これまでは社会全体が上げ潮の時代でした。
それは、高度経済成長時代に見られるように必需品の生産が不足していた時代だったからです。
しかし現在、必需品は、先進国ではほぼ満たされるようになっています。
すると、これからの消費は、より文化的な消費になると考えられます。
文化的な消費とは、自分らしく生きたいという気持ちから生まれる消費です。
すると、今後大事になるのは、上げ潮の時代の価値観ではなく引き潮の時代の価値観に対応することです。
上げ潮の時代は、シェアを拡大できる大きな組織に入ることが人生設計の重要な目標になっていました。
「入ること」、つまり入試が、人生の大きな目的になっていたのです。
そのため、入試の限定された能力評価に特化した教育が行われてきました。
これが受験教育です。
例えば、個性的に考える力よりも、マニュアルを覚えて使う力が重視されました。
この記憶力中心の教育が、現在末期状態に陥っていると考えられます。
さて、引き潮の時代は、自分らしい個性を活かして、自分で仕事をすることが中心になる時代です。
引き潮の時代の社会における消費者は、必ずしも一般大衆ではありません。
だから、マーケットの規模は、次第に問題ではなくなってきます。
引き潮の文化の時代の消費者は、不特定多数の人間ではなく、同じような志向を持つ生産者でありかつ消費者であるような人間です。
そこでは、生産と消費のコミュニティが生まれる中で、経済が回って行くと考えられます。
教え合い学び合う関係の中で、生産と消費が循環していくのです。
このような、多くの人が自立する仕事に従事する時代に対応する教育はどういうものでしょうか。
これが、これから必要とされる全面的な教育です。
受験的な知識の勉強は、もちろんある程度は残ります。
しかし、それとともに個性、情熱、勇気、思いやりなどを目標とした教育が行われるようになるのです。
この教育の一つの基本的な形態が読書です。
そして、人間どうしの対話です。
さらに、自分の考えや感情を表現する力です。
このようなトータルな学力を育てていくことが、これからの子育ての目標になっていくのです。
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昔は、本を読んでいる暇があったら勉強しろ、というような価値観が残っていました。
これからは、勉強する暇があったら本を読め、という価値観になっていきます。
それは、入試が目的ではなく、自立が目的になる社会になっていくからです。
子供を見るときには、その子が将来どういう学校に合格できるかという受験的な尺度ではなく、その子が将来どういうふうに社会で活躍するかという仕事的な尺度で見る必要があります。
すると、教育の範囲も自ずから広がっていくのです。
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小学校4年生から始めて現在中学3年生になっている生徒のお母さんから相談がありました。
「作文力がついたし、考える力もついている。とてもよく頑張っていると思うし、言葉の森の先生にもいつも褒められる。しかし、その割に国語の成績がいまひとつのように思う。」
ということでした。
こういう相談は、実はよくあります。そして、それは全然心配ないのです。
あるやり方を説明すれば、文字どおりあっという間に国語の成績は上がるからです。
では、なぜそういう勉強を普段からしないかというと、国語の成績を上げるような勉強は、すぐにできるし、勉強自体がつまらないものだからです。
だから、入試を目前にして、真剣に国語の成績を上げたいと本人が思ったときに、そのやり方を教えるようにしているのです。
そうでないと、ただ説明を聞くだけで、なるほどと納得したような気がして、結局何もしない子がほとんどだからです。
大事なのは国語の実力で行って、成績はその最後の仕上げにすぎません。
では、国語の実力があるはずだと思われるのになぜ国語の成績がそれほど良くないのかと言うと、その原因は国語の問題を理詰めで解くのではなく感覚で解いているからです。
理詰めの解き方を身につける方法は、国語のテストで100点を取ることを目指すことです。
ほとんどの生徒は、国語のテストが返却されたときに、「80点だったからまあいいや」などという考え方をします。
そうではなく、必ず100点満点を取るという気持ちで、間違えた問題を徹底して見直すようにすれば、そこから国語の成績は上昇していくのです。
国語のテストというのは、単なる国語の問題ではありません。
つまり、ちゃんと読めているかどうか確かめる問題なのではなく、普通に読めている子をいかに間違わせて差をつけるかという目的の問題なのです(笑)。
そのために、読みにくい文章を読ませ、素直な読み手の裏をかくような問題を作るのです。
だから、国語の成績を上げるためには、裏をかかれないようにすればいいだけです。
ところが、こういう勉強は面白くも何ともありません。
だから、普段の勉強はもっと面白い勉強、つまり、本を読んで、よく考えて、自分なりに書くという中身のある勉強をしていくのがいいのです。
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国語の入試問題というのは、大体いじわるにできています。
だから、入試問題の勉強をしていると、だんだん作文が下手になります(笑)。
