ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3069番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
小1オンライン相談会で出された質問から(2) as/3069.html
森川林 2017/10/18 09:37 


 前回の記事に引き続き、小1オンライン相談会で出された質問に関して、こちらからお答えした内容を載せておきます。

7.
 課題の音読を嫌がるという質問がありました。
 特に長い長文は嫌がって、短い長文ばかりを読みたがるということです。
 これは、行数を区切って例えば10行だけ読むとか、「。」(句点)3つ分だけ読むとかというふうにしておくといいです。
 要は、毎日読むという習慣をつけることが大事ですから、量は少なくてもいいのです。
 ただしその代わり、早く読めるようになったからといって途中で追加させないことです。
 決めた分量が早くできたら、褒めるだけにして、追加しないことが大事です。
 追加をさせる勉強になると、子供はやがてだらだら勉強するようになります。
 そのだらだら勉強の弊害はあとあとまで残ります。

8.
 勉強のタイミングについて質問がありました。
 学校から帰ってすぐという習慣ができるといいです。
 しかし、それができていない場合、今から習慣を作るのは難しいかもしれません。
 朝ご飯の前の時間が、毎日確実にできる時間帯ですから、朝ご飯前に勉強をする習慣を作るのが理想的です。
 また、夕ご飯の場合などもよい勉強時間です。
 ご飯のあとは、基本的に勉強しない方がよく、特に作文は書かない方がいいです。
 食後に頭を使う勉強をするのは、かなり無理があります。
 特に、高学年の作文は、食後は避けることです。
 食後は、頭を使わない読書をする時間にあてるといいと思います。

9.
 私立の小学校で、算数や国語の問題が難しく、平均点が30点から40点のテストがよく出されるが、どうしたらよいかという質問がありました。
 学校の先生は、よく趣味的に難しい問題を出します。
 教育ということをあまり考えていないからです。
 だから、学校のペースに合わせずに、親が点数ではなくその試験の内容を見て、それが子供にとって必要かどうかを判断して重点を決めておくといいです。
 必要ではないと思う場合は、できなくてもいいと割り切ることが大切です。
 家庭で予習をする場合、教科書をもとに教えるのは無理があります。
 教科書は、学校の先生が教える仕組みで作られているからです。
 「これでわかる○○」シリーズの参考書兼問題集のように、解説が詳しく書いてある市販の教材をもとに、親の自己流の教え方ではなく、その参考書に書いてある教え方で教えていくとわかりやすくなります。

10.
 国語の読解問題ができないという相談がありました。
 学校のテストや市販の難しい問題集のテストの場合、できなくてもよいものもかなりあります。
 点数ではなく内容を見て、解けるべき問題かどうかを親が判断することが大事です。
 できるべき問題ができていない場合、市販の問題集などをやる必要はありません。
 国語力は、国語的な生活時間の長さによって決まってきます。
 問題集を解くような勉強は、その問題集の勉強が終わったらおしまいです。
 面白いから、空き時間にときどき問題集を開いて問題を解という子はまずいません。
 これに対して、読書は、興味の持てる本だと少しの空き時間にも続きを読むようになります。
 国語力は、国語の勉強をさせることではなく、読書の楽しさを味合わせる方向でつけていくことです。
 国語の成績のよい子は、国語の問題集を解くような勉強はまずしていません。
 ただし、学年が上がった場合は、読書だけでは易しい文章ばかりになる可能性があるので、問題集読書を並行していくといいです。

11.
 暗唱の文章を、正しく読まずに自分なりに読んでしまうという質問がありました。
 暗唱をするときは、最初の読み方だけはゆっくり正確にすることが大事です。
 最初に間違って読んだものを、あとから直すことはまずできないと考えておくことです。
 それぐらい、最初の数回の読み方は大事なのです。
 ゆっくり正しく読めるようになったら、そのあとはできるだけ速く読むようにします。
 速く読むときは、歩きながら読むなど体を動かしながら読むようにするのがコツです。
 こういうコツがわかるためにも、子供に暗唱をさせる前に、親が暗唱の練習を実際にしてみるといいと思います。
12.
 暗唱検定は内容が難しいので、いつからやったらいいかという質問がありました。
 幼児や小学校1~3年生は、意味がわからなくても読み方さえわかれば暗唱ができます。。
 だから、暗唱検定の取り組みは、なるべく早くやっておくといいです。
 小学4年生以降になると、暗唱の文章を覚えようという気持ちが出てくるので、かえって暗唱が難しくなります。
 繰り返し音読すれば自然に身につくという感覚をつかめるのは、小学校低学年のころです。
 その感覚をつかんでおくことが大事です。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20171018 1 
 勉強の仕方のコツを知っていると知らないとでは大きな差があります。
 大抵は、そのつど親が軌道修正しながらやっていくので問題はありませんが、それでも最初によいやり方を知っておくことは大事です。
 近道だと思ってやっていたことが、実はあとから見ると遠回りだったということがよくあるからです。


nane 20171018 1 
 子育てには、やりすぎの問題と、やらなさすぎの問題の両方があると思います。
 これまで見てきた範囲で言うと、やらなさすぎの方はあとで何とかなりますが、やりすぎの方は何とかするのにかなり時間がかかります。
 小学校低学年のころは、子供が素直なので、特にやりすぎになりやすい時期です。
 これを避けるには、低学年のころから子供の自主性を大事にしげおくことです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 勉強の仕方(119) 

