最近手に入る作文の教材を十二冊選んできました。ただし、言葉の森の教材はすべてオリジナルなものですから、これらの教材はどれも使っていません。
参考になるものも多くありましたが、疑問を感じる教材もありました。
疑問の第一は、単なる言葉のクイズになっているような教材で、時間つぶしにしかならないようなものがいくつかありました。
第二に書かせる欄の多すぎるもので、子供がすぐ飽きるだろうと思われるものがありました。設問はいろいろ工夫されていますが、その設問に応じる形の評価がないので、子供が興味を持って取り組めるのは最初のうちだけだろうと思われました。
第三に教材が工夫されすぎているものがありました。教材を工夫し過ぎるのがなぜ問題かというと、勉強は量をこなすことが大事なのに、教材作りが追いつかなくなるからです。シンプルな教材であればあるほど、勉強は継続させやすくなります。
さて、参考になった教材を四つ挙げます。
一つ目は「松永式作文練習ノート」(松永暢史・主婦の友社)です。これは薄い本でしたが、実践的な内容が詰まっていました。巻末の「自由作文の書き方」は、著者の指導法のエッセンスで一読に値する内容です。学年は小学校中高学年向きだと思われます。
二つ目は「樋口裕一のカンペキ作文塾」(樋口裕一・朝日新聞社)です。これは小学校高学年から中学生向きの本になると思います。時事的なテーマをもとにした意見文の書き方がよくわかる内容になっています。考えることが好きな子には知的な刺激のある教材になるでしょう。新聞をもとにした親子の対話の話は、参考になると思います。
三つ目は「小学校の作文を26のスキルで完全克服」(向山洋一編・師尾喜代子著・PHP)です。作文の技術やジャンルを幅広くカバーした本です。学年は小学校中高学年向きでしょう。これ一冊で作文の教科書代わりになると思いました。
四つめは「陰山流日本語トレーニング百ます書き取り」(陰山英男・学研)です。一般に工夫しすぎの教材が多い中で、この本はシンプルさのある作りが特徴になっています。聴写と視写に徹しているので、毎日の実習として使えるドリルです。こういう教材の方が子供にとっては続けやすいのです。これは小学校低中学年向きだと思われます。この一冊が終わったら、親が続きを作ってあげることもできると思います。
選んだのは四つでしたが、そのあと届いた教材で、かなり面白いものがありました。それは「ちびまる子ちゃんの作文教室」(貝田桃子・集英社)です。この本は、ちびまる子ちゃんが登場するので面白く読めますが、それだけでなく、「26のスキル」と同じように、作文の書き方の技術を幅広く網羅しています。密度の濃い内容で、これも小学校中高学年の作文の教科書代わりとして使えると思いました。
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)
マインドマップ風構成図
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「音声入力のamivoice優秀」
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1月からの自習の仕方で保護者の皆様にお手紙を差し上げました。その件で、多くのお問い合わせやご相談がありました。
いちばん多かったのが、「10分間読んだけど、覚えられない」というものでした。
そういうときは、覚えられなくてかまいません。それでいいです。「よく読めたね。えらいね」でおしまいにしてください。
決して、できるまでやらせようとしないでください。これは、すべての勉強のさせ方につながる大事なコツです。子供にがんばらせる人は、勉強のさせ方の下手な人です(笑)。
なぜ、すぐにできないかというと、第一に、初めてする勉強なので慣れていないからです。第二に、子供が心の中で、難しくて無理そうだと思っているからです。第三に、保護者自身が、心の中で同じように難しくて無理なのではと思っているからです。
通学の教室でも、最初は同じでした。子供たちは全員、「えー! そんなのできないよ」という反応でした。しかし、教える先生の側が自分で実際に数ヶ月やって確信を持っているので、「大丈夫、やってごらん」という対応でしたので、すぐにできるようになりました。ただし、柔軟性のある低学年の子の方がすぐにできるようになり、大きい子ほど心のブレーキが強いようでした。
今回の暗唱は、決して無理な内容ではないので、どの子もすぐにできるようになるはずです。
子供にやらせると同時に、保護者のみなさんも暗唱の勉強を一緒にやってみると納得できると思います。頭がよくなっていく実感があります。
大人の場合は、子供の読んでいる長文では興味がわかないと思うので、自分の好きな詩集などで暗唱の練習をしてみてもいいと思います。
