言葉の森が日本で初めて本格的な作文専科の教室を始めたころは、なぜ作文の勉強をするのかということを説明するのに時間がかかりました。
当時は、大学入試の小論文試験などというのもありませんでした。中学、高校の入試でも、もちろん作文試験というものはなかったからです。
そこで、そのころの何もないところから考えたのが、作文学習の意義です。
それは、作文を書くことを通して、個性、知性、感性を育てるということでした。
しかし、今は当時と比べると、作文を教える他の教室も増え、作文や小論文の試験が多くの学校で行われるようになったので、あらためて作文学習の意義を説明するという必要も少なくなりました。
そして、現在では、小1から高3まで(実際には幼児から社会人まで)一貫した作文指導を行えるようになり、その指導法を続けて既に何年も経ちます。
文章を書くというのは学年が上がるほど頭を使う勉強になるので、長く言葉の森をやってきた生徒には、考える力と表現する力と個性のある人が多いという特徴があります。
ですから、今は作文の勉強をする意義を説明する必要はほとんどなくなりましたが、今度は新たに説明する必要のあるものが出てきました。
それは、言葉の森の寺子屋オンラインの意義というものです。
現在、言葉の森の作文指導では、まだ不十分なところがあります。
それは、作文の勉強は学年が上がるほど重要になるのに、高学年になり学校の勉強が忙しくなったり、作文を使わない受験が差し迫ってきたりすると、作文の勉強を辞めてしまう人がいることです。
また、作文の勉強は、学年が上がるほど難しくなり負担が大きくなるので、中高生になると提出が滞ってくる生徒もいることです。
そこで、この作文という、重要であるにも関わらず続けるのが難しい勉強をいかに継続しやすくするかということを考えて、一つの大きな可能性のある方法を発見しました。
それが、同学年の生徒による少人数の発表と交流を通しての作文学習です。
それが今、寺子屋オンライン作文と呼んでいるものです。
これまで寺子屋オンライン作文の運営上のいろいろな試行錯誤を経てわかってきたことは、発表と交流は同学年の生徒どうしの5、6人の人数が最も子供どうしの話が噛み合うということでした。
ただし、上の学年の生徒の作文を見ることが下の学年の生徒の参考になる面もあるので、それは今後、発表交流会などでできるようにしていきたいと思います。
作文の勉強を意欲的に続けるためには、ほかにも、事前の準備が必要になるとか、保護者の協力が必要になるとかいうこともありますが、いちばんの要は、同学年で同レベルの生徒が交流ができるということだということが分かってきたのです。
すると、そういうクラス分けを柔軟に行うためには、少人数のクラスを多数作る必要があります。
これがもし大人数のクラスでよければ、クラスを多数作る必要はありませんが、それでは結局子供たち一人ひとりの発表ができず、先生が一方的に講義をする従来の一斉指導になってしまいます。
そこで、言葉の森では、今年から、参加生徒全員が発表できるような少人数のクラスを数多く作ることにしました。
この少人数クラスは同学年が基本ですが、人数調整の関係で近い学年の生徒で構成する場合もあります。その際も、同学年の生徒が増えれば、できるだけ同学年だけのクラスにしていく予定です。
現在、電話通信の作文指導を受けている生徒は、担当の先生に信頼と親しみを感じて勉強を続けていると思います。
しかし、将来のことを考えると、先生との個別指導だけでなく、個別指導に加えて他の生徒との発表と交流のある寺子屋オンラインクラスに移行することが作文の勉強を続けやすくする上で重要になってきます。
また、寺子屋オンラインクラスに移行する生徒が今後増えれば、現在の個別電話指導をしている先生も、寺子屋オンラインクラスに移行して担当ができるようになります。
これは、言葉の森の運営方針の大転換で、現在は、電話個別指導中心の作文指導から、寺子屋オンラインの少人数クラス中心の作文指導に移る過渡期だと考えていただけるとよいと思います。
この事情は、現在の担当講師にも説明しているので、担当交代をする形で個別電話指導から寺子屋オンラインのクラスに移行することを、今担当している先生に気兼ねをされる必要はありません。
現在の電話指導の先生も、いずれ寺子屋オンラインのクラスに移行するようになるからです。既に一部の先生は、個別電話指導と寺オンクラス指導の両方を担当しています。
ただし、全学年が一斉に寺子屋オンラインクラスに移行すると、運営が混乱する可能性もあるので、当面は学年をしぼり、新小学3年生(現小学2年生)から先行して寺子屋オンラインクラスに移行できるようにしていきたいと思います。
これは、もちろん本人の希望によるものですから、現在の個別電話指導のまま受講を続けることは全く差し支えありません。
しかし、将来のことを考えると、早めに寺子屋オンラインクラスに移行する方が望ましいということは言えます。
また、新小学3年生以外のどの学年の生徒も、希望する人は寺子屋オンラインクラスに移行できるようにします。しかし、同学年生徒の希望の時間が分散することも考えられるので、同学年の5、6人の少人数クラスを作ることが難しい場合は、少人数のクラス編成が可能になるまで待っていただくようになります。
なぜ新小学3年生を先行するかというと、それは小学校低中学のころは、生徒どうしがすぐに仲よくなれる時期だからです。
小学校高学年や中学生高校生という高学年になればなるほど、同学年の生徒との発表交流は意義を持ってきますが、逆にそのころになると、初めての人との交流は互いに遠慮してなかなか進まない面も出てきます。
小学校低学年のうちに親しい友達関係を築いていれば、その延長で高学年になっても自然に交流することができます。
また、小学校低学年から作文の勉強を始めている生徒は、作文力だけでなく発表力もある子が多いので、少人数クラスでの勉強もすぐに適応できるなどという理由があるからです。
小学校低中学年のころは、ほとんどの家庭で親子関係はうまくいっているので、親が指示したことを子供は素直に従います。
ですから、作文の勉強をわざわざ寺子屋オンラインの少人数クラスに移行して行う必要性はあまり感じられないと思います。
しかし、小学校低中学年のころに親の言うことをよく聞いている子ほど、高学年になると自立心が生