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子供向けの科学の本が続々と as/3247.html
森川林 2018/03/19 10:12 

 昔、子供向けの説明文の良書が少ないと書いたことがありました。
 その中で、数少ない良書の一つとして、「理科好きな子に育つふしぎのお話365」(誠文堂新光社)を推薦しました。

 これは通り一遍の知識の羅列のような科学本ではなく、どうしてそうなるのかという理由の説明などもあり、子供の知的好奇心に応える内容を持っていました。

 先日、同じような本を探してみたところ、この一年ほどのうちに、子供の科学的関心を引き出すような本がかなり多く出ていました。
 その中でも、特におもしろいと思ったのは、「しぜんとかがくのはっけん! 366」(主婦の友社)でした。
http://amzn.asia/7OSkn6S
 この本のいいところは、やはり単なる科学的知識の羅列ではなく、考えて読む要素があることと、もう一つは、子供なりに実験して調べてみるという要素があることです。

 今、寺子屋オンライン思考発表クラスでは、作文構想図と読書紹介と自由発表を行っていますが、この自由発表の理科実験のところで使えると思いました。

 また、小学3年生から学校では理科が始まり、小学5年生から社会が始まります。
 この理科、社会の勉強も、テストの知識の詰め込みは面白くありませんが、自分なりに考える勉強として行えば、かなり知的な興味を引き出すものになると思います。

 そのための参考書として、「これでわかる理科」「これでわかる社会」(いずれも文英堂)が使えると思いました。これは、中学生版も出ています。

 こういう本で、勉強は面白いものだということを多くの子供たちが感じてくれるといいと思っています。
 今は、テストで評価するつまらない詰め込み勉強を、競争や賞品で面白くしている面があるので、勉強の本来の面白さを味わう子が増えてくれるといいと思います。

「賢い子を育てる、お母さんの科学的関心」
https://www.mori7.com/index.php?e=2794
====
 子供が、最初に接するのは、両親、特にお母さん、そしてお父さんです。
 子供は両親を通して、社会に接していきます。だから、親の関心が子供の関心に結びつくのです。

 親が科学的なものの見方に関心を持っていれば、子供もそのような関心を通して世の中を見るようになります。
 これが、賢い子を育てる出発点です。
 本を読んだり、勉強をしたりする以前に、子供が親の関心に自分の関心を重ね合わせることが大事なのです。

 しかし、もとから科学好きな親ならまだしも、多くのお母さんは科学的なことにはあまり関心がないと思います。
 そこで、使えるのが、子供向けの科学の本です。

 子供と一緒に科学の本を読んでいると、「へえ、そうなんだ」と、世の中や自然の現象についての新しい理解に感心することがあります。
 特に、自然界は、科学的な考え方の宝庫です。
 自然の中にあるものは、どれもそれなりに必要な科学的裏付けを持って成り立っているからです。

 これに対して、人間社会の現象は、にぎやかな話題が多い割に、科学的な裏付けを通して理解するということはあまりありません。

 また、一般に勉強と言われるものも、科学的なものの見方にはあまり結びつかないものがかなりあるのです。
 特に、成績にすぐに結びつくような勉強は、知識と手続きの理解でなりたっているので、それはそれでとても必要なことなのですが、子供を賢い子にするということにはあまり結びつきません。
 むしろ、勉強の時間が多すぎると、勉強以外の読書や遊びや対話の時間が減る場合もあり、その方が子供の成長にとってマイナスになることもあるのです。

 最近出た科学の本として面白いと思ったものは、「理科好きな子に育つふしぎのお話365」(誠文堂新光社)です。
 390ページもあり、結構重たいので、読み聞かせに使うとしたらお母さんはかなり大変です。
 しかし、ルビがふってあるので、ある程度お母さんが読み聞かせをして、子供が興味を持てば、続きを自分で読むようになると思います。

 科学の本の選び方として大事なことは、ただ知識が書いてあるだけでなく、因果関係のような構造が書いてあることです。
 科学の本とは少し違いますが、時事問題などでも、事実の経過が重要なのではなく、その背後にある因果関係の解説が大切です。しかし、世の中にある時事問題に関する本でそういう観点で書かれているものはあまり多くありまぜん。

 知識が大事なのではなく、その知識の背後にある科学的な関係を知ることで、知的な好奇心が刺激されることが大事なのです。

 以上のような科学的関心について考えたのは、ドクター・中松さんの「私は死んでる暇がない」を読んだのがきっかけです。
 これも、とてもいい本ですから、子供向けではありませんが、ぜひ多くの方におすすめしたいと思います。
====

