンになりませんが、実感としてうなずけるものがあります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。

コメント131~140件
……前のコメント
作文が早く書け 森川林
 拝見しました。  面白い試みを教えてくれてありがとうござ 10/11
記事 3310番
作文が早く書け heoq
子供が作文の宿題に使うために、音声認識と音声合成を試してみま 10/11
記事 3310番
優しい母が減っ :
私のお母さんは、自分がイライラしているとすぐものに当たったり 10/6
記事 979番
「大学進学者の 森川林
 匿名さん、確かにそのとおりです。  そのボトムラインがゴ 8/5
記事 4808番
優しい母が減っ ゆきこ
ネコさん、大丈夫ですか。私も二人の女の子の母ですが、NHKラ 8/3
記事 979番
「大学進学者の 匿名
ただ、環境を選ぶことは学友や学校生活の質、という意味もありま 8/2
記事 4808番
優しい母が減っ ゆきこ
ネコさん、大丈夫ですか。私も二人の女の子の母ですが、NHKラ 8/1
記事 979番
優しい母が減っ 森川林
 英語なんて、もうやらなくていい時代になります。  大事な 7/23
記事 979番
優しい母が減っ ネコ
お母さんこわい勉強いやだえいごもうききたくない 7/23
記事 979番
夏休みは自習室 森川林
 不登校で学校に行っていない子も、自習室を利用するといいと思 7/11
記事 4797番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2025年1月 森川林
●新年度の教材は、もう発行されています。 http 1/22
森の掲示板
Re: 中2の 森川林
 これは、読解問題の解き方の基本だから、よく覚えておいてね。 12/22
国語読解掲示板
2024年12 森川林
●新年度の教材 https://www.mori7 12/22
森の掲示板
中2の読解検定 毛利
問題2番のAが×なのが納得いきません。解説お願いします。 12/19
国語読解掲示板
2025年1月 森川林
2025年1月の教材のPDFがプリントできます。 http 12/17
森林プロジェクト掲示版
創造発表クラス 森川林
創造発表クラスとプログラミングクラスの今後  創造発表 12/12
森川林日記
Re: 読解検 森川林
> 問一 B 2.3行目の「むっつりと」という文章が問題文に 12/12
国語読解掲示板
読解検定小六  あかそよ
答えに納得できないので教えてください。 問一 B 2. 12/9
国語読解掲示板
Re: 標準新 あかそよ
ありがとうございます。 考えてみたけど、やっぱり難しいです 12/5
算数数学掲示板
WinSCPの 森川林
ダウンロードとインストールは、特に問題なく、次々と進めて 12/4
プログラミング掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習