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必要なのは、過去の解説ではなく未来の青写真です。日本と世界の未来に向けて四つの提案を行います。
第一は、政治です。
政治において必要なのは、スピード、自主性、自由です。
志のある人がリーダーになり前面に出る必要があります。
そのためには、選挙活動にインターネットを全面的に活用することです。
勇気と知恵と愛のある人が、資金と人材と組織の力を生かせるようにすることです。
第二は、経済です。
経済の柱は二つあります。一つは、バブルで毀損している現通貨(円、ドル)とは別に新通貨を作ることです。もう一つは、新しい公共事業によって雇用と需要を創造することです。
まず、新通貨です。新通貨は、ディジタルマネーで、生鮮食料品のように使わないと減価する性質を持たせ、全国民に年齢に応じて定期的に一律に支給します。
生活に必要なものは、この新通貨で世の中に流通させることができるようにします。
次に、新しい公共事業です。旧来の古い公共投資を行うことは、ほころびかけた器に水を注ぐようなもので生産の乗数効果はありません。何から何まで新しい巨大な公共事業を行う必要があります。
具体策として有望なのは、領海内の島嶼周辺にメガフロートを大量に浮かべることです。これは、広大な領海を持つ日本の特性を生かした公共事業です。
エネルギーは、潮力発電と太陽発電を利用します。潮力発電とは、日本の周辺を流れる黒潮や親潮などの海流を川の流れと見なして水力発電を行うことです。
メガフロートは、地震や津波に強いので、防災対策にもなります。インドネシアの津波のとき、近くの海域を通る船舶が無事だったことと同じです。台風などが直撃しそうなときは、移動して回避することも可能です。
食糧生産は、牡蠣などの魚貝類を養殖します。周囲に広がる海という巨大な畑を利用するという考えです。淡水は、雨水を海中に貯蔵しておき利用します。これは、日本列島が雨水を大地に貯蔵していることと同じです。
メガフロートは、外国人移民対策としても活用できます。移民の受け入れは、日本の国内に異文化を作らない方法で行う必要があります。移民が日本語を習得し日本文化に同化する形で受け入れるのであれば問題はありません。メガフロートは、日本文化の出島のような場所になります。移民は、まず出島で日本語教育を受けながら生産活動を行います。将来考えられる中国からの大量難民の受け入れも、同じ形で行うことができます。
人間は、エネルギーと衣食住が確保されれば、そこで自立した経済圏を作り生活していくことができます。メガフロートのような新天地では、更に新しい経済活動のアイデアが生まれてくると思います。
日本の国内で、地域の特性を生かした公共事業を行うように、世界に対しても、それぞれの地域の特性を生かした公共事業を提案していきます。
その際に、日本で行ったのと同じような世界新通貨を提案します。世界新通貨は、ディジタルで、人口に比例し、年数とともに減価し、全世界に定期的に一律に支給されます。この新通貨は、現通貨と並行して利用され、世界中の人々の真のニーズを流通させるために使われます。
第三は、教育です。インターネットを活用した無償の教育を広げる必要があります。
また、学習する内容を、現在の受験のための知識から、人生のための知識・技能に組み替えていく必要があります。教育が、人生における幸福、向上、創造、貢献を目的とし行われるようになれば、もっと密度の濃い精選された学習が行われるようになります。
そのためには、教育の重点を、家庭教育、地域の協力、自学自習、ネットの活用へと移していく必要があります。
第四は、国防です。日本の平和は、世界の平和との関連で考えるべきです。まず、世界に、新国連を提案し設立します。これは、現国連を否定するものではありません。自衛隊は、新国連に寄付します。次に、核廃棄条約を提案します。条約の内容は、「他国がすべて核を廃棄することに同意するなら自国も同意する」というものですから、どの国にとっても無理な内容ではありません。日本の対外援助などの政策は、この条約批准を基準にして行います。
未来は、考え方次第でいくらでも明るくなります。歴史は、運命ではありません。多くの人が歩く方向に作られていくのです。
マインドマップ風構成図
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「愛とは貧しさを分かち合うことではなく」
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中学生以上の人にとって、長文暗唱の勉強を新たに始めるのはかなり難しいと思います。その理由は、第一に、この時期は親の言うことを聞かなくなる年齢だからです。第二に、今の中高生は、暗唱というスタイルの勉強に慣れていないからです。
