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「いつでも読書」――小6の生徒の作文から as/3338.html
森川林 2018/06/10 11:53 

 4月の森リン大賞の小6の部の1位は、「いつでも読書」という作文でした。
 ここには、本が好きな子の読書生活の典型的な姿があります。
 読書の好きな子は、ここに書かれている場面に、いくつも共感するところがあると思います。

 この作文に書かれているような、互いに自分の好きな本を貸し借りできる環境にいる子は恵まれています。
 言葉の森のオンラインのクラスでも、生徒どうしの本の紹介をするようになってから、特に高学年の生徒の読書の質が上がってきました。

 友達や、家族の間で、いい本を勧め合うような関係がもっと広がっていくといいと思います。

   いつでも読書

らみの 

「あー!面白かった!」
 本は、自分だけいれば楽しめるため、いつでもだれでも読むことができる。今では活字情報も、オーディオ・ヴジュアルの情報も発達しているが、おたがい、いいところもあり、悪いところもあるのだ。

 私には、似た話がある。それは、本を読むタイミングについてである。私は、本が大、大、大、大、大好きなため、学校に行くときも必ず本を持っていく。少ないときでも二冊、多いときは五冊を手さげに入れている。その理由は三つある。一つ目は、本の貸し借りができるからだ。友達と本の貸し借りをすると、学校の図書館にはないような本や、新刊が読めるのである。この前も私は、Hくんと、「電車で行こう!スペシャル版・新幹線検定」と、「戦国ベースボール②」を貸し借りしたばかりだ。二つ目は、テストの残り時間で読めるからだ。先週の六時間目に社会の確認テストがあった。私は、三十分くらいで見直しも終わったので、残りの時間で、「おもしろい話が読みたい!マジカル編」に熱中していた。三つ目は、本なら、少しの時間でも読めるからだ。少し早く終わった授業の後や、朝の時間など、いろいろなところで楽しめる。うまくいけば、この時間だけで一冊読み終わることもある。この他にも、学校以外の待ち時間などでも読むことができる。例えば、歯科や眼科の待ち時間だ。私が行っているところは、どこも人気がある。その中でも待ち時間が長い方がラッキーだ。理由は本が読めるから。待ち時間は他にすることがないため、本を読んでいてもおこられないから、私にとっては最高の時間なのだ。

 もう一つ、私には似た話がある。それは、テレビで見たときと本で読んだ時のちがいについてである。私は、「アナと雪の女王」をはじめ、本で読んだ。このときは、アナは自分勝手という印象があった。次にテレビで見たときは、アナとエルサはいい姉妹という感じがした。本で読んだときは、たぶん自分の想像した声や話し方になっていたからだと今は思う。私は、何でも、テレビより本が好きである。想像することが好きだからだ。父はテレビ好きだが、母は絶対に本が好きだ。これは、口に出さなくても、見ればわかる。常に読んでいるからだ。私にはおこるのに、自分は読んでいるためずるいと思う。そんな母の子供のころを聞いてみると、昔から本が大好きだったらしい。布団に入って電気を消されてまで、懐中電灯をつけて読んでいたのだという。これではまるで、寝ているときの二宮金次郎のようである。さらに、電車のホームで本を読んでいた時も、読むのに一生懸命になったため、乗ろうと思ったら最終電車だった、ということもあったらしい。

 人間にとって読書とは、人生を変えてくれるものだ。知らなかった情報を得、想像のつばさで世界をとびまわることができる。私はこれからも本を読み続け、自分の知識を増やしていこうと思った。

▽関連ページ
4月の森リン大賞

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森川林 20180610  
 学力の最初の出発点は、読書が好きかどうかです。
 本が好きなら、勉強はやればやるだけできるようになるからです。
 だから、家庭では、読書第一、勉強第二でやっていくのがちょうどいいのです。



nane 20180610  
 読書好きの出発点は、好きな本を読むことですが、読書好きの次の段階は、難しい本を読むことです。
 中学生や高校生になると、向上心のある子は、自然にそいういう難しい本を読むようになります。

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成績はよくなったが、頭は悪くなった as/3337.html
森川林 2018/06/10 08:36 

 病気は治ったが、患者は死んだ。
 それと同じことが教育の場でも起きています。
 成績はよくなったが、頭は悪くなった。
 人間の成長を総合的に考えるのではなく、成績向上又は志望校合格の一点に絞って、資本主義的な契約の中で教育が行われているのです。

 大多数の生徒は、時間をかけて詰め込めば成績は上がります。
 そのかわりに、多くの生徒が、勉強が嫌いになり、読書をしなくなり、頭が悪くなっていくのです。

 対策は、三つあります。
 ひとつは、小学校低学年から、考える勉強の面白さを伝えておくことです。
 もうひとつは、受験は必要悪と割り切って、半年間だけは全力で取り組ませることです。
 第三は、小学生のころは本当の実力をつけることに専念し、本人が自覚して勉強できる中学生後半から自覚した受験勉強に入ることです。

