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答えのない勉強としての読書――子供の読書生活をどう発展させるか(その1) as/3320.html
森川林 2018/05/25 05:18 

 読書は、作文と同じように、答えのない勉強です。
 これが、算数の計算問題や国語の漢字書き取り問題など答えのある勉強と違って、一律の取り組みというものを難しくさせています。
 読書も、作文も、その子の個性が関係する勉強なのです。

 答えのある勉強が客観的な基準を持っているのに対して、答えのない読書には、これがよいと言えるものがありません。
 その反対に、こういうことはよくないということを、それぞれの子供に応じて言うことはできます。
 その子に応じた読書が必要になるので、ある子にはAがよいと言い、ある子にはBがよいと言うことがあるのです。


 どういう読書が大切かということについて、大きく四つのことが言えます。
 しかし、この四つを全部やればよいということではなく、それぞれの子供の読書力の状態に応じて、重点を決めていく必要があります。

 第一は、毎日読むということです。
 読書は習慣になるものなので、毎日本を読む時間があれば、それが生活の一部として無理なく続けられるようになります。
 しかし、読まない日が2、3日続くと、そのまま本を読まない生活が習慣になってしまうことが多いのです。

 したがって、どんなに本が苦手な子であっても、最初の出発点とするのは、毎日10ページ以上を読むということなのです。


 読書が苦手な子でも、10ページという基準は苦になりません。
 そして、毎日欠かさずに10ページ読んでいるうちに、あるとき、ふとその本の内容に引かれて10ページ以上読み、そのまま最後まで読んでしまうというようなことが出てきます。
 そこから、読書の面白さということに目覚めるのです・

 この、毎日10ページ以上必ず読むという読み方が、読書生活の出発点です。
 どんな本を読ませたらいいかということよりも、毎日10ページは読むということが最も大切なことなのです。

 しかし、ここで大きく誤解する人が出てきます。
 それは、毎日10ページ読んでいるから、それで十分だと考えてしまう人がいることです。

 毎日10ページという基準は、最初の出発点なのであって、それがゴールなのではありません。
 毎日読むというところから、それぞれの子供の読書力に応じて、読書を発展させていく必要があります。
 それが、以下に述べる、第二、第三、第四の読み方です。
 それは、多読、復読、難読という読み方です。
(「難読」というのは、難しい本を読むという意味の造語です。)
(つづく)

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森川林 20180525  
 勉強の差は点数ですぐに見えますが、読書の差というものは見えません。
 しかし、勉強の差は大きく見えても、やればすぐに追いつくものですが、読書の差は目立たないように見えても、どんどん広がっていくものなのです。
 だから、家庭では、子供の読書生活を発展させることを第一に考えていくことです。
 宿題が多くて読書の時間が取れないなら、宿題はお母さんがやってやり、子供には読書をさせることです。
 それぐらい、今の子供たちは、わけのわからない勉強で忙しいのです。


nane 20180525  
 「勉強は成績をよくするが、読書は頭をよくする。」
 これが、これからの子育ての標語です。
 勉強の差は、どんなに大きく見えても、集中勉強をすればすぐに追いつきますが、読書の差はいったんついたら、集中読書ぐらいではもう追いつきません。
 それぐらい、読書力は本質的な学力なのです。


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記事 3319番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
寺子屋オンライン通信2018年5月 as/3319.html
森川林 2018/05/24 16:18 

 言葉の森では、今後必要になる学力というものを考えて、この春から、作文と学習のオンライン少人数クラスを立ち上げました。
 しかし、これまでの既存のオンラインのクラスにつなげる形でシステムを作ったので、わかりにくい面が多かった思います。

 そこで、5月13日に、言葉の森のオンライン学習をまとめた「寺子屋オンライン案内」の内容を更新しました。
寺子屋オンライン案内

 これまで特に問題なくオンラインのクラスに参加されていた方は、これらの「案内」を改めてお読みいただく必要はありませんが、やり方がまだよくわからないという方は、ひととおり目を通してくださるようお願いいたします。

 なお、今回の「寺子屋オンライン案内」の更新で、次の点にこれまでと異なるところがありますので、ご確認くださるようお願いいたします。

■寺オン作文コース、学習発表コース(旧思考発表クラブ)の生徒向け

1.従来の思考発表クラブは、「発表学習コース」という名称にしました。
 内容は、これまでと同じ、作文構想図、読書紹介、自由な経験発表などです。
 なお、ここに、国語・算数・暗唱・理科などの勉強の発表も入れられるようにしています。授業の動画は、Google+コミュニティの資料室に入れてあります。

2.少人数の作文のクラスは、「寺オン作文コース」という名称にしました。
 まだ、学年が混在していますが、参加者が増えるにつれて、同学年に近い生徒で編成し直していきます。

