12月に、すばる舎より、「小学校最初の3年間で本当にさせたい勉強」という本が出ます。
これは、小学1年生から3年生までの、読書、勉強、遊びについて書いた本ですが、子育てに関する教育観のようなものから書いているので、幼児にも、その上の学年の小中学生にも役立つ内容になっています。
この本の話の中心は、読書の大切さです。
次は、勉強は家庭で平凡にやるものだという話です。
そして、最後は、子供の成長には何よりも遊びが必要だという話になっています。
出版社の意図は、主に読書の大切さということで書いてほしいということでしたから、これまで考えていた読書についての話と、実際の図書の選定をもとに書きました。
本のテーマと、自分が普段考えていることがぴったりだったので、内容は気合いを入れて書きました。
そのため、やや難しい内容になってしまったところがあります。
ユニークなのは、遊びのところだと思います。
今ふりかえると、自分の子供二人の子育てでもいろいろなことをしましたが、あとになって残っているのは、遊びの思い出が第一で、次が読書の思い出で、勉強の思い出というのはほとんどありません。
勉強的なことは、二人とも言葉の森を小1から高3まで受講したことだけです。小論文の試験があったわけではないので、高3のころはさすがに大変だったようですが(笑)。
今回の本には、作文の話も少しだけ出てきます。
それから、SNSの活用法などの話も書いています。
子供たちをめぐる教育環境はこれから大きく変化してくるので、読書や対話によって新しい情報を早めに取り入れていくことが大切になると思います。
現在、アマゾンで本の予約を受付中です。
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11月中に予約していただいた方には、小冊子とyoutubeのダウンロードプレゼントを行っています。
予約された方は、ぜひホームページからご連絡ください。
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amazonには、まだ本の写真は載っていませんが、どんな装丁になるのか楽しみです。
楽しみです。
間もなくですね。
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人間は、もともと生まれつきよい方向に進みたくなるという性質を持っています。
だから、子育てに失敗したと思うようなことがあっても心配は要りません。
本人がいつか自分で目覚めて、自分の力でよい方向に軌道修正していくようになります。
そう考えれば、子供の成長は安心して見ていることができます。
どんな子供で、その姿の向こう側に、立派に成長した社会人の姿を見ることができるのです。
しかし、だからといって、不要な回り道をする必要はありません。
子供が苦労しなくてもいいように、ある程度の土台を作ってあげるのは親の役割です。
保護者の方から、ときどき「親の言うことを聞かないんです」という相談を受けることがあります。
小学生は、言うことを聞くのが普通です。そうでないのは、小学校の最初の時期に、そういう習慣がついてしまったからです。
小学校の最初の時期は、小学校時代全体を通しての土台が作られる時期です。
この時期に、読書の習慣、家庭学習の習慣、親子の対話の習慣、主体的な遊びと勉強の習慣がつくと、あとは黙っていても、子供は年齢に応じた理想的な成長をしていきます。
何事も、最初のうちに始めれば、それが当然のように抵抗なく進んでいくのです。
しかし、この時期に、ゲームのし過ぎ、読書はしたりしなかったり、学校の宿題があるときだけの勉強、親子の対話よりもテレビ優先、などの生活を始めてしまうと、あとで軌道修正するのは非常に困難になります。
その困難さは、ほとんど不可能と言ってもいぐらいです。
しかし、だからといって、もう手おくれだというのではありません。
それは、最初に書いたように、人間には自分自身で良い方向に復元する力があるからです。
しかし、もちろん、それまでの遠回りは、本当はしなくてもよかったものかもしれません。
だから、小学校の初めの時期に、読書、勉強、遊びのよい習慣をつけておくことはとても大事なことなのです。
ところで、逆に、この時期に親の言うことを聞かせすぎると、また別の問題が出てきます。
それは、主体性の育たない子になる可能性があるということです。
親から見ると、無駄なことをしているように見えても、子供が自分から進んでやる習慣をつけておかないと、学年が上がってからも親がかりの生活から抜け出せなくなります。
もし子供が素直でよい子で、よく親の言うことを聞き、何かあるとすぐに親に相談するという場合は要注意です。
子供はある程度、親の言うことを聞かずに、自分の考えでやって失敗するぐらいでないと、将来自主性のある人間にならないからです。
そして、こういう子供に応じて判断ができ、子供に応じてやり方を変えるという対応ができるのは、やはり親しかいません。
どんな立派な教育者よりも、親がいちばんよく子供の成長の鍵を握っているのです。
言葉の森のオンエア講座の取り組みは、この親子の対話を家庭の文化としていくことを目指したものです。
親と子が、作文の勉強を中心にして、毎週対話をする習慣が作れれば、そういう家庭で育った子は、自分が親になったときも同じように家庭での対話の文化を作っていきます。
そういう家庭生活が、子供の学力と人間力のいちばん確かな土台になるのです。
子供たちは、社会全体の宝です。
よりよい社会を作ることは、よりよい子供たちの教育をすることから始まります。
それは、教育の専門家の仕事ではなく、この社会に暮らす大人全員の仕事です。
その教育の基本は、子供たちがよりよく成長していくことを妨げないようにすることなのです。
