ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3274番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/3
低学年で作文が上手に書ける子の指導(1) as/3274.html
森川林 2018/04/13 06:43 

 小学2年生の生徒のお母さんから、質問がありました。
 その子は、とてもよくかける子で、字数も表現もほぼ完璧です。
 作文の評価ということで言えば、申し分ないものを書いています。

 そこで、お母さんは、この作文の勉強をただ自分の今の実力で書くだけではなく、もっと先に進めるためにはどうしたらよいかということを質問されたのです。

 小学校1、2年生で作文が上手に描ける子のお母さん方は、同じような質問を持っていると思います。
 あるいは、作文はもう上手に書けるので、特に何もしなくていいと考えるお母さんも多いと思います。

 国語や算数は英語であれば、勉強の仕方次第でいくらでも学年より先の学年に進めることができます。
 それは、その勉強がその子の精神的年齢の成長に関わらない知的なものだからです。

 ところが、作文は知的な面があるとともに、精神年齢的な面がかなりあります。
 小学2年生のころに書く作文は、読んでいる本の文章がそのまま頭に入っているので、その表現を生かして作文として書けるという面があります。
 ですから、達者な子は、大人が書く文章と似た文体で書くようなこともあるのです。

 しかし、その時期は小学2年生までで、小学3年生になると今度は自分の言葉を作って書くようになります。
 小学2年生までは、ほとんどの子が長い作文を書きたがりますが、小学3年生になるとそういう子供たちが逆に長く書くよりもほかのことに関心を持つようになります。
 その関心を持つ先は何かと言うと、盛り上がりのある内容を書くということと、ほかの人に読んでもらい楽しく思わせるような面白い話を書くという方向です。
 小学2年生までの作文は、自分の書きたいことをただ書くだけですが、小学3年生からは人に読んでもらうことを意識して書くという面が出てくるのです。

 そこで、言葉の森では、小学3年生から表現の工夫と題材や感想の工夫という指導を始めます。
 しかし、小学2年生でまだ他人の目にあまり関心がない時期に、そのような表現や内容の工夫という指導をしても空回りする面があるのです。

 算数や英語で、小学校低学年のうちに小学校高学年や中学生の勉強をすることは、やり方によってはいくらでもできます。
 しかし、小学校低学年で、小学校高学年の課題の作文を書くことはできません。

 例えば、小学6年生では、一般化の主題という項目でその事柄が自分にとってだけでなく人間にとってあるいは社会にとってどういう意味があるのかということを書く練習をします。
 そういう感想は、小学校低学年では書きようがありません。

 小学6年生でさえ、そういう発想が自然にできる子は50パーセント程度だと言われています。
 それは、学力の問題ではなく、精神年齢の成長度の問題です。

 ですから、小学校低学年で小学校高学年の課題の作文が書けるかというとそういうことはありません。
 年齢による差は勉強の仕方でが埋められないというのが作文の特徴なのです。

 では、小学校低学年でよく書ける子の作文指導はどうしたらよいか、ということは次回に。
(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20180413  
 幼児から小学2年生までの子は、素直で何でも吸収する力がありますから、勉強でも、音楽でも、スポーツでも、暗唱でも、やり方次第でどんどんできるようになります。そして、学年の先取りもできるようになります。
 しかし、作文の勉強は、精神年齢の発達と関連が深いので、先取り学習ということができません。
 では、どうしたらいいかというと、先取りよりも今の学年の作文を楽しむという勉強の仕方をするのです。
 それが、次の学年の土台になるからです。


nane 20180413  
 小学2年生までの子は、その子が読んでいる本の文体そっくりに作文を書くことがあります。
 それだけ、吸収力や適応力があるのです。
 だから、いい本を読ませるということがまず第一で、次に、その時期の作文はまだ本当の実力ではないと考えておくことが第二です。
 学年が上がるにつれて、次第に本から離れた自分の文体で書くようになるからです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 

記事 3273番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/3
土曜10:00の作文クラス開始 as/3273.html
森川林 2018/04/11 06:42 

 土曜日の電話通信作文クラスがほとんど満員になってしまったので、新たに、土曜10:00のオンライン少人数の作文クラス(オンライン発表作文)を開始することにしました。

 この時間帯は、日本国内の生徒だけでなく、アメリカの東海岸方面の生徒も参加しやすい時間帯だと思います。
 特に、海外帰国子女枠の受験作文を将来考えている方には、いいお知らせになるのではないかと思います。

 少人数クラスのオンライン発表作文は、まだ始めたばかりですが、構想図の発表と交流、グループ別の指導と講評という形で授業の流れが決まってきました。

 友達との交流で楽しく勉強できて、しかも実力がつくという教室になると思います。

※オンライン少人数クラスは定員があるので、希望される方は早めに体験学習にご参加ください。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20180411  
 土曜日10:00のオンライン少人数作文クラスをスタートします。
 この時間帯は、時差のあるアメリカ在住の方も参加しやすいのではないかと思います。

nane 20180411  
 土曜日は、欠席した分の振替の授業も希望する人も多く、結構混み合っている曜日です。
 電話通信のクラスは、もうほとんど空きがないので、少人数のオンラインクラスを10:00に解説することにしました。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森サイト(41) 
コメント221~230件
……前のコメント
新しい講座、土 aono
中根先生ありがとうございます。 まだ迷っていますが、参加す 11/1
記事 4557番
新しい講座、土 森川林
 学校に行かないと勉強が遅れると心配する必要はありません。 11/1
記事 4557番
言葉の森が考え 森川林
 天外伺朗さんの「『融和力」混沌のなかでしっかり坐る」を見て 11/1
記事 4556番
問題集読書が国 森川林
 国語の力をつける最善の方法が、難しい文章を繰り返し読むこと 10/31
記事 4555番
国語読解の苦手 森川林
 読解力がないということは、読む力も考える力もないということ 10/30
記事 4554番
競争に勝つこと 森川林
 私は、人と人を比較するのは好きではありません。  勝ち負 10/27
記事 4553番
オンラインクラ 森川林
 この保護者懇談会の資料が、今日の子供の勉強に関するいちばん 10/26
記事 4550番
学校に行かない 森川林
 無料体験学習は1ヶ月の予定。  参加しやすいように。 10/19
記事 4548番
学校に行かない 森川林
希望者がいれば始めます。 10/17
記事 4548番
学校に行かない あお
平日の昼間にも開講予定がありますか? 10/17
記事 4548番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習