例えば、「前者は……で、後者は……である」というような文です。
口頭での会話で、「前者は……」などという言い方をする人はまずいません。
いい文章というのは、わかりやすい文章のことです。
だから、国語の成績を上げるための勉強は、入試直前にやればよく、それで十分に間に合うのです。
受験直前でもなければ、国語の成績を上げる必要など全くありません。
読む力さえつけておけば、国語の成績はすぐに上がるからです。
では、読む力とは何かと言えば、それは、難しい本でも易しい本でも同じように楽しく読める力なのです。
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成績は目に見えるものなので、ついそこに関心が向きがちです。
成績の根底にある学力は、目に見えないので後回しにされがちです。
しかし、成績はその気になって取り組めばすぐに上がります。
私の実感では、高校入試で3か月、大学入試でも6ヶ月あれば見違えるほど成績は上がるのです。
では、その学力のもとになるものは何かと言うと、第一は理解力です。第二は、その理解を定着させる記憶力です。
理解力は、難しい文章を読んだり聞いたりすることによって育ちます。
記憶力は、長い文章を音読や暗唱で覚えることによって育ちます。
だから、読書と対話と音読と暗唱と、それらを統合する勉強としての作文が学力を育てる基本なのです。
理解力と記憶力は、成績には直接表れませんが、身近に接していると自ずからわかります。
もし子供が、読むことも、覚えることも、書くこともさして苦にならないというのであれば、その子の学力は十分に育っています。
そして、これらの勉強のほとんどは、家庭での自学自習でカバーできるのです。
▽参考記事
「家庭での自習のコツ」
https://www.mori7.com/index.php?e=2104
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低学年ですごく成績がいい子というのは、実はあまり伸びないことが多いのです。
それは、目に見える勉強に時間をかけているために、読書や対話や作文や遊びがほどほどになっているからです。
小学生のうちは、むしろ勉強の方をほどほどにして、ほかに熱中するものをさせておく方が、本当の学力が育つのです。
勉強しすぎると頭が悪くなる、というのは本当です。
では、勉強しないと頭がよくなるかというと、もちろんそうではありません(笑)。
勉強の目的が大学入試ぐらいまでであれば、成績がいいだけでもある程度通用しますが、その後の仕事の生活のことまで考えれば、大事なのは成績ではなく本当の学力の方なのです。
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勉強の時間と読書の時間の両立に苦労している方は、意外と多いようです。
基本的な考えは、「勉強が学校でするもの、読書は家庭でするもの」です。
しかし、学校の勉強だけでは、わからないところが出てきたり、習熟のための時間が不足したりすることがあります。
そこで、家庭学習のような形で勉強をする必要が出てきます。
このときに家庭での勉強と読書の両立を工夫する必要があるのです。
一般に、勉強は面白くないもので、読書は面白いものです。
だから、この二つをうまく組み合わせることが両立させるコツになります。
まず最初に机に向かうきっかけとして、読書を始めます。
しかし、この読書はタイマーなどで時間を短く区切っておく必要があります。
区切る時間は、5分や10分です。
読書でウォーミングアップができたら、その勢いで勉強に取りかかります。
そして、勉強が一段落したら、あとの自由時間にたっぷり読書の続きをするのです。
このやり方とは逆に、最初に読書をしてしまうと、そのまま勉強する時間がなくなってしまいます。
読書-勉強-読書というサイクルでやっていくのが、読書と勉強を両立させる方法です。
▽参考記事
「勉強の始めに5分間読書、勉強の終わりにたっぷり読書」
https://www.mori7.com/index.php?e=2606
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小学校低中学年の勉強は、基本的なことばかりなので誰でもすぐにできます。
しかし、だからといって、難しい勉強をさせるのはよくありません。
勉強が易しいうちに、たっぷり読書をして本当の実力をつけておくのです。
家庭学習は、読書第一、勉強第二です。
言葉の森の通学クラスに作文を書きにくる子でも、来てすぐ机に向かって書き出す子もいますが、まずおもむろに本を読んでからという子もかなりいます。
これは、通信クラスで家庭で作文を書いているときも同じだと思います。
まず本を読んでからという場合は、タイマーなどで区切りを作っておくことが大事です。
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△写真は今年のサマーキャンプで行く鳥野目河川公園近くの那珂川の河原
思考発表クラブの枠が広がります。
小学校123年生は、火曜日18時、水曜日18時、木曜18時の中から選べるようになります。小学校456年生は、月曜日18時、火曜日19時、水曜日19時の中から選べるようになります。
