■モニター追加募集要項
言葉の森では、現在、オンエア講座「作文と勉強」を行っています。これは、毎週の作文の電話指導をより充実させるとともに、算数数学を中心にした勉強の実力をつけるための講座です。
オンエア講座「作文と勉強」は、これまで、小3~小6の学年別に無料モニターを募集してスタートしていましたが、このたび、新たに学年と曜日・時間を増設し、新規のモニターを追加募集することにしました。
期間は、11月2週から12月3週までで、週1回約45分の講座で、希望される方は無料で参加できます。
オンエア講座とは、Googleハングアウトを利用して、ウェブ会議で少人数制の勉強を行う仕組みです。ウェブカメラのついたパソコン、又は、スマホ・タブレットさえあればどなたでも参加できます。
ただし、作文の課題集に基づいた話をするので、言葉の森の生徒又は森林プロジェクトの生徒が対象になります。
用意していただくものは、
・Googleのアカウント(gmailを利用している人であれば既にGoogleアカウントがあります。新しいアカウントを新たに作ることもできます。)
・ウェブカメラのついたパソコン、又はスマホ・タブレット(いずれでもできますが、パソコンが操作はしやすいと思います。)
・「ハイクラステスト算数○年」(小学教育研究会・増進堂・受験研究社)(該当学年のもの。中学生の場合は「数学」(中学数学問題研究会))
■現在募集しているオンエア企画一覧
現在募集しているオンエア企画の対象学年と曜日・時間は下記のとおりです。
オンエア企画一覧
・このほかに、寺子屋オンエアを月曜~金曜の17:00~21:00の時間帯で行っています。(週何回でも受講できます。週1回につき月額1404円)
・作文をオンライン上で書くオンエア作文は、現在作文通信を受講している時間帯でできます。(無料。ただし担当講師がオンエア作文に対応していない場合もあります。)
・いずれのオンエア企画も2回の体験学習ができます。(ただし保護者懇談は体験学習はありません)
■現在募集しているオンエア企画の概要
いずれのオンエア企画も6~7名の少人数制で、定員になったところから締め切ります。
お申し込みは、言葉の森ホームページの「オンエア企画一覧」のフォームから、又は、言葉の森事務局までお電話でお願いいたします。
●オンエア講座「作文と勉強」モニター 無料 12.3週まで
オンエア講座「作文と勉強」は、小1から中3までの全学年が対象です。
○小1……月18:00から45分間(生徒向けの授業は最初の30分、後半の15分は保護者懇談など)
○小2……金18:00 〃
○小3……月19:00 〃
○小4……木18:00 〃
○小5……火19:00 〃
○小6……木19:00 〃
○中学生…金19:00 〃
(小3のもうひとつのクラス、水18:00は満員になりました。)
●オンエア講座「読書実験クラブ」 有料
このほかに、小1~3対象の有料のオンエア講座があります。こちらも参加できます。
○小1~小3……火18:00から45分間
(週1回、月額1728円。主に本の読み聞かせと構想図書きの練習)
●オンエア講座「思考国算講座」 有料
また、小4~6対象の有料のオンエア講座もあります。こちらも参加できます。
○小4~小6……水19:00から45分間
(週1回、月額1728円。主に公立中高一貫校向けの難度の高い作文と算数の学習)
●受験作文オンエア保護者セミナー懇談会 無料~有料
保護者を対象にしたオンエアセミナー懇談会もあります。これは1回毎に参加者を募ります。
○保護者対象……土10:30から25分間
(週1回、受験作文コースの生徒の保護者は無料、受験作文コース以外の言葉の森の保護者は500円/回、言葉の森の生徒以外の保護者は2000円/回。主に受験作文の書き方のポイントを説明、添削講評もあり)
これまでに行った懇談会のテーマは、「公立中高一貫校の受験作文の書き方のコツ」「受験作文の作文返却後の関わり方」。
11.12のテーマは、「受験に合格したあと、しなかったあとの対応について」。また、参加者からアップロードされた作文の添削講評を行います。
■オンエア講座「作文と勉強」の授業の流れ
生徒がそれぞれに、今読んでいる本、今やっている勉強などをみんなに紹介。(10分)
先生が、次回の作文課題の準備になる話を説明。(10分)
続いて、先生が、算数数学の考える問題を解説。(10分)
生徒は、作文の構想図書きの練習、又は、算数数学の似た問題の作成。
その間、先生と保護者の懇談。(15分)
