ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3442番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
創造とは、自分の好きなことに熱中して知識の横軸を広げること as/3442.html
森川林 2018/11/06 08:13 

 この世の中で価値あるものは、お金でも食料でも資源でも知識でもありません。
 真に価値あるものは、創造です。

 創造とは、単に耳当たりのよいキャッチフレーズのようなものではありません。
 創造とは、すでにあるものを組み合わせて、まだないものを作りだすことです。
 この単純な定義から、子供たちの創造力というもも考えていく必要があります。

 既存のものただ並べるだけであれば、それは創造ではなく、単に知識を詰め込んだことにすぎません。
 それらの既存の知識を組み合わせて新しいものを作り出したときに創造が生まれます。

 その既存のものを組み合わせて新しいものを作り出す力を創造力と呼ぶとすると、創造とは、既にある知識を横軸とし、縦を創造力とする三角形の面積と同じように考えることができます。

 現在、子供たちが校で学ぶ知識の多くは、国数英理社のような主要教科の知識です。
 これをメジャーな知識と呼ぶとすると、メジャーな知識を底辺とした創造を作り出すためには、極めて高い創造力を持つことが必要になります。
 世の中には、既に大きな三角形が作られているので、その三角形の枠の中に収まるものは、すべて二番煎じ三番煎じの小さな三角形です。

 プログラミングの世界では、「車輪を自分で作る必要はない」という言葉があります。
 最初に車輪を作った人は、確かに創造者でした。
 しかし、今新しく車輪を作ろうとする人はいません。
 今は、既にある車輪を生かして、ほかの新しいものを作り出す時代だからです。

 学校教育で行われていることは、既に作られたことのある車輪の作り方を学び直すことです。
 現代の社会では、学ぶことがあまりにも多いため、学ぶこと自体が目的のようになりがちです。
 しかし、本当に大事なことは、既存のものを学ぶことではなく、既存のものの上に新しいものを作り出すことです。

 ほかの人と同じ知識の横軸にとどまっているかぎり、創造に参加できる人はほんのわずかで、そのほかの大多数の人は追随者の役割しか果たせません。

 子供時代に何かに熱中することが大切だというのは、この創造の文脈で考える必要があります。
 何かに熱中するとき、人はそれがどのように役に立つかということを度外視して熱中します。
 何かに役立つということがわかるものは、ほとんどが既にある横軸の上に存在するものです。
 何に役立つかわからないものに熱中することが、新しい横軸を広げることになります。

 これからの世界の教育を考えた場合、みんなと同じことを同じようにできるというのはあまり意味がありません。
 みんなと同じことができるというのは、ロボットでも人工知能でもできるようになることだからです。
 大事なことは、みんなのできないことで自分にできることがあるということです。
 そういう新しい熱中できる分野を、子供時代から作っていく必要があるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

nane 20181106  
 経済が一つの方向に成長している時代は、メジャーな分野に行くことが潰しの利く道でした。
 今は、経済が停滞しているのではなく、多方向に分散している時代です。
 そういう時代には、マイナーな分野に行くことが潰しの利く生き方になるのです。


森川林 20181106  
 創造ということを考えた場合、役にも立たないことをやっているということが意外と大事です。
 役に立つことというのは、ほとんどが既にあることだからです。
 子供が何かに熱中しているときは、役に立つか立たないかということを度外視して考えることです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
創造力(9) 

記事 3441番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
作文力をつけるための三つの方法 as/3441.html
森川林 2018/11/05 09:32 

 作文力をつけるのは、一般にかなり時間がかかります。。
 算数や英語など、主に知識の勉強は、始めてからすぐに成果が上がり、三ヶ月も一生懸命やれば見違えるほどできるようになります。
 苦手だった科目が得意になるぐらいの大逆転の成果が出ることもあります。

 ところが、作文の場合はそうではありません。
 上達することは、もちろん必ず上達しますか、普通の勉強よりもずっと時間がかかります。
 しかし、上達させる方法ははっきりしています。