ですから、中学生以上の生徒については、暗唱の勉強を無理にしなくても結構です。これまでと同じ長文音読をやれる範囲でやっていってください。
先生も、授業前の自習チェックを二通りの方法で行います。一つは暗唱で、もう一つは長文の穴埋め問題です。
しかし、将来は、暗唱中心の自習になるべく慣れるようにしていきたいと思います。そのために、具体的な成果の紹介や、自習のしやすい工夫などを新聞に載せていく予定です。
なぜ暗唱が大事かというと、暗唱は国語力に結びつくからです。言葉の森では、難読の復読ということで、難しい文章を繰り返し読む勉強をすすめています。これは、入試問題レベルの文章を繰り返し黙読していくことなのですが、実際には、黙読の勉強というものは形骸化しがちです。そこで、これまでは音読の自習を中心に行ってきました。音読は、黙読よりも勉強の形がはっきりしているからです。しかし、この音読も、先生が確実にチェックできないという弱点がありました。今回の暗唱の自習は、この黙読や音読による難読の復読を発展させたももです。
また、暗唱は作文力にも結びつきます。言葉の森では、中高生の勉強の方向として、現在、暗唱とマインドマップ風構成図を組み合わせた形を考えています。この暗唱と構成図が確実にできるようになったあと、音声入力による作文指導を行っていく予定です。この勉強は、高校や大学の入試の小論文の学習はもちろん、その後の社会生活でも学力の大きな武器になると思います。
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■1月からファイルのアップロードがPDFからJPGに変わります
これまで手書き作文の送信は、ファクス送信又はPDFアップロードでお願いしておりました。
1月から、ファクス送信又はJPGアップロードという形にしてまいります。(ファクス送信の方は、これまでと送信方法の変更はありません)
JPGに変更する理由は、PDFファイルはウェブと連動できないので、担当の先生の添削ができなかったためです。
JPGファイルは、担当の先生が直接ウェブ上で添削する形になります。
これまでPDFファイルをアップロードをしていただいた方は、今後JPGファイルを次のようにアップロードしてくださるようお願いいたします。
(スキャナには、通常JPGに出力する機能がついていますが、もしJPG出力ができない場合は、これまでどおりPDFで送っていただいても結構です)
【JPGファイルの送り方】
1、作文の丘に行きます(これまでと同じです)
2、「JPG原稿アップロード」と表示されているところに、JPGファイルを入れます。(1枚ずつ入れていけば同時に10枚まで入ります)
3、JPGファイルが全部入ったら送信ボタンを押します。(本文には、何かを書いても、何も書かなくても結構です)
2、本文に「手書き原稿」などと一言書いて(文面は何でも可)送信ボタンを押してください。そのあとアップロード画面が出ます。
3、「JPG原稿アップロード」と表示されているところに、JPGファイルを入れます。(1枚ずつ入れていけば同時に10枚まで入ります)
4、JPGファイルが全部入ったら送信ボタンを押します。
2008/12/24訂正
「山のたより」には添削された作品が表示されます。
(ただし、縦書きに正しく表示されるのは、ウィンドウズのインターネットエクスプローラ6以上です。safariやFirefoxなどは縦書き表示ができないので、横書きの添削がずれて表示されることがあります)
ウェブでの表示どおりに印刷するためには、インターネットエクスプローラの設定を次のように変更してください。
○「ツール」→「インターネットオプション」を開く→「詳細設定」のタブを開く→「設定」のいちばん下のほうにある「背景の色とイメージを印刷する」にチェックを入れる
(チェックを入れないと、添削の赤ペンだけが印刷され、元の手書き原稿は印刷されません)
■海外の方も、日本国内金融機関(銀行・郵便局など)からの自動振替ができます
海外から受講されている方には、これまでペイパル利用による受講料納入をお願いしてまいりました。
しかし、ペイパルは、英語で書かれている部分が多く、送りにくい面がありました。
そこで、今後、海外在住の方も、できるだけ日本国内にある金融機関の口座からの自動振替に切り替えさせていただく予定です。
(この場合手数料は、銀行月100円、郵便局無料となりますので、郵便局の利用をおすすめいたします)
日本国内の金融機関からの自動振替を希望される方には、用紙を郵送いたしますので、ご連絡ください。
■1月から自習の仕方が変わります。