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小学校の最初の時期の子育ての基本を書いた、言葉の森代表中根克明(森川林)の本が12月発売されます。
「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」(すばる舎)です。
読書、勉強、遊びなど、小学生の保護者の方以外にも参考になる独自の教育論が載っています。
この本を11月中にamazonで予約された方に、言葉の森の小冊子PDF、会員限定のyoutube動画のダウンロードをプレゼントします。
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例えば、子供が小学1年生のころに、食事のときはテレビは消そうねとか、朝ごはんの前に音読しようねとか、返事をするときは「はい」と言おうね、などと決めておけば、どの子も自然にそうするようになり、それが当然のようになります。
しかし、そういう習慣がない子に、小学5年生ぐらいになってから、同じことを言ってもまず素直に言うことは聞きません。
最初にやれば1の力でできることが、あとからやろうとすると、10も20もかかります。
だから、小学生の最初の時期は大切な時期なのですが、同時に、この時期は何もしなくても、あっと言う間に過ぎていく時期でもあるのです。
子供を見ていると、その子が大きくなって成長した様子が見えます。
どんな子でも、みんな立派な社会人になって世の中に貢献するようになるのです。
大人の役割は、そういう子供の成長を妨げないことです。
そして、その中心になる場が、家庭と地域なのです。
子供たちがのびのび自主性を持ち、人生豊かに生きていけるよう、見守っていきたいですね。
言いすぎてもよくなければ、言わなさすぎてもよくない……、そこのところのバランスが難しいといつも思っています。
でも、「子供は自分で軌道修正する力がある」のであれば、心配しすぎることなく、どんと構えていればいいのですね(なかなかできないのだけれど(笑))。
子供は日本を支える宝であることを親がしっかり自覚して子育てをしていく必要がありますね。
小学校の初めの時期に、読書、勉強、遊びのよい習慣さえつけておけば、後は多少軌道からはずれることがあっても大丈夫そうですね。実際、みんな、紆余曲折はあっても立派な大人になっていますから(笑)。
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日本人は、世界の中でも珍しいほど正直な人が多いと思います。
それは、財布などの落とし物が届けられることが多いということに表れています。
しかし、世界の標準はたぶんそうではありません。
見つからなければ平気で嘘をつくという人は、かなり多いと思います。世界の犯罪の発生件数の統計などを見ると、そういう国ごとの差がよくわかります。
また、ビジネスでも普段の生活でも、賄賂が日常的に行われている国も多いようです。
日本の場合は、江戸時代の昔から、役人が清廉潔白でした。
江戸時代、日本に来たシュリーマンがそのことを詳しく書いています。
さて、こういう倫理感というものは、教育でどうにかなるものなのでしょうか。
もし、これがテストの問題で、
「人のものを盗るのはよいことですか、悪いことですか。正しい方に○をつけなさい。(1)よい、(2)悪い」
などという問題があったとしたら、どの国の人でも正解率は百パーセント近くになると思います。
なぜ、悪いことをする人でもよい方に〇をつけることができるというと、倫理感は、知識の問題としては測定できないからです。
これが、道徳教育を困難にさせている原因です。
道徳というものを従来の教育の延長で行おうとすれば、このような知識の問題として出すしかありません。
そして、すべての人が百点を取れたとしても、その社会が道徳的な社会になるわけではないのです。
すると、そのあとに出てくるものは、罰則を厳しくするという方法です。
これは、外見上は確かに効果があります。
しかし、人間の性格の根本が変わらないかぎり、罰則がないところでは平気で悪いことをするということは残ります。
そして、強力な罰則は、社会全体の共通ルールになるよりも、リーダーシップを持つ個人の恣意的な運用で実施されることが多いので、その個人がいなくなれば、また元に戻る確率が高いのです。
では、江戸時代までの日本の社会は、この道徳や倫理のような文化の教育をどのように行っていたのでしょうか。
教育は、理解してほしいことを知識として教えるのが基本です。
だから、江戸時代のころも、「嘘をつくのは悪いことで、正直なことがよいこと」という知識を教えたのです。
しかし、それを定着させる方法がありました。それは反復によって自然にそれが自分の血肉になるようにさせるという方法です。それが、素読と暗唱だったのです。
倫理観の基礎が素読によって形成されている社会では、読み物やことわざや日常会話の中でも、その倫理観に根ざした言葉が何度も繰り返されます。
それが社会全体の倫理観を更に強固なものにしていったのです。
よいものと悪いものを見分ける能力は、よいものを繰り返し見ることによって育ちます。
教育の基本は、よい言葉、よい行動、よい知識の反復で、その中でも最も身近な方法が素読と暗唱だったのです。
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子供に、「勉強しなさい」「本を読みなさい」「字をていねいに書きなさい」などと繰り返すお母さんは多いと思います。
繰り返し聞く言葉は、その子の人生観を形成します。
だから、もっといい言葉を繰り返していくといいのです。
私の母は、「天知る地知る人が知る」という言葉をよく言っていました。
