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記事 3022番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
小学1年生は勉強の仕方を確立する大事な時期――間違いは褒めて直すもの as/3022.html
森川林 2017/09/05 07:04 


 子供の勉強のスタイルは、小学校1、2年生のころに作られます。
 そのころは、どういう勉強法でも差は出ませんから誰も何も問題に感じません。
 しかし、学年が上がるにつれて、小学校低学年のときに作られた勉強スタイルが響いてきます。

 真面目なお母さんによくある勉強のさせ方で、細かい間違いをすぐに注意してしまうということがあります。
 子供が作文を書いているときに、まちがった書き方をするとすぐに注意してしまうのです。

 その結果、子供はしっかりした正しい書き方を身につけるかというと、そうではありません。
 すぐに親に便り、親に聞くような子になっていくのです。
 自分の力で書いて間違いを注意されるよりも、親に聞いてそのとおりに書いておけば心配は要りません。
 親がつきっきりで作文を見てやらないと書けないという子は、意外とそういうところに原因があります。

 そういう子は、学年が上がるとどうなるかというと、今度は逆にわからないことがあっても親に聞かない子になっていきます。
 そして、音読の宿題なども、親から離れてやるようになります。
 その結果、間違いがいつまでも残るような勉強をする子になってしまうのです。

 では、間違いがあったらどうしたらいいかというと、それはその場では注意しないのです。
 その代わり、次回に作文を書くときに、書く前の事前のアドバイスとして気をつけて書くところを話します。
 それも、いくつも言わずにたったひとつだけに絞っておきます。
 そうすれば、子供はそれを守って書くことができます。

 そして、作文がそのとおりに書けたら、今度はたっぷり褒めてあげればいいのです。
 間違いは注意して直すのではなく、褒めて直すものなのです。

◆◆褒めて育てる作文指導で作文も国語も好きになる――言葉の森◆◆

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森川林 20170905 1 
 いい勉強のさせ方の基本は、実は単純です。自分が子供だったらどう思うかということを想像してやっていけばいいのです。
 朝から晩まで難しい問題集でたっぷり勉強したいなどという子はひとりもいません。
 子供は、勉強でも遊びでも、何しろ楽しくやっていきたいのです。


nane 20170905 1 
 あと、勘違いの勉強のさせ方でよくあるのが、「自分で調べなさい」「自分で考えなさい」と、自分の力でやらせようとすることです。
 勉強は、親がどんどん手助けをして楽にやらせるのがいいのです。


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記事 3021番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
小学4年生が反抗期の始まり=自立の始まり as/3021.html
森川林 2017/09/04 05:36 


 小学校低学年のうちにお母さんの言うことを聞いて、しっかり勉強するとてもよい子だった子供が、小学4年生になるとお母さんの言うことに次第に反発するようになります。

 同時に、小学4年生から算数の問題がほんの少し難しくなります。
 本格的に算数が難しくなるのは小学5年生からですが、小学4年生のうちも、少し分かりにくい単元があるのです。

 そこでお母さんがそれまでの小学校低学年のうちの勉強の教え方と同じように教えようとすると、子供がなぜかなかなか言うことを聞かなくなるという場面に遭遇することがあります。

 それは実は、子供の自立心の表れなのです。

 もしこの時期にそれまでと同じように素直にお母さんの言うことを聞いているような子は、その後かえって成長のバランスが崩れる可能性があります。

 人間はロボットではないので、必ず自分自身の力で判断し、自分の力で成功したり失敗したりしたいと思うものなのです。

 この時期の親の対応は、親子の関係だけでなく友達との関係を生かしながら子の勉強を見ていくことにあります。

 言葉の森の思考発表クラブなどを見ていても、小学校4年生あたりから友達との関係が学ぶ意欲の源泉になっている印象を受けます。
 子供は親の言うことが聞かなくなっても、友達の言葉には素直に反応するのです。

 子供は、それまでの狭い親子関係から、親も含めたより大きな人間関係に移ることによって自分の自立する空間を広げていきます。

 反抗期ということで考えると親は焦ることもありますが、自立実の時期だと考えればもっと大きな目で見ることができます。

 それまでの、親のとってのいい子から、自立したひとりの人間としていい子になっていくのです。

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森川林 20170904 1 
 反抗期自体は誰にもあるので何も問題はないのですが、反抗期が激しいのは、子育てに熱心なお母さんの、それまでの素直だったいい子に特にあるので、それで大きな問題のように感じてしまうのです。
 しかし、親に反抗するパワーがなければ、あるいは親のパワーの方が強すぎれば、その方が子供にとてあとでもっと大きな問題になっていきます。
 親が発想を切り換えさえすれば、反抗期は、お赤飯でお祝いしてもいいぐらいのことなのです。

nane 20170904 1 
 動物の世界では、いつまでも甘えようとする子供を、親が突き放す時期があります。
 人間の場合は、親がいつまでも保護しようとするのを、子供が反発する時期があります。
 それだけ、人間は人工的な環境で暮らしています。
 だから、反抗期は、子供が自然の環境に戻ろうとする意欲の現れなのです。

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記事 3020番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
分かりやすい映像の授業で思考力が低下する――考える力は文章を読むことによって育つ as/3020.html
森川林 2017/09/03 04:56 


