本日、読書感想クラブで、ハングアウトを使った読み聞かせの会合を行います。人数に余裕があるので、体験として参加を希望される方はおいでください。
読み聞かせの時間は10分ぐらいで、ほかにみんなが読んでいるそれぞれの本の紹介(自由)、読み聞かせのあとの構想図書き(これも自由)、前回の読み聞かせのあと家庭で何か実験などに取り組んだ人があればその発表と紹介、などを行います。
全体の時間は45分程度。
必要なものは、googleハングアウトに参加するためのGoogleアカウント(これはほとんど人が既に持っていると思います)、ウェブカメラのついたパソコンです(タブレットやスマホでもできます。ただスマホは操作がわかりにくいようです)。
時間は、8月2日(火)18:00~18:45。
対象学年は、小1~小3(保護者も一緒に参加できます)。
開始時刻の15分ぐらい前に、言葉の森のトップページの上の方にリンクを作りますので、そこからお入りください。
人数の上限は9名なので、参加を希望される方は、できるだけ事前にその旨をご連絡ください。
今日の読み聞かせの話はこれです。
https://goo.gl/photos/ALxY9zDmwzzMBzQ39
物語文は、日常的に読む機会が多いと思うので、できるだけ面白い説明文を材料にしています。
前回の読み聞かせの部分だけを紹介します。
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海外から小4の思考国算講座+スタディサプリ」の受講を希望しています。 申し込みはどのようにしたら良いでしょうか? 時差の問題は、クリアーできます。 お返事をお待ちしています。
Tamaさん、こんにちは。
海外からでも、国内と全く同じように受講できます。
父母掲示板の方から、お名前などをご連絡ください。
http://www.mori7.net/teraon/hkei.php
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7月22日、23日と、神奈川県の三浦半島で夏合宿を行いました。
春の合宿は岡山県なので関西地方の参加者が中心でしたが、今回は神奈川県なので関東地方の参加者が中心でした。
当日は、直前まで土砂降りの雨で、バスに乗って走っている間もずっと雨でしたが、ちょうど現地の荒崎海岸に着いたときから雨が上がり始め、海での磯遊びは予定どおり楽しくできました。
ちょうど引き潮の時期にぶつかるように計画していたので、本来ならばずっと沖になるところまで歩いていくことができました。
カニがいたり、魚がいたり、ウニがいたりと、子供たちは約2時間、生き物探しに夢中になっていました。
午後は、野島に戻ってイカダ作り、そのあと早々とお風呂に入り、夕方は余裕のある日程で、みんなそれぞれの部屋でかくれんぼをしたりトランプをしたりして遊んでいました。
2日目のメインはバーベキュー。
天気がよくなったのはいいのですが、日陰のない芝生の上でのバーベキューだったので、暑くて大変でした。
来年は、シートで屋根のある状態を作り、木陰で取り組めるようにしたいと思います。
オンエア作文や寺子屋オンエアに参加している人は、これから通信の授業のときに、googleハングアウトの向こう側に知っている友達を見つけることがあると思います。
この交流を生かして、これから元気に勉強を続けていってください。
参加された、みなさん、お父さん、お母さん、どうもありがとうございました。
子供たちは、ほとんどが普段会ったことのない子どうしでしたが、みんなすぐにうちとけて仲よく遊んでいました。
また、今回は、保護者と講師という大人どうしの交流もできました。その分夜遅くまで大変でしたが、ご協力ありがとうございました。
夏合宿の記録の写真と動画をアップしました。
参加者だけが閲覧できるようになっています。
追加したい写真があれば、一緒にアップロードしてください。
また、それぞれの写真にコメントがあれば書いておいてください。
https://www.mori7.net/stg/
■写真の記録
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夏休みの思い出は、子どもたちの成長記録ですね。言葉の森の夏の合宿は、心に残るものになりました。大人も、成長した気分です。
