ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3083番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
創造的な発表が熱意と実力を引き出す――プレゼン作文発表会の日常化について as/3083.html
森川林 2017/11/07 07:16 


 昨日、思考発表クラブの小学6年生の作文構想図の発表を見ていましたが、どれも非常にレベルの高いものでした。
 11.1週の課題は、「家にある古いもの」ですから、自分の引き出しを開けて適当に小さいころ使った古いものなどを例に挙げて書くこともできます。

 けれども、発表された構想図には、どれもお父さんやお母さんに聞いた、家庭の古いものにまつわるさまざまなその家庭の文化的な話が盛り込まれていました。

 この、互いの発表を聞いてそれぞれの生徒が自分の考えたこととまた違う他の人の考え方を知ることも、みんなの大きな刺激になったと思います。

 勉強の成果を発表するという場があると、まずその発表に向けて、家族の関わりが生まれてきます。
 しかも、その発表は正解や優秀作品という答えや目標のある発表ではなく、それぞれの個性を活かした答えのない発表ですから、家庭での親子のふれあいも創造的で前向きなものになります。

 また第二に、同年齢のほかの子供たちが見ている前で発表するという気持ちがあると、自然に自分の中のよりよいものを出して行こうという気持ちになります。
 このよりよいものを出したいという思いが、実力の向上につながるのです。

 みんなの発表を見ていて、こういう互いの作品の発表の場を、普段作文を書いている生徒全員が、もっと日常的に参加できる機会を作っていってもいいのではないかと思いました。

 プレゼン作文発表会は、これまで何度か特別の企画として日程を取って行ってきましたが、今後もっと日常的に機会を作っていくことを考えています。

 その具体的な方法は、オンライン作文に参加している生徒が、月に一回ある程度時間の幅を決めてその中で自由に発表する場を作るというやり方です。

 オンラインの企画への参加は、最初は敷居が高いと感じる人が多いと思いますが、やってみると意外と簡単にできます。
 今後、このオンラインで生徒どうしが、作文だけでなく他の算数や理科の勉強も創造的に発表するようなやり方を自主学習クラスで作っていきたいと思います。

 その場合の発表というのは、例えば算数であったら問題集をもとに自分のオリジナルな似た問題と解説と解答を作ることです。
 理科の場合でしたら、理科実験や工作などを、実際に自分で行ったり作ったりしてみることです。

 正解を要求される答えのある勉強は、発表にはあまり向きません。
 答えのある勉強のほとんどは点数に還元されてしまうので、満点を取ることが目標という、ある意味で味気ないものになりがちです。
 こういう質的な違いのない量的な評価だけの発表は、子供たちの意欲をあまり引き出しません。

 答えのない創造的な世界で自分らしい発表することが、勉強の最も強い動機になるのだということを、これまでの思考発表クラブの発表を見て感じてきました。

 今後の作文指導も、作文以外の勉強の指導も、このような実力と面白さの両立するやり方で進めていきたいと思っています。

【参考までに小4~小5の生徒の構想図の例】










この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20171107 1 
 生徒たちの読書紹介や作文構想図の発表を見ていて、みんなのレベルが高いことにいつも感心します。
 また、生徒どうしも互いに張り合うというのか(笑)、読書の紹介なども結構難しいものや個性的なものを選んできます。
 ただし、これは小4以上になると自然にそうなるようで、小3以下のころは、むしろただ楽しいだけの発表の方がいいように思います。
 週に1回の発表ですが、子供たちがみんな昔からの知り合いのように話しているところが面白いです。
 実際には、横浜と名古屋と九州となど、いろいろなところからの生徒が参加しているのですが。


nane 20171107 1 
 子供たちの発表の場は、これからもっと広がると思います。
 勉強は、このように発表の場と、自学自習の場があれば、それで十分ではないかと思います。
 こういう場を運営する人は、講師というよりも、みんなを活気づける司会者という感じです。
 この運営に携わる人を、これから森林プロジェクトなどで依頼していきたいと思っています。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
発表学習クラス(0) () 

記事 3082番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
自作の仮想通貨で運営する言葉の森の新プロジェクト構想 as/3082.html
森川林 2017/11/06 07:37 


 2年前、言葉の森の講師の間でプロジェクト27という企画を立ち上げました。
 これは、自分が考える新しい企画が多すぎて、自分ひとりでは運営できなかったので、プロジェクト参加者に運営を任せるという企画でした。

 ここで出た成果はかなり大きかったので、やはり自分がやるよりも、ほかの人がやった方がずっといい運営ができると思ったのでした。

 しかし、このプロジェクトは、2つの限界がありました。
 一つは、プロジェクト参加者に支給する手当が、すぐには経営に結びつかない長期的なプロジェクトにも支給されるようにしていたため、予算的な制約が出てきたことです。
 もう一つは、どの会合にもシステム的な仕事が関わることが多いので、システムを作る中根が参加する形にしたことです。そのため、中根が時間が取れないときは、会合が延期になってしまうことが多かったのです。

