作文の勉強をする意義として、入試に作文が増えてきたからという考えがあります。
しかし、それは作文を勉強する意義としては表面的なことです。
入試に作文が出てきたのは、作文力読書力というものが真の学力を表していると考えられてきたためです。
だから、作文力をつけるには、読書力、対話力、思考力を総合的につけていく必要があります。
その点で、作文は勉強の集大成とも言えるものです。
しかし、言葉の森は作文の意義をそれ以上に創造的な学力を育てる勉強として考えてきました。
そのための方法は、構成、題材、表現、主題の4つの分野にわたって自分らしい書き方を心がけていくことです。
よく、「書くことが好きになる」と言いますが、作文の何が楽しいのかといえば、この創造するという面が楽しいのです。
作文によって創造の楽しさを感じた子供たちは、将来社会に出て仕事や研究をするようになったとき、やはり自分の持ち場で創造的なものを作り出していくと思います。
▽「創造性教育試案」
https://www.mori7.com/index.php?e=2768
今年の読書作文キャンプも、子供たちができるだけ自由に創造性を発揮できるように企画していきたいと思います。
遊びでも、勉強でも、大人がお膳立てしたものを受け身で楽しむようなものではなく、自分で自由に工夫してやるようなものにしていきたいと思っています。
https://www.mori7.net/stg/
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創造性が大事だということは誰でもよく言いますが、その定義は実はあまりはっきりしていません。
だから、創造性という言葉は、内容のないただの飾りのようなものとして使われていることが多いのです。
その創造性教育を内容のあるものとするのが、作文教育です。
今、森リンを修理しているため森リン大賞を発表していませんが、早くこれを直して、今度は、森リン大賞以外に、創造作文大賞のようなものも作っていきたいと思っています。
ここには、例えば、小学校低学年の子でも、ユニークなたとえや実例や感想を書けば、その創造性を評価するという仕組みです。
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小学生の子は、誰でも普通に本を読みます。
それは小学生の間は、学校が読書に力を入れているからです。
しかし中に、「読書は学校でやっているから家では読まなくてもいい」と言う子がいるのです。
こういう子は、高校生の読書ゼロ冊の予備軍になります。
読書は人に言われて一応読むというのでは不十分です。
読書が大好きで、本がなければ夜も日も明けないぐらいになっておく必要があるのです。
そういう読書大好きの子を育てる最初の一歩が毎日10ページ読書です。
読書が苦手な子は、最初はぎりぎり10ページ読み終えて、「ああ、やれやれ」という読み方でもいいのです。
本には、読み手を引き付ける力があります。
いつかおもしろい本に巡り会い、1日で思わず1冊読み終えてしまったという日が来るのです。
大事なことは、子供に対する「読書10ページ」の目標を、親の目標にしないことです。
親の目標は、読書大好きの子供を育てることです。
小学校時代の学力とは、算数の計算力でも国語の漢字力でももちろん英語力でもなく、読書力に尽きるからです。
読書は薬を飲むように読むのではなく、美味しいものを味わうように読む
https://www.mori7.com/index.php?e=2289
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子供の今の成績でわかるのは、勉強しているかどうかだけです。
その子がどう伸びるかは、今の成績ではわかりません。
子供の将来の伸びがわかるのは、どういう読書をしているかによってです。
しかし、この読書の差は、目につく機会はほとんどありません。
だから、子育ての基本は、気長に読書好きの子を育てることに尽きると言ってもいいのです。
昔の子供は、よく本屋さんで立ち読みをしました。
それで、はたきで追い払われたり(笑)。
しかし、今はそういう身近な本屋さんがあまりありません。
だから、アマゾンなどを立ち読みできるようにしておくといいのです。
1ヶ月いくらまでは本を買ってよいというようにしておけば、子供はだんだん本を選ぶことが上手になります。
しかも、kindleは6台の端末で共有できるので、同じ本を、兄弟も、両親も、田舎の祖父母も読むことができます。
読書を中心とした生活は、やり方によっては、昔よりもずっと容易になっているのです。
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低学年のころの勉強は、ただしっかりとやっていればいいだけです。
勉強をする習慣をつけることが目標ですから、短時間でいいのです。
決まったことを決まったとおりにやって早く片付けて早く遊びに行くということが大事です。
しかし、高学年や更に受検生になってからの勉強は、ただしっかりやっていればいいのではありません。
勉強をする方向を考えて、勉強の作戦を立てることが大事です。
小さなところでがんばるのではなく、大きな方針を立てることにまずがんばる必要があるのです。
ところが、小学校から人に言われて勉強をしてきた子は、この方針を立てるということが苦手です。
だから、自然に中学生になっても、人に言われた勉強しかしなくなります。
それは、もちろん恥ずかしいことでも何でもありません。
やっていないことはできないのが普通です。
