ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2825番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
長く続けられる習い事で「GRIT(やりぬく力)」を育てる as/2825.html
森川林 2017/02/15 05:41 


 「やり抜く力 GRIT(グリット)」という本に、成果をもたらすものは、才能ではなく、「やりぬく力」だと書かれています。
 これは、実証的な調査研究なので、説得力があります。

 日本には、「石の上にも三年」という言葉があります。
 結果が見えないようなものについても、やり続けていると、そこから自ずから開けてくるものがあるということです。
 こういう人生観は、その人の生活すべてにわたっていると思います。

 これまで見てきた子供たちについても、やりぬく力のある子は、そのときは特に優れているように見えなくても、長い年月の間に必ず力をつけ、最初から才能があるように見えた子を追い越していきます。

 このように考えると、子供に何か習い事をさせるときも、長く続けられるものを選ぶことがいいのだと思います。
 小1から始めて高3まで続けられるようなものがあれば、それを中心にして子育てをしていくのです。
 ただし、それは子供が好きなものであることが前提になります。

====
 言葉の森の生徒には、小学校低学年から始めて高3まで続ける子がよくいます。
 もちろん一本調子に続けられたわけではなく、そのときどきに小さなスランプがあったのだろうと思います。しかし、文章を書く生活が、習慣のようになり、書くことが苦にならないばかりか書くことが好きになって、大学生になり社会人になっていったのです。

 その子たちが小学生のころ言葉の森の作文を始めたときは、大学入試のことなどは考えていなかったと思います。しかし、勉強をしているうちにいつの間にか中学生になり、高校生になり、大学入試でたまたたま小論文があったという人も多かったのです。

 長く続ける生徒の中には、小学生から高校生までずっと同じひとりの先生に教わっていたという人もいます。毎週1回作文を書き、その作文をもとに先生と話をしていると、半ば家族のような感じで互いの考えていることがよくわかるようになってきます。

 こういう人間どうしのつながりを更に進めるために、今、大学生や社会人になった言葉の森の生徒を対象に「学問コース」を始めようと思っています。
 これは、大学生のころに読んでほしい本をもとに、ネット上で話し合いをするような形のコースです。

 言葉の森を卒業した人に、そのうち連絡が行くと思いますから、楽しみに待っていてください。

「小1から始めて高3まで作文の勉強を続ける子」
https://www.mori7.com/index.php?e=2323
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170215 1 
 大事なのは、才能よりも継続です。
 一つのことをやり遂げることのできる人は、それが積み重なっていつか大きな成果を上げるようになるのだと思います。


森川林 20170215 1 
 私の母は、いつも、「がんばらなくていいよ」「大変だったら休みなさい」「のんびりやりなさい」ということばかり言っていたので、私は「やりぬく力」とは正反対の生き方をしてきました。
 皆勤賞のようなものは一度も取ったことがないし、そういう発想自体と無縁でした。
 しかし、考えてみると、仕事を始めてからもう数十年、一度も休んだことがないなあと思いました。インフルエンザのときも授業をしていたし(笑)。


namura 20170216 10 
納得です。続けるからこそじわじわと実力がついてきますよね。あれもこれもではなく、じっくり続けられる習い事を選んでいきたいです。

touko 20170228 77 
まさに継続は力なり。
私も一時の集中力は強かったけれど、継続力は有りませんでした。その時は気づかないのですが、やめた後に、当時、自分よりずっと下手だった子が長く続けることですごく上手になっているのを目の当たりにし、継続は本当に力になるのを実感しましたが、時すでに遅し。若い人たちに、私のような思いをしないでほしいなぁと切に願います。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 習い事(0) 

記事 2824番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
うまく行っていないときほど、その中でのよいところを褒める as/2824.html
森川林 2017/02/13 04:51 


 勉強でも作文でも、うまく行っていないときは、本人でもわかります。うまく行ったときに比べて手応えがないのです。または、明らかにうまく行かなかったという感覚があります。

 そのときに、周囲にいる人、特に身近なお母さんなどに、そのうまく行っていないところを指摘されると、わかってはいても、やはりがっかりするのです。

 それは表面に出る注意だけではありません。お母さんが、渋い顔をして心の中で思っているだけでも、子供にはそういう感じが伝わります。
 何も言われなくても、子供は自信をなくしていくのです。

 だから、うまく行かなかったときや、失敗したときほど、お母さんはそのうまく行かなかった中でのよかったところを褒めてあげることです。
 そして、子供が明るい気持ちになったところで、毎日の読書と音読とそのほかの自習を気長に続けていくのです。

 そういう日常を何度も繰り返しているうちに、ある日ふと気がつくと、いつの間にか、こんなにできるようになっていた、と思うときが来るのです。

 こういうお母さんの気長な忍耐力を支えるものは、お母さん自身の心の安定です。
 そのお母さんの心の安定には、お父さんの協力と感謝が必要です。

 しかし、たとえそういう協力的なお父さんがいなくても(笑)、お母さんは自分の力で自分の心を安定させ、子供にはいつも明るく褒めて接することです。

 その方法は、そう決心することです。
 「自分は、この子のいいところだけを見ていつも褒めていくようにしよう」と決心すれば、それが次第に自分の天性のようになっていくのです。