 第一は、事前の指導をしっかり行うことです。
 何をどのように書くかという指示をもとに、目標を持って書く練習をすることです。
 ただ漠然と作文を書いて、赤ペンの添削を受けただけでは、作文力はつきません。
 例えば、学校から日記を書く宿題が出されたときも、ただその日にあったことを書くのではなく、たとえを入れて書くとか、会話を思い出して書くとか、「どうしてかというと」という理由がわかるように書くとかいう目標を決めて書く練習をするのです。
 この事前の目標のひとつに、身近な人への取材というものがあります。
 作文に何かを書く場合、それと似た話を身近な両親に取材します。
 すると、そこで生まれる親子の対話の中で、題材力、語彙力、主題力がついてくるのです。

 第二は、音読、暗唱、読書など、生活の中で自然にできる日本語の読み取りの練習をしていくことです。
 作文力の土台にあるのは、書く力よりもむしろ読む力です。
 音読については、学校や塾でも取り上げられるようになってきましたが、やり方はまちまちです。
 音読に必要な文書は、やや難しい説明文的な文章にしていく必要があります。
 そして、2、3回読めばいいというのではなく、同じものを何度も繰り返して半ば暗唱できるぐらいまで読んでいくことが大切です。
 この音読の練習の延長に、暗唱があります。
 また、生活の中で、自然にできるのは読書です。
 日常生活の中で、毎日の習慣として無理なく行える勉強が、音読、暗唱、読書なのです。

 第三は、作文をほかの人の前で発表する機会を作ることです。
 子供たちは、無機的なテストの点数で成長するのではなく、人間との関わりの中で成長していきます。
 小学校低学年のうちは、親や先生の励ましによって、小学校中学年からは友達との関わりの中で、作文の勉強に対する意欲を持ち続けていくようになります。
 だから、子供の作文を見たり聞いたりする機会があったら、親は必ずその作文のいいところを見て励ましてあげることが必要なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20181105  
 読書力は、ただ何でも読めば身につくというものではありません。
 本人が好きなものを読むのが基本ですが、そこに、語彙と文章のレベルも考慮する必要があります。
 作文力も同じです。ただ何でも書けば身につくというものではありません。
 やはり、それなりに努力する目標が必要です。
 そして、そういう目標があった方が、子供たちは作文に意欲的に取り組むようになるのです。


nane 20181105  
 作文力の本質は思考力です。
 小学生の間は、まだ「正しい書き方を身につける」というような表記の練習が中心になりますが、そういう段階はすぐに終わります。
 中学生、高校生になると、上手な作文を書くためには、深く考える力が必要になります。
 だから、作文力の土台は、難しい文章を読み取る力になります。
 そのためには、小学生の間から読書に力を入れていく必要があります。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 
コメント371~380件
……前のコメント
読解検定5月の あさや母
中根先生 厳密に考えて解いていますよ。 次男と、ちょ 6/3
記事 4256番
【重要】オンラ 森川林
 4月末の連休から、言葉の森の新DXに取り組んでいたために、 5/21
記事 4254番
言葉の森のDX nane
 言葉の森は、設立当初からデジタルトランスフォーメーションを 5/1
記事 4250番
言葉の森のDX 森川林
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、目的ではなく手 5/1
記事 4250番
オンライン教育 森川林
 個別指導の長所は、生徒がさぼるわけにはいかないことです。 4/27
記事 4248番
もし、働かなく グリーン
やりすぎ都市伝説の話どんどん実現してくれ 働かない社会実現 4/25
記事 3437番
オンライン教育 nane
 言葉の森は、40年も前から開いている作文教室ですが、ほとん 4/23
記事 4247番
オンライン教育 森川林
 子供たちは、教科書で学んだり、先生に教えてもらって学んだり 4/23
記事 4247番
オンライン教育 nane
 読書紹介や何かの発表会のあと、質問と感想の時間をとると、ど 4/22
記事 4246番
オンライン教育 森川林
 子供たちが塾に行くときの楽しみは、帰りに友達とお喋りできる 4/22
記事 4246番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
WinSCPの 森川林
ダウンロードとインストールは、特に問題なく、次々と進めて 12/4
プログラミング掲示板
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習