そのときに役立つのが受験勉強の方法に関するさまざまな本です。
夏休み前は、この勉強法の本を10冊ぐらい読んで、勉強の方向のつかんでいくといいと思います。
▽参考記事
「受験生の夏休みの勉強法」
https://www.mori7.com/index.php?e=2377
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小3の6.2週の作文課題は、「カタツムリを見つけたこと」です。
とは言っても、そうそうカタツムリは都合のいいときに見つかるわけではありません。
そこで、カタツムリの生態を知ることが必要になります。
カタツムリは、朝のまだ早いうち、古い建物のコンクリートや板の上を歩いていることが多いのです。
よくアジサイの葉っぱにカタツムリがとまっていることがありますが、アジサイは有毒なので、カタツムリは葉っぱを食べているわけではありません。
カタツムリは、苔やコンクリートのカルシウムを食べているのです。
昔、團伊玖磨さんがエスカルゴを飼っている話を読みました。
それを見た人に、「食べるんですか」と聞かれて、團さんは怒っていました。
飼っているものを食べるなんて、ちょっとできないですよね。
カタツムリも、飼ってみると結構かわいいです。
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今年の読書作文キャンプは、那須高原で行います。
東京から新幹線で約1時間10分。那須塩原駅から車で約30分のところです。
遊ぶところはいろいろありますが、特にたっぷり遊べそうなのは次のようなところです。
読書をして、遊んで、作文を書いて、発表してという「よく学びよく遊べ」の合宿にしていきたいと思います。
合宿所から来るまで約30分のところにあるグリーングリーンという川の遊び場
同じく上流を見たところ
犬を泳がせている人たちもいます。
公営なのでトイレなどは完備しています。
グリーングリーンの近くにある木の俣園地というところ。
きれいな川ですが水はかなり冷たい。
魚釣りをしている人もいます。
周囲には田んぼが広がります。
合宿所から徒歩で行けるところにペニーレインというパン屋さんがあります。
ペニーレインでは戸外の食事もできます。
合宿所から車で5分ぐらいのところにある南ヶ丘牧場。
牧場は入場無料です。駐車場も広い。
食事をするところもあります。
馬やロバに乗ることもできますがそれらは有料。
大人の人は車で約20分のところにある鹿の湯という温泉に行くこともできます。お湯は42度から48度まで。
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夏合宿は、昨年までは海での遊びでしたが、今年は川での遊びです。
水のあるところは、安全に配慮すれば子供にとって最高の遊び場になります。
自分たちの遊びをそれぞれの子が防水カメラで記録して、あとでプレゼン作文発表会で発表します。
この発表会には、家で待つお父さんやお母さんも見学できるようにする予定です。
朝は読書、昼は遊び、夜は作文と発表という勉強と遊びを両立させたサマーキャンプです。
那須高原の合宿は、今年は2泊3日が3回ですが、来年からは回数を増やして誰でも参加できるようにしていきたいと思っています。
そして、将来は西日本の子供たちが参加しやすい場所でも行う予定です。
来年は是非関西で開催して頂きたいです。親子で参加したいです。
関西か中部でできるようにがんばります。
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5月27日(土)の午後、プレゼン作文発表会をgoogleハングアウトで行いました。
どの生徒の作品も、よく準備された力作ぞろいでした。
勉強でも、遊びでも、熱意というものが大切です。
受け身で参加している1時間より、自分が主体的に参加する10分間の方が得るものはずっと大きいものです。
こういう作文発表には、お父さんやお母さんの手助けも必要ですから、親子の関わりも深まります。
発表はそれぞれの生徒がわずか数分でしたが、そのための準備の時間はたぶん何時間もかかり、その準備の中で子供たちはいろいろなことを学んだのだと思います。
しかし、運営面では、かなり反省するところがありました。
音量の小さい動画がいくつかあったために、当初youtubeをそのままハングアウトの画面で音声とともに流す予定でしたが、それではあまりにも聞き取りにくいのではないかと思い、各自がそれぞれyoutubeの画面を開いて視聴するという形に切り換えました。
この画面を切り換えるという作業が、慣れない人には結構手間がかかったのではないかと思います。
今後の対策としては、事前に音量をチェックし、ハングアウトの中で動画をそのまま流せるような形にしていく予定です。
録画済みの動画ファイルの音量を大きくするソフトは、いくつかあります。
しかし、いずれも英語の説明だったり、設定がややこしかったりするものでやや敷居が高いと思います。
私が使っているのは、mp3gainというソフトです。
▽こちらに説明あり。
http://sittoku.net/2013/02/071230.html
ただし、動画の編集ソフトは、急速に進化しているので、いずれもっと便利なものができると思います。
プレゼン作文発表会に参加した人の参加賞は、6月に入ってから受け付けられるようにしますので、今しばらくお待ちください。
参加していただいたみなさん、ご協力いたただいた保護者のみなさん、どうもありがとうございました。
