△図は「科学のふしぎな話365」(日本科学未来館監修)より
「タイの中にタイがいる」
マダイを食べると、その胸のところに小さなタイの形の骨があり、胸びれを支える役目を果たしています。
オメデタイが二重になるので、江戸時代から縁起物として大切にされてきたそうです。
知らなかった。
「世界最大の生き物はキノコ」
キノコの本体は菌糸で、太さは髪の毛の10分の1ぐらいしかありませんが、ずっと遠くまで広がっていて、キノコによっては数平方キロメートル、重さにすると数千トンになるそうです。
キノコを何回も繰り返し割くと、細い糸のようなものになります。これが菌糸のかたまりだそうです。
知らなかった。
「シャボン玉はどうしてできる」
水の泡がすぐに壊れるのは水の分子の表面張力が強いからで、そこに石けんを加えると、表面張力が弱くなるので泡が壊れにくくなります。
壊れにくいシャボン玉を作るコツは、PVA洗濯のりを入れて一晩寝かせておくのだそうです。
知らなかった。
身近にあるもので、科学的な話で、実際に確かめてみることができて、親子で一緒に楽しめる。
小学校3、4年生ぐらいまでは、勉強にかける時間を少し減らして、こういう半分遊びのような実験にかける時間を増やしていく方が、考える力のある子が育つのではないかと思います。
△小さな花に、小さなシジミチョウ
「ほかの勉強はまあできるのですが、国語だけが苦手で……」という相談を時どき受けます。
おどかすようですが、そういう場合は要注意です。国語のレベルまでしか、ほかの勉強も伸びていかないことが多いからです。
以前、小さいときから英語をやっているので、今では英語の本の方をよく読んでいるという小学校高学年の子の話を聞いたことがあります。
易しい本を読むレベルで言えば、日本語の本以外に英語の本も読めるというのはいいことです。しかし、難しい本を読むときは、日本人は母語である日本語でなければ深く読むことはできません。
だから、学年が上がり勉強内容が難しくなるにつれて、英語の本を読めるかどうかよりも、何語であってもよいので難しい本を読めるかどうかの方が重要になってくるのです。
国語力をつける基本となる場所は家庭です。
家庭で読書の習慣をつけ、更にその学年相当よりも少し難しい文章を音読する習慣をつけていくのです。
言葉の森が今行っているのは、寺子屋オンエアで問題集読書の習慣をつけることです。更に、毎日の音読もskypeのビデオメッセージで先生に送るようにすすめています。小1~3の生徒の場合は、読書実験クラブというオンエア講座を開いています。
しかし、これらに参加しなくても、家庭で読書と音読の習慣を毎日つけられればそれで十分です。
小学2、3年生までは、子供も親の言うことをよく聞きますから、この時期までに毎日の読書と音読の習慣をつけていくことが大事です。
そして、本当に力がつくのは小5以降の思考力が育つ時期ですから、小学校高学年からは特に力を入れて問題集読書を続けていく必要があります。
この国語力が、他の教科すべての土台となっていくのです。
国語力が既に十分ついている人が、これから力を入れていく分野は作文力です。
それは、これからの学力が記述力として評価されるようになってくるからです。
知識をたくさん知っているだけなら、コンピュータでもできる時代です。
力仕事が機械に取って代わられたように、単純な知的作業は既にコンピュータに取って代わられています。そして、その範囲はこれからますます拡大していきます。
人間ができるのは、知識を覚えることではなく、知識を組み合わせて新しいものを作ることです。これが、人間の本来の得意分野です。
なぜ人間の得意分野が新しいものを作ることなのかというと、人間は未来に対して夢や希望を持つことができるからです。夢や希望があるから、自然に新しいものを作りたくなるのです。
その新しいものを作ることを準備する力が作文力です。
だから、小学校高学年からは、説明文や意見文の形で作文を書く力をつけていく必要があるのです。
言葉の森の作文指導の特徴は、小1から高3まで一貫して勉強できることです。
受験に小論文があることがわかってからあわてて勉強を始めるのではなく、小学校1年生から作文を書く習慣を生活の中に作っておくといいのです。