 経営には、選択と集中が大事だと言われています。
 それは、一人の人間が本気でできることは、一つかせいぜい二つまでだと言われているからです。(ドラッカーの本にそう書かれていて、なるほどと思いました。)
 しかし、思いついたことは、どうしてもすぐにやってみたくなります(笑)。

 そして、結局、プロジェクト27は、いったん終了して、現在は、その中で継続的にできる企画だけを続けていました。

 ところが、最近、ブロックチェーンを利用した独自仮想通貨ができることがわかりました。
 こういうことができるのは、もっと先だと思っていましたが、世の中は考えているよりもずっと早く進んでいたのです。
 このブロックチェーンは、個人間でも信用できる取引が可能なので、これからさまざまな分野に利用されていくと思います。

 そこで、言葉の森では、この独自仮想通貨を使って新しくプロジェクト2018を立ち上げることにしました。
 一種のICO(Initial Coin Offering)という形になりますが、言葉の森の経営が発展すればそれに応じて支給された手当の価値が上がります。

 そして、今度の企画には、中根は直接は関わらず、それぞれのプロジェクト責任者が自分でできる範囲で運営し、中根はそれらのプロジェクトの責任者だけの会合に参加する形にしたいと思っています。
 だから、運営はすべてそれぞれのプロジェクトに任せるということになります。

 今考えている企画はたくさんありますが、その中で特にすぐに進められそうなものから、プロジェクト参加者を募集する予定です。
 また、新しいプロジェクトを思いついた人がいれば、それらも採用していきたいと思います。

 プロジェクト全体に共通するテーマは、「明日の日本を支える子供たちを育てる教育」です。
 ただし、子供たちが中心になりますが、年齢の範囲は、幼児から老人まで含みます。
 特に、将来可能性があるのは、老年教育だと思っていますが、これは自分がもっと年を取ってから取り組みたいと思います。
 いずれにしても、「教育」という大きな括り(くくり)で新しいプロジェクトを立ち上げていく予定です。

 今度は、言葉の森の講師だけでなく、森林プロジェクトの参加者をはじめとする一般の方の誰にでもプロジェクト参加を開放していきたいと思います。
 今後、言葉の森のホームページで、プロジェクト2018の企画を公開しますので、ご興味をお持ちの方はぜひご参加ください。
 一般参加者は、月1回1時間程度の会合に参加するだけで、ほかの義務的なことは何もありません。
 参加手当は、仮想通貨で支払われます。その仮想通貨は、言葉の森の経営の発展に応じて価値が上がります。

 みんなの力で、日本から新しい理想の教育を作っていきたいと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20171106 1 
 これまでいろいろなことを思いついてやってきましたが、自分ひとりでは継続的にできないことが多かったので、途中で開店休業になっているものがかなりありました。
 ほかの人に任せれば、自分以上にうまくやれることはわかっているのですが、自分が関わらないと最終的に完成しないような形のものが多かったのです。
 そこで、今度は、独自の仮想通貨を使い、大幅に権限委譲をして新しいプロジェクトを立ち上げることにしました。
 日本の子供たちの教育に関心を持っている方は多いと思うので、そういう方が自由に自主的に参加できる企画にしたいと思っています。


nane 20171106 1 
 この数ヶ月というか数年、ずっと考えてきて、いいやり方は分かってきたのですが、それをやるには自分の時間がないということがネックになっていました。
 そこで、今度のプロジェクト群は、参加者に全面的に任せる形にすることにしました。
 その準備ができたら、新しいプロジェクト2018を公開したいと思っています。
 関心のある方は、ぜひご参加ください。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森のビジョン(51) 
コメント21~30件
……前のコメント
読書を阻むもの 森川林
暇なときは読書をすればいいのですが、今は、スマホで情報に流さ 6/10
記事 5096番
国語の読解検定 森川林
国語読解の問題は、適当に解いて「当たった」「外れた」と言って 6/9
記事 5095番
デジタル教科書 森川林
デジタル教科書という考えがありますが、教科書とか自分の好きな 6/8
記事 5093番
国語読解クラス 森川林
 国語力は、知識として身につけるのではなく、国語力を育てる生 6/7
記事 5092番
国語力はテクニ 森川林
「国語力をつけるために、特に読書をする必要はない」という耳あ 6/6
記事 5091番
リアルな通学教 森川林
 未来の教育は、対話型の少人数オンラインクラスの教育になりま 6/5
記事 5090番
クリティカル・ 森川林
西洋には、批判を通して新しい考えが生まれるという弁証的な発想 6/4
記事 5089番
優しい母が減っ yori
私の母は、もう中学2年生なのに、スマホをもたせてくれません。 6/3
記事 979番
日本を復活させ 森川林
 日本を復活させる道筋は、創造教育文化国家を目指すこと。 6/1
記事 5081番
4月の森リン大 森川林
 大学生や社会人になった元生徒の子供たちが、自分が中学生だっ 5/31
記事 5085番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習