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プレゼン作文発表会が無事終了しました。
どの生徒の作品も、それぞれ工夫したあとが見られとても感心しました。
こういう機会を今後学期ごとに作っていく予定です。
参加されたみなさん、ありがとうございました。
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本日は、午後1時半より、インターネット上でプレゼン作文発表会を行います。
この発表会は、全員に豪華な参加賞が出ます。
この日は、学校の運動会と重なってしまった人が多かったため、動画だけの発表の人もかなりいましたが、その人たちにももちろん参加賞が出ます。
発表会というと、優秀作品を選び表彰するようなことがよく行われていますが、言葉の森の発表会は特にそういうことはせず、全員が同じ参加賞で、それぞれの発表そのものを楽しむ会にしたいと思っています。
言葉の森を長年やっていた生徒に共通するのが、書くことに抵抗がなくなったということと、書くことが好きになったということです。
最初は苦手だった子も、長年やっていると、表記のミスなども自然になくなり、自分の書いたものをみんなの前で発表することが抵抗なくできるようになるのです。
これをもし、間違いを早く直そうとしたり、上手な子を表彰したり、その上手な作文をみんなに見せてほかの作文と比較したり、ということをすれば、確かに一部の子は短期間で上達します。
しかし、大部分の子は作文が苦手になり、書くことに抵抗感を持つようになってしまいます。
作文指導に熱心な先生に教わるほど、そのクラスで作文が苦手な子が増えるというのは、こういう事情があるからです。
だから、私は、作文発表会を、たとえはちょっと変かもしれませんが、盆踊りのようなものと考えています。
盆踊りでは、踊りに慣れている人も、慣れていない人も、それぞれ自分なりに楽しく音楽に合わせて踊ります。
誰がうまいとか、誰が下手だとかいう比較をしたり評価をしたりする人はいません。
それよりも、自分なりに表現すること自体が楽しいのです。
このプレゼン作文発表会は、今度の読書作文キャンプでも行います。
発表は初めてという人も多いと思いますが、すぐにみんなの雰囲気に慣れると思います。
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勝つための習い事から、楽しむための習い事へ――スポーツも、作文も
https://www.mori7.com/index.php?e=2788
小学生の習い事に関する調査(2016年11月VSN)によると、子供に習わせたい習い事の1位はスポーツ系、2位は英会話、3位は音楽系という結果が出ています。
親の動機は、スポーツや英語や音楽のプロになることではないと思います。その分野が、苦手にならないように、そしてできれば楽しめるように、ということでさせているのです。
しかし、教える側は、それだけでは物足りないと思うのか、「勝つ」という方向で目標を立てがちです。
そして、実際に習い事の成果を発表する場は、試合や、検定試験や、コンクールなどですから、そこでどうしても優劣がつきます。
特にスポーツの場合は、負けたチームはかなり屈辱感を味わいます。逆に言えば、勝ったチームは大きな優越感にひたります。だから、親も子供もどうしても、勝つためのスポーツという方向に進んでしまうのです。
本当は、子供時代は、いろいろな運動を楽しむべきなのに、サッカーならサッカー、野球なら野球といったように、最初に参加した特定のスポーツに特化するような取り組み方になってしまいうのです。
しかし、多くの人がそういう今のスポーツのあり方のおかしさに気づきはじめていると思います。
作文の勉強も似ています。
言葉の森の生徒は、よく新聞に入選したり、コンクールに入選したりしています。
しかし、教室としてそういう入選の目標に取り組んでいるわけではありません。家庭で自由に取り組んでもらうという立場です。
入選は、子供にとって大きな自信になります。そして、小学生なら誰でも年に何回かは素晴らしい作文を書くことがあります。
しかし、教室として、子供たちの作文を入選させるために手直しするようなことはしません。先生が手を加えて上手な作文にしても、子供にとっては喜びにならないからです。
そのかわり、言葉の森では、生徒それぞれが作文を発表するプレゼン作文発表会のような企画を充実させたいと思っています。
賞や級を全く出さないわけではありませんが、それらはあくまでもきっかけ作りで、それらの賞や級を目標にして競わせるようなことはしません。
そうして、ひとりも苦手な子がなく、多くの子が作文が得意になるような教室を目指しています。
ただし、進歩のあとがわかることは必要ですから、森リン点の集計や作文検定の実施などには取り組んでいます。
しかし、これも競争を煽らない形で進めています。
それでも、小学生新聞の入選者数などは、たぶん毎年全国1位になっているのだと思います。
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発表会に暗い顔をして参加する人はいません。自分の愚痴をこぼしに来る人もいません。
みんな、自分のいいところを表現するために参加します。
すると、自然にそのいいところに合わせた自分になっていきます。
審査員が評価をしたり表彰をしたりする必要はありません。
発表することそのものが、その子を成長させていくのです。
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