ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2686番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
どんなに苦手な子でも書けるようになる、どんなに得意な子でもそれ以上に書けるようになる作文指導 as/2686.html
森川林 2016/09/24 10:31 

(△水引草:高校生のとき、立原道造の詩集に、「水引草に風が立ち」と書いてあるのを見て、どういう草なのかと思っていました。だから、最初に水引草を見たときは、初めてなのに懐かしい気がしました。)

 作文指導というものは、実はかなり難しいものです。
 書けない子の原因はさまざまです。また、上手に書ける子も、どこを更に上手にできるかということは人によって違います。

 そのように教え方の難しい作文指導を、言葉の森以外ではどう教えているのでしょうか。
 多くの場合、多数の生徒に対する一斉指導の形で教えられています。
 一斉指導をすれば、当然上手に書ける子がいます。しかし、それは指導をしなくてももともと上手に書けた子です。
 そして、多くの子は上手に書けません。その子たちは努力不足だから上手に書けないのではありません。上手に書く力がまだないから書けないのです。

 しかし、教える側の先生は、同じように教えて、上手に書ける子がいるのだから、上手に書けない子は本人のせいだと思ってしまうのです。
 もちろん、赤ペンによる個別の添削はあるかもしれません。しかし、赤ペン添削を見て上手に書けるようになる子は一人もいません。赤ペン添削で上手になるのは少なくとも高校生以上になってからです。

 だから、上手に書けない子が、先生のところに相談に行ってもまず具体的なアドバイスはありません。
 また、上手に書けている子が更に上手に書くにはどうしたらよいかという相談に行っても、なおさら具体的なアドバイスはありません。
 つまり、指導と評価が結びつかないような指導が延々と行われているのです。

 言葉の森の作文指導は、こういう一斉指導+事後の赤ペン添削とは正反対のものです。
 言葉の森の指導は、個別指導+事前の電話説明です。
 ひとりひとりにその生徒に応じた難しさで事前に説明をして書いてもらうのです。そして、評価はその事前指導に基づいて行います。だから、褒める評価が多いのです。

 言葉の森の作文は事前指導ですから、当然生徒の側も事前の準備が必要です。
 準備といっても大したことではありません。あらかじめ課題の長文を読んで内容を理解し、その上で親子でそのテーマについて話をしておくことです。
 言葉の森の小3以上の課題は、題名課題と感想文課題です。感想文課題の場合は特に、自分なりの体験と結びつけて内容を理解しておくことが必要です。だから、親子でそのテーマについて話をしておくことが大事なのです。
 それさえできていれば、誰でも難しい課題に取り組むことができ、上手に書けるようになります。

 たまに、ヤフー知恵袋などの掲示板で、「言葉の森はどうですか」「うちの子には役に立ちませんでした」などという応答が書いてあることがあります。
 普通、こういうことをわざわざ書くのはよほど暇な人です。多くの場合、こういうネガティブなやりとりはライバル企業の手によって行われているものです。どことは言いませんが(笑)。
 というのも、言葉の森では、うまく書けない子の相談にはいつでも乗っているからです。

 そして、もし本当に言葉の森の指導でうまく書けなかったという場合、その子はどこで教えてもらってもうまく書けるようにはなりません。
 なぜなら、うまく書けるようにならなかった原因は、家庭における事前の準備(といってもただ課題を読んで親子で話をするだけです)がなかったからです。
 そして、特に苦手な子の場合は、こちらで指示している毎日の読書や音読ができていない場合がほとんどだからです。
 その毎日の読書や音読についても、寺子屋オンエアなどで容易にできるようにしていますが、それもせずに、家ではできないという人もいるのです。

 言葉の森は、30年以上子供たちの作文を見てきました。
 中には、どうしようもなく書けない子もいました。学校では全く書けないという子もよくいました。
 また、反対に最初から最初から上手に書ける子もいました。
 よく書ける子は、小学生新聞で年間盾賞をもらったり、全国の作文コンクールで選ばれたりしました。また、大学入試でも、東京大、京都大、早稲田大、慶応大などに多くの生徒が合格しました。
 そういう苦手な子から得意な子まで、何万人もの生徒をそれぞれの生徒に応じて個別指導をしてきたのです。

 だから、言葉の森で作文の勉強をしている人は、安心して決められた課題に取り組んでいってください。
 そして、毎日の読書と音読と事前の準備をして、電話のあとすぐに始めるように心がけてください。
 もしすぐにできない日があって課題がたまってしまったら、まとめてやろうなどとは思わずに新しい課題だけに取り組むようにしてください。