だから、自然にその言葉が自分のものの見方を形成したような気がします。
これがもし、「嘘も方便」とか「人を見たら泥棒と思え」とか「水に落ちた犬を打て」とかいう言葉ばかりだったら、やはりそういうものの見方をするようになったと思います。そういう国もありそう(笑)
道徳教育という言葉には、やや滑稽な響きがあります。
それは、よいことや正しいことを教えることができるのか、また、教えることで果たして身につくのか、という疑問があるからです。
しかし、だからといって、道徳力が自然に育つという保証はありません。
逆に、自然に任せれば、人間は善悪よりも損得にしたがって行動ようになります。
では、日本人の道徳観はどのようにして育ってきたのでしょうか。
よいものを繰り返しインプットすることで、意識が自然とよいものに向いて、明るく前向きな生き方ができるような気がします。
倫理観は学校で学ぶことでなく家庭で育てるものなのですね。
スペインでのできごとですが・・・8歳の子どもが、他の子のかばんから物を盗みました。盗まれた子が気づいて、返すよう言っても「だって欲しいんだもん」と泣いて返すのを嫌がる。そばにいた親も「返しなさい~買ってあげるから~」といかにも「なんでこんなことうちの子に言うのよ、大したもんじゃないのに」と言わんばかり。
日本だったら、親は泣いて謝り、子は真っ青になって震える・・・というところではないでしょうか。
日本の文化・教育に基づく倫理観は、本当に他に類を見ない素晴らしいものだと思います。
古くから読み継がれている絵本や本にも、こうした文化が背景になっている作品がたくさんありますね。日本人として、こういうものを子供にしっかりと伝えていきたいと、心から思います。
財布の例、本当ですね。
スペインでは、マフラーや手袋、時計なんかもちろん、5分後に気づいて引き返して探しても、ほとんど見つかりません。
仮に落とした財布が見つかるというような幸運があったとしても、現金は当然のように無くなっています(笑)
暗唱がなぜよいのか。暗唱をすることの良さが、実にわかりやすく書かれていて勉強になりました。
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「じゃあ、次の週の感想文の説明をするよ。ちょっとyoutubeを見てみよう」
と言って流したのが、「鯛の釣り」。船で釣りに行った人が、大きな鯛を釣り上げる場面の動画です。
小5の11.3週の感想文課題の長文で、鯛の話があったので、本当に鯛の色が赤いかどうか見たのです。
次のyoutubeは、「ドライアイスとシャボン玉を使った実験」。
実際にいろいろなことを試してみると、本を読んで得た知識だけではわからないことがわかる、という話の例でした。
こういう事前の準備をするのは、感想文の中身を充実させるためです。
小5の感想文の課題のもとになる長文は、中学入試レベルの説明文の文章ですから、簡単に感想文は書けません。事前の準備をしておく必要があります。
このあと、子供たちは、長文と先生の話をもとに、構想図(構成図)を書きます。時間は10分程度です。
構想図に書く内容は、長文を読んだり先生の話を聞いたりしたあと、心に残ったことです。
作文を書くための構成メモのようなものではなく、ただ頭に浮かんだことを散らし書き風に書いていくのです。
この構想図は、そのあとのお父さんやお母さんとの対話のときに役立ちます。
お父さんは、帰りが遅いことが多いと思うので、子供が感想文の似た例を取材したいと思ってもすぐには聞くことができません。夜になったり、あるいは土日の休みの日になったりすることがあります。
すると、構想図のようなメモがないと、話が始めにくいのです。
メモのようなものがないと、漠然とした質問をすることになるので、聞かれた方も答えようがありません。
また、子供の方もただ親に依存するような聞き方になってしまいます。
「こんなことある?」
「そんなことないなあ」
「あ、そう」
などという対話では、事前の準備にはなりません。
子供の構想図の説明をもとに、お父さんとお母さんと、ほかにも家族がいればその人たちも巻き込んで、みんなで思い思いに似た例を話していきます。
こういう親子の対話があると、感想文の準備ができるだけでなく、子供の語彙力が育ちます。
語彙力が育つということは、実例も、表現も、感想も豊かになっていくということです。
また、作文の材料がみんなの協力によってで作られるので、作文を書く意欲も自然にわいてきます。
言葉の森の作文指導の特徴は、事前指導です。作文を書いたあとの赤ペン添削は、事後の評価というよりも、むしろ次の作文の指導のための先生のメモのようなものです。
子供が作文力をつけるのは、事前の準備によってです。
そして、その事前の準備をする場所は家庭です。
子供たちの本当の学力は、家庭での知的な対話の中で育っていきます。
そういう事前指導を充実させるために、これから、オンエア講座「作文と勉強」でいろいろ工夫をしていきたいと思っています。
(参考までに)
真鯛の釣り
https://www.youtube.com/watch?v=chDCCajTLxI
ドライアイスとシャボン玉の実験
https://www.youtube.com/watch?v=GwBWiBboPzM
片栗粉スライムの実験
https://www.youtube.com/watch?v=zVU1aGzSAo4
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作文の勉強は、事前の準備が80パーセント、事後の評価が20パーセントぐらいです。
書くことを家で準備してくる子は、毎回充実した作文を書き、実力もぐんぐんついていきます。
