ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 262番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/26
PISAの学力から類推されること as/262.html
森川林 2008/07/04 14:30 
 OECDの学習到達度調査(PISA)でわかったことは、今の日本の子供たちの勉強には、国際的に見ると欠けていると思われるものがあるということです。
 しかし、これは、たまたま日本と諸外国の生徒の学力を比較したからわかった弱点です。このような比較がなければ、日本の国内では何の問題もなく、これまでと同じような教育が行われていたことでしょう。
 同様なことは、まだ比較をされていない分野でも、実はあるはずです。子どもたちが将来成長したときに、自分が受けてきた勉強に意味があったと思うのは、その勉強が自分の人生に生かされていると感じたときです。受験勉強には役立ったが、人生にはあまり役立たなかったと感じるのであれば、その勉強はあまり意味があったとは言えません。
 そして、現在の受験勉強は、ますます人生から乖離しているように思えます。その一つのわかりやすい例は、読書です。今の受験勉強では、読書というものが評価されるのは、国語の成績に関係したときだけです。読書によって、読む力、考える力、感じる力を育てたどうかということは、受験勉強の評価には入りません。
 だから、学校の成績では同じぐらいのA君とBさんが、実は、非常に大きな読書力の差を持っているということはあります。その差は、大学入試の段階ではまだはっきりとはわかりません。しかし、子供たちが将来社会に出てから、徐々にその差が明らかになってきます。
 勉強は、入試に合格するためにあるのではなく、自分の人生を豊かにするためにあります。中学生や高校生のみなさんは、将来の自分にとって役に立つ学力は何かということを考えて勉強を進めていってください。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 

記事 261番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/26
日本の生徒の学力とPISAで要求される学力 as/261.html
森川林 2008/07/04 14:03 
 日本の教育産業、学習塾や予備校などの世界は競争が激しいので、勉強についてある目標を持つと、その目標に向かって極めて効率的な指導システムを完成させます。
 そして、現在、日本の教育産業が何を目標としているかというと、当然受験に合格するための勉強です。受験勉強に合う学力をつけるために、高度にシステム化した勉強が行われているというのが、日本の教育の現状です。
 ところで、その受験勉強が目指す学力の内容は何かと言うと、ここで一つの問題が出てきます。受験というものは、短時間で大量の試験を採点するという必要から、考える問題ではなく、記憶を再現する問題を中心にせざるを得ないところがあります。
 もちろん、考える良問はありますが、採点者が採点に頭を使うような問題ではなく、ある程度自動的に採点できるような仕組みの問題を作らざるをえません。そういう日本の受験の内容にあった教育がされていたために、OECDの学習到達度調査(PISA)で、日本の生徒の思考力、記述力、読解力が不足しているという結果が出たのだということです。
 それは、ある意味で当然と言えば当然のことです。日本では、PISAで要求されるような学力を目指す教育を行っていなかったから、PISAで低い結果が出たということです。もし、日本の受験の内容がPISA的なものであれば、ほぼ二、三年で日本の生徒の学力は、国際的にトップレベルになると思います。日本の教育産業は、それだけのシステム力を持っているからです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 
コメント1~10件
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
中根の担当する 森川林
YKさん、ありがとう。 私が子供にさせたいと思っていたのは 1/27
記事 5267番
中根の担当する YK
創造発表クラス面白くなりそうですね!イギリスの私立学校のカリ 1/27
記事 5267番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2025年4月 森川林
●作文クラス ○小1の作文  小1のころ 4/22
森の掲示板
Re: 120 森川林
 小6以上の生徒は、1200字の作文を基準として評価していま 4/22
森の掲示板
Re: 人数報 言葉の森事務局
 人数報告のページはこちらです。 https://www. 4/21
森林プロジェクト掲示版
人数報告ページ Yumi Hasegawa
みつかりません 4/20
森林プロジェクト掲示版
作文、小論文と 森川林
 作文は、題材を中心にした文章です。小論文は、主題を中心にし 4/20
森川林日記
1200字換算 花ちゃん
小6,中2の生徒を担当しています。AI森リンの評価で、 4/20
森の掲示板
作文も小論文も 森川林
 作文も小論文も同じ。算数も数学も同じ。  内容のない人が 4/20
森川林日記
本日、森リン案 森川林
 本日、東京都の私立中の一部118校に、森リン案内を送付。 4/14
森川林日記
愛子さま天皇論 森川林
 大事なのは、近年のここまで続いてきた歴史を尊重することだ。 4/13
森川林日記
バースデイ ゆめ
 今日、私は16歳になりました。  誕生日のことなんて 4/10
ゆめ日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習