 やらされた受験勉強は何ももたらしませんが、自覚して取り組んだ受験勉強はすべて本人の財産になるからでです。

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nane 20180610  
 今の親の多くは、受験勉強がゴールだった世代です。
 しかし、時代は先に進んでいます。
 大学入試がゴールだったのは、はるか昔の大学生が一握りのエリートだった時代の話です。
 今の子育てのゴールは、もっとずっと先にあります。
 しかし、そのゴールはまだ名前がないので、多くの人には見えないのです。


森川林 20180610  
 宿題が多すぎて生活に余裕がないとか、勉強が忙しくて本が読めないとかいう話をときどき聞きます。
 それが、小学校低中学年の子なのです。
 高校3年生の受験勉強真っ最中の時期なら、そういうことはあるでしょうが、小学生がそういう生活をしていたら、確実に頭が悪くなります。
 そういう小学校生活を送ってきた子が、勉強しない大学生になっていくのです。


森川林 20180610  
 では、どうしたらいいかというと、
1.基本となる勉強は、家庭学習と自主学習コース中心に行い、
2.好きな勉強はスタディサプリで先取りし、
3.発表学習コースで自分の得意な勉強に更に力を入れ、
4.小学生から高校生まで、作文の勉強を続けていくといいのです。

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記事 3336番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
考える勉強の習慣がつく発表学習コース as/3336.html
森川林 2018/06/08 20:30 



■勉強の習慣は宿題ではなく家庭学習によって作られる

 小学生時代は、勉強の基本的な習慣が作られる大切な時期です。
 しかし、この時期に学校や塾から出される宿題だけに頼っていると、本当の勉強の習慣がつきません。
 それは、宿題があるときはやる、ないときはやらないという勉強スタイルになってしまうからです。
 勉強の習慣は、家庭で独自に毎日やることを決めて、それをこなすことによって作られます。

●家庭学習は考える勉強にしていくことが大事

 家庭での勉強は、作業的なものではなく考える勉強にしていく必要があります。
 難しい計算問題に見えるようなものであっても、パターンが分かれば単なる計算作業の繰り返しになってしまいます。
 難しい言葉を覚えるような勉強であっても、覚えるだけではただの知識の詰め込み作業になってしまいます。
 読む力、書く力、考える力ををつける勉強を家庭学習の中心にしていく必要があります

●勉強が難しくなるのは小5から

 ところで、小学校低中学年のころは、勉強の仕方がよくても悪くても、学力には大した差は出てきません。
 おおまかに言うと、小学4年生までの勉強は、基本的に難しいものはないので、学校の授業を聞いていれば誰でもそれなりにできるようになります。

 しかし、小学5年生からは、どの教科の勉強も急に難しくなります。
 それは、小学校高学年になると、子供たちの考える力がついてくるので、学習内容も思考力の必要なものに変わってくるからです。

●低中学年の勉強習慣が小5からの勉強の土台になる

 高学年の難しい勉強になったときに生きてくるのが、それまでにつけておいた考える勉強の習慣です。
 高学年から難しい勉強になると言っても、義務教育の間の勉強は、基本的にはやれば誰でもできるようになるものです。
 ただし、それは、やればすぐにできるというものではなく、できなかったところを繰り返すという計画性と、考えることが苦にならないという学力が必要になります。
 その計画性と学力を育てるのが、それまでに身につけた毎日の考える勉強の習慣です。

 低中学年の勉強は、成績を上げることが目的ではないので、長時間させる必要はありません。
 むしろ、子供が自主的にできるような少ない分量にとどめ、そのかわり考える要素のある勉強を毎日続けるという習慣をつけておくことが大事なのです。



■家庭で行う勉強には弱点もある

 家庭学習には、家庭で行うことによる長所があると同時に、家庭で行うことによる弱点もまたあります。

●昔ながらの問題を解くだけの勉強になりがち

 その第一は、利用できる教材が昔ながらの知識中心のものになっていることが多く、考える勉強よりも問題を解くだけの勉強のスタイルになりがちなことです。
 また、将来の学力の土台になる国語力や読書力をつけるよりも、結果が出やすい算数や英語の勉強の方に力を入れすぎてしまうこともよくあります。

●勉強をさせすぎて嫌いにさせることがある

 第二は、小学校低中学年のころに、必要以上に勉強をさせてしまう場合があることです。
 低学年のころは子供は親の言うことをよく聞くので、子供の許容量を越えて勉強させてしまうことがあります。
 すると、学年が上がってから、かえって集中力のない勉強をするようになってしまうことが多いのです。