書くことを準備していない子も、書くことによって少しずつ上達はしますが、やはり進歩に時間がかかります。
この事前の準備をしやすくするために、今、言葉の森では授業形式の作文指導をする実験をしています。
それが、オンエア講座「作文と勉強」です。
生徒のお母さんから、「作文がきっかけで、いろいろな話ができるようになり、お父さんが一番喜んでいる」と言われたことがあります。^^
作文は、書くという行為だけでなく、事前の準備に意義があります。
一つのテーマについて家族で話をする機会は、普通ならあまりないと思いますが、毎週作文を書くことによって、そういう習慣が生まれるのはいいことですね。
お世話になっております。事前指導について、このごろは本人が必要ないと言い始めて困っています。課題集のヒントが充実しているので、それで事足りている、事前指導も親の話も不要だとのこと。電話指導をお休みしたとき、振り替え指導を受けずに、一人で作文を書いているときがあります。あるいは、作文をほとんど書いてしまってから電話指導を受けているときもあります。
担当の先生と予定通りお電話ができるときは、やはりずっと見てくださっている先生なので、ためになるお話ができるそうです。が、振り替え指導になると、どうしても課題集ヒント以上の話には発展しにくいため、不要だというのが本人の言い分です。
自力で取り組めることを評価する、また、仕上げた作文のレベルが課題集ヒントをつなげたものに過ぎなくてもそれはそれで一つの過程である、とは思うのですが、親としては、授業料がもったいない…苦笑。
学校生活が多忙で不規則なため、空き時間にさっさと済ませたいという気持ちはわかるのですが、そういう子どもに対して電話指導を効果的なものにする秘策はありますでしょうか。
(昔、非常に優秀な生徒さんの担当をしていて、私の指導は不要なんじゃないか、どうやったらその生徒さんの力になれるのかと悩んだのを思い出しました。我が子は優秀ではありませんが・・・)
お返事遅れてすみませんでした。
これは、子供の勉強の問題というよりも、子供の勉強に対するお母さんの見方の問題だと思います。
私の推測ですが、子供は、お母さんの目を意識しているので、お母さんの望むとおりにやるのが嫌なのです(笑)。勘のいい子は、そういうことがよくあります。
それは、お母さんが、子供に、「もっと……したらいいのに」というより高い水準を要求することが多いからです。
中学生の時期の子供は、外見とは違って内面生活はいろいろな不安を持っています。
だから、周りの人、特に母親は、その子に何かを求めるのではなく、その子が今のままでいいのだと安心させてあげることが大事です。
だから、「先生の話、聞かなくても自分で書けるってすごいね」とか、「いろいろなことがあって忙しいのに、早く仕上げてえらいね」とか、「課題のヒントをつなげて書くなんて、なかなか要領いいね」とか、今やっていることをそのまま認めてあげるといいです。
そして、あとは、この話とは違いますが、もし時間があればまた講師を再開してください(笑)。
これから、いろいろ新しい面白いことをする予定なので。
でも、すぐでなくてももちろんいいですが。
お忙しい中、お返事をありがとうございました。
先生のご指摘の通りだと思います。
講師の立場にあるときは、子どもにのんびり構えられるのですが、我が子となると、要求はどんどん高くなってしまいます。
いけないと思いつつ、やってしまうのが親かな・・・修行が足りません。
子どものほうは、親の期待を嫌がりつつも、本能的にそれにこたえようとするのですね。
最近は、子どもが自分で自分を追い込んでいく姿も見られるので、ひやっとします。反省の日々です。
どんな年齢になっても、子どものありのままを認めることがどれほど大切か、思い知らされます。
それは、教育だけではなく、人間社会のあらゆる面に通じることですね。
思春期の子どもを育てていると、自分に自信がどんどんなくなっていきます。
昔、言葉の森の先生方が、我が子の作文指導をあえてほかの先生にお願いしていました。その気持ちが今はよーくわかります。
時間はあるのですが、気持ちの余裕がない状態です、涙。
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■モニター追加募集要項
言葉の森では、現在、オンエア講座「作文と勉強」を行っています。これは、毎週の作文の電話指導をより充実させるとともに、算数数学を中心にした勉強の実力をつけるための講座です。
オンエア講座「作文と勉強」は、これまで、小3~小6の学年別に無料モニターを募集してスタートしていましたが、このたび、新たに学年と曜日・時間を増設し、新規のモニターを追加募集することにしました。
期間は、11月2週から12月3週までで、週1回約45分の講座で、希望される方は無料で参加できます。
オンエア講座とは、Googleハングアウトを利用して、ウェブ会議で少人数制の勉強を行う仕組みです。ウェブカメラのついたパソコン、又は、スマホ・タブレットさえあればどなたでも参加できます。
ただし、作文の課題集に基づいた話をするので、言葉の森の生徒又は森林プロジェクトの生徒が対象になります。
用意していただくものは、
・Googleのアカウント(gmailを利用している人であれば既にGoogleアカウントがあります。新しいアカウントを新たに作ることもできます。)
・ウェブカメラのついたパソコン、又はスマホ・タブレット(いずれでもできますが、パソコンが操作はしやすいと思います。)
・「ハイクラステスト算数○年」(小学教育研究会・増進堂・受験研究社)(該当学年のもの。中学生の場合は「数学」(中学数学問題研究会))
■現在募集しているオンエア企画一覧
現在募集しているオンエア企画の対象学年と曜日・時間は下記のとおりです。
