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学力は生活習慣力 as/2791.html
 2017/01/13 06:17 


 よく、病気の多くは生活習慣から生まれると言われています。だから、健康法も、たまに健康によいことをどっさりするのではなく、毎日の生活習慣の中で自然にできるようにしていくことが大事だと言われているのです。

 同じことが、勉強についても言えます。
 勉強は、成績という結果が表に出るので、特に多くの人の関心を引きます。
 そして、自分の子供がよその子供よりも遅れているように見えると、親はついその差をすぐに埋めようとします。しかし、それは長年の生活習慣の中でついてきた差なので、生活習慣を変えることが第一なのです。

 そういう生活習慣の中で、最も重要なものが、読書と対話です。
 学力のある子は、よく本を読み、よく親といろいろなことを話しています。それが、勉強全体の成績に生きてきます。

 ところが、成績だけを見ると、その差は勉強をすれば埋められるように思いがちです。そして、確かに、問題集を解かせるような勉強を繰り返せばその教科の成績は上がります。しかし、もともとの学力が伴っていないと、その成績を維持することは難しいのです。

 言葉の森がすすめている家庭学習は、毎日の読書(高学年は50ページ以上)、親子の対話(週に1回は家族全員で)、毎日の音読(3分)、できれば毎日の暗唱(10分)、そして算数の問題集を1冊繰り返し解くこと(15~30分)、中学生の場合は英語の教科書の暗唱(10分)です。

 全部やるのが大変だったら、読書と音読と対話だけでもかまいません。それも無理なら読書だけでもいいのです。その読書も最低限10ページ以上とすればいいのです。

 こういうことを毎日続けて半年もたつと、いつの間にかいろいろなことができるようになって、作文も上手に書けるようになっていたとなるのです。
 成績を直接上げようとするのではなく、生活習慣の中で学力をつけて、いつの間にか自然に成績が上がるようにしていくのです。

 しかし、この毎日続けるということが大変です。どの学習も結果がすぐ出るものではありませんから、子供も張り合いがありません。
 特に、今は塾でも通信教育でも、子供の関心を引くために目新しい教材を次々と提供しますから、そういう勉強に慣れた子は、同じことを淡々と続けることがなかなかできません。

 だから、同じ勉強を毎日続けるためには、子供の自覚ではなく、親による習慣化が必要です。
 よく、「親が毎日言わなければやらない」と愚痴のようなことを言う人がいますが、親が毎日言うのは当然です。一度言っただけで、それを黙々とやり続けるような子であったら、かえって問題です。

 そして、どんなに習慣化したように見えても、ちょっと風邪で休む日があったり、旅行に出かけたりという例外が入ると、習慣はすぐに崩れます。
 そのときに、再び習慣を立て直すのも、子供が自分でできるわけがありませんから、親の役割なのです。

 成績は勉強をすれば上がります。しかし、学年が上がると、勉強をするだけでは成績が上がらなくなってきます。それは、学力の差があるからです。

 塾に行かせて勉強させれば成績が上がると考える人は多いのですが、勉強をさせて成績が上がるのは最初のうちだけです。学力がなければ、その成績もまたじきに下がってきます。

 成績を継続的に上げられる子は、塾に行っても行かなくても上げることができます。それが学力の差です。
 学力をつけるのは、毎日の生活習慣です。そして、その習慣をつけるのが、親の仕事です。

 ただし、それを親の責任だけに押し付けてしまうと、ほとんどの場合、何も改善しません。
 生活習慣を新たに作るというのは、実はとても難しいことなのです。
 例えば、夜更かしの子に早寝早起きの習慣をつけるというのは、口で言うのは簡単そうに見えても、実行するのはほぼ不可能なほど難しいと思います。
 毎日の音読の習慣をつけるなどというのも同じです。習慣化するというのは、それぐらい難しいという親の自覚がまず大切です。

 そして、言葉の森では、この家庭学習の習慣作りの支援とアドバイスができるように、寺子屋オンエアというオプション講座を行っています。
 この講座は、勉強を教える講座ではありません。教わる勉強は、学校や塾でやっていれば十分です。その教わったことを定着させ、毎日の学力の生活習慣を作るための講座です。
 今後、この寺子屋オンエアで、子供の勉強を見るだけでなく、保護者との連携を充実させていきたいと思っています。

この記事に関するコメント
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森川林 20170113 1 
 よく、子供の成績が悪いと、塾に行かせれば何とかなのではないかと考える人がいますが、塾に行かせて何とかなる子は、もともと学校の勉強だけでも何とかなっていたはずなのです。
 大事なことは、勉強をさせることではなく、その土台となる家庭での学力の生活習慣をつけることです。
 その上で、新しい勉強をするために塾に行くというならいいのです。


nane 20170113 1 
 成績は目に見えますが、学力は目に見えません。
 親は、成績ではなく、学力をつけることを第一に考えていく必要があります。
 テストの点数に一喜一憂するのではなく、その背後にある子供の学力の土台を見る必要があるのです。


namura 20170114 10 
習慣は大切ですね。早寝早起き、毎日の勉強、続けていきたいです。

mae 20170118 9 
大事なことは、簡単なように思えることを「きちんと続けること」。勉強するという習慣をきっちり身につけさせていくことが未来につながるのですね。

namura 20170119 10 
歯を磨くことと同じように、勉強も毎日できるといいですね。

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自然の中で遊ぶ「生きもんGO!」、家の中で遊ぶ「キギレゴ」試案 as/2790.html
 2017/01/12 07:06 