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2020年からの新しい入試改革の方向は、これまでの入試とはかなり変わってきます。
これまでの入試は、いろいろ工夫されたとは言っていても、結局は知識の定着度合いを確かめる入試でした。しかし、そのような入試では、本当の学力は必ずしも評価できないということがわかってきたのです。例えば、それは東大の国際的位置が年々低下しているようなところにも表れています。
知識の再現度合いを評価するテストに対応するためには、知識を能率よく詰め込む勉強法しかありません。このため、今の塾や予備校での勉強は、考える勉強とは言っても、考えるパターンの知識を詰め込む勉強になっています。
入学試験を実施する学校側では、そういう詰め込み勉強法に対抗するために、考える良問を出そうとしますが、いったん出された問題も、翌年には塾や予備校で新しい考え方のパターンの知識の勉強としてノウハウ化されてしまいます。
公立中高一貫校の試験問題も、最初のころは考える良問が出ていましたが、学習塾がその考える問題に対応するようになると、子供が考えていたのでは時間的に解けないような問題が次々と出されるようになりました。
こういう知識の詰め込みのいたちごっこを克服するために、新しい入試改革が出てきたのです。
では、その考える力の中心となるものは何でしょうか。それは、ひとことで言えば文章力なのです。
文章力というと、作文の力を思い浮かべますが、小学生の生活作文のレベルではまだ考える力とは言えません。もちろん、小学生時代の作文力は考える力の基礎となるものですが、それだけでは十分ではありません。
小学生時代の作文力の土台の上に、中学生時代の意見文、高校生時代の論説文が加わることによって初めて考える力が育っていくのです。
言葉の森の作文指導は、小学1年生から始めて高校3年生まで続ける一貫指導が特徴です。小学生時代の作文のうちから既に高校生での論文につながる展望を考えているのです。
小学生時代の作文の重点は、毎週書く習慣をつけること、よい文章やよい本をたくさん読むこと、難しい文章や難しい本も読めるようになること、です。そのためには、子供の書いた作文のよいところをいつも褒めて、楽しい勉強にすることが大事です。
また、毎日の読む勉強と親子の対話も欠かせません。特に、低中学年では、読書よりも親子の対話の方が、子供の考える力を伸ばす面があります。言葉の森が現在、小学1~3年生のオンエア講座で、読書実験クラブを開いたのも、こういう理由からです。
小学1年生の自由な題名の作文課題で、毎週のように、「今日のこと」という題名で作文を書く子がいます。低学年のころは、毎日の生活が新鮮ですから、毎回、「今日のこと」という題名であっても、特に問題はないのですが、中には、家庭での経験や対話が少ないために、今日のことしか思い浮かばないという子もいます。
作文の題材を作るために、家族でわざわざどこかに出かけたり、お金をかけて遊びに行ったりする必要はありません。親のちょっとした工夫で日常生活の延長に面白い題材をいくつも作ることができます。
小学校低学年のころの親子の関わりは、子供にとってだけでなく、親にとってもその後の貴重な経験になります。将来の大学入試の考える力に対応するためにも、今の親子の生活を充実させるためにも、低学年のうちは親子で楽しく遊んでおく必要があるのです。
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これから、お月見、ハロウィーン、クリスマスなど、色々な行事が続きます。子供たちが喜んでくれるような遊びをたくさん考えていきたいですね。
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7月19日(火)に行った読書実験クラブの読み聞かせの一部です。
説明文の文章なので、難しい言葉が結構出てきます。
この話を聞いて構想図を書き、あとでお父さんやお母さんに説明をしたり、取材をしたりします。
また、自分で実験できそうなことがあれば、それを調べてきてもらいます。調べた結果は、写真に撮ったり、youtubeにアップロードしたりと自由。