授業のあと、生徒は自分の書いた構想図や似た問題をもとに親子で対話。(後日)
構想図や似た問題はアップロードしておき、次回みんなに紹介。(後日)
■オンエア講座「作文と勉強」の目標と内容
●作文の勉強を更に充実させるために
オンエア講座「作文と勉強」の第一の目標は、作文指導の充実です。
これからの勉強は、知識の詰め込みのようなものから、思考力や創造性を育てることを中心としたものになってきます。
新しい入試の方向も、記述問題、小論文、口頭試問などが重視されるようになってきます。
そこで、言葉の森では、現在行っている作文の勉強を更に充実したものにするために、このオンエア講座「作文と勉強」で、作文課題の事前の準備に力を入れていきます。
また、先生と生徒だけの話になりがちだった作文通信指導を、生徒どうしの交流や、先生と生徒と保護者の協力を生かしたものにしていきます。
●実力のつく自学自習の勉強を進めるために
オンエア講座「作文と勉強」の第二の目標は、算数数学を中心にした実力の養成です。
今の子供たちの勉強は、学校にしても学習塾にしても、先生が生徒に知識を教え込むような形が一般的です。
小中学校の間の勉強は、基本的に教科書又は詳しい参考書を読めば誰でも理解できる勉強なので、この教わる勉強というのは時間的な無駄の多いものです。
また、勉強は知識を理解するだけでは身につきません。その理解を反復練習によって定着させることが必要ですが、これは主に家庭での宿題に任せられています。
ところが、この宿題は、同じものを繰り返しやるのではなく、新しい宿題を次々に出される形が多いので、定着させるまでにかなり時間がかかっています。
人に教わる勉強、宿題をさせられる勉強から、家庭で自主的に勉強するスタイルに切り換えることができれば、もっと時間の余裕ができ、勉強も楽しくできるようになります
●受験をしなくても家庭で中高一貫の勉強ができる
今の受験体制のもとでは、受験期の最後の1年間は受験勉強だけに絞った勉強のできる中高一貫校が有利です。そのために早期からの受験勉強が必要だと言われています。
しかし、現在は、スタディサプリなどを利用すれば、学校や塾に頼らずに家庭で1年間の先取り学習ができるようになっています。
無理に受験をしなくても、あるいは受験に落ちても、家庭で十分に中高一貫の勉強ができるようになっているのです。
学習塾に通う子は、早期からのパズルを解くような難問に時間を費やし、競争を煽るような勉強を強いられています。
受験に出る難問は、受験期の最後の1年間に集中して取り組めば間に合うものですから、それまでは平凡にその学年相当の学力をつけておけば十分です。
早期からの受験勉強に時間をとられるよりも、小中学生のころは、読書や経験の自由な時間を確保しておく方が将来必ず伸びる子になります。
そのためには、家庭における自学自習を勉強の中心にしておくといいのです。
●得意不得意のはっきりしている子は、なおさら自学自習で
現在、教育格差が進行し、学習塾などに通いたくても通えないという子も増えています。
言葉の森がオンエア講座などの企画を、可能なかぎり低価格にしているのは、その理由もあります。
しかし、家庭で勉強する仕組みができれば、学習塾などに通わなくても小中学校の勉強は十分にできます。
むしろ、得意不得意がはっきりしてる個性的な子は、塾よりも自分のペースで勉強した方がずっと充実した勉強ができるのです。
また、勉強が苦手な子は、補習塾などに行ってもほとんど効果がありません。
苦手になったのは、学校で出された宿題などをやっていなかったので練習量が足りなくなったためです。
だから、同じように、補習塾で出される宿題を家庭でやらなければ成績は上がりません。
学校で苦手になった子は、塾でも苦手は直りません。直るのは、家庭で自分で勉強する習慣を作ることによってです。
●寺子屋オンエアでの自学自習の勉強を更に活性化するために
言葉の森では、勉強は自分のペースで家庭で行った方が能率よく楽しくできるという考えのもとに、寺子屋オンエアを行ってきました。(寺子屋オンエア週1回で月額1404円)
実際に、寺子屋オンエアで問題集読書や音読をしている子は、国語の成績がかなり上がるという結果が出ています。
また、先生が読書のチェックをするので、読書の量が自然に増えるという結果も出ています。
しかし、寺子屋オンエアは、自学自習を先生が見守り、最後に問題を出すという形なので、それだけでは子供たちには刺激の少ない面がありました。
また、先生と保護者とのコミュニケーションもまだ不十分な面がありました。