オンエア企画一覧
・このほかに、寺子屋オンエアを月曜~金曜の17:00~21:00の時間帯で行っています。(週何回でも受講できます。週1回につき月額1404円)
・作文をオンライン上で書くオンエア作文は、現在作文通信を受講している時間帯でできます。(無料。ただし担当講師がオンエア作文に対応していない場合もあります。)
・いずれのオンエア企画も2回の体験学習ができます。(ただし保護者懇談は体験学習はありません)
■現在募集しているオンエア企画の概要
いずれのオンエア企画も6~7名の少人数制で、定員になったところから締め切ります。
お申し込みは、言葉の森ホームページの「オンエア企画一覧」のフォームから、又は、言葉の森事務局までお電話でお願いいたします。
●オンエア講座「作文と勉強」モニター 無料 12.3週まで
オンエア講座「作文と勉強」は、小1から中3までの全学年が対象です。
○小1……月18:00から45分間(生徒向けの授業は最初の30分、後半の15分は保護者懇談など)
○小2……金18:00 〃
○小3……月19:00 〃
○小4……木18:00 〃
○小5……火19:00 〃
○小6……木19:00 〃
○中学生…金19:00 〃
(小3のもうひとつのクラス、水18:00は満員になりました。)
●オンエア講座「読書実験クラブ」 有料
このほかに、小1~3対象の有料のオンエア講座があります。こちらも参加できます。
○小1~小3……火18:00から45分間
(週1回、月額1728円。主に本の読み聞かせと構想図書きの練習)
●オンエア講座「思考国算講座」 有料
また、小4~6対象の有料のオンエア講座もあります。こちらも参加できます。
○小4~小6……水19:00から45分間
(週1回、月額1728円。主に公立中高一貫校向けの難度の高い作文と算数の学習)
●受験作文オンエア保護者セミナー懇談会 無料~有料
保護者を対象にしたオンエアセミナー懇談会もあります。これは1回毎に参加者を募ります。
○保護者対象……土10:30から25分間
(週1回、受験作文コースの生徒の保護者は無料、受験作文コース以外の言葉の森の保護者は500円/回、言葉の森の生徒以外の保護者は2000円/回。主に受験作文の書き方のポイントを説明、添削講評もあり)
これまでに行った懇談会のテーマは、「公立中高一貫校の受験作文の書き方のコツ」「受験作文の作文返却後の関わり方」。
11.12のテーマは、「受験に合格したあと、しなかったあとの対応について」。また、参加者からアップロードされた作文の添削講評を行います。
■オンエア講座「作文と勉強」の授業の流れ
生徒がそれぞれに、今読んでいる本、今やっている勉強などをみんなに紹介。(10分)
先生が、次回の作文課題の準備になる話を説明。(10分)
続いて、先生が、算数数学の考える問題を解説。(10分)
生徒は、作文の構想図書きの練習、又は、算数数学の似た問題の作成。
その間、先生と保護者の懇談。(15分)
授業のあと、生徒は自分の書いた構想図や似た問題をもとに親子で対話。(後日)
構想図や似た問題はアップロードしておき、次回みんなに紹介。(後日)
■オンエア講座「作文と勉強」の目標と内容
●作文の勉強を更に充実させるために
オンエア講座「作文と勉強」の第一の目標は、作文指導の充実です。
これからの勉強は、知識の詰め込みのようなものから、思考力や創造性を育てることを中心としたものになってきます。
新しい入試の方向も、記述問題、小論文、口頭試問などが重視されるようになってきます。
そこで、言葉の森では、現在行っている作文の勉強を更に充実したものにするために、このオンエア講座「作文と勉強」で、作文課題の事前の準備に力を入れていきます。
また、先生と生徒だけの話になりがちだった作文通信指導を、生徒どうしの交流や、先生と生徒と保護者の協力を生かしたものにしていきます。
●実力のつく自学自習の勉強を進めるために
オンエア講座「作文と勉強」の第二の目標は、算数数学を中心にした実力の養成です。
今の子供たちの勉強は、学校にしても学習塾にしても、先生が生徒に知識を教え込むような形が一般的です。
小中学校の間の勉強は、基本的に教科書又は詳しい参考書を読めば誰でも理解できる勉強なので、この教わる勉強というのは時間的な無駄の多いものです。
また、勉強は知識を理解するだけでは身につきません。その理解を反復練習によって定着させることが必要ですが、これは主に家庭での宿題に任せられています。
ところが、この宿題は、同じものを繰り返しやるのではなく、新しい宿題を次々に出される形が多いので、定着させるまでにかなり時間がかかっています。
人に教わる勉強、宿題をさせられる勉強から、家庭で自主的に勉強するスタイルに切り換えることができれば、もっと時間の余裕ができ、勉強も楽しくできるようになります
●受験をしなくても家庭で中高一貫の勉強ができる
今の受験体制のもとでは、受験期の最後の1年間は受験勉強だけに絞った勉強のできる中高一貫校が有利です。そのために早期からの受験勉強が必要だと言われています。
しかし、現在は、スタディサプリなどを利用すれば、学校や塾に頼らずに家庭で1年間の先取り学習ができるようになっています。
無理に受験をしなくても、あるいは受験に落ちても、家庭で十分に中高一貫の勉強ができるようになっているのです。
学習塾に通う子は、早期からのパズルを解くような難問に時間を費やし、競争を煽るような勉強を強いられています。
受験に出る難問は、受験期の最後の1年間に集中して取り組めば間に合うものですから、それまでは平凡にその学年相当の学力をつけておけば十分です。
早期からの受験勉強に時間をとられるよりも、小中学生のころは、読書や経験の自由な時間を確保しておく方が将来必ず伸びる子になります。