 言葉の森では、今度、毎週土曜日に、保護者のオンエア相談コーナーを設けます。
 当面は、受験作文コースという切実な課題に取り組んでいる生徒の保護者を中心に行っていきます。
 もし、苦手でうまく書けないとか、上手に書けるがもっとうまく書きたいという要望があれば、こういうオンエアコーナーでご相談いただければと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20160924 1 
 本文の内容とは全然関係ありませんが(笑)、写真は、三浦半島の最高峰大楠山、標高241mに咲いていた水引草。
 立原道造の詩集に、水引草とかワタスゲとか萱草(わすれぐさ)とかいう植物の名前が出ていて、また、そのころ秋のススキの中に咲いていた紫色の野菊の花があまりにきれいだったので、それで千葉大学園芸学部に行くことにしたのです。
 でも、入ってみたら、自分は植物を観念的に好きだっただけだということがわかりました。それで、紆余曲折の末、言葉の森を始めたのです。
 同じ園芸学部の中には、小黒君のように道端のどんな植物でも名前を知っている本当に花好きの人がいました。先日同窓会をやったら、みんなそれぞれ植物に関係のあるようなことをしていました。えらいなあ。


jun 20160928 2 
入会したときはとても苦手だった生徒が、1年後には新聞に掲載されるようになったというケースもあります。体験学習のときに全く書けなかったのが嘘のようです(笑)。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森の特徴(83) 作文教育(134) 受験作文小論文(89) 

記事 2684番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
わかりやすいのはビジュアル、使えるのは言葉 as/2684.html
森川林 2016/09/24 07:23 


 タブレットを使った教育の特徴は、ビジュアルでわかりやすいことです。
 しかし、このわかりやすさが問題です。いろいろなことがわかりやすく映像で説明されるので、わかった気になるのです。

 わかることは使えることではありません。結論のような外側がわかるだけで、わかったことでおしまいです。
 だから、知識を再現するテストには間に合いますが、そこから自分で何かを作り出すということができません。

 作り出すためには、不自由な言葉を使わなければなりません。
 ビジュアルは、生まれつき誰でも何の練習をしなくてもわかりますが、言葉は読み書きの練習をして初めて使えるようになります。

 大人は、読み書きに慣れているので、言葉による理解も、映像による理解もそれほど差を感じません。
 だから、わかりやすい映像の方がよいと思ってしまうのです。

 しかし、読み書きの力をつける途上にある子供には、映像による理解より先に言葉による理解をさせる必要があります。
 不自由な言葉を自分なりに映像化して理解するのが本当の理解です。
 最初からわかりやすい映像で理解させてしまうのは、小骨を取った魚を食べさせているようなものです。

 もちろん、子供の勉強には、不必要な難しいことをする必要はありません。
 しかし、言葉を使えるようになることは、人間らしい生活を送る第一歩です。

 だから、読み聞かせや読書で言葉に慣れることがまず第一に重要な教育で、ビジュアルな理解はそのあとにするものなのです。

 何事も始めるのに遅すぎるということはありません。
 読み書きが苦手だったら、まず今日から、読書か読み聞かせを短い時間でいいので毎日することです。
 そして、テレビとゲームとインターネットは捨てなくてもいいので、決めた時間以外は取り出しにくいところにしまっておくことです。
 これを半年間続ければ、誰でも大きく変わってきます。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20160924 1 
 読み書きが極端に苦手な小学生が増えているような気がします。
 読書の大切さということが言われるようになったので、小学生全体の読書量は増えています。
 しかし、読書は基本的に家庭に任されているものなので、中に全く読書をせずにビジュアルなものだけに囲まれて暮らしている子もいます。
 読み書きの力は、学校でつけるものではありません。
 家庭でつけた読み書きの力を前提にして、学校で勉強を教えているのです。
 しかし、何事も始めるのに遅すぎることはありません。
 子供が読み書きが苦手だと思ったら、今日から毎日10ページの読書を始めればいいのです。


jun 20160924 2 
これからお母さんになる方、また、今子育て中の方は、危機感を持ってほしいと思います。

jun 20160924 2 
17年近く講師をやっていますが、以前に比べると読み書きの不自由な生徒が増えているような気がします。

touko 20170113 77 
海外で受ける日本の通信教育も、だいぶ映像化・タブレット式が増えてきました。とっつきやすいけれど、記憶に残らない勉強になりがちなこと、そして、それに気づかないで勉強した気になって満足してしまうことが、大きな落とし穴のように感じます。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) ICT教育(1) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習