更に、子供たちどうしが発表したり交流したりする面もまだ不足していました。
そこで、このオンエア講座「作文と勉強」では、子供たちの意欲を引き出し魅力のある自学自習の勉強の場を作るという目標で企画を進めていきます。
具体的には、6~7名のグループ単位で、先生が授業のような形で話をし、子供たちが発表し交流する機会を作り、併せて先生と保護者とのコミュニケーションを日常化するという形の運営です。
また、勉強の進捗状況を見るためにミニテストなどを行い、質問や相談にも答える場を作っていきます。
したがって、現在寺子屋オンエアで勉強している生徒にとって、このオンエア講座「作文と勉強」は、自学自習の勉強を更に活性化するものになります。
■これからの勉強はこう変わる
詰め込みだけの人より、読書力も経験力も感受性も創造性もある人に。
子供時代はたっぷり遊んでたっぷり読書。
わざわざ塾へ行くよりも家庭で自学自習。
親子の対話で思考力を伸ばす。
家庭で1年間先取り。受験は1年間の集中学習で。
誰でも同じ教育環境で勉強でき、そして夏には自然寺子屋合宿。
「一日十分から十五分の素読を行うと、記憶力がよくなるばかりでなく、心理学でいう転移、つまり記憶とは別の力まで伸びるという反応が起きます。その能力とは、抑制力、創造力、論理的な思考力といったものですが、実際にMRIで調べると脳の前頭前野の両側の体積が増えていることが証明されているんです。」
たまたま、月刊「致知」2016年12月号を見てみると、川島隆太さん(東北大学加齢医学研究所長)と、齋藤孝さん(明治大学文学部教授)の対談が載っていました。
ここに出てくる話は、言葉の森がこれまで書いていたことや実行していたことと全く同じでした。
以下、川島さんの話から引用。
「思考や記憶などを司る前頭葉は十二歳がピークで、その後はだんだん薄くなるものですが、大人でも素読を続けることによって元に戻っていくんですね。これは脳の可塑性といわれ、脳の神経細胞のシナプスの量が増えてネットワークが通じやすくなるわけです。それも、MRIで見て分かるくらい劇的に変化するんです。」
「……このトレーニングをやると実際、アクティビティ(行動量)が高まり、記憶力が二割ほど増した状態となります。」
「(SNSについての話で)……ラインの文面を見ていただければ理解できると思いますが、極めてプアなコンテンツしか出てきません。『お昼何にする?』『カレー』『どこ行く?』といったように、まるで幼稚園児レベルの会話しか続かないんですね。物を考える人としての脳は積極的に寝てしまっている。ある意味、とても怖いツールでもあるんです。」
「僕たちは七年間、仙台市の七万人の子供たちの脳を追いかけて調べていますが、スマホやSNSの利用と学力との関係が明らかになってきました。そこで分かったのは、これらを使えば使うほど学力は下がります。それは睡眠時間や勉強時間とは関係ありません。」
「……認知症のお年寄りに、美しい日本語の文章を声に出して読ませるトレーニングを取り入れました。認知症は薬を飲んでもよくはならないんです。悪くなるスピードを遅らせるだけです。ところが、素読を続けると劇的な変化が見られます。認知症の進行が止まるだけではなく、改善していくんです。」
「……教育の専門家ではない僕がそこに深くせめこむことはできませんから、『読書習慣のある子供たちは脳の発達がいい』というデータを示して、それとなく訴え続けているわけですが。」
「素読をしない文化、読書をしない文化では、次の世代からノーベル賞など出なくなるでしょう。理系の脳をつくるのにも、読書は絶対に必要なんです。」
以上のように、川島さんは、素読の効用について述べていますが、この素読の発展したものが暗唱になります。
そして、この暗唱を、毎週担当の先生がチェックする形で、家庭で続けられるようにしているのは、今のところ、電話通信で作文指導をしている言葉の森だけだと思います。ただし、生徒の負担にならないように、暗唱チェック、暗唱検定は希望者のみにしていますが。
さて、SNSの利用が学力を低下させるということについては、ある面からは確かにそうだと言えます。
しかし、そのマイナス面を克服したSNSの活用法がこれから作られていくと思っています。
(つづく)
先日、高学年の生徒に国語の簡単な問題文を音読してもらいました。たった1行の文でしたが、たどたどしくしか読めず、しかも読み間違えをしていました。低学年のうちから音読の習慣をつけておくことは、本当に大事だなあと思いました。