そのためには、家庭における自学自習を勉強の中心にしておくといいのです。
●得意不得意のはっきりしている子は、なおさら自学自習で
現在、教育格差が進行し、学習塾などに通いたくても通えないという子も増えています。
言葉の森がオンエア講座などの企画を、可能なかぎり低価格にしているのは、その理由もあります。
しかし、家庭で勉強する仕組みができれば、学習塾などに通わなくても小中学校の勉強は十分にできます。
むしろ、得意不得意がはっきりしてる個性的な子は、塾よりも自分のペースで勉強した方がずっと充実した勉強ができるのです。
また、勉強が苦手な子は、補習塾などに行ってもほとんど効果がありません。
苦手になったのは、学校で出された宿題などをやっていなかったので練習量が足りなくなったためです。
だから、同じように、補習塾で出される宿題を家庭でやらなければ成績は上がりません。
学校で苦手になった子は、塾でも苦手は直りません。直るのは、家庭で自分で勉強する習慣を作ることによってです。
●寺子屋オンエアでの自学自習の勉強を更に活性化するために
言葉の森では、勉強は自分のペースで家庭で行った方が能率よく楽しくできるという考えのもとに、寺子屋オンエアを行ってきました。(寺子屋オンエア週1回で月額1404円)
実際に、寺子屋オンエアで問題集読書や音読をしている子は、国語の成績がかなり上がるという結果が出ています。
また、先生が読書のチェックをするので、読書の量が自然に増えるという結果も出ています。
しかし、寺子屋オンエアは、自学自習を先生が見守り、最後に問題を出すという形なので、それだけでは子供たちには刺激の少ない面がありました。
また、先生と保護者とのコミュニケーションもまだ不十分な面がありました。
更に、子供たちどうしが発表したり交流したりする面もまだ不足していました。
そこで、このオンエア講座「作文と勉強」では、子供たちの意欲を引き出し魅力のある自学自習の勉強の場を作るという目標で企画を進めていきます。
具体的には、6~7名のグループ単位で、先生が授業のような形で話をし、子供たちが発表し交流する機会を作り、併せて先生と保護者とのコミュニケーションを日常化するという形の運営です。
また、勉強の進捗状況を見るためにミニテストなどを行い、質問や相談にも答える場を作っていきます。
したがって、現在寺子屋オンエアで勉強している生徒にとって、このオンエア講座「作文と勉強」は、自学自習の勉強を更に活性化するものになります。
■これからの勉強はこう変わる
詰め込みだけの人より、読書力も経験力も感受性も創造性もある人に。
子供時代はたっぷり遊んでたっぷり読書。
わざわざ塾へ行くよりも家庭で自学自習。
親子の対話で思考力を伸ばす。
家庭で1年間先取り。受験は1年間の集中学習で。
誰でも同じ教育環境で勉強でき、そして夏には自然寺子屋合宿。
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世の中がどう変化しても、社会の基本は変わりません。
それは、子供たちが生き生きと暮らし、自分の能力を開花していける社会を作ることです。
その教育とは、もちろん勉強だけではありません。
また、教育の専門家だけが担うものでもありません。
すべての人が参加する、よりよい社会作りの第一の目標なのです。
日本の教育の原点は、江戸時代の寺子屋教育と、貝原益軒の「和俗童子訓」などの教育論にあると思います。
それを、現代の科学技術と民主主義のもとで日本的に再生することが未来の理想の教育につながっていくと思います。
そして、教育こそが日本を復興させる最初の出発点なのです。
FBの森プロプロのグループにシェアします。
作文の事前準備は、実例のいいアイディアがうかんできそうですね。
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「一日十分から十五分の素読を行うと、記憶力がよくなるばかりでなく、心理学でいう転移、つまり記憶とは別の力まで伸びるという反応が起きます。その能力とは、抑制力、創造力、論理的な思考力といったものですが、実際にMRIで調べると脳の前頭前野の両側の体積が増えていることが証明されているんです。」
たまたま、月刊「致知」2016年12月号を見てみると、川島隆太さん(東北大学加齢医学研究所長)と、齋藤孝さん(明治大学文学部教授)の対談が載っていました。
ここに出てくる話は、言葉の森がこれまで書いていたことや実行していたことと全く同じでした。
以下、川島さんの話から引用。
「思考や記憶などを司る前頭葉は十二歳がピークで、その後はだんだん薄くなるものですが、大人でも素読を続けることによって元に戻っていくんですね。これは脳の可塑性といわれ、脳の神経細胞のシナプスの量が増えてネットワークが通じやすくなるわけです。それも、MRIで見て分かるくらい劇的に変化するんです。」
「……このトレーニングをやると実際、アクティビティ(行動量)が高まり、記憶力が二割ほど増した状態となります。」
「(SNSについての話で)……ラインの文面を見ていただければ理解できると思いますが、極めてプアなコンテンツしか出てきません。『お昼何にする?』『カレー』『どこ行く?』といったように、まるで幼稚園児レベルの会話しか続かないんですね。物を考える人としての脳は積極的に寝てしまっている。ある意味、とても怖いツールでもあるんです。」
「僕たちは七年間、仙台市の七万人の子供たちの脳を追いかけて調べていますが、スマホやSNSの利用と学力との関係が明らかになってきました。そこで分かったのは、これらを使えば使うほど学力は下がります。それは睡眠時間や勉強時間とは関係ありません。」
