港南台の通学教室のクリスマス会、と言っても、ただちょっと話をしてプレゼントを渡すだけですが、そこで、今回は絵を描く練習をしました。
冬にちなんだ歌を流して、その歌の情景を絵で描くという練習です。
普段の作文は、字を書くことが中心なので、どうしても左脳的になります。
理路整然と書くことは大事なのですが、作文のもう一つの生命は創造性があることです。
創造性には、たとえやダジャレや自作名言のように言葉を使ったものもありますが、言葉以外の要素も意外と重要です。
その言葉以外の要素の一つが絵を描くことです。
構想図を書くというのは、字を書くことと絵を描くことの中間ぐらいの位置にあります。
原稿用紙のマス目に埋めたり、箇条書きに書いたりするだけでは、どうしても脱線しにくいものですが、構想図のような散らし書き風の書き方をすると、発想が自由に脱線します。
この脱線が創造性なのです。
今回、子供たちに絵を描かせてみて、みんな短時間でしっかり描けることに驚きました。
そして、クリスマス会では、その絵に俳句を書くことにしました。
これも、どの子もすぐに理解してすらすらと書いていました。
絵を描いたり俳句を書いたりという勉強らしくないことに、すぐに対応して取り組める子供たちに、ちょっとたくましさを感じました。
これからもこういう柔軟性を持ち続けていってほしいと思いました。
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「評価」と言っていいのかどうかわかりませんが、作文の評価の一つは、面白いことです。
誤字がないとか、まともに書いてあるとかということも大事ですが、魅力はその子らしい個性の感じられる面白さがあるかどうかです。
だから、どんなこともすぐに楽しめるというのは、一種の能力ではないかと思いました。
子供たちを連れてキャンプに行くと、普段教室で言うことを聞かないような子ほど、がんばっていろいろなことをしてくれるのです。
学校の中で勉強をしているだけでは、真面目に勉強する子がいい子のように思ってしまいますが、社会に出てからの基準はまた違います。
勉強的なことがちゃんとできるだけでなく、勉強的でないことも楽しめるというのが、人間像の目標になると思いました。
どの生徒もすぐに絵を描き始めたところがすごいなあと思いました。
(絵心はないけど、面白俳句作りは大好きな私は、半右脳ということでしょうか。もっと右脳を鍛えたいと思います。)
絵を描いて、俳句を書く、さすがですね。今度やってみます。(^^♪
絵で表現すると、自由自在、構造図もひろがりそうですね。
勉強も遊び感覚にできると楽しいですね。これはいいアイディアです。
勉強だと構えずに、遊びから入っていくと、楽しんで学べますね。
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作文指導は簡単です。間違ったところを直して、よいところを褒めるだけであれば。
しかし、それで実力がつくかというと、ただ書かせて添削するだけの指導では、実力がつくのにきわめて長い時間がかかります。
教科の勉強では、3ヶ月が上達の目安と言われています。3ヶ月やって成果が上がらなければ、その勉強の仕方はうまく行っていないことなのです。
ところが、作文はそうではありません。作文という形で現れる成果の背後に、作文の勉強以外の日常生活の読書や音読という読む力が控えているからです。
だから、もちろんすぐ上達する子もいますが、読む力の土台がまだできていない子は、作文を書くという勉強をしているだけでは上達に長い時間がかかるのです。
作文の勉強は、読書や音読で読む力をつける勉強とセットで行っていく必要があります。
そこで、言葉の森が行っているのが、寺子屋オンエアなどによる音読と読書の練習です。
オンエアの勉強で、子供たちが今読んでいる本を先生や友達に紹介するだけで、読書生活ははかどるようになります。
今まで本を読まなかったり、簡単な本しか読まなかった子が、より高度な本を自然に読むようになるのです。
また、問題集読書や長文音読のような勉強は、ひとりでやっていてはなかなか長続きしません。勉強したあとが形に残らないので、意欲的に続けにくいのです。
しかし、寺子屋オンエアでは、生徒は担当の先生に毎日音読の実際の練習を送ることができます。毎日音読をするという習慣がつくだけで、国語力と作文力の土台がしっかりできてくるのです。
更に、言葉の森では、暗唱検定を行っています。これは通信の生徒も家庭で取り組めるオンラインの検定試験です。
暗唱の勉強も、ひとりでやるには強い意志力が必要です。
しかし、検定試験という目標があり、作文の担当の先生に毎週暗唱のチェックをしてもらえるという仕組みがあると、暗唱のような難しい勉強も楽に続けられるのです。
言葉の森の作文指導は、作文の指導の面だけ取り上げても、日本で一番進んでいると思います。それは、35年間、作文指導を専門的に行ってきたという実績があるからです。
苦手な子から得意な子まで、小学1年生から大学受験生や社会人まで、どんな生徒にも対応できる指導の厚みがあります。
だから、今力を入れているのは、その作文力の土台となる読む力を含めた学力全体の土台を作ることです。
作文という創造性を育てるための高度な勉強を目標として、学力全体の土台を作るという基礎の勉強に力を入れているのです。
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言葉の森が最初に作文指導を始めたころは、作文の勉強がなぜ大切かというところから説明しなければなりませんでした。
そのころは、作文を勉強しようというニーズもなく、作文教室という名前のつく教室もどこにもなかったからです。
しかし、今は、作文指導を行う教室が言葉の森以外にも増えてきたので、そういうところが作文の勉強の意義を説明してくれるようになりました。
だから、言葉の森は今、作文の勉強の前提となる学力の土台作りに力を入れ、作文の勉強の先にある創造性教育を開発しているのです。
作文を作文指導だけで上手にしようとすると、どうしても子供にいろいろな注意をするようになります。
すると、確かに多少は上手にはなるのですが、それ以上に作文が嫌いになり、作文の勉強が長続きしなくなります。
作文は、息の長い勉強です。本当に上手にするためには、長く続けていくことがいちばん大事です。
作文指導の原則は、(1)事前指導、(2)よいところを褒める指導、そして(3)読書や音読などの読む力をつける自習です。
音読と読書は、本当に実力につながることを実感しています。ドリルを解くよりも大切ですね。
「先生」という他人の存在があることで、生徒のモチベーションはグッとあがるので、たいくつに思える音読や読書も続けることができるのだと思います。
「作文という形で現れる成果の背後に、作文の勉強以外の日常生活の読書や音読という読む力が控えている」という点は、本当にそのとおりだと思います。
保護者の方から、作文がなかなか上達しないという相談を受けることがあります。そんなときは、必ず、毎日読書と音読をするようにアドバイスしています。
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