これまでは、長文音読中心の自習でしたが、1月からは長文暗唱の自習に切り替えていきます。
下記のページに、自習の仕方を図解入りで掲載しておりますのでごらんください。
https://www.mori7.com/mori/mori/20081219.html
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芸術、音楽、スポーツなどの習い事は時間がかかるので、どうしてもやりすぎる傾向が出てきます。更に、スポーツに関しては試合があるために、更にやりすぎる面が出てきます。
もちろん、これは、芸術、音楽、スポーツの習い事を否定するものではありません。柱にする習い事は知的なものにして、周辺の習い事として芸術、音楽、スポーツに取り組んでいくということです。
知的な習い事について、順に述べていきたいと思います。
まず、英語は中学生になってからでも十分に間に合う勉強です。小学生のころの英語の勉強は、遊びのようなものです。実際に、中学生、高校生、大学生で英語の得意な子が、小学生のころは英語の勉強を何もしていなかったという例はたくさんあります。
次に、算数数学は、普通の力があれば大丈夫です。つまり、学校で普通に勉強していればいいということです。たとえ算数数学が苦手であっても、短期間集中して取り組めば成績は必ず上げることができるからです。これも、数多くの実例があります。
最近流行っている理科実験教室などは、おもしろい勉強だと思います。しかし、流行に過ぎない感じもあります。長い歴史の試練に耐えていないものは、勉強の柱にはしない方がよいでしょう。これは、速読教室や読書教室についても同様です。歴史的な伝統がないので、まだ評価できない習い事です。
では、何が柱になるかというと、いちばん大事なのは、日本語を駆使する力です。(つづく)
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をテキスト化したものです)
マインドマップ風構成図(再掲)
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「新国連」
http://ameblo.jp/kotomori/entry-10179129558.html
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これは、森川林のブログに掲載したものです。
作文の勉強と直接の関係はありませんが、これから予想される政治経済危機に対して生活と教育をどうしていくべきかという大きな提案としてお読みください。
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トータルな政治経済政策を提案します。
第一は、政治です。インターネットによる投票を全面的に採用します。それによって、志のある人が前に出て、志のない人は後ろに回ってもらうようになります。
第二は、国防です。軍備を持たない非暴力非隷属の宣言をします。そして、世界に向かって新国連を提案します。自衛隊は、新国連に寄付します。だから自衛隊員は新国連の職員になります。
第三は、教育です。幸福、向上、創造、貢献を目的とした教育を行います。家庭、地域、ネットワーク、自学自習を中心とした教育を編成します。
第四は、いちばん重要な経済です。経済政策がすべての要になります。
経済政策の根本は、ふたつあります。一つは、衣食住とエネルギーがすべての価値の原点となることです。もう一つは、人々の真のニーズに基づいた価値を通貨で表せるようにすることです。
まず、衣食住とエネルギーと雇用をいかに生み出すかということです。世界的なことで考えれば、途上国のTVAや途上国のアウトバーン建設を国際的に行うことです。それぞれの国や地域の特性に応じた食料やエネルギーの増産のための公共投資です。具体的な政策は、その地域の実態に熟知した人のアイデアで立案します。
日本に関しては、広い領海を利用することがカギです。領海内の島の周辺にメガフロートを浮かべます。例えば、八丈小島にメガフロートを係留するというイメージです。
(1)ここで、潮力発電や太陽発電によってエネルギーを生産します。
(2)完全栄養食品と言われる牡蠣を養殖し食料を確保します。海の近くに住む縄文時代人はかつて牡蠣を主食としていました。もちろん魚釣りで生計を立てる人がいてもかまいません(笑)。
(3)メガフロートに住む全住民に住居を確保します。タグボートで引っ張れるので、台風が来たら一時別のところに避難することができます。もちろん地震や津波にも影響を受けません。