 映像技術の発達によって、学習内容を画像や映像や図解でわかりやすく説明することが多くなってきました。
 タブレットを使った授業などでも、主に映像を見て複雑な事象を理解するというような使われ方がよくされているようです。

 わかりにくいことをわかりやすく理解するという点で、図解や映像による説明は効果的です。
 言葉で説明すると複雑になることでも、図や絵で示せば一目でわかるという例は身の回りにも数多くあります。

 しかし、ここに映像による理解の弱点もまたあるのです。
 それはなぜかというと、映像というものは完全な形として現れるので、それをそのまま事実として受け入れるというような理解の仕方になるからです。

 映像ではなく文章で同じことを説明しようとすると、その結論に至るまでの理由や背景や原因を述べなければなりません。

 比喩的に言えば、映像が身体の表面の皮膚の様子を映し出すのに対して、文章はその表面を形作る内部の筋肉や骨格も合わせて説明する必要があるというようなことです。

 例えば、夕焼けがなぜ赤く見えるのかということを映像で説明しようとすれば、太陽の光の中で波長の長い赤い光が途中の空気中の微粒子との衝突をくぐり抜けて遠くにいる人の目まで届くというような映像になるでしょう。

 すると、あたかもその映像で一目瞭然のように、夕焼けが赤く見える現象が理解できるような気がするのです。
 そこには、ほとんどの場合、何の疑問もわきません。

 ところが、文章で、「光の波長の長さが」というような説明すれば、その「波長」という言葉自体が新たな説明を要する多様な広がりを持ってくるので、現象を理解をするために様々な言葉の理解をする必要が出てきます。

 すると、例えば「波長」という言葉で表していたものが、実は別の言葉でも表せるのではないかというような疑問や発見が生まれることがあるのです。

 文章を読むということは、この多様な言葉の組み合わせを目で読みなぞりながら自分なりに理解することです。
 これが、思考するということです。

 ですから、ある勉強を完成されたものとして理解させるために映像を使うのであれば、それは効果的なことです。

 しかし、子供に自分自身で考える力をつけるためには、分かりやすい映像の理解ではなく文章を通しての理解をさせる必要があります。

 説明文の読書が考える力を育てるというのは、こういう事情があるからなのです。

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森川林 20170903 1 
 映像型の学習のわかりやすさは、考えなくてもいいという意味のわかりやすさです。
 だから、理解のための学習か、思考のための学習かを使い分けていく必要があります。
 そして、子供時代はできるだけ思考力を育てることを優先させていくといいのです。
 それが、難しい文章を苦労して読むということです。


nane 20170903  
 知識の理解というのは材料で、その材料を結びつけるのが思考です。
 今は、知識はどこからでも手に入るので、「辞書のような人間になるのではなく、辞書を使える人間になれ」という方向の学力がこれからますます必要になるのだと思います。



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小学校低学年の日記の宿題を国語力アップに生かす as/3019.html
森川林 2017/09/02 06:55 

 小学校の低学年のころは、学校で日記の宿題が出されることがあります。
 これは、文章を書くことに慣れるという意味で効果のある宿題です。

 しかし、家庭ではこの日記の宿題に悩むことも多いのです。

 その理由は、第一に、書くことが見つからないときは、子供が日記を書くのに苦労するということがあります。
 第二に、正しい書き方ができないので、子供が書くことを嫌がるという場合もあります。
 第三に、毎日日記を書くということに張り合いがもてないので、いい加減なやっつけ仕事になってしまうことがあるということもあります。

 日記の宿題は、書き慣れるというよい面もありますが、ただ書くだけでは国語力をつけるのにはあまり役立ちません。

 これを次のように使うとよいのです。

 まず日記を書くことを、親子の対話のひとつとして行うということです。
 お父さんでもお母さんでもよいのですが、子供とその日にあったことや思ったことを話すときに、親が構想図をメモしながら聞いてあげるのです。

 そして、余裕があれば、そこに作文の表現項目である「たとえ」を入れたり「声顔動作の様子」を入れたり、「どうしてかというと」という理由を入れたり、「自分なりに考えたこと」を入れたり、「□○□○」という擬声語擬態語を入れたり、「ダジャレ」を入れたりして、その出来事の内容を深めていきます。
 この対話によって、子どもの語彙力と思考力が育ちます。

 そして、親の書いた構造図を参考に子供が日記を書けば、正しい表記の仕方も自然に身につけることができます。

 親子で構造図を書きながら対話する時間は、大体10分程度です。
 10分も話していると、A4サイズ1枚の紙が構想図のメモで埋まります。
 このような対話を、日記の宿題をきっかけに毎日行うことができれば、親も子供も楽しく宿題をこなし、しかも子供の国語力は向上するのです。

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森川林 20170902 1 
 宿題を、やらなければならない義務のように考えると負担を感じます。
 そうではなくて、親子の楽しい対話のきっかけとして使っていくのです。
 特に、日記の宿題などは、親子の言葉遊びとして活用できると思います。

nane 20170902 1 
 小学生の国語力は、勉強として行うものではありません。
 だから、国語のドリルなどをやっても、国語力はつきません。
 国語力は、勉強としてではなく、家庭における言葉の生活として育てていくのです。
 もし勉強的にやるとしても、それは読書や暗唱のような毎日気軽にできる習慣として行っていくものです。
 日記の宿題も、親子の対話のきっかけとして活用していけばいいのです。


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