ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3013番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/4
2020年入試改革に対応した学力はどのように評価されるか(1) as/3013.html
森川林 2017/08/28 04:50 

 2020年からの大学入試改革では、どういう点が評価されるのでしょうか。

 大きな流れは、記述力や思考力や論文力が問われること、英語の4技能が評価されること、そのために外部評価も参考にされること、1点差を争うような受験勉強ではなく、高校時代のまともな勉強が評価されること、などです。

 日本のこれまでの大学入試は、主に数学の難問が解ければ合格可能性が高まるという事情がありました。
 また他の教科も、きわめて特殊な受験勉強的な知識を詰め込む必要があるという性格のものでした。
 しかし、このガラパゴス化した入試では、これからの世界に通用する人材は育てられないということがわかってきました。

 そこで、受験勉強的な知識はほどほどでよいから、もっと個性的な学問への関心を持ち、自ら進んで考える力を持つ生徒を評価しようということになったのです。

 しかし思考力や記述力といっても、評価の方法はまだはっきり定まってはいません。
 国語の問題で、短い記述の問題があると言われていますが、実際にスタートすれば採点に手間がかかるわりに効果があまりないということがわかってくるのではないかと思います。

 では、今の中学生や高校生は、これからどういう点を心がけて勉強していたらいいのでしょうか。

 第一は、バランスの取れた学力をつけるということです。
 その一つは、苦手な教科を作らないことです。
 特に数学に苦手意識を持つと、これからは文系でも数学が評価の対象となるので受験勉強の負担が大きくなります。

 もう一つは、作文力がいろいろな面で問われるようになるので、文章を書くことにある程度を得意意識を持っておくことが必要になります。

 算数数学を苦手にしない、作文力に自信をつける、これが大きな勉強の目標になります。

 しかし、この二つの目標のほかに、もう一つ大きな目標があります。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170828 1 
 今の入試は、かなりガラパゴス化しています。
 受験勉強的な学力はある程度は必要ですが、成績がいいだけでは使い物にならなということが社会のいろいろなところでわかってきたのです。
 そこで、今後行われる入試改革は、基本的には現在のアメリカの大学などで行われている入試に似たものになっていくと思われます。
 それは、評価に手間と時間をかける、高校時代の実績を評価する、論文や面接を重視するという方向です。


nane 20170828 1 
 これからは、金太郎飴的な学力ではなく、個性的な関心に基づいた学力が求められるようになります。
 例えば、今までは、「高校生になってまで昆虫採集なんかに熱中していないで、学校の勉強をちゃんとやりなさい」などという言葉の方に説得力がありましたが、これからはそれが逆になってきます。
 そして、その昆虫採集のレベルを学問的にも上げていく工夫が必要になってきます。
 すると、勉強は、学校的・学習塾的なものから、個人的・家庭的なものがむしろ重要になってくるのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
2020年度入試改革(0) 

記事 3012番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/4
上達にいちばん時間のかかるのが作文――兄弟の上の子が作文が得意で、下の子が苦手な場合 as/3012.html
森川林 2017/08/27 10:55 

 兄弟で上の子が読書や作文が得意な場合、下の子は年齢的に上手に読んだり書いたりできないせいもあり、上のことを比較して苦手意識を持ってしまう場合があります。

 親は兄弟を比較するつもりがなくても、上の子を褒めるときに、「読書が得意だね」とか、「作文がよくできるね」とかいう言葉で褒めると、それを聞いていた下の子が、自分は別の路線で褒められるようになろうというふうに思ってしまうのです。

 いったん苦手意識を持つと、親がどんなに励ましたり褒めたりしても、心の中では納得できないので苦手意識が続きます。

 そこでどうしたらいいかというと、下の苦手な子だけを見て、毎日の長文の音読と読書をただ続けていくだけなのです。

 毎日の音読で同じ文章を繰り返し読むようにしていると、その文章のリズム感がその子の作文の中に出てくるようになります。

 しかし、そうなるまでには、半年ほどの時間がかかります。
 すぐの成果を求めるのではなく、ただ毎日の同じ文章の音読を褒め続けるということでやっていくとよいのです。
(この長期間の音読の継続にはいい方法がありますが、それはまたいつか書きたいと思います。)

 読書も同様です。
 毎日のページ数を決めて、ただ読んだことを褒めるというふうにしていきます。

 音読と読書という一見作文に直接の関係のないようなことが積み重なって、それがやがて作文力として現れるます。
 しかし、それには長い時間がかかります。

 作文を上手にさせるために音読と読書を始めたということを、親がすっかり忘れてしまったころ、いつか気が付いてみると作文がしっかり書けるようになっていたという形の進歩なのです。

 他の教科の勉強、例えば算数数学などは、学力の差がかなりあるように見えても、夏休みなどの短期間の集中学習の結果驚くほど成績が上がるということがあります。

 それは、教科の勉強は答えもあり解き方もある勉強なので、それを身に付けようと思えば短期間で自分のものにすることができるからです。

 ところが、作文はその子のそれまでのトータルな読書量や経験量や語彙力などが総合化されたものです。
 だから、何かの練習をしたらすぐに上手になるということはないのです。

 作文は、まだ低学年のうちから息の長い勉強として進めていく必要があるのです。


この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170827 1 
 勉強が苦手だった子が、急に得意になるということはありますが、作文が苦手だった子が急に得意になるということはまずありません。
 ただし、作文が嫌いだった子が、急に作文が好きになるということはあります。
 この好きになった時期に、毎日の音読と読書の仕組みを家庭学習の中で作っておくとよいのです。


nane 20170827 1 
 作文がしっかり書ける子は、考え方もしっかりしています。
 特に高学年になるほど、作文力は単なる表現力ではなく、思考力という面を持ってきます。
 だから、思考力を育てるということは、決して抽象的な勉強ではなく、作文力を育てることと同じだと考えておくとよいのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
音読(22) 作文教育(134) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習