言葉の森の講師が、電子出版に挑戦しました。
加点がもらえる受験小論文の書き方 Kindle版(339円)
この本の内容は、言葉の森の中高生向けの作文指導のエッセンスです。入試で作文小論文試験がある人には、かなり役立つはずです。
言葉の森では、今後、子供たちの文集作りに、この電子出版を生かしていきたいと思っています。
作文の勉強の意欲付けには、未来の目標があることと、過去の蓄積があることの両方が大切です。
検定試験やプレゼン作文発表会のような未来の目標があると、作文の勉強の励みになります。
また、自分の書いたものが形として残って蓄積されていると、これもまた作文の勉強の励みになります。
この蓄積感を持てるものの一つとして考えているのが電子出版です。
今の電子出版は、ワードに書いた文章をそのまま出版原稿として使えるようになっています。
登録の手続きなど、まだ複雑なところはありますが、将来はもっと簡単に誰でも自分の本を出せるようになります。
日本には、万葉集の時代の昔から、庶民が日常的に詩を書いたり日記を書いたりする文化がありました。江戸時代には、手紙のやりとりもかなり頻繁に行われていました。
そのため、現在でも、Twitterやfacebookやブログで、日本語の文章が流通する割合は世界的に見てもかなり多いようです。
この電子出版に関しても、今後は日本語の占める割合が多くなるのではないかと思います。
電子出版に合わせて作文を書くためには、毎週の清書の時間などに、作文をテキスト化しておく必要があります。
しかし、普段の作文は、原則的に手書きです。
というのは、手書きは自由度が高いので、思考を深めることに向いているからです。
考えるときは手書きで、考えがまとまって書き上げるときはパソコンなどのテキスト入力で、という区別をしていくことが、これからの作文の書き方の基本になっていくと思います。
手書きで考えるということを更に発展させると、手書きで構想図を書くという書き方になります。
つまり、わざわざ文章化しなくても、短文を矢印でつなげるような形で書けば、短い時間で考えを深めることができるからです。
テキスト化の方法は、現在はキーボード入力が主流ですが、将来は音声入力が普通に行われるようになってくると思います。
音声入力を効率よく進めるためにも、文章化は、手書きの構想図とセットで考えていくようになります。
そして、作文のもともとの目的から考えると、作文は必ずしも文章だけにこだわる必要はなく、画像や音声を入れた文章という立体的な表現が行われるようになってきます。
これは、言葉の森がプレゼン作文発表会として行っている広義の作文の形です。
このように、未来の作文は、大きく変化していきます。
しかし、文章を書くことが、題材や表現や主題を創造的に表現することだという本質は変わりません。
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これからはfacebookやブログよりも、電子出版が多く人の表現手段になるのではないかと思っています。
そういう時代に書き手にとって必要になるのが、構想図と音声入力と、文章以外の立体的な表現手段のデザイン力で、
読み手にとって必要になるのが、超速読になるのではないかと思います。
又は、テレパシー力かなあ(笑)。
kindle本、ご紹介くださり、ありがとうございます。電子出版は、少し敷居の高いところもありますが、一度クリアすれば何冊でも出版できるので、これからどんどん広がっていくのではないかと思います。
江戸時代の末期に、刀とちょんまげと交通手段としての馬がなくなると考えた人はほとんどいませんでした。
この江戸から明治への移り変わりのようなことが、これから社会のあらゆる分野で起こってきます。
作文も例外ではありません。
こういう変化の時代に大事なことは、本来の目的を再確認することです。
値段は、とても悩んだのですが、「桜咲く」ということで339円にしてみました。ページ数は少なめですが、情報量は多いです。
加点がもらえる受験小論文の書き方 Kindle版(339円)、早速買ってみます。
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小学生に楽しく作文力をつけるのは簡単です。勉強の仕方の基本をいくつか守っていけばいいのです。
しかし、小学生を作文嫌いにするのはもっと簡単です。それは、欠点を注意していればいいだけだからです。
小学生の書く文章で、欠点のないようなものはまずありません。また、欠点がないように見えるものでも、見つけようと思えばいくらでも欠点は見つかります。それは、作文の評価のかなりの部分が主観的に行われているからです。
だから、「面白みがない」とか、「何が言いたいかわからない」とか、「書かれていることが表面的」とかいうような、曖昧で、どうしたらよいのかわからない評価がされることがあるのです。
中には、通知表で、作文を書くという項目だけが低く評価されているが、その理由は、子供にも、親にも、書いた先生にもわからないというような意味のない評価もあります。
