2年前、言葉の森の講師の間でプロジェクト27という企画を立ち上げました。
これは、自分が考える新しい企画が多すぎて、自分ひとりでは運営できなかったので、プロジェクト参加者に運営を任せるという企画でした。
ここで出た成果はかなり大きかったので、やはり自分がやるよりも、ほかの人がやった方がずっといい運営ができると思ったのでした。
しかし、このプロジェクトは、2つの限界がありました。
一つは、プロジェクト参加者に支給する手当が、すぐには経営に結びつかない長期的なプロジェクトにも支給されるようにしていたため、予算的な制約が出てきたことです。
もう一つは、どの会合にもシステム的な仕事が関わることが多いので、システムを作る中根が参加する形にしたことです。そのため、中根が時間が取れないときは、会合が延期になってしまうことが多かったのです。
経営には、選択と集中が大事だと言われています。
それは、一人の人間が本気でできることは、一つかせいぜい二つまでだと言われているからです。(ドラッカーの本にそう書かれていて、なるほどと思いました。)
しかし、思いついたことは、どうしてもすぐにやってみたくなります(笑)。
そして、結局、プロジェクト27は、いったん終了して、現在は、その中で継続的にできる企画だけを続けていました。
ところが、最近、ブロックチェーンを利用した独自仮想通貨ができることがわかりました。
こういうことができるのは、もっと先だと思っていましたが、世の中は考えているよりもずっと早く進んでいたのです。
このブロックチェーンは、個人間でも信用できる取引が可能なので、これからさまざまな分野に利用されていくと思います。
そこで、言葉の森では、この独自仮想通貨を使って新しくプロジェクト2018を立ち上げることにしました。
一種のICO(Initial Coin Offering)という形になりますが、言葉の森の経営が発展すればそれに応じて支給された手当の価値が上がります。
そして、今度の企画には、中根は直接は関わらず、それぞれのプロジェクト責任者が自分でできる範囲で運営し、中根はそれらのプロジェクトの責任者だけの会合に参加する形にしたいと思っています。
だから、運営はすべてそれぞれのプロジェクトに任せるということになります。
今考えている企画はたくさんありますが、その中で特にすぐに進められそうなものから、プロジェクト参加者を募集する予定です。
また、新しいプロジェクトを思いついた人がいれば、それらも採用していきたいと思います。
プロジェクト全体に共通するテーマは、「明日の日本を支える子供たちを育てる教育」です。
ただし、子供たちが中心になりますが、年齢の範囲は、幼児から老人まで含みます。
特に、将来可能性があるのは、老年教育だと思っていますが、これは自分がもっと年を取ってから取り組みたいと思います。
いずれにしても、「教育」という大きな括り(くくり)で新しいプロジェクトを立ち上げていく予定です。
今度は、言葉の森の講師だけでなく、森林プロジェクトの参加者をはじめとする一般の方の誰にでもプロジェクト参加を開放していきたいと思います。
今後、言葉の森のホームページで、プロジェクト2018の企画を公開しますので、ご興味をお持ちの方はぜひご参加ください。
一般参加者は、月1回1時間程度の会合に参加するだけで、ほかの義務的なことは何もありません。
参加手当は、仮想通貨で支払われます。その仮想通貨は、言葉の森の経営の発展に応じて価値が上がります。
みんなの力で、日本から新しい理想の教育を作っていきたいと思います。
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これまでいろいろなことを思いついてやってきましたが、自分ひとりでは継続的にできないことが多かったので、途中で開店休業になっているものがかなりありました。
ほかの人に任せれば、自分以上にうまくやれることはわかっているのですが、自分が関わらないと最終的に完成しないような形のものが多かったのです。
そこで、今度は、独自の仮想通貨を使い、大幅に権限委譲をして新しいプロジェクトを立ち上げることにしました。
日本の子供たちの教育に関心を持っている方は多いと思うので、そういう方が自由に自主的に参加できる企画にしたいと思っています。
この数ヶ月というか数年、ずっと考えてきて、いいやり方は分かってきたのですが、それをやるには自分の時間がないということがネックになっていました。