(4)メガフロートの建設という巨大な公共投資によって雇用を創造します。従来の公共投資は、既にある土木業界のコストに吸収されるだけで新たな創造を生み出すほどの乗数効果はありません。公共投資は、もっと創造的で、もっと莫大なものでなければ、恐慌によって失われつつある雇用を再創造することはできません。
このメガフロートによって一挙に広がる国土を利用したさまざまな経済的アイデアがこれから考えられると思います。このメガフロート案をポッカリポンポン島構想と呼びます。(というのはどうでもいいことですが)
次に、新しい通貨についてです。今流通している通貨は、生活や生産に必要なリアルな経済を回転させるために必要な部分と、金融バブルによって毀損された部分とが分かちがたく結びついています。バブルが吹き飛ぶことはやむをえないことですが、リアルな経済まで道連れにすることはできません。しかし、例えば、サブプライムローンの手数料によって得たバブルの収入によって、自動車というリアルな商品のローンを払っているという場合、バブルが吹き飛べばリアルも当然吹き飛びます。
そこで、人間が生きるための本当に必要なリアルな価値に立脚した新通貨を作り、リアルな経済だけは確実に回転させておく必要があります。新しい通貨の基準を金や銀や石油などの資源に基づいた供給量のコモディティバスケットとして考える人もいますが、本当の基準は人間の生存に必要な需要量です。それぞれの人に必要な需要量を、年齢に比例したものとして計算すれば、年長者を尊敬することにもつながります。体重や身長も基準になりますが、たぶん問題が起きるでしょう(笑)。例えば、56歳の人には、毎月56万ニーズをディジタルマネーで支給するというような形です(仮に「ニーズ」という通貨単位にした場合)。このディジタルマネーで、日々必要なリアルな決済をしていきます。例えば、預金封鎖で現金が引き出せない、失業で給与がない、ハイパーインフレで食料品が高すぎて買えないというような場合も、人間は毎日食べ物を購入しなければなりません。その決済手段として毎月全国民に平等に支給されているニーズを使うということです。ですから、食料品には、円表示とニーズ表示の両方の値札がつきます。現金がある人は現金で買えばいいし、現金のない人はニーズで買えばいいということです。
この新通貨によって当面の生活を回転させることができれば、あとは経済が安定するにつれて、新しい通貨に基づいたより高度な経済が作られていきます。つまり、新通貨が回転することが国民全体の信用になれば、新通貨による金融や投資や新しい文化創造なども行われるようになるということです。
今の政治に求められることは、日本に住んでいる人を一人もホームレスにしないという決意です。そして、更に余力があれば、その決意を世界に向けて提案していくことです。
マインドマップ風構成図
記事のもととなったマインドマップ風構成図です。
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1月からの課題フォルダを12月15日、16日に発送しました。
この課題フォルダの課題の長文の中に、縦書きの長文が左から右への見開きページとなっているものがあります。
言葉の森では、今学期10月の課題フォルダから、縦書きと横書きの文章を混在する形にしました。縦書きの長文が2ページにわたる場合は、見開きにならないように表裏のページになるようにしていました。
しかし、1月からの課題フォルダは、読解マラソン集を自動組み込みにしたため、約4分の1の生徒に、縦書きの長文が見開きになってしまうページが出てきました。
この形だとページを移るときに、縦書きなのに目の動きが左から右へとなります。
通常、こういう読み方はしないので読みにくいと思いますが、これは、2枚に分かれている原稿を順に読むというように考えてください。
つまり、2枚に分かれている原稿がたまたま左右に並んでいるという考えです。
4月の新学期からの対策としては、全体のページ数が偶数か奇数かによって調整し、縦書き長文は表裏のページになるようにします。
しかし、今回の1月からの教材は、既に印刷し発送してしまいましたので、誠に申し訳ありませんが、この形で読んでくださるようお願いいたします。
ただし、現在、編集は完了していますので、ご希望の方には縦書き表裏ページの課題フォルダを再送いたします。(525円送料含む)
以上、よろしくご理解のほどお願い申し上げます。
構成図
記事のもととなった構成図です。
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「日本と世界を救う新経済政策」
http://ameblo.jp/kotomori/entry-10178683885.html
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