作文力をつけるのは簡単ですが、しかし、もちろん時間はかかります。
それは、作文というものは、その生徒の読書や対話や経験などの日本語を使う生活の集大成だからです。他の教科の勉強は、その勉強に力を入れれば、すぐに成績が上がります。しかし、作文は、力を入れてすぐに結果が出るものではないのです。
そのかわり、楽しく作文を書くということはすぐにできるようになります。
この楽しく書けるということが最も重要で、楽しく毎週作文を書いてさえいれば、それに伴って作文力はついてきます。
では、楽しく書くためにはどうしたらよいかというと、まず何をどう書いたらよいのかをはっきりさせることです。この反対に自由に書かせて、あとからどこができていないなどと批評するのが最も子供のやる気を失わせる勉強の仕方です。基準をはっきりさせて、その基準に合わせて褒めるということが大事なのです。
作文のような主観的になりやすいものだからこそ、指導も評価もできるだけ客観的にしていく必要があるのです。
言葉の森の作文指導の特徴は、事前指導に力を入れていることです。作文を書く前の準備が充実していれば、それに応じて内容のよい作文が書けます。
そのために、事前に課題の長文を読んだり、事前に両親に似た例を取材したりすることが重要になってきます。
事前の長文音読は、小学校低学年のころであれば、習慣化することが容易です。朝ご飯の前に長文を音読すると決めておけば、音読の時間はわずか2、3分ですから、歯を磨いたり顔を洗ったりするのと同じ感覚で自然にできるようになります。
しかし、これが学年が上がり、小学4、5年生になってから毎日の音読をさせるというと、かなり難しくなります。この場合は、その自習をさせ続けるという親の強い決心が必要になります。また、音読の仕方についても決して注意をせずにいつも温かく褒めてあげるという忍耐心が必要になります。
事前の親子の話し合いは、やはり小学校低学年のころから始めれば、家庭の習慣として定着するようになります。普通の日本の家庭では、あるテーマについて家族全員で話し合いをする機会があるというところはほとんどないと思います。だから、作文の勉強をきっかけにして、そういう親子の話し合いの文化を作っていくといいのです。
もちろん、これはすぐにスムーズにはできません。最初のころはいろいろな試行錯誤があるはずです。しかし、小学校低学年のころから対話の習慣をつけておけば、学年が上がるにつれてその対話は更に充実したものになっていきます。
言葉の森が、小学校低学年からの作文の勉強をすすめるのは、低学年だからこそ作文の準備となるいろいろな習慣がつきやすいからです。
そのかわり、作文は楽しく勉強することを最優先させなければなりません。せっかく作文を書いているのだからと、間違いをきれいに書き直しさせたり、上手な表現に書き直させてコンクールに応募したりするのは、そのときは子供は素直に従っているように見えても、決して楽しい作業ではありませんから、かえって作文の勉強が長続きしなくなることも多いのです。
書いたものはいつも褒めてあげ、その一方で事前の準備としての読書、音読、対話などに力を入れるのが、作文の勉強の基本なのです。
ここで、蛇足のようにも思いますが、こういう作文指導を子供の勉強全体の大きな流れの中で見ていることが大事です。作文指導であれば何でもよいというのではありません。
というのは、小学生の作文指導は、低学年のうちは誰にでもできるような気がするからです。
言葉の森の作文指導は、小学校低学年から始めて高校生まで続ける子がよくいます。これは、一つには担当の先生からの電話指導が毎週あるからです。もう一つには高校生の大学入試小論文まで高度に指導するカリキュラムがあるからです。
だから、小学校低学年から作文の勉強を始めるとしたら、まず言葉の森で始めていくのがいいのです。
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作文指導に熱心な先生のクラスほど、作文嫌いの子が増えるという調査結果があります。
もちろん、作文指導に熱心で、多くの子が作文好きになる教え方をする先生もいます。
その先生の教え方の特徴は、上手下手の差をつけずすべての子の作文のよさをそれぞれに評価することです。
算数の勉強は、間違えたところを直して正しいやり方を身につけることです。
できることを何度もやって褒めてもらっても力はつきません。
ところが、できる問題を何度もやるような勉強をしている子が意外と多いのです。(中学生でも)
作文の勉強とは、ちょうどこれと正反対です。
作文の間違いを直すだけの勉強では、作文が上手になるどころかすぐに作文が嫌いになります。
作文は、その子のできたことをそのつどたっぷり褒めてあげることが大事なのです。
褒めると本当に子どもは嬉しそうな顔をします。楽しく勉強できる環境がいいですね。
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