もちろん、あまり負担にならないように、何をやってもやらなくても自由です。
下記は、約10分の時間で中根が書いた構想図です。
10分では、子供たちはこんなにたくさんは書けません。しかし、自分なりに書いている間に、読み聞かせで聞いた本の内容が頭の中に残ります。
物語文の本にもよいものはたくさんありますが、物語文はほとんどの子が家庭で十分に読んでいます。
読書実験クラブは、家庭ではあまり読む機会のない説明文を中心に読むようにして、その読書をただ読むだけで終わりにせず、その後の何らかの実験につなげられるようなことを大切にしています。
小学校1年生から3年生は、学校の勉強は基本的なことだけです。
この時期に、その基本的な勉強を更に難しくしたような勉強を家庭で追加する必要はありません。それよりも、読書と対話と経験で、本当の実力をつけておくといいのです。
言葉の森は、作文指導の専科教室です。
しかし、ただ作文を書かせるだけでは、本当の実力はなかなかつきません。大事なのは、作文を書く前の材料と考える力です。
読書実験クラブは、その作文力育成の準備でもあるのです。
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スタディサプリは、リクルートの開発したオンラインビデオ授業サービスです。それまで、受験サプリとして高校生、大学受験生向けに提供されていたサービスが、小学生、中学生にも提供されるようになりました。
月額980円で全教科の授業を自由に視聴することができます。更にその学年の授業だけでなく、前の学年や先の学年の授業も視聴できるようになっています。
このスタディサプリの長所は、自分のペースで勉強が進められることです。
小学校高学年になると、学校の授業が退屈になってくる人が多いと思います。生徒全体に合わせて進度を足踏みさせたまま、理解の早い子にも飽きさせない工夫をするために、不必要に難問を出すようなこともあると思います。
ちょうど今の中学入試の問題が、小学校の学習レベルまでの範囲で受験生に差をつける必要から、不毛とも言える難問を出すのと似ています。
このため、現在の小学校高学年の生徒は、学校の授業を普通に聞いていたのでは退屈するが、中学受験をするとなると過度な詰め込み勉強をしなければならなくなるという状態に置かれています。
理想的な学習は、自分で勉強の進度を選び、小学校高学年の間に中学生の勉強を先取りし、中学生の間に高校生の勉強を先取りしてしまうことです。
この先取り学習を、学校として行っているのが中高一貫校です。このため、中高一貫校では、高校2年生の段階で高校3年生までの学習を済ませ、最後の1年間は受験勉強に特化した学習をすることができます。大学入試のための勉強は、1年間もあれば十分にできるので、これが私立高と公立高の大学入試結果の大きな差になっています。
しかし、もちろん私立中高一貫校でも、全体の授業についていけない生徒は出てきます。また、中には全体の授業を退屈と感じる生徒もいるかもしれません。つまり、一斉授業を前提にしている限り、自分のペースで勉強することは難しいのです。
この自分のペースでの勉強を可能にするのが、スタディサプリのようなオンラインのビデオ授業です。
●スタディサプリの弱点
しかし、スタディサプリを自宅での学習に生かそうとすると、いくつかの問題点が出てきます。
第一は、全教科の学習ができるとは言っても、その量が膨大なためどこから手をつけていいかわからない人もいるということです。ただし、このあたりはそれぞれの教科を並べてある順番にやっていけばいいと考えることもできます。
第二は、強制力がないので、自主的に勉強する計画を立てなければやらなくなってしまう可能性があることです。しかし、これも、保護者への通知機能で生徒がどこまで進んだかわかるようになっているので、それがある程度の強制力になっているとも言えます。
第三は、ビデオの授業を聞いていただけではわからないところが出てきたときに、サポートする体制がないことです。もちろんビデオ授業はよく工夫されているのでわかりやすくできていますが、学年が上がるとやはり質問したいところは出てきます。もちろん、中学3年生までの勉強は、保護者が一緒に考えればほとんどわかるはずですが、ビデオ授業という性格上、わからないところを確認するのに手間がかかるということがあります。