この記事に関するコメント
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森川林 20180319 1 
 昔は、本が少なかったので、同じ本を何度も繰り返し読むのが普通でした。
 私の場合は、「世界ふしぎめぐり」(偕成社)の本を隅から隅まで何十回も読みました。
 しかし、その後、そういう説明文の本はしばらくなく、科学の本のように見えるものでも、ただ知識が書かれているだけのものになっていました。
 それで、言葉の森の講師に頼んで、みんなで面白い説明文の長文を作ったのです。
 その長文は、小1から小3まで、全部で150編近くありました。
 これは、子供たちにかなり人気がありました。なぜかというと、説明文の難しい内容でありながら、どの長文にも必ず何か所かダジャレを入れるようにしたからです(笑)。


nane 20180319 1 
 小学生の子供たちの将来なりたいものに、科学者が入るようになりました。
 これが、人間の本来の姿だと思います。
 というのは、学問の面白さが基本にあって、それをもとにいろいろな仕事の選択肢があるからです。


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ハイパー作文クラスに続けて、ハイパー国語・算数・英語・理科・社会も as/3246.html
森川林 2018/03/19 07:35 

 私はこれまで、頭さえよくしておけば成績は勉強し始めたときからすぐに上がるから心配ないと言ってきました。
 そして、実際にそういう形で子育てをしてきましたし、言葉の森の生徒たちの中にも、受験期に入ってからぐんぐん成績を上げる子を数多く見てきました。
 だから、子供時代は勉強に追われるよりも、のびのびと過ごした方がよいと思っていました。

 しかし、のびのびと過ごしている子供たちの中に、勉強の方法が正しくない子もかなりいて、そういう子供たちはいざ勉強始める時期になってもやはり能率の悪い勉強の仕方を続けてしまうことも多かったのです。

 そこで今回、寺子屋オンラインの少人数クラスでハイパー作文を始めたことをきっかけに、自主学習クラスと思考発表クラスでもハイパー国語・算数・英語・理科・社会という要素を取り入れることにしました。

 これは、具体的には、国語の読解力・記述力をつけること、算数のいわゆる難問を解く力を身につけること、英語の丸ごと理解と文法的な緻密さを身につけること、理科・社会の幅広い知識をマスターすることなどです。

 幸い、今の世の中は、優れた市販の教材が数多く出ています。また、ネットでの教材も広く利用できるようになっています。
 そこで、作文、国語、算数、英語、理科、社会の成績を上げることを目標にして、さらにその上にプラスアルファの創造的な勉強を行うクラスとして少人数クラスを運営していきたいと思っています。

 こういう運営が可能になるのは、やはりオンラインの少人数クラスという要素があるからです。
 勉強は、どんなにいい先生が、いい方法で教えても、子供たちが家庭の中で日常的にその指導に沿った学習を行わなければなかなか力はつきません。
 子供たちの家庭学習に欠かせないのは、母親または父親が勉強の内容を把握していて、必要に応じてチェックできることです。

 寺子屋オンライン少人数クラスでは、オンラインの授業のあとで随時保護者懇談会を開き、質問や相談を受けたりアドバイスをしたりすることができます。
 この、家庭とタイアップして行える教育というのが、学力のつく最も効率のよい教育のスタイルなのです。

 家庭学習だけでは、偏った勉強の仕方になることがあります。
 先生が教える形の勉強だけでは、日常的な学習の徹底が不十分になることがあります。
 先生と両親という複数の大人の目によって、バランスよく能率のよい勉強の仕方がしていいけるようになるのです。


▽参考ページ
「寺子屋オンライン紹介」
https://www.mori7.net/teraon/syoukai/
「寺子屋オンライン案内」
https://www.mori7.net/teraon/

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森川林 20180319 1 
 勉強にはコツがありますが、そのコツを実行するのは本人です。
 これまで、子供にも、保護者にも、いろいろな勉強のコツをアドバイスしてきましたが、それをそのとおり実行できた子はあまりいませんでした。。
 例えば、過去問は春に取り組むということを、毎年高校3年生に言ってきましたが、ほとんどの生徒は秋や冬の受験近くになってから腕試しというような形で過去問に取り組むことが多かったのです。
 しかし、今回の寺子屋オンライン少人数クラスは、直接家庭での学習に関与する度合いが高まります。
 そこで、作文だけでなく、教科の勉強も、成績を上げることを一つの目標として取り組むことにしたのです。


nane 20180319 1 
 成績を上げるには、時間をかけるという要素も必要です。
 しかし、時間をかけることを中心にするのは、受験期の半年か1年だけです。
 それ以外の勉強は、時間はできるだけかけずに、勉強の質を高め、自由な時間を確保することが大事です。
 今の親は、子供が小学校低中学年のうちから、勉強に時間をかけすぎている人が多いと思います。


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