 
●家でひとりで行う勉強は意欲がわきにくい

 第三は、家庭で行う勉強は第三者がいないので、親子の妥協が生まれやすく、少し難しいことになると継続させにくくなることがあります。
 例えば、暗唱の練習などはやれば誰でもできるものですが、家庭だけで行っていると続けられなくなる場合も多いのです。
 また、家庭学習では、友達と交流する機会がないので、どうしても意欲的に取り組むという面が弱くなります。

 家庭学習は、子供の勉強の基本ですが、その家庭学習を理想的な状態で続けるのは意外と難しいのです。



■家庭学習と結びつけた発表学習という新しい勉強法

 家庭学習の長所を生かし、弱点を補い、家庭学習を意欲的に取り組めるようにしたのが言葉の森の「発表学習コース」です。

 これは、互いの顔が見える5、6人の少人数のクラスで、国語、算数、理科、暗唱、英語暗唱、作文構想図、読書紹介などの中から自分の好きな勉強に取り組み、それをみんなの前で発表し、互いに質問や感想を述べ合うという形のオンライン学習です。

●発表学習コースの利点は意欲的な勉強と対話の習慣

 この発表学習コースの利点には、次のようなものがあります。

 毎週自分の学習したことをみんなの前で発表するので、意欲的な勉強ができます。
 人前で発表する力や質問する力というコミュニケーション力がつきます。
 発表する勉強をきっかけにして、親子で知的な対話を行う機会が増えます。
 学習内容が創造的なものなので、自分なりに考える思考力が育ちます。
 文章を書いて発表する機会が多いので、自然に記述力が身につきます。
 頻度の高い保護者懇談会を行うので、子育てに関する質問や相談がしやすくなります。

 
●発表学習コースには保護者の協力が必要

 発表学習コースには、保護者の協力が必要になります。
 例えば、子供が考えた勉強内容をみんなの前で発表する準備として、材料をそろえたり、作業を手伝ったり、画像を撮影したり、それをアップロードしたりという手助けが必要になるからです。

 しかし、これは、小学生時代という長い人生から見れば限られた時期に、親子の知的な触れ合いを作る機会だと前向きに考えることもできます。
 手間がかかることもあるが、それ以上に達成感と交流の喜びがあるのが発表学習コースの勉強なのです。



■発表学習コースの体験学習を受付中

 発表学習コースは、言葉の森の作文を受講している生徒、及び、そのご兄弟が受講できます。
 対象は、小学1年生から中学3年生までです。(将来は高校生も対象にする予定です。)
 月4回の授業があり、受講料は月額2,160円です
 必要な機材は、ウェブカメラのついたパソコンで、発表する作品のアップロードなどでは保護者のご協力が必要になります。

●お問い合わせ、お申込みは送信フォームから

 現在、発表学習コースの2回の無料体験学習を行っています。
 体験学習を希望される方は、「寺子屋オンライン送信フォーム」からお申し込みください。
▽寺子屋オンライン送信フォーム
https://www.mori7.com/teraon/teraform.php


 お電話によるお問い合わせ、お申込みも受け付けています。
 電話 0120-22-3987(045-830-1177)

 
■子供たちの発表から(掲載の画像の学年は小2から中1までまちまちです。)

アゲハチョウの一生の研究

イチゴの観察

イチゴ狩りをしたことの構想図

カーリングの研究

カタツムリのクイズ

カタツムリの観察

カレーライス作り

コゲラの研究

プリンの作り方

ホタルの観察と研究1

ホタルの観察と研究2

メダカの飼育と観察

各地の特産物を歌にした

月のクレーターのできかた

月の満ち欠けの実験

光の研究

国語と算数の問題1

国語と算数の問題2
 

作文楽しい先生の構想図

算数クイズ

算数の比の問題

算数の比の問題2

酸性とアルカリ性の実験

自作プログラミング

折り紙で角度の問題

組み立てパズルに挑戦1

組み立てパズルに挑戦2

ナズナの観察1

ナズナの観察2

読んでいる本の紹介1

読んでいる本の紹介2

読んでいる本の紹介3

読んでいる本の紹介4

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森川林 20180608  
 子供たちは、やらされる勉強は好きではありません。
 しかし、自分から進んでやる勉強は好きなのです。
 それが、友達との交流の中で行われるならば、遊びよりも面白い勉強となります。
 それは、人間には誰でも、向上心があるからです。

nane 20180608  
 「言われたとおりにやればうまく行くから」と言われてがんばる人はいません。
 「自分で考えてやってくれ」と言われれば、誰でもがんばります。
 「失敗してもいいから、自分らしい面白いことをやってくれ」と言われば、もっとがんばるのが人間です。
 子供たちの勉強についても、本当はそうなのです。


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