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国語力はすべての学力の基礎、作文力は将来の学力の目標 as/2677.html
森川林 2016/09/19 13:11 

△小さな花に、小さなシジミチョウ

 「ほかの勉強はまあできるのですが、国語だけが苦手で……」という相談を時どき受けます。
 おどかすようですが、そういう場合は要注意です。国語のレベルまでしか、ほかの勉強も伸びていかないことが多いからです。

 以前、小さいときから英語をやっているので、今では英語の本の方をよく読んでいるという小学校高学年の子の話を聞いたことがあります。
 易しい本を読むレベルで言えば、日本語の本以外に英語の本も読めるというのはいいことです。しかし、難しい本を読むときは、日本人は母語である日本語でなければ深く読むことはできません。
 だから、学年が上がり勉強内容が難しくなるにつれて、英語の本を読めるかどうかよりも、何語であってもよいので難しい本を読めるかどうかの方が重要になってくるのです。

 国語力をつける基本となる場所は家庭です。
 家庭で読書の習慣をつけ、更にその学年相当よりも少し難しい文章を音読する習慣をつけていくのです。
 言葉の森が今行っているのは、寺子屋オンエアで問題集読書の習慣をつけることです。更に、毎日の音読もskypeのビデオメッセージで先生に送るようにすすめています。小1~3の生徒の場合は、読書実験クラブというオンエア講座を開いています。

 しかし、これらに参加しなくても、家庭で読書と音読の習慣を毎日つけられればそれで十分です。
 小学2、3年生までは、子供も親の言うことをよく聞きますから、この時期までに毎日の読書と音読の習慣をつけていくことが大事です。
 そして、本当に力がつくのは小5以降の思考力が育つ時期ですから、小学校高学年からは特に力を入れて問題集読書を続けていく必要があります。
 この国語力が、他の教科すべての土台となっていくのです。

 国語力が既に十分ついている人が、これから力を入れていく分野は作文力です。
 それは、これからの学力が記述力として評価されるようになってくるからです。

 知識をたくさん知っているだけなら、コンピュータでもできる時代です。
 力仕事が機械に取って代わられたように、単純な知的作業は既にコンピュータに取って代わられています。そして、その範囲はこれからますます拡大していきます。

 人間ができるのは、知識を覚えることではなく、知識を組み合わせて新しいものを作ることです。これが、人間の本来の得意分野です。
 なぜ人間の得意分野が新しいものを作ることなのかというと、人間は未来に対して夢や希望を持つことができるからです。夢や希望があるから、自然に新しいものを作りたくなるのです。

 その新しいものを作ることを準備する力が作文力です。
 だから、小学校高学年からは、説明文や意見文の形で作文を書く力をつけていく必要があるのです。

 言葉の森の作文指導の特徴は、小1から高3まで一貫して勉強できることです。
 受験に小論文があることがわかってからあわてて勉強を始めるのではなく、小学校1年生から作文を書く習慣を生活の中に作っておくといいのです。

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森川林 20160919 1 
 算数、英語、理科、社会と同じような教科の学力のひとつとして、国語の学力があるのではありません。
 国語は、学力そのものなのです。

 漢字や文法やことわざの知識や古文や漢文と同じような国語の分野のひとつとして、作文があるのではありません。
 高学年以降になると、作文は学力の集大成なのです。


nane 20160919 1 
 国語の勉強の基本は簡単です。要するに、読むことだけです。
 しかし、考えながら読むことが大事なので、学年に応じて考える文章を読む必要があるのです。
 というのは、考えなくても読める文章もあるということです。
 小学1年生の子にとっては、漫画も考える文章です。
 しかし、小学校高学年の子にとっては、絵で助けてもらう漫画は考える文章とは言えません。
(でも、漫画が悪いというのではありません。読書好きの子のほとんどは、漫画も好きだからです。)


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才能とは時間をかけたこと(Facebookページより) as/2676.html
森川林 2016/09/19 12:16 


 人間の才能とは、その人が時間をかけたものです。
 生まれつきの差異などよりも、その後の時間のかけ方によるものの方がずっと大きいのです。

 今は、才能というとと勉強的なことで考えられがちですが、世の中に新しいものを生み出す力はすべて才能です。
 だから、その子が時間をかけて飽きないものを見つけてそれを育ててあげることが大事なのです。

 さかなクンの半生記を書いた「一魚一会(いちぎょいちえ)」を読んで、改めてそう思いました。

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森川林 20160919 1 
さかなクンの伝記を読むと、泥団子に熱中したり、ゴミ収集車に熱中したりした子供時代に、いつもそれを優しく見守っていたお母さんの存在に気がつきます。
 わざわざ車で遠出して、ゴミ収集車の車庫まで連れていってあげたのですから本格的です。

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