 昔の子供たちは、野山の自然の中で遊びました。近くの山に行って、野ブドウを採ったり、アケビを採ったり、クリを見つけたり、そしてその合間に子供たちどうしでちゃんばらごっこをしたり鬼ごっこをしたり、いろいろなことをして遊びました。

 今は、近くにそういう自然があるところも多くありませんし、何よりも子供だけでそういう自然の中に行くのは危険だという考えが強いと思います。

 そのため、子供たちは家の中で過ごすことも多くなり、自然の中で他の子供と遊ぶ機会が少なくなっているようです。

 そこで、自分に時間があったら、今後やりたいと思っていることは、プログラミングと自然の中での遊びを結びつける企画です。

 その一つは、「ポケモンGO!」の真似のようですが、「生きもんGO!」というプログラムです。
 近所の公園などで、植物や昆虫や鳥などの生き物を見つけ、それをスマホ又はカメラで写真に撮って集めるのです。

 その生き物がどういう名前かということを調べるプログラムを、人工知能を使って作ります。
 例えば、インターネットの検索で、モンシロチョウなどと検索して画像をたくさん並べ、人工知能に大量に入力し覚えさせます。すると、自然の中でモンシロチョウらしいものを見つけて写真を撮ると、プログラムがそのチョウの名前がモンシロチョウだと教えてくれるのです。

 街の中でも、いろいろな珍しい生き物に出会うことがあります。その発見をみんなで共有すると、それが共通の遊びのようになります。
 出来合いのゲームではなく、自分たちでこういうゲームを作って遊んでいくのがこれからやってみたいことです。

 もう一つは、やはりプログラミングで、ドローンを動かして、近所の公園などで飛ばして遊ぶゲームです。
 公園の中の、あの木とこの木の間をくぐり抜けて、一周して戻ってくるという競争のようなゲームが考えられると思います。
 ちょうど、昔の子供たちが、凧揚げをしたり、ゴム飛行機を飛ばしたりして遊んだのと同じ感覚です。
 このように、自分で工夫できる余地があると、子供はその遊びに熱中します。

 出来合いの遊びは、遊び方のパターンが決まっているので、工夫の余地があまりありません。だから、高いおもちゃを買っても、子供が喜ぶのは最初のうちだけですぐに飽きてしまうのです。

 今はプログラミングが比較的簡単にできるようになっているので、子供たちが工夫する余地のある遊びを、これから企画してみたいと思っています。

 もう一つ、これは家の中での遊びになりますが、工作の遊びです。
 先日、子供たちに、自分の趣味を紹介してもらったときに、レゴで遊んでいる子供がとても多いのに気が付きました。

 そこで、考えたのが、木片を使ったオリジナルなレゴ作りです。
 小さいバルサ材の木片のセットが、アマゾンなどで数百円で売られています。バルサ材ですから、軽く丈夫で、カッターなどで切ることも簡単にできます。

 このいろいろな形のバルサ材を組み合わせて、自分で何かを作るのです。
 くっつけるものは、両面テープですが、今は文房具として「テープのり」というものが売られています。
 これを使うと、手軽にくっつけたり剥がしたりすることができます。

 子供たちが、こういう工作の遊びで楽しく感じるのは、作っている最中です。
 作り終えて完成したものは、もう子供たちの興味はひかないので、やはり出来合いの完成形が決まっているものはあまり長い間それに熱中することがありません。
 また、いったん作ってしまうと元に戻すのもまた手間なので、そのまま作りっぱなしになってしまうことが多いのです。
 だから、本当は、すぐに壊してまた新しいものを作れるような柔軟性のある工作の方が長く遊べます。

 この木切れとテープのりを使った遊びの名前として今考えているのは、キギレゴです。ってそんなことはどうでもいいか(笑)。
 これは、すぐできそうなので、いつかオンエア遊びクラブなどで、キギレゴ作品発表会などをやってみたいと思っています。
 しかし、このオンエア遊びクラブというのは、まだできていません。「親子で遊ぼうワンワンワン」のfacebookグループなどでどなたかやってくれませんか。

この記事に関するコメント
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森川林 20170112 1 
 出来合いの遊びは、熱中するのも早いですが、飽きるのもまた早いものです。
 子供がいつまでも飽きずに続けるものは、やはり自分で工夫する余地のある遊びです。
 これは、勉強でも同じです。答えのある勉強よりも、答えを工夫できる勉強の方が楽しいのです。


mae 20170112 9 
「生きもんGO!」
すごくやってみたいです!!!!
私以外、家族はみんなポケモンGOをやっていますが、「生きもんGO!」の方が絶対おもしろいはず!

jun 20170112 2 
「生きもんGO!」は、言葉の森港南台教室内でもできそうですね。犬、鳥、虫……。

namura 20170113 10 
どれも子どもが夢中になりそうなことばかりですね。楽しみです。

kira 20170113 52 
 生き物や植物の名前がその場でわかると、つかまえた気分が味わえそうです。ポケモンより夢中になれそう。

jun 20170113 2 
「食べもんGO!」もいいですが、「生きもんGO!」も楽しそうですね。

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