第四は、ビデオ授業で勉強の内容は理解できたとしても、その理解を定着させるための問題演習の勉強は別に確保する必要があるということです。それは市販の問題集になりますが、それももちろんサポートはしていません。
●オンエア講座とスタディアプリの併用授業
そこで、言葉の森では、現在行っているオンエア講座とセットする形で、このスタディサプリを家庭学習に生かすことを考えました。スタディサプリは、小4からなので、セットできるオンエア講座は、小4~6の思考国算講座と、中1~3の先行学習講座になります。
オンエア講座では、6~7人の少人数で高度な学習をします。小4~6年対象の思考国算講座では、公立中高一貫校受験に対応した考える国語、考える算数の学習をします。ここに、スタディサプリを組み合わせて、習っていない単元の先取り学習と、理社も含めた全教科の整理を行うのです。また、小6生は、中学の数学、英語の先取り学習をしてもいいと思います。
中1~3年対象の先行学習講座では、定期テストの勉強計画と、難度の高い国語読解演習を行っています。ここにスタディサプリを組み合わせて、数学と英語を中心にした先取り学習を行うのです。理科、社会ももちろんできますが、重要なのは、難度の高い国語と、先取りした数学と英語です。
公立中学の生徒の場合、高校入試の数学は、中3の後半の単元からもかなり出されます。スタディサプリで先取り学習をしておけば、中3の夏休み以降は受験に合わせた勉強をすることができます。
私立中高一貫校の生徒の場合は、学校の進度に合わせて高校の勉強を先取りしていくことができます。
スタディサプリの進捗状況は、毎週のオンエア講座の際にチェックし、スタディサプリの授業内容に関する質問も、講座の中で対応します。
また、寺子屋オンエアを受講している人は、寺子屋オンエアの中でもスタディサプリの進捗状況のチェックができます。寺子屋オンエアは、自学自習の問題演習が中心ですが、スタディサプリで授業の先取りをすれば、学年を先取りした問題演習は更にやりやすくなると思います。
●スタディサプリは、勉強の得意な人向けのものだけではなく苦手な人も活用できる
寺子屋オンエア+スタディサプリ、又は、オンエア講座+スタディサプリは、勉強の得意な人向けだけのものではありません。逆に、勉強が遅れてしまっている人も、スタディサプリを使えば、今の学年を戻ってわからないところを最初から学習することができます。
勉強の苦手な人は、家庭学習の習慣がなかったことがいちばんの原因ですから、塾に行っても取り戻すことはなかなかできません。塾に行って遅れていた勉強が取り戻せるぐらいなら、既に学校の勉強でそうできていたはずですが、そうできなかったというのは、わからないところを家庭でやり直すという習慣がなかったからです。
寺子屋オンエアであれば、家庭で勉強することを先生がチェックするのですから、自然に家庭学習ができます。これにスタディサプリを組み合わせれば、自由に自分のペースで勉強できるようになるのです。
さて、以上の「オンエア講座+スタディサプリ」の企画は、今回初めて行うことなので、特別サービス企画として、1年間スタディサプリ無料、1年間オンエア講座割引料金で、人数限定のモニター募集として行っていきたいと思います。
下記の条件をお読みの上、条件に合って希望される方は言葉の森までお電話でお申し込みください。
●小4~中3対象「スタディサプリ」1年間無料モニター募集中
リクルートが提供しているスタディサプリを、1年間無料でモニター学習していただけます。
▼参加条件
・対象は小4~中3。言葉の森の生徒以外の方でも参加できます。
・学校の成績がオール3以上の方。
・スタディサプリで勉強できる方。(平成29年3月まで)
・オンエア講座に参加できる方。(平成29年3月まで)
(オンエア講座の曜日時間は、小4~6は毎週水曜日19:00-19:45、中1~3は毎週木曜日20:00-20:45です。)
・モニター募集人数は10名。(定員を超えた場合は学年などを勘案して決めさせていただきます)
・料金は、スタディサプリは無料。オンエア講座はモニター割引月額1,728円。ただし平成28年8月~平成29年3月)
※スタディサプリはリクルートの提供するネット授業です。高校生版の旧受験サプリは、予備校に通わずに勉強できるスタイルを生み出し、高校の授業にも活用されています。(「受験サプリの奇跡『貧しくても東大』を実現したネット予備校アプリ」朝日新聞デジタルSELECTより)
