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作文受験にはコツがある――海外帰国子女枠の中学作文受験対策説明会 as/3271.html
森川林 2018/04/09 16:27 

 4月9日(月)から13日(金)まで、海外帰国子女枠の中学作文受験対策の説明会を行います。

 当初、オンラインの操作の仕方がわかりにくい人が多いのではないかと思い、その説明を中心にしようとしました。
 しかし、オンラインの経験はないものの、そういう操作の説明よりも、実際の受験対策に関心を持たれている方が多いようなので、作文受験対策の話を中心にすることにしました。

 どんな勉強も、実力が大事ですが、受験勉強の場合は実力以外の受験のコツというものも需要になります。

 例えば、中学入試の作文試験の場合は、「体験に基づいて」という条件で作文の課題が出される場合がかなりあります。
 それはなぜかというと、世間で出回っていた模範解答のようなものの多くが、あたりさわりのない説明と意見だけで書かれているものがほとんどだからです。

 また、志望理由書に関しても、合格に結びつく志望理由書とそうでない志望理由書があります。
 しかし、一応書いて出しておけばいいだろうというような志望理由書も意外と多いのです。

 教科の試験の場合は、正解がありますから、独学でも勉強できます。
 しかし、作文の場合は、正解がありませんから、他人の目で見てもらう必要があります。
 どういう目で見たらいいかということを、この説明会で話していきたいと思います。


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森川林 20180409  
 受験勉強の基本はもちろん実力ですが、倍率の高い試験になるほど、実力以外のコツが必要になってきます。
 例えば、毎年の受験生の志望理由書の添削にしても、最初から完成度の高いものを出す人はほとんどいません。
 どの志望理由書も、平均して7、8か所直すところがあります。
 本当はそういうコツなどが必要のない試験になればいいのですが、今のところはまだやむを得ないと思います。


nane 20180409  
 昔は、作文試験だけで合格するということがありました。
 例えば、本多静六なども、数学はほとんど全滅で、ただ作文がうまかったから合格したということでした。
 今は、採点の期間が短いので、そのように作文をじっくり見る学校はあまりないと思います。
 しかし、これから少子化が進み、じっくり評価する試験になると、作文と面接だけで合否が決まるようになるところも出てくると思います。
 その方がペーパーテストの点数よりもあてになると考えている人も多いからです。


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フィンランドの教育がなぜ世界一になったか as/3270.html
森川林 2018/04/09 05:23 

 面白い動画を見ました。
 フィンランドの教育がなぜ世界一になったかを、生徒や教師など当事者たちのインタビューで紹介している動画です。

 この動画の中で特に印象に残ったところが六つありました。

 第一は、学校のテストで選択問題がなかったという卒業生たちの証言です。テストの問題はすべて記述式だったので、その内容を自分が確実に理解していなければできない問題だったということです。

 第二は、学校が宿題を出さないということでした。
 国の方針として、子供は遊ぶことによって能力を育てるという考えだったのです。

 第三は、学校における勉強の授業時間が少ないということでした。
 小中学校の勉強の基本はほんのわずかです。テストで差をつけるための難問に時間を取られなければ、正味の時間はずっと少なくてよいのだと思いました。

 第四は、学校がすべて公立で、できる子もできない子も同じように学んでいたということです。
 これは子供たちが成長したときに、社会の問題を自分の身近な問題として考えることに役立っているということでした。

 第五は、テストというものがほとんどなかったということです。これも第三の話と同様で、小中学校の勉強は基本をおさえるということであれば、テストをなどで評価しなくてもほとんどの子が授業の中で身につけられるということから来ているのではないかと思いました。

 第六は、音楽や芸術も含めてすべての教科にバランスよく力を入れているということでした。主要教科だけに力を入れることは、かえって子供たちの人生にとってマイナスになるという考えでした。

 ちょうどこの動画を見る前に、ある高校生の成績を見せてもらい、受験に関係のない科目は捨てているという話をその生徒から聞きました。
 その生徒は普通に真面目な考えを持っている生徒だったので、多少照れ隠しに言っているのだろうと思いましたが、私は一応、
「高校時代の勉強は全部自分のプラスになるのだから、受験に関係なくどの教科もしっかりやっておくといいんだよ」
という話をしました。
 そういう話をしたばかりでしたから、教育における文化というものが、フィンランドと日本ではすでにかなり違っているという印象を受けました。

 もう一つ考えさせられたのは、選択問題がなく、すべてが記述式の問題だったということです。

 日本では2020年度の入試改革に合わせて、記述式の問題をどのように客観的に評価するかということが話題になっていますが、これが問題になるのはテストの評価ということを前提にしているからです。
 小中学生の本当の学力を育てるということが目的であれば、客観性云々よりもまず記述式の問題を中心にするということを考えなければいけないのではないかと思いました。

 

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森川林 20180409 1 
 フィンランドの人口は550万人ですから、小さい国だからこそできる教育改革という意見もあるでしょう。
 しかし、すべては教師や親の取り組み方次第で、日本でもすぐにできることだと思います。
 言葉の森の目指しているものも、同じようにバランスの取れた学力と、記述力を中心とした本当の学力です。
 更に、それに加えて、創造性と文化性を育てる教育を、作文指導と少人数クラス指導で実現していきたいと思っています。


nane 20180409 1 
 私がいつも疑問に思うのは、昔の子供たちは60人学級のような大人数の教室で勉強し、家に帰れば表で遊んでばかりいたのに、今の勉強の山に苦しんでいる子供たちよりも、頭がよかったのではないかということです。
 しかも、その頭のよさは年を取れば取るほど伸びるような性格の頭のよさだったと思うのです。
 それは、なぜかというと、机上の勉強だけでなく、自然や人間との関わりがある中で学んでいたからではないかと思います。


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