「……認知症のお年寄りに、美しい日本語の文章を声に出して読ませるトレーニングを取り入れました。認知症は薬を飲んでもよくはならないんです。悪くなるスピードを遅らせるだけです。ところが、素読を続けると劇的な変化が見られます。認知症の進行が止まるだけではなく、改善していくんです。」
「……教育の専門家ではない僕がそこに深くせめこむことはできませんから、『読書習慣のある子供たちは脳の発達がいい』というデータを示して、それとなく訴え続けているわけですが。」
「素読をしない文化、読書をしない文化では、次の世代からノーベル賞など出なくなるでしょう。理系の脳をつくるのにも、読書は絶対に必要なんです。」
以上のように、川島さんは、素読の効用について述べていますが、この素読の発展したものが暗唱になります。
そして、この暗唱を、毎週担当の先生がチェックする形で、家庭で続けられるようにしているのは、今のところ、電話通信で作文指導をしている言葉の森だけだと思います。ただし、生徒の負担にならないように、暗唱チェック、暗唱検定は希望者のみにしていますが。
さて、SNSの利用が学力を低下させるということについては、ある面からは確かにそうだと言えます。
しかし、そのマイナス面を克服したSNSの活用法がこれから作られていくと思っています。
(つづく)
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素読をすると、子供たちの記憶量が二割も増すそうです。
そして、お年寄りの場合も、治らないはずの認知症が劇的に変化し改善するそうです。
素読によって、年齢に関わらず脳が可塑的な変化をすることがわかってきたのです。
この素読の発展したものが暗唱です。
暗唱の効果については、自分も暗唱しているときに確かに実感していました。
頭がよくなっているような感じがしたのです。感じだけね(笑)。
しかし、主観的なこととも思われるので、そのことはあまり書きませんでした。
今回の川島さんたちの話をみると、それが客観的にも証明されつつあるようです。
暗唱は敷居が高いという場合、素読だけでも効果がありそうですね。
子供だけではなく、大人も、毎日の素読を習慣にしたいものです。
先日、高学年の生徒に国語の簡単な問題文を音読してもらいました。たった1行の文でしたが、たどたどしくしか読めず、しかも読み間違えをしていました。低学年のうちから音読の習慣をつけておくことは、本当に大事だなあと思いました。
読書の効果を見直すべきですね。
音読(素読)を日常の学習に取り入れている生徒さんは、本当に国語力があがります。講師として多数の生徒さんに接していると、実感として強く感じます。
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暗唱力のある子は、理科も社会も得意になります。
教科書を何度か読んでいるうちに、内容が自然に自分のものになるからです。
特に社会の勉強は、教科書を読んでそれが頭の中に入ればいいだけですから、わざわざ勉強して覚えようとしなくても、教科書を読んでいるだけで自然に成績がよくなるのです。
この暗唱力は、作文にも生きてきます。文章を暗唱していると、作文の課題によって使えそうな文章や表現や単語が自然に頭の中に浮かんできます。それをそのまま生かして作文を書いていけばいいのです。
しかし、小学校二年生のころまでよく暗唱できていた生徒が、学年が上がるにつれて、だんだん暗唱できなくなってくることがあります。それは、暗唱を覚えるための勉強と考えていたからです。
覚えればいいということで暗唱をしていると、低学年のころはすぐに覚えられるので、繰り返し音読するということをしなくなります。子供から「もう覚えたからいいでしょう」と言われると、親の方もそれでいいことにしてしまうのです。
すると、学年が上がり、覚えるのに時間がかかるようになると、「難しいから覚えられない」と簡単に諦めるようになります。
これは、大人も同じで、なかなか覚えられないと、大人はすぐに、「もう年だから」などと言います。
それらはすべて、暗唱を覚えるための勉強と考えているからです。暗唱は、繰り返し音読するという勉強で、文章を覚えるというのはその結果にすぎません。覚えるのが目的なのではなく、繰り返し音読することが目的なのです。
これは、九九の覚え方を振り返ってみるとわかります。
小学二年生で九九を覚えるとき、子供は九九を決められた言い方で音読して覚えます。この方法でどの子もすぐに九九を言えるようになります。
これが、もし、九九の一覧表を見てその表を覚えるとか、掛け算の理屈を理解して覚えるとか、決められた順番でなくランダムに出される問題として覚えるとか、決められた言い方ではなく自分の好きな言い方で覚えるとか、声に出さないで目で見るだけで覚えるとかいう形にすると、短期間で覚えられる生徒はぐんと少なくなるはずです。そして、覚えられないという子も出てくるのです。
日本ではほとんどすべての子が九九を間違いなく言えるのは、決められた言い方で、決められた順番で、しかも音読する形で九九を覚えるという方法があるからなのです。
同じやり方で音読を繰り返すというのが、暗唱の基本的な方法です。だから、暗唱に使う教材も一種類に限定した方がいいのです。
最初に1枚のプリントで暗唱を始めたとしたら、そのプリント以外のものは使わないようにします。そのプリントを分割してカード式にして覚えようとしたり、プリントを拡大コピーして覚えようとしたり、難しい漢字にルビをふったり、あるいはひらがなに書き直したり、そのプリントに書いてある文章を手書きで書き直したりなどということは、一切しない方がいいのです。
同じものを同じ順番で音読するというのは、暗唱の勉強では最も大事な原則なのです。