※オンエア講座の詳細は、下記のページをごらんください。
https://www.mori7.net/oak/
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●塾に行かなくても勉強の実力はつく
今は塾に通って勉強している人がほとんどだと思いますが、その理由の第一は、みんなが塾に行っているのに自分も行かないと不安だからということだ思います。
そして、塾や予備校は、家庭でひとりで試行錯誤して勉強するよりも効率のよい勉強方法を教えてくれます。また、友達と一緒に先生の授業を聞くことによって、友達との交流が楽しめるということもあります。
また、塾に行かせればその時間否でも応でも勉強してくるので、家でテレビを見たりゲームをしたり、あるいはぼんやり勉強しているよりもいいと思うお母さんは多いと思います。
しかし、塾で先生に教えてもらう勉強は、実は能率がかなり悪いのです。塾は、その能率の悪さをカバーするために、長時間勉強をさせたり、大量の宿題を出したりして成果を上げようとします。その結果、熱心な塾で真面目に勉強する子ほど、その詰め込み型の勉強に次第に飽きてきます。
勉強は本来新しいことを学ぶという点で楽しいものであるはずですが、短期的な成果を上げるための詰め込み型の勉強を日常的に行っていると、勉強とは苦しいことに耐えることだという勉強観が形成されてくるのです。
また、受験の点数を上げるための勉強は、考える勉強とはうたっていても実際には考え方を知識として教える勉強です。この知識中心の勉強を長期間行うと、そのときの点数は上がりますが、その後の学力、つまり本当の考える力は低下します。
だから、受験勉強はある程度必要悪と割りきって、半年か1年集中して取り組むようにし、それまでは点数にこだわらない余裕のある学力を養っておくといいのです。
余裕のある学力とは、毎日の学習習慣(短い時間でよいが毎日の自主的な勉強習慣)、毎日の読書(できれば学年相応よりやや高度な読書)、家族との対話(できれば知的な対話)、自分の好きなことに熱中できる時間、などによって構成される学力です。学校の成績の程度で言えば、教科書レベルの5段階でオール3.5~4でどこかにひとつ得意な5か5に近いものがあるというような学力です。
こういう学力のついている子は、いざ受験勉強を始めると半年ぐらいの間にめきめき実力をつけます。そして、それまで早くから塾で勉強を始めて長時間の学習をしていた子を学力的に追い越してしまうのです。
●家庭学習で勉強を進める方法
もちろん、家庭で複雑な受験情報を十分に集めることはできません。例えば、模擬試験のようなものを受けなければ、自分の位置がわかりませんから、勉強の軌道修正ができません。
また、受験のための最後の半年間から一年間は、詰め込み型の集中勉強をする必要があります。実力をつけるための余裕のある勉強と、勝負に勝つための集中的な勉強は性格が違いますから、受験直前は勝つための勉強と割り切って長時間集中して行う必要があるのです。
この集中的な勉強は、本人の自覚が必要ですから、中学3年の受験生であれば可能ですが、小学6年生の段階ではまだひとりで行うのは無理です。だから、短期間の塾通いは難度の高い中学受験では必要になることがあります。しかし、それは最後の仕上げであって、実力のほとんどはそれ以前の家庭学習の中でついているのです。
では、そういう実力のつく家庭学習をどのように進めていったらよいのでしょうか。
勉強とは、何をどのようにやるか、つまり教材と方法が車の両輪です。車の比喩で言うと、教えてくれる先生がその車を引っ張ってくれる人で、教えてくれる教室がその車の走る道路と言えます。教材と方法を本人と家庭がコントロールして、自分で走る方向を決めて運転していくのが家庭学習です。
この自分でコントロールできる家庭学習が、塾で教えてもらう学習よりも能率がよいのは、自分に合った勉強ができるからです。
例えば、自分の勉強の目的や志望校がはっきりしていれば、そこに合わせて勉強の方向を絞ることができます。また、自分の得意と苦手の分析に応じて、勉強の重点を決めることができます。
