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記事 2744番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
12月に発売する本の内容 as/2744.html
森川林 2016/11/14 07:46 


 12月に、すばる舎より、「小学校最初の3年間で本当にさせたい勉強」という本が出ます。
 これは、小学1年生から3年生までの、読書、勉強、遊びについて書いた本ですが、子育てに関する教育観のようなものから書いているので、幼児にも、その上の学年の小中学生にも役立つ内容になっています。

 この本の話の中心は、読書の大切さです。
 次は、勉強は家庭で平凡にやるものだという話です。
 そして、最後は、子供の成長には何よりも遊びが必要だという話になっています。

 出版社の意図は、主に読書の大切さということで書いてほしいということでしたから、これまで考えていた読書についての話と、実際の図書の選定をもとに書きました。
 本のテーマと、自分が普段考えていることがぴったりだったので、内容は気合いを入れて書きました。
 そのため、やや難しい内容になってしまったところがあります。

 ユニークなのは、遊びのところだと思います。
 今ふりかえると、自分の子供二人の子育てでもいろいろなことをしましたが、あとになって残っているのは、遊びの思い出が第一で、次が読書の思い出で、勉強の思い出というのはほとんどありません。
 勉強的なことは、二人とも言葉の森を小1から高3まで受講したことだけです。小論文の試験があったわけではないので、高3のころはさすがに大変だったようですが(笑)。

 今回の本には、作文の話も少しだけ出てきます。
 それから、SNSの活用法などの話も書いています。

 子供たちをめぐる教育環境はこれから大きく変化してくるので、読書や対話によって新しい情報を早めに取り入れていくことが大切になると思います。

 現在、アマゾンで本の予約を受付中です。
http://amzn.asia/7Se4iXm
 11月中に予約していただいた方には、小冊子とyoutubeのダウンロードプレゼントを行っています。
 予約された方は、ぜひホームページからご連絡ください。

この記事に関するコメント
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jun 20161116 2 
amazonには、まだ本の写真は載っていませんが、どんな装丁になるのか楽しみです。

namura 20161125 10 
楽しみです。

kira 20161206 52 
間もなくですね。

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子供には、もともとよくなる力がある as/2743.html
森川林 2016/11/12 14:05 


 人間は、もともと生まれつきよい方向に進みたくなるという性質を持っています。
 だから、子育てに失敗したと思うようなことがあっても心配は要りません。
 本人がいつか自分で目覚めて、自分の力でよい方向に軌道修正していくようになります。

 そう考えれば、子供の成長は安心して見ていることができます。
 どんな子供で、その姿の向こう側に、立派に成長した社会人の姿を見ることができるのです。


 しかし、だからといって、不要な回り道をする必要はありません。
 子供が苦労しなくてもいいように、ある程度の土台を作ってあげるのは親の役割です。

 保護者の方から、ときどき「親の言うことを聞かないんです」という相談を受けることがあります。
 小学生は、言うことを聞くのが普通です。そうでないのは、小学校の最初の時期に、そういう習慣がついてしまったからです。

 小学校の最初の時期は、小学校時代全体を通しての土台が作られる時期です。
 この時期に、読書の習慣、家庭学習の習慣、親子の対話の習慣、主体的な遊びと勉強の習慣がつくと、あとは黙っていても、子供は年齢に応じた理想的な成長をしていきます。
 何事も、最初のうちに始めれば、それが当然のように抵抗なく進んでいくのです。

 しかし、この時期に、ゲームのし過ぎ、読書はしたりしなかったり、学校の宿題があるときだけの勉強、親子の対話よりもテレビ優先、などの生活を始めてしまうと、あとで軌道修正するのは非常に困難になります。
 その困難さは、ほとんど不可能と言ってもいぐらいです。

 しかし、だからといって、もう手おくれだというのではありません。
 それは、最初に書いたように、人間には自分自身で良い方向に復元する力があるからです。

 しかし、もちろん、それまでの遠回りは、本当はしなくてもよかったものかもしれません。
 だから、小学校の初めの時期に、読書、勉強、遊びのよい習慣をつけておくことはとても大事なことなのです。