このような形で暗唱していると、その暗唱した文章が、単なる知識の記憶ではなく、自分の身体に血肉化された形で定着するようになります。
暗唱した文章が、自分の手足の一部であるかのように、特に意識しなくても必要なときに自由に使えるようになるのです。
ここで出てくる暗唱の効果が、文化の教育としての暗唱です。
暗唱は、単に記憶力を高めたり、数学や英語や理科や社会の成績を上げたり、作文を上手に書けるようにしたりするためだけでなく、もっと重要な効果として、文化力を高めるという要素があるのです。(つづく)
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暗唱は、一応覚えたというぐらいでは効果はよくわかりません。
無意識のうちに自然に口をついて出るくらいまでになると、その暗唱した文章が自分の手足のように自由に使えるものになります。
すると、その暗唱力を勉強にも生かすことができるようになります。
しかし、もっと大事なのは、その暗唱を自分の文化力に生かしていくことです。
ちょっと間隔が空いてしまいましたが、暗唱の話の第五弾。
暗唱の持つ文化力形成の一面です。
例えば、思いやり、勇気、正直さ、忍耐などの人間的な徳性は、理屈では教えられません。
道徳教育が不毛なのは、徳目を知識として教えようとするからです。
道徳は、文化として伝えていくものです。その方法の一つが体験、もう一つが暗唱です。
ドリルで勉強することが多々ありますが、教科書一冊暗唱できれば、最大の学習効果が期待できそうですね。
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言葉の森の未来教育の構想です。
(1)これからの子供たちに必要な勉強は、知識の詰め込みではなく、創造性を育てる作文や発表である。
(2)勉強は、自学自習で家庭学習中心にやるのが最も能率がよい。
(3)日常の勉強は、オンエアのネットワークを利用して、先生や友達と一緒に自宅で行えるようにするのがよい。
(4)ときどきは、遠足や合宿などのリアルな交流を行うことが日常の勉強の励みになる。
(5)教育は本来、誰でも参加できる価格で提供されるべきである。
(6)子供たちのトータルな成長を支えるものは、家庭での親子の対話と交流である。
(7)先生の仕事は知識を教えることではなく、子供たちが自ら知識や技能を修得するのを支援することである。
これらの教育観のもとで、言葉の森では今、作文の通信指導のほかに、オンエアの学習指導をいくつか行っています。
それらは、次のようなものです。
・寺子屋オンエア(小1~中3/1404円)、
・オンエア講座の「読書実験クラブ」(小1~3/1728円)、
同じく「思考国算講座」(小4~6/1728円)、
同じく「作文と勉強」(小3~6/モニター無料)、
・オンエア作文(全学年/無料)。
また、これらの通信指導やオンエア指導の一方、春や夏の遠足や合宿の企画を行っています。
そして、もともとの作文指導では、プレゼン作文発表会、作文検定、森リン大賞などの企画を行っています。
また、このほかに、暗唱検定、自習検定などの企画も行っています。
将来これらを有機的に組み合わせて、森の学校オンエアというシステムを作ることを考えています。
個々の企画は、もう既に見通しがつきました。
あと残っているのは、常時合宿ができる場所探しです。気が早い(笑)。
その合宿の場所では、馬や犬や鳥が放し飼いになっていて、合宿に参加した子供たちは自由にそれらの動物たちと遊べるようになっています。
また、川や池や海などの水で遊べる場があり、いつでも泳げるようになっています。子供たちは水遊びが好きだからです。
なぜ合宿という形にするかというと、こういう広い合宿所は、都市部から少し離れた場所になるので、合宿して勉強や遊びをする方が時間が有効に使えるからです。
また、一緒に寝泊まりすることによって、子供たちは友達との交流を通していろいろなことを学べるからです。
中には、その合宿所で毎日の勉強をし、土日だけ家庭に帰るという子も出てくるかもしれません。そういう場合は、その合宿所が学校になります。
普段の勉強は、自学自習とネットワークを利用した授業で先生や友達と交流しながらできるので、人里離れた合宿所を学校として毎日の勉強をしても全く差し支えないのです。
そして、こういう形で勉強できれば、この森の学校オンエアは、一箇所だけでなくどこでも作れるようになります。
将来は、森の学校の設立を希望する人には、これらのノウハウを教えることもしていく予定です。
この森の学校オンエアは、日本の教育にとどまりません。
東南アジアの子供たちの教育は、今はまだ旧来の教育形態で行われていますが、この森の学校オンエアというシステムを利用すれば、もっと能率のよい創造的な教育が行われるようになります。
すると、日本やアジアの各地に広がるさまざまな森の学校の合宿所の間で、子供たちどうしの交流もできるようになると思います。
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未来の学校は、もっと楽しい場になると思います。
勉強は自学自習中心に能率よく済ませ、遊ぶ時間がたっぷりあり、家族の対話があり、友達との交流があり、知識の詰め込みではなく創造性を育てる教育が行われ、それが日本だけでなくアジアや世界に広がっていくのです。
こんなところに森の学校ができたらいいなあと思うのが中洞(なかほら)牧場のイメージ。
https://www.youtube.com/watch?v=HxL22HUAyrg
これなら、子供たちはいつでも自由に牛に乗って遊べます。(牛って乗れるのか)
想像するだけでもワクワクしてきますね。
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