教材選びは、市販の参考書や問題集を組み合わせて行います。現在は多くの情報が公開され、その情報についてのほかの人の評価も参考にできる時代ですから、それらの評価を参考にして広い範囲から教材を集め、それを勉強の過程で絞っていくのです。
勉強の方法の大原則は、1冊を完璧にです。完璧というのは、その教材を5回以上読むことと、解けない問題が一問もなくなるまで解くことです。だから、教材は、最初は幅広いところから集めていても、勉強の初期の段階で少数に絞っていくことが大事です。
1冊に絞った教材を完璧にできるというのが、家庭学習の最大の利点です。
逆に言うと、学習塾の教材は、量が多すぎることと完璧にできないことが弱点です。その弱点を補うために、塾は長時間の勉強をさせ、大量の宿題を出すのです。その結果、勉強以外の読書や経験の時間が減り、本当の学力がかえってつかなくなってしまうのです。
●家庭学習の不利な面をどう克服するか
しかし、家庭でひとりで勉強していると、いくつかの不利な点が出てきます。
その第一は、全体との比較ができなくなることです。だから、受験の場合は、ときどき模擬試験を受け、志望校の過去問に戻り、自分の勉強の軌道修正を行っていく必要があります。
第二は、自分で時間管理をすることが難しくなることです。塾に行けば強制的に勉強の時間が決められます。しかし、自宅で勉強をしていると、うまくできる日とうまくできない日の差が出てきます。
ところが、これが自己コントロールの練習になります。ひとりで自分を叱咤激励しながら苦しいことに取り組むという経験は、その後の人生で何度も出てきます。家庭学習は、この自分で時間管理をして取り組むという貴重な練習になるのです。
第三は、ひとりで勉強をしていてわからないところが出てきたとき、そのわからないことを自分で解決することができない場合があるということです。
これらの家庭学習の不利な点を克服するために考えられるのが、新しい形の教育の場です。
現在の学習塾中心の勉強は、塾と子供が勉強の主体で、家庭はその補助という役割になっています。すると、親の仕事は、与えられた宿題をこなす手助けをすることぐらいになり、やがて勉強の内容ではなく塾の点数を通してしか子供の勉強の実態を把握できないようになってきます。
いったんこういう関係ができてしまうと、塾の方が勉強の教え方は上手なので、親が再び勉強の内容に関わったり、子供が自分ひとりで勉強に取り組むようになったりすることはできなくなります。いったん塾に頼ると、塾に頼る以外の勉強の方法ができなくなってしまうことが多いのです。
これに対して、新しい勉強の仕方は、子供と親、つまり家庭が中心になります。しかし、家庭中心の勉強の弱点である、全体把握の難しさ、自己管理の難しさ、疑問解決の難しさを克服する場として、第三者の教育機関が必要になります。
この第三者の教育機関として言葉の森が考えているのが、「寺子屋オンエア」と「森の学校オンエア」です。
寺子屋オンエアは、家庭での自主学習を少人数のオンエアのグループの中で先生がチェックするという形の教育の場です。小中学生の場合は、ひとりで孤独に勉強するよりも、グループの中で先生と一緒に勉強する方が勉強が進みやすいという面があります。しかも、この場合の勉強の中心は自分のペースでできる家庭学習ですから、グループの中で能率のよい勉強ができるのです。
寺子屋オンエアは自主学習ですから、教科書レベルより少し上の基本的な勉強を自分のペースで進めていきます。
一方、森の学校オンエアは、先生が勉強内容をリードする勉強です。
森の学校オンエアのオンエア講座は、教科書レベルよりも更に先に進んだ勉強や、教科書とは異なる価値ある学力をつける勉強を先生がリードする形で進めていきます。
しかし、その場合でも中心になるのは家庭です。家庭だけで進めていくのが難しい、通常よりも進んだ高度な勉強を、先生が手助けする形で進めていくのです。
このオンエア講座の本講座は、3つあります。1~小3対象の読書実験クラブ、小4~小6対象の思考国算講座、中1~中3対象の先行学習講座です。
読書実験クラブは、主に説明文の読書と、家庭での実験や家族とのい対話を生かすオンエア講座です。
思考国算講座は、公立中高一貫校受験に対応した、考える国語と考える算数の学力を育てるオンエア講座です。