3.1クラスの人数の上限は、今後は6名とします。
 既に7名のところは、そのまま運営していきますが、参加希望者が増えれば、6名上限としてクラス編成を行います。

4.1クラスの人数が6名以内であれば柔軟な運営ができるので、一部のクラスは、作文クラスと学習クラスの合同クラスとします。(クラス一覧表で同じ時間帯に[作文][学習]の両方が書いてあるクラスです。)

5.クラスの人数が固定してきますので、これから振替授業の参加は原則としてできなくなります。
 作文クラスの振替は電話指導でお願いします。言葉の森にお電話いただければ、すぐその場で振替ができます。
 学習クラスは、生徒数が多くなると振替ができなくなりますので、将来は、個別オンラインの自主学習コースで振替ができるようにする予定です。

6.1クラスの人数の下限は3名とします。現在2名のクラスは、そのまま運営していきます。
 ただし、今既にある人数の多いクラスに移動したいという方は、クラス一覧表を参考にして変更の希望をご相談ください。

7。寺オン作文コースや発表学習コースの作品アップロードの仕方などがわかりにくいという方は、「案内」に載せた動画の説明もごらんください。

8.週1回の発表学習はできるが、毎日の家庭での自学自習がなかなかできないという方は、発表学習クラスに加えて、個別指導の自主学習クラスへの参加もご検討ください。2回の無料体験学習ができます。

■自主学習コースの生徒向け

1.自主学習クラスで勉強している方で、ひとりだけの勉強ではやる気が出ないと思われる方は、自主学習クラスに加えて、発表学習クラスへの参加もご検討ください。2回の無料体験学習ができます。

2.毎月4週は、今後、保護者面談とまとめテストを行う定です。
 既にそういうご連絡を差し上げていましたが、体制が整っていないためにに一部しか対応ができていませんでした。

■オンライン作文コースの生徒向け

1.オンライン作文コースは、先生とマンツーマンでZoomの画面で話ができるという点がが特徴です。
 しかし、それだけではものたりないという方は、寺オン作文コースという少人数クラスの体験も2回できます。
 クラス一覧表をごらんになり、ご希望の曜日時間がある場合はご相談ください。

■オンラインの全コーズ共通

1.どのクラスの方も、欠席や遅刻は必ずご連絡ください。
 出席は保護者の方が必ず確認していただき、生徒が連絡なく休んだり遅刻したりすることのないようにお願いします。
 まだウェブからの連絡フォームができていませんので、ご連絡は電話で言葉の森までお願いします。

2.ご意見やご質問は、保護者掲示板のほかに、facebookグループ「言葉の森と家庭学習」でも受け付けています。
 また、寺オン作文コースと発表学習コースは、今後できるだけ毎回ミニ懇談会を行っていきます。
 懇談会の出席は自由ですので、ご負担の範囲でご参加ください。

3.7月21日から7月29日まで、2泊3日(連泊可)で「読書作文キャンプ」を行います。
 場所は、那須の言葉の森合宿所です。(現那須塩原駅集合、那須塩原駅解散)
 参加を希望される方は、言葉の森のホームページから仮予約をお申し込みください。
https://www.mori7.com/stg/stg_list.php

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親が本当に子供に伝えるべき教育 as/3318.html
森川林 2018/05/24 13:21 

 日大アメフト部の事件が問題になっていますが、ここで親が考えなければならないことは、こういう場面は長い人生の中では誰にでもあり得るということです。
 そのときの子供の選択を決めるのは、幼少期の子育ての中で親が伝えたものしかありません。

 今の世の中は、学校も社会も文化も、こういう肝心の教育については何も関与しません。
 だから、親だけが子供に、「損の道か、得の道か迷ったら、損の道を行け」と教えることができるのです。

 いつか日本の社会全体が、そういう本来の日本の文化を取り戻すと思います。
 しかし、今は、家庭だけが日本文化を継承する場所になっています。

 「葉隠」の中にある一節も同じことと伝えています。
 それは、生きるか死ぬか迷ったら死を選べということです。

 ここにあるのは、損得や生死を超えたもっと大きなものがあるという人生に対する信頼感です。
 そういうものを子供時代に伝えるのが、親の役割なのだと思います。

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森川林 20180524  
 成績を上げるとか、体力をつけるとかいう教育は誰でもできます。
 親だけができる教育が、文化を伝える教育です。
 今のメディアが流す文化の多くは目先の話が中心です。
 子供に遠くを見る目を教えるのが、親の役割です。

nane 20180524  
 日本のロケットの父と言われる糸川英夫氏が、高校3年生のとき、音楽にするか理科にするか進路の選択に迷い母親に相談したところ、母の言ったひとことは、「自分の好きな方を選べ。しかし、入試の難易度で決めるな」という言葉だけでした。
 親が言うのは、損か得かということではないのです。

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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
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●中学受験国語対策
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