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国語の選択問題は、合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばない as/2649.html
森川林 2016/09/01 20:22 


 国語の読解問題で選択肢がいくつかある場合、簡単な問題であれば、合っていそうなものを選べば○になります。
 しかし、そうすると、普通に日本語の文章を読み取れる生徒だと、みんなが○になってしまいます。

 本当はそれでいいのですが、受験で選抜するテストの場合は、みんなが○になったらテストになりません。
 そこで、読解問題を難しくするために、選択問題の出し方を工夫します。
 それが、「合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばない」という問題の出し方です。

 これは、その問題を出す学校がどの程度の難しい問題を出すかという傾向によってもかなり変わってきます。
 難しい問題だと思って深読みすると、実は易しい問題だったので、深読みしすぎて×になるということもあります。
 だから、志望校の過去問は、あらかじめやっておかないと作戦が立てられないのです。

 しかし、全体に、「合っていないものを選ばない」という発想で問題を見ると、選択問題は正解率が高くなります。理詰めで読むことができる人は、どういうテストでも読解問題は満点近く取れるようになります。

 この選択の仕方は、一般に消去法を呼ばれています。
 合っていないものを消していって、残ったものが合っていることにするという選び方だからです。

 現在、中学生対象のオンエア講座では、この消去法の演習をしています。
 答えが合っているかどうかというのは、二の次で、自分が合っていないと思って消去した選択肢が、なぜ合っていないかを言うのです。
 これを単なる勘で答えたのでは勉強になりません。理屈が通るように、「この選択肢の文のここのところがこういう点で合っていない」と言うのだから大変です。
 これは、考える勉強とともに、語彙力の勉強にもなります。

 昔、ワインの話が題材になっている漫画で、ワイン通の人が、ワインを飲みながら、「フランスの田園の暖かな春の日差しの味わいがする」とか何とか言っているのを見ましたが、ヨーロッパでは、そのように言葉にしにくい感覚を言葉にして表そうとする伝統があるようです。

 日本の文化は、言挙げをしない文化なので、そういうことを言葉であれこれ言おうとする人は、どちらかと言えば敬遠されます。
 昔、「男は黙ってサッポロビール」というコマーシャルがありましたが、何も言わずに不言実行というのが好まれる文化があるのです。

 しかし、消去法の場合は、理詰めで考えることが第一ですから、合っていない理由をちゃんと言葉で言わなければなりません。
 この言葉にしにくいことを言葉にしようとすることが、ある意味で思考力を育てていることになるのでず。

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森川林 20160901  
 読解問題の解き方には、コツがあります。それは、合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばないという選択の仕方です。
 合っていないものを消していって、残ったものが合っているものにするのです。

 このコツを知るだけで、国語の成績はかなり上がります。
 また、そういう読み方をして読むと、文章を深く読み取る練習になります。

 しかし、日本の社会は、言挙げをしない文化なので、合っていないものの合っていない理由をわざわざ言うという習慣があまりありません。
 だから、多くの人が、国語は勘で解くものだと考えているのです。


namura 20161021 10 
過去問は早めに着手し、選択問題は、合っていないものを見つける練習をしていくとよさそうですね。

mae 20170209 9 
※国語の成績を上げたいとおっしゃる親御さんへ面談でのアドバイス。
覚え書きとして。

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森川林 2016/09/01 06:45 


 勉強は、自分のペースでやっていくのがいちばん能率がよいのですが、難点は自分でやると強制力がないので、ついさぼってしまうことがあることです。

 小学生のころは、お父さんやお母さんが、
「もう、勉強したの」
と、頻繁に聞くので、子供は自然に勉強をします。

 しかし、小学校高学年になり、中学生になると、親もだんだん口うるさくは言わなくなり、また、子供も言われてもすぐにはやらないようになってきます。

 子供が自分の意志で勉強するようになるのは、中学3年生ごろからです。
 このころになると、自分の人生という意識が目覚めるので、誰でも勉強を自分の問題として受け止めるようになります。
 また、高校を受験する生徒は特に、誰にも言われなくても勉強するようになります。

 しかし、それまでの間は、特に小学4年生ごろの自己主張が出てくるようになる時期は、スムーズに勉強をさせることが難しくなるのです。

 そこで、言葉の森が今行っているのが、寺子屋オンエアというシステムです。
 これは、自宅での自学自習を、オンエアで、先生が1時間見ているという仕組みで、最後の10分間に先生から電話があるので、自分の勉強と先生のチェックが結びつきます。

 また、ほかの生徒がそれぞれの自宅で勉強している様子が見えるので、特にほかの生徒のことを見ることはないのですが、そういう雰囲気の中で勉強できるので、自然に勉強がはかどるようになります。

 この寺子屋オンエアシステムに、言葉の森でなければできない問題集読書を組み合わせているのが特徴です。
 国語の実力をつけるには、難しい文章を音読しそれを繰り返すのがいちばんよいのですが、家庭でそういう勉強を続けられる人はなかなかいません。
 寺子屋オンエアの場合は、その音読に対して先生が質問をするようにしているので、自然に問題集読書が続けられるようになるのです。

 この問題集読書の音読を毎日続けている生徒は、国語の成績が目立って向上します。
 それは、当然と言えば当然です。
 その学年で読むには少し難しい文章を毎日音読するのですから、語彙力も、読解力も、表現力もついて当然なのです。

 ところで、これまでこの国語の勉強に関しては順調に進んでいましたが、他の教科、特に算数数学の勉強は、わかりやすい参考書兼問題集があるとしても、やや難しいところがありました。

 それは、小学校中学年あたりで、少し込み入った問題が出てくると、自分で解法を読んだだけでは理解しくにいことがあるからです。
 その質問は、一応掲示板でできることにしていますが、掲示板という形ではやや敷居が高いので、今後はリアルに答えられるオンエアの場所も作っていきたいと思っています。

 それはともかく、算数数学は、1年間分先取りをして勉強していると、受験のときに余裕を持った受験勉強ができます。しかし、解法を自分で読んで理解する形では、1年間分の先取りはなかなか難しい面がありました。

 そこで、考えたのが、スタディサプリというビデオの授業を併用して行っていくことです。
(つづく)

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