記事 3068番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
小1オンライン相談会で出された質問から(1) as/3068.html
森川林 2017/10/17 07:06 


 小1オンライン相談会で出された質問に関して、こちらからお答えした内容を一部加筆して載せておきます。

1.
 学校で国語の音読の宿題があるが、それとは別に音読をする余力がないという声がありました。
 勉強の中心は、家庭で決めた学習で、その補助的なものが学校の宿題です。
 音読を2つ別々に同じ時間に続けるのは、子供にとって心理的な負担があります。
 家庭で独自に決めた音読は、朝ご飯前に、学校の音読の宿題は夕方の勉強に、と分けておくと負担がありません。
 家庭で独自に決めた方が優先で、学校の方はできないことがあっても構わないというふうに重点を変えておくとよいと思います。
 勉強は家庭で決めた方針を最優先にしておくことです。

2.
 幼稚園年長で、入学前の準備としてやっておくことという質問がありました。
 勉強の先取りはする必要はありませんが、読書と対話によって日本語力を育てることだけは重点的にやっていくとよいと思います。
 また文字を書く練習は、小学校に上がってからという考えもありますが、子供が書くことに興味を持ったまま放置しておくと自己流に書き方を覚えてしまいます。
 興味を持ったときが、その勉強を始めるのに最適な時期ですから、文字をていねいに書く練習だけをさせておくとよいです。
 ただし、やりすぎないようにすることが大事です。

3.
 ゲームを禁止するかどうかという質問がありました。
 小学校3年生までの子は、親が禁止すればそれを守らせることができます。
 しかし、高学年になってもその禁止のスタイルを続けることはできませんから、低学年のうちから子供が自分でコントロールする練習をさせておくとよいのです。
 時間を決めてゲームをやらせる、あるいは退屈なときは本を読んだらゲームを何分してもよいというふうにするやり方が考えられます。
 ただし、子供が自分で時間をコントロールすると言ってもできないのが当然ですから、何度も忍耐強く親が子供に関わって少しずつ自分でコントロールする力を育てていくということです。
 子育ては、一度言っただけでできるようになるということはありません。
 親子で協力して、子供の自立心を育てていくということでやっていくといいと思います。

4.
 漢字の勉強を嫌がるという質問がありました。
 その原因は、難しい問題集をやらせているかからではないかと思います。
 答えを書いて○×をつけるような漢字の勉強は、時間がかかるだけで身につきません。
 単純に、学校の教科書の漢字をきれいに何回か書くというパターン化した練習にしておくとよいと思います。

5.
 小3まで英語はやらない方がよいというが、英語を聞くだけならいいかという質問がありました。
 聞くことがいちばんよくないので、CDなどをかせるのは避けた方がいいです。
 また、親が英語と日本語の両方を話すということも子供にとってはよくありませんから、海外で暮らす場合も親は家庭の中では日本語だけで子供と話すようにするといいです。
 日本で英語の勉強をする場合は、小4からで、最初は英語の音読暗唱を中心にしていくといいです。
 ただし、学力の中心は日本語ですから、何よりも日本語の生活を充実させていくことが大事です。

6.
 小学生新聞は、何を取ったらいいかという質問がありました。
 読み応えがあるのは毎小です。
 説明文的なコラムが充実しています。
 朝小は見栄えがいいですが、時事的なニュースのような記事が多く読むところがあまりありません。
 作文の投稿欄が充実しているのは朝小です。
 しかし、つい先日から毎小も投稿欄に作文を載せられるようになったようです。
(つづく)

▽構想図


この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20171017 1 
 今回は、小1の生徒を中心にしていましたが、次回からはそのほかの学年についても行っていく予定です。
 ふと思ったのは、いろいろと悩みの深いお母さんは、お父さんがあまり話し相手になっていないのではないかというということです(笑)。
 身近にちょっと相談できる人がいるというのは大事だと思いました。


nane 20171017 1 
 私は、いつも同じことを言っていますが、やれ英語だ、漢字だ、問題集だなどと勉強を工夫するよりも、いちばん大事なことは、毎日しっかり本を読んでいることです。
 読書さえできる子であれば、勉強は何もしなくても大丈夫です。
 学校でちゃんと教わらなくても、家で少しやればすぐにできるようになるからです。
 むしろ工夫するのは、その読書の内容を充実させていくことです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 
コメント31~40件
……前のコメント
優しい母が減っ 森川林
 娘さんの友達から怖がられているというお母さん、コメントあり 5/8
記事 979番
優しい母が減っ 娘の友達
娘は中3。私は自称甘い母親です。世の中の厳しい先輩ママたちか 5/7
記事 979番
学習グラフのペ 森川林
言葉の森の今後の方針は、デジタルなデータをアナログで送信する 5/6
記事 5058番
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
記事 4657番
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
記事 4657番
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
記事 5034番
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
記事 5030番
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
記事 5028番
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
記事 5027番
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
記事 5018番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習