 ところで、逆に、この時期に親の言うことを聞かせすぎると、また別の問題が出てきます。
 それは、主体性の育たない子になる可能性があるということです。
 親から見ると、無駄なことをしているように見えても、子供が自分から進んでやる習慣をつけておかないと、学年が上がってからも親がかりの生活から抜け出せなくなります。

 もし子供が素直でよい子で、よく親の言うことを聞き、何かあるとすぐに親に相談するという場合は要注意です。
 子供はある程度、親の言うことを聞かずに、自分の考えでやって失敗するぐらいでないと、将来自主性のある人間にならないからです。

 そして、こういう子供に応じて判断ができ、子供に応じてやり方を変えるという対応ができるのは、やはり親しかいません。
 どんな立派な教育者よりも、親がいちばんよく子供の成長の鍵を握っているのです。


 言葉の森のオンエア講座の取り組みは、この親子の対話を家庭の文化としていくことを目指したものです。
 親と子が、作文の勉強を中心にして、毎週対話をする習慣が作れれば、そういう家庭で育った子は、自分が親になったときも同じように家庭での対話の文化を作っていきます。
 そういう家庭生活が、子供の学力と人間力のいちばん確かな土台になるのです。

 子供たちは、社会全体の宝です。
 よりよい社会を作ることは、よりよい子供たちの教育をすることから始まります。
 それは、教育の専門家の仕事ではなく、この社会に暮らす大人全員の仕事です。
 その教育の基本は、子供たちがよりよく成長していくことを妨げないようにすることなのです。

====

 小学校の最初の時期の子育ての基本を書いた、言葉の森代表中根克明(森川林)の本が12月発売されます。
 「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」(すばる舎)です。
 読書、勉強、遊びなど、小学生の保護者の方以外にも参考になる独自の教育論が載っています。
 この本を11月中にamazonで予約された方に、言葉の森の小冊子PDF、会員限定のyoutube動画のダウンロードをプレゼントします。
 予約される方は、予約連絡フォームから、メールアドレスをご連絡ください。→予約連絡フォーム


この記事に関するコメント
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nane 20161112 1 
 例えば、子供が小学1年生のころに、食事のときはテレビは消そうねとか、朝ごはんの前に音読しようねとか、返事をするときは「はい」と言おうね、などと決めておけば、どの子も自然にそうするようになり、それが当然のようになります。
 しかし、そういう習慣がない子に、小学5年生ぐらいになってから、同じことを言ってもまず素直に言うことは聞きません。
 最初にやれば1の力でできることが、あとからやろうとすると、10も20もかかります。
 だから、小学生の最初の時期は大切な時期なのですが、同時に、この時期は何もしなくても、あっと言う間に過ぎていく時期でもあるのです。


森川林 20161112 1 
 子供を見ていると、その子が大きくなって成長した様子が見えます。
 どんな子でも、みんな立派な社会人になって世の中に貢献するようになるのです。
 大人の役割は、そういう子供の成長を妨げないことです。
 そして、その中心になる場が、家庭と地域なのです。


namura 20161114 10 
子供たちがのびのび自主性を持ち、人生豊かに生きていけるよう、見守っていきたいですね。

mae 20161114 9 
言いすぎてもよくなければ、言わなさすぎてもよくない……、そこのところのバランスが難しいといつも思っています。
でも、「子供は自分で軌道修正する力がある」のであれば、心配しすぎることなく、どんと構えていればいいのですね(なかなかできないのだけれど(笑))。

jun 20161116 2 
子供は日本を支える宝であることを親がしっかり自覚して子育てをしていく必要がありますね。

jun 20161116 2 
小学校の初めの時期に、読書、勉強、遊びのよい習慣さえつけておけば、後は多少軌道からはずれることがあっても大丈夫そうですね。実際、みんな、紆余曲折はあっても立派な大人になっていますから(笑)。

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