====
 まず、作文というものは、なかなか上達しないものです。それは、作文力というものが、国語力の集大成だからです。
 同じ国語でも、漢字の勉強などは、やればすぐに成果が出ます。読解の勉強も、やや時間がかかりますが、それでも比較的早く成果が出ます。
 ところが、作文の勉強というものは、いくらがんばっても、そのがんばりに比例して上達するという実感がないものなのです。

 しかし、そこで、お母さんが、「なかなか上手にならない」と思っていると、その感覚は、子供にも必ず伝わります。
 作文というものは、精神的なエネルギーをかなり使う勉強ですから、書き終えたときは誰でもほっとします。そのほっとしたときに、お母さんが冷ややかな目で、「なかなか上手にならないわねえ」と子供を見ていると、子供は急速にやる気を失うのです。

 注意することと褒めることの区別は、注意してすぐ直るものだけを注意し、すぐに直りそうもないものは注意せずに褒めるということです。
 しかし、ただ褒めているだけでは上達に時間がかかります。褒める一方で、実力のつく自習を毎日させることが大事なのです。
 その自習が、音読と読書です。そして、できれば、その音読をもとにして家族で対話をする時間を作っていくことです。

 言葉は、目から入るだけでなく、耳からも入ります。難しい文章を読むのが苦手な子でも、お母さんやお父さんと難しい話をすることは苦になりません。
 難しい長文を音読するだけでなく、その音読をもとに家族で話をすると長文の理解が深まります。そして、聞いたり話したりする形で使った言葉は、そのまま作文を書くときにも使えるようになります。こういう積み重ねで、作文は上達していきます。

 この気長な自習を子供に続けさせるエネルギーは、褒めることによって出てきます。
 「作文が下手だから、毎日の音読をしなさい」と言われて喜んでする子はいません。作文も褒め、音読も褒め、褒めながら毎日の自習の音読と読書を続けさせていると、気がついたらいつの間にか前よりもずっと上手に書けるようになっていたということになるのです。

「作文がなかなか上達しないときこそ褒める」
https://www.mori7.com/index.php?e=2319
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

namura 20170213 10 
うまくいかない時こそ、親として追い打ちをかけるのではなく、自信を持たせてあげたいですね。

森川林 20170213 1 
 よく、「褒めるところがない」とか、「褒めるのが難しい」とか言う人がいます。
 最初は真似事でもいいのです。
 何度も真似事をしていくうちに、いつか子供が本当に褒められるような子に育っていくのです。


nane 20170213 1 
 ときどき、「褒めるだけではだめ」という人がいます。
 しかし、小言だけをいつも言い続けている人の言うことを子供は聞きません。
 いつも褒めているからこそ、たまの静かな注意のひとことが子供の心にすっと入っていくのです。


jun 20170213 2 
作文の勉強は焦らないことが大事ですね。だからこそ、受験間際などではなく、早いうちに始める方が余裕を持って取り組めそうです(笑)。

jun 20170213 2 
うまくいっていないことを指摘されてもただ嫌な気持ちになるだけなのは、大人も子供も同じですね。

sizukku 20170214 51 
一番身近な親なのだから、よいところを一番たくさん知っているはずですね。
親が「子供のよいところだけを見てそだてよう」と決心すること、それは見つけたら褒める、でなくどんな状況でも褒めると決心することですね。

mae 20170216 9 
※これも覚書として
娘が小3の頃、なんだか色々なことがうまくいかないときに、負のスパイラルに陥ってしまったことがありました。そのときに、友達から「あなたはいい子だよ、間違ってないよ」と言い続けていくことが大事と言われたことがあります。それから一年。一年前が嘘のように落ち着いて生き生きしている我が子がいます。うまくいかないときほど、褒める。本当に効果があります。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭で教える作文(55) 家庭学習(92) 勉強の仕方(119) 
コメント361~370件
……前のコメント
プログラミング nane
 プログラミング学習についての記事をアップしました。  プ 7/12
記事 4269番
プログラミング 森川林
 言葉の森の作文教室がプログラミングの講座も行っているという 7/12
記事 4269番
先生が教えるこ 森川林
 先生が、勉強の持つ感動を子供に伝えることができるためには、 7/11
記事 4268番
国語力は読書力 nane
 「読書講座ってただ本を読むだけなんでしょ」という人は、子供 7/10
記事 4267番
国語力は読書力 森川林
 勉強ができるようになるかどうかは、その子がどれだけ読書をし 7/10
記事 4267番
勉強は子供の自 nane
 子供に勉強を教えるのは、ある意味で簡単です。  その子に 7/8
記事 4266番
勉強は子供の自 森川林
 先生が子供に優しく親切に教えてあげたあと、ほとんどの先生は 7/8
記事 4266番
個人的な近況と 森川林
 これまで、ホームページも、youtubeも、Faceboo 7/7
記事 4265番
急な欠席連絡は 森川林
 欠席連絡は、検索の坂から行えるようにしました。(生徒関係リ 6/8
記事 143番
急な欠席連絡は siim
ホームページからの急な欠席連絡ができません。 6/8
記事 143番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習