いずれも時間は45分間で、最初の30分間は生徒どうしの発表、あとの15分間は保護者の懇談会です。授業は事前に15分程度の動画を見ておくようになります。
これまで曜日や時間の都合で参加できなかった方は、この機会にぜひご参加ください。
体験学習を希望される方は言葉の森までお問い合わせください。
思考発表クラブは、主に作文、算数、理科について自発的な勉強をするオンラインの講座です。言葉の森の生徒以外の方も参加できます。
毎週45分間の勉強で、月4回の授業があります。
受講料は、月額2160円です。
無料体験学習が2回できます。
勉強の内容は、(1)読んでいる本の紹介、(2)作文の構想図作り、(3)算数の似た問題作り、(4)理科実験工作の紹介、(5)その他自由な発表、などです。
よくある勉強と違うのは次の点です。
第一に、ネットを活用しているので自宅で参加できることです。
第二に、6人から7人の小人数で行うので、全員に発表する機会があることです。
第三に、生徒どうしの質問や感想などの交流を生かすようにしていることです。
第四に、保護者の懇談会の機会を設けていることです。
第五に、受け身の勉強ではなく必ず全員が何かを発表するような勉強にしていることです。
第六に、答えのある勉強ではなく自分で問題を作るような勉強にしていることです。
参考までに、下記に小3の6月3週の勉強の資料の一部を載せておきます。
今回の理科実験工作で引用している資料は、朝日小学生新聞、毎日小学生新聞です。
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●読んでいる本の紹介
●作文
▼あ6.3週
★遠くへたびをする鳥(感)
▽マガンの編隊飛行 2015 0315 1737
https://youtu.be/IMcVox4gFu8
・きれいなV字型で飛んでいます。
▽The Secret Routes of Migratory Birds
https://youtu.be/vJgt4bJ7V0Q
・29分から30分あたりを見ると、すごくがんばって飛んでいることがわかる。
▽アジサシの移動 / The Arctic Tern Migration
https://youtu.be/GAOu-xFNFcI
・こんな長い距離を移動する鳥もいる。
▼6.4週
★清書
清書のときに時間のある人は、読解問題もやってみましょう。
読解問題は、厳密に考えて必ず○になるように解くことが大事。すると、読解の実力がつく。
●算数の似た問題
「これでわかる算数小3」P42
「これでわかる算数小4」P79-3-(2)
●理科実験工作の紹介
▽アリジゴク釣り
https://youtu.be/cqc86M645oA
・アリジゴクも釣れるんだね。
▽(Youtube用再編集)【自然を食べよう!】たんぽぽコーヒー・炒りマテバシイ、フジ編 1/2
https://youtu.be/FUz3OaIBfjg
・タンポポの根っこがかなり深いということがわかる。根の活用法。
▽分子進化をヒントに系統樹をつくる(ゆうきのバイオロジー)
https://youtu.be/9g34aKJLPEY
・高校生向けの動画だからやや難しいが、説明がわかりやすい。
●授業の動画
授業の動画はGoogle+コミュニティに入っています。
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子供たちを見ていていつも感心するのは、みんな積極的に自分の考えを発表することです。
しかし、こういう勉強は、余裕がないとできません。
小中学生の勉強は、いい教材があれば自学自習でできますから、家庭学習で能率のよい勉強をして、余裕のある時間で、読書や対話や発表や交流を行うというのが、これからの理想の勉強スタイルになるのではないかと思います。
意外に面白かったのは、子供たちが、ほかの人の紹介した本を見て、自分もその本を買ったり借りたりして読むようになることが多かったことです。
また、読んだ本の紹介が、特にこちらから何も教えたわけではないのに、どの子も次第に上手になっていったことです。
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小中学校の勉強は、子供にとってもともとそれほど面白いものでありません。
その理由は、勉強の内容が教えられるものだからです。
つまり、答えが合っていたら褒められるという勉強なので、やることが誰でも同じになります。
ある意味で自分を鋳型に合わせるような勉強なのです。
人間は子供であっても自分らしく生きたいと思っています。
みんなと同じ正解になって褒められて嬉しいというのは、人間の本来の嬉しさとは少し違うものです。
むしろ、みんなと違って自分らしいことが面白い、それが上手くいけば更に嬉しいというのが、もともとの人間の性質なのだと思います。
では、そういう自分らしい勉強をするためにどうしたらいいかというと、第一は、独学で学びやすい教材があることです。
第二は、自分の勉強を発表する場があることです。
そして、第三は、その発表を互いに交流できる場があることです。
やる気のないときの半日よりも、やる気が出た時の1時間の方がずっと多くのものが身につくという実感は多くの人が持っています。