先行学習講座は、中学生の定期テスト計画をアドバイスし、高度な国語読解と、先取りした数学と英語の学習を進めるオンエア講座です。
いずれも、家庭だけで行うには負担があるので、先生がリードする形で家庭学習を進めていきます。
言い換えれば、こういう高度で個性的な学習以外の、教科書レベルか教科書よりやや上のレベルの学習は、家庭だけで中学3年生まで十分に進めていけるのです。
●勉強の本当の目的は自分らしい人生
子供が小学校低中学年のころは、家庭学習の弱点はほとんど出てきません。親が勉強の全体を把握でき、子供の時間を管理でき、子供の持つ疑問点もすぐに解決することができるからです。
しかし、子供が小学校中高学年になると、家庭学習の弱点が次第に表面に出てきます。それは、親が勉強の全体を把握しにくくなり、子供の時間管理をしにくくなり、子供の疑問点を解決しにくくなるからです。
また、小学校低学年のときに、親が子供にしっかり勉強させすぎると、中高学年になったときに子供が親に反発するようになります。
しっかり勉強させすぎるというのは、長時間妥協なく勉強させることです。長時間というのは、子供が飽きてくるぐらいまで勉強させることです。妥協なくというのは、何かの都合で勉強時間が短くなった場合、それを別の日に例外なく補うような原則的すぎる勉強をさせることです。
この原則性というのは、子供の生活習慣としては大事なことですが、親が絶対的な権限を持っていると、ほどほどの原則性ではなく、妥協のない原則性を発揮してしまうことが多いのです。
嫌なことにも耐える力というのは子供には必要ですが、嫌なことに耐えさせすぎると、成長したときにそこから反発するようになります。
小学校中高学年から塾に行くようになる子が多いのは、親も子も家庭学習がうまく続けられなくなるからという面もあります。
ところが、本当は、子供が中学3年生になるまで、つまり義務教育の期間までは、子供と親が家庭中心に勉強する方が、勉強の能率としても、子供の生き方としてもずっとよいのです。
小学校中高学年でいったん塾に行かせて勉強させ、その塾での勉強が中心になると、中学生になってから家庭学習に戻すというのはかなり難しくなります。
だから、小学校低学年のころに無理のない家庭学習を行い、高学年になってもその家庭学習を続け、中学生になってからも家庭学習を基本に勉強を続けるというのが理想の勉強サイクルです。
家庭学習の補助となる第三者の教育機関としてのオンエア講座は、子供が小学校低中学年のときには教科の勉強だけでない幅広い学力をつけることを手助けします。
子供が中高学年のときには、学校で教わるよりも少し高度な勉強を家庭で進めることを手助けします。公立中高一貫校の受験を家庭中心に行う場合の手助けもします。
子供が中学生のときには、学校での定期テスト対策と学校での勉強よりも先に進んだ勉強をすることを手助けします。
こういう家庭学習中心の勉強をしてきた子供が高校生になると、親から離れても、塾や予備校に任せきりにせずに、自分ひとりで工夫して勉強できるようになります。この自分で工夫する勉強法が、大学生になっても社会人になっても必要な本当の勉強方法なのです。
では、この勉強は何のために行うのでしょうか。勉強はそれ自体が目的ではありません。もっと大きな目的のための土台を作るのが勉強です。
その目的とは、人生を幸福に生き、日々自分を向上させ、新しいものを創造し、社会に貢献することだと思います。この幸福、向上、創造、貢献の要になるものが創造です。その創造性を育てるのが作文だと思います。
学力という幅広い裾野の上に、創造性という高い山頂を作るのが作文の勉強の役割です。学力の裾野が狭ければ低い山頂しかできません。広い裾野があるから、高い山頂も可能になります。
しかし、この山頂を作る作文の勉強は、学力をつける勉強とは別に独自に取り組んでいく必要があるのです。
言葉の森の勉強は、寺子屋オンエアで基礎学力をつけ、オンエア講座で高度な学力を伸ばし、作文で創造性を育てるという形で進めていきたいと思っています。
●新しい教育を支える新しいツール
昔は、というのは昭和の初期のころの話ですが、基礎学力は小学校や中学校で十分につきました。高度な学力は高等学校や大学でつきました。そして、創造しようという意欲は、日本が欧米にキャッチアップしなければならないという状況の中で自然に生まれていました。だから、国民全体の自然な努力で日本は高度な工業国になっっていったのです。