そこで、今度のプロジェクト群は、参加者に全面的に任せる形にすることにしました。
その準備ができたら、新しいプロジェクト2018を公開したいと思っています。
関心のある方は、ぜひご参加ください。
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引力が距離の2乗に反比例するのは、表面積=4×π×半径の2乗だからです。
スマホでも、お菓子でも、漫画でも、距離が近くにあればあるほど手を出したくなる力が強くなります。
距離を離せば、それだけで引力は急速に弱くなります。
だから、例えば、いくらでも使っていいが、使ったら隣の部屋に置いておくというルールにするのです。
親が禁止するという外的な強制は、強制がなくなれば元に戻ってしまうので、根本的な解決になりません。
子供の自主性を育てるためには、物理的な法則を教え、その法則を生かす工夫をさせていくことです。
それは、人間の身体が物理的世界に属しているから、心の力だけではどうにもならないことがあるからです。
そういう工夫は、子供が、自分で自分をコントロールしなければならない年齢になったときに生きてくるのです。
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先日の保護者懇談会で意外に多かった質問が、子供が誘惑に弱いのでどうしたらいいかということでした。
誘惑に弱いのは、大人も同じです。
その大人の工夫の仕方を子供に教え、それによって子供が自覚的に誘惑と共存できるようにするといいのです。
誘惑に弱いというのは、生きる力があるからです。
最近、再開されたロボット犬アイボは、たぶん誘惑には負けません。
言葉の森のペット犬ゆめは、すぐ誘惑に負けます。
誘惑に弱い子は、人間的な子なのです。
静止摩擦力は、動摩擦力よりも大きいというのも、応用できる法則です。
作文を書くという重い作業をする前に、軽い作業が一つ入ると、やりやすさがかなり違ってきます。
だから、先生の電話指導があります。
それなのに、子供がゆっくり休んでいるときに、突然思いつきで、
「そんなにのんびりしているなら、宿題の作文書いちゃいなさい」
などと言うお母さんが意外と多いのです。
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先日、森林プロジェクトの会合で、作文教室を開いている先生からいろいろな話を聞くことができました。
その中で共通していた大事な指導のコツは、事前の予習を重視するということでした。
作文の勉強をしに来る生徒が、ただ単に教室に来れば指示が与えられて作文を書くだけというのでは、よい作文は書けないのです。
これまでの作文指導の多くは、ただ書かせて、書かれたものを赤ペンで添削し、その添削をもとに生徒がよりよい表現を考えるという、どちらかといえば復習的な勉強を中心としたものでした。
この作文の事後的な見直しというものは受験作文の練習をする時には大切ですが、通常の作文指導では重視していません。
それは第一に、書いた文章見直すというのは、子供にとっても、また大人にとっても退屈な作業だからです。
そして第二に、その退屈な作業の割に、添削された箇所を直して作文が上手になる度合いはかなり限られているからです。
作文で大事なところは、骨格となる構成と、肉付けとなる題材です。
この骨格と肉付けは、作文を書いた段階で決まってしまうので、事後的に直すのは表面に現れる表現だけになります。
骨格と肉付けが決まっているものを、表面だけ直しても上手になる度合いは限られています。(※)
そこで大事になるのが、事前の予習なのです。
※言葉の森は、作文を次の要素に分解して指導しています。
1.構成、2.題材、3.表現、4.主題、5.表記、6.字数、7.内容
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作文に予習を取り入れるというのは、言葉の森が初めて行ったことだと思います。
それまでの作文指導は、事後的な添削が中心でした。
今でも、作文の指導というと、赤ペンの添削を思い浮かべる人が多いと思いますが、その添削というのは、作文指導のごく一部です。
そして、添削は、赤ペンを入れる先生の苦労のわりに、生徒にとって役に立つのはごくわずかなのです。
それは、生徒の文章力がまだ発展途上にあるからです。
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