○や×をつけてもらうことを動機にするのではなく、自分の興味を動機として勉強していくことが、これからの教育に求められてくると思います。
思考発表クラブも、そういう自分らしい勉強を動機として学ぶ力をつけていく場にしていきたいと思っています。
そして、作文教育も、作文が受験に必要だからとか、苦手だからとかいうことことではなく、作文の勉強がワクワクして面白いからという動機で始められるようなものにしていきたいと思っています。
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ワクワクした勉強をした子は、将来ワクワクした仕事をするようになると思います。
必要や不安や競争を動機にした勉強ではなく、喜びや創造や共感を動機にした新しい価値観の勉強を作っていきたいと思っています。
昔、自分の子供が言葉の森で作文の勉強をしていたころは、いかに面白い勉強にするかということを考えていました。
役に立つとか、成績が上がるとかいう以上に、この面白さが大事なのだと思います。
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人間が何かを得意になるきっかけは単純です。
自分のやったことが褒められたり感心されたりしたことがあったからです。
それをきっかけにして、そのことに時間をさくようになって、だんだんと得意になっていったのです。
能力というものの多くは、持って生まれた才能によってではなく、どれぐらい長く続けたかという時間によって形成されます。
苦手に見えることであっても、いつも褒めて、練習をさせ続けていれば、必ず上達していきます。
例えば、音読が下手な子であっても、何も直さずに、ただ、「読むのがだんだん上手になってきたね」と言っていれば、自然にその褒め方に合うように上手になっていきます。
大事なことは、褒めた結果がすぐに出るとは思わないことです。
▽参考記事
「作文の苦手は作られる」
https://www.mori7.com/index.php?e=2611
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よくプロの優れた技術を持っている人に、上達の秘訣を聞くと、「ただ長い時間やっていたからです」という返事を聞くことがあります。
これは決して謙遜で言っているのではなく、たぶん本当にそうなのです。
持って生まれた才能は、かけた時間に比べれば二義的なものなのです。
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△木の俣渓谷(今度のサマーキャンプで遊びに行くところです)
小学生のお母さんから、よく、「理科や社会はどういう勉強をしたらよいか」と聞かれます。
私の返事は、「理科や社会は学校でやっていれば十分」です。
学習塾や通信教育などで勉強すると、国語や算数だけでなく、理科や社会もついてきます。
どうせ勉強をするならバランスよく全教科やる方がいいという考えもあります。しかし、小学生のうちに時間の余裕があるからと言って、与えられたメニューを全部やっていると、学年が上がるにつれて勉強の時間に追われるようになってきます。
理科や社会は、広い意味で読書の一種ですから、本を読む力さえつけておけば、わざわざ学校の授業以外に勉強する時間を設ける必要はないのです。
そのかわり、重点を置くのは、国語の読む力です。読む力とは、ある程度難しい文章も楽しく読めるという力です。
極端に言えば、この読む力さえついていれば、あとは本人がやる気になったときにどうにでもなるのです。
もう一つは、算数が苦手にならないくらいに、つまり普通か普通以上にできるようにしておくことです。
というのは、算数はいったん苦手になると、どこから手を付けていいかわからなくなることがあるからです。
しかし、これも普通に勉強していれば特に問題はありません。
この国語と算数を重点にした勉強で、生活に余裕を持たせるようにし、その余裕の時間で、読書や対話やさまざまな経験をしていくのです。
小学4年生までは、勉強面で難しいことは何もありません。
だから、親が勉強をさせれば、誰でも成績が上がります。
しかし、ここで必要以上に成績を上げても、それはその後の学年の成績には結びつきません。小4までは普通にほどほどにできていれば十分です。
高学年になって成績が伸びる子は、低中学年で勉強をしていた子ではなく、読書や対話をしっかりしていた子なのです。
▽参考記事
「幼児期の勉強の要は、親子の対話と作文」
https://www.mori7.com/index.php?e=2166
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今の日本の勉強環境は至れり尽くせりなので、その分無駄なこともかなり多いのです。
子供時代に必要なのは、同じ無駄でも、無駄な勉強ではなく無駄な遊びの方です。
無駄な勉強はあとに何も残りませんが、無駄な遊びは子供に多くのものをもたらすからです。
江戸時代の寺子屋教育の理論面を支えた貝原益軒は、「学問は本、技芸は枝」と言いました。
世の中には、いろいろな習い事がありますが、いちばんの中心は学問です。
そして、その学問の中心は読む力なのです。
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