小学生の習い事に関する調査(2016年11月VSN)によると、子供に習わせたい習い事の1位はスポーツ系、2位は英会話、3位は音楽系という結果が出ています。
親の動機は、スポーツや英語や音楽のプロになることではないと思います。その分野が、苦手にならないように、そしてできれば楽しめるように、ということでさせているのです。
しかし、教える側は、それだけでは物足りないと思うのか、「勝つ」という方向で目標を立てがちです。
そして、実際に習い事の成果を発表する場は、試合や、検定試験や、コンクールなどですから、そこでどうしても優劣がつきます。
特にスポーツの場合は、負けたチームはかなり屈辱感を味わいます。逆に言えば、勝ったチームは大きな優越感にひたります。だから、親も子供もどうしても、勝つためのスポーツという方向に進んでしまうのです。
本当は、子供時代は、いろいろな運動を楽しむべきなのに、サッカーならサッカー、野球なら野球といったように、最初に参加した特定のスポーツに特化するような取り組み方になってしまいうのです。
しかし、多くの人がそういう今のスポーツのあり方のおかしさに気づきはじめていると思います。
作文の勉強も似ています。
言葉の森の生徒は、よく新聞に入選したり、コンクールに入選したりしています。
しかし、教室としてそういう入選の目標に取り組んでいるわけではありません。家庭で自由に取り組んでもらうという立場です。
入選は、子供にとって大きな自信になります。そして、小学生なら誰でも年に何回かは素晴らしい作文を書くことがあります。
しかし、教室として、子供たちの作文を入選させるために手直しするようなことはしません。先生が手を加えて上手な作文にしても、子供にとっては喜びにならないからです。
そのかわり、言葉の森では、生徒それぞれが作文を発表するプレゼン作文発表会のような企画を充実させたいと思っています。
賞や級を全く出さないわけではありませんが、それらはあくまでもきっかけ作りで、それらの賞や級を目標にして競わせるようなことはしません。
そうして、ひとりも苦手な子がなく、多くの子が作文が得意になるような教室を目指しています。
ただし、進歩のあとがわかることは必要ですから、森リン点の集計や作文検定の実施などには取り組んでいます。
しかし、これも競争を煽らない形で進めています。
それでも、小学生新聞の入選者数などは、たぶん毎年全国1位になっているのだと思います。
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「勝ってうれしい」よりも、「することが楽しい」と思える気持ちを育てたいです。
習い事は子どもの可能性を探し、子どもが好きになれるものを探す準備のお手伝い、と考えればいいということ。親がどんと構えて焦らないということ。言うは易し、行うは難し……。頑張ります。
子どもの習い事は、つい親が一生懸命になりすぎてしまうことがありますね。つい欲が出てしまいます。
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読書力は、子供の学力を形成します。この学力の土台の上に成績があります。
学力の土台を作るのは、毎日の読書と対話です。
成績を決めるのは、毎日の勉強の量と方法です。
学力の土台の上に成績がありますが、低学年のうちは成績は勉強だけで上昇します。それは、まだ学力そのものが小さいからです。
しかし、高学年になると、成績は勉強だけでは上がりません。学力の土台というものが重要になってくるからです。
たまに、「読書は学校でしているから、家ではしない」という子がいます。
読書は、毎日の生活の中でしていくことが大事なので、読書の場は基本的に家庭です。
家庭で読書をしない子が増えてきたので、それを補うために学校で読書の時間を設けるようになったのです。
学校でするから、家ではしなくていいというのではありません。
しかし、中には、家庭で毎日本を読むということが習慣になっていない子もいます。
そこで、毎日の読書のハードルを下げるために、言葉の森では、「毎日10ページ以上」「自分の好きな本を」ということを読書の基本にしています。
このようにすると、読書が苦手な子や、読書の時間があまり取れない子は、ぴったり10ページで読書を打ち切ります。しかも、易しい楽な本しか読みません。
ここで、親は、「もっとたくさん読んだら」とか、「もっと難しい本も読んだら」と言ってはいけないのです。そういうことを要求すると、毎日読むことが負担になり、結局長続きしなくなるからです。
しかし、この状態を子供が続けることは仕方ないとしても、そして、親はそれを一応手放しで認めてあげることが必要であるとしても、親が心からこの水準で満足していいというのではありません。
親は常に、その子が、10ページよりももっとたくさん読むこと、易しいだけの本よりももっと高度な本を読むことを、将来の読書の方向として考えておく必要があるのです。
そのために、必要なことは、第一に、読書の時間を工夫することです。10ページでいいから勉強の前にちょっと読ませようというのでは、読書量は増えません。読書は、勉強などの必要なことがすべて終わって、あとは遊んでも寝てもいいような次の時間に余裕のある時間帯で読ませるようにしておく必要があります。
第二は、子供の興味や関心を見つけることです。本人が関心を持っている分野であれば、子供は難しい本にも手を出そうとします。そのためには、図書館などを利用して、いろいろな本を用意しておくことです。最近、「○年生の読みもの」などというタイトルで有名な短編がコンパクトにまとまっている本もありますが、そういう教科書的な本は、子供が熱中して読むということがあまりありません。やはり、親がその子のことを考えて本を探してくることが大事なのです。
第三は、子供の読書力を見きわめることです。たとえ興味のある分野の本であっても、子供の読書力以上のものを与えると、やはり読み続けることは難しくなります。そういう本の場合は、ときどきは親が読み聞かせをしてあげることも必要になります。
第四は、複数の本を並行して読むようにすることです。いつも1冊だけ読むという読書スタイルだと、興味はあるが難しい本や、易しいが興味のない本などにぶつかったときに、そこで読書が止まってしまうことがあります。いくつかのバイパスがあれば、読書の習慣をずっと継続することができるのです。
こういう、より多く、より高度にという読書生活ができるように、言葉の森では、小学校1年生から3年生の生徒を対象にした読書実験クラブというものを行っています。これは、オンライン講座なので、時間さえあればどこからでも参加できます。
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何でも毎日続けることが大切ですね。
本は1冊ずつ順番に読むものという固定観念をはずしたら、読書はもっと楽に習慣化できそうですね。
将来の読書の方向を見据えた上で、毎日の読書を習慣化することが大事ですね。
大事なのは日々の積み重ねですね!
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