しかし、今は、基礎学力も、高度な学力も、創造性も、既存の学校と社会の中では不十分にしかつきません。しかも、その一方で早期からの長時間の受験的な勉強によって、受験勉強という狭い範囲の成績は上がっても、高度な学力や創造性はかえって低下しています。また、受験的な勉強に乗り切れない子供たちは、基礎学力さえも途上国並みに低下しているのです。
しかし、この低下する教育環境に反比例するかのように、新しい教育のビジョンが生まれているのが現代の特徴です。
そのひとつは、言葉の森が今考えているような、寺子屋オンエア、森の学校オンエア、オンライン作文というようなトータルな教育システムを多くの人が考え始めていることです。
もうひとつは、そのビジョンを可能にするネット上のツールが急速に進化していることです。
ネット上のツールの第一は、googleハングアウト、youtube、skypeなどの、ウェブ会議とその記録と個別対応のサービスが無料で利用できるようになっていることです。
第二は、MOOC、スタディサプリなどの、ネット授業が無料又は低価格で利用できるようになっていることです。
第三は、google+やFacebookなどの、勉強の質問や相談の場として使えるソーシャルサービスが広く利用できるようになっていることです。
第四は、ほとんどの家庭でパソコンやスマホを利用できるようになっていることです。
基礎学力の充実は、市販の教材と寺子屋オンエアでシステム化できます。
高度な先取り学力は、やはり市販の教材とスタディサプリのようなネット授業とオンエア講座でシステム化できます。
創造性を育てる作文は、オンライン作文という形で言葉の森がシステム化しています。
そして、これらを統合した長期的で全体的な教育のビジョンが生まれています。
更に、今後、深層学習を利用した人工知能による自動翻訳が進化すれば、この教育システムを世界中で共有することができるようになります。
そして、更に大事なことは、この教育界の進歩によって、新しい個性的な教育を作り出す人がぞくぞくと生まれてくることが考えられることです。
●多様な文化が創造される未来の日本
今の教育分野は、国語、数学、英語などの主要三教科や五教科や九教科に絞られています。これらの基礎的な教科はもちろん大事ですが、人間の能力の無限性から考えると、学ぶことのできる教科はこれから無限に生まれてきます。
これは、スポーツでも音楽でも同様です。今のスポーツは、オリンピックの種目に見られるように、少数のメジャーなものに過剰に多くの人が参加する形になっています。しかし、人間の身体の無限性から考えると、スポーツとして楽しめる分野はこれからずっと多様になります。
音楽も、今はまだ楽器の種類などがメジャーなものに限られていますが、音の楽しみ方の無限性から考えると、楽器の種類も音楽の種類もずっと多様になります。
そして、同じように文化のあらゆる面が、これからますます多様になり、その多様性を創造する人が次々に生まれてくるようになるのです。
作文の創造性の発展したものが、この新しい文化を作るという実行の創造性です。
将来の社会は、多くの人が自分の創造性を楽しみ、基礎学力の充実した、余裕のある遊びの生活を過ごすようになると考えられるのです。
未来の教育の理想を持っている人は数多くいます。
しかし、実際には、子供たちは学年が上がるにつれて、他人との競争に勝つための受験勉強に追われ、自由な勉強から枠組みを与えられた勉強を強制されるようになります。
この強制に適応する教育が子供たちの可能性を狭めています。
この状況を克服し、教育の本来の理想を追求するためには、子供たち体の成長に関心を持つ大人が情報を交換し経験を交流していく必要があります。
そのために必要なツールは、既にインターネットに用意されています。
言葉の森は、ホームページ以外に、Facebookに言葉の森作文ネットワークというページを開設しています。また、google+にも言葉の森寺子屋オンエアというページを開設しています。
子供たちの未来の教育に関心を持つ方は、ぜひこれらのページを見ていただき、一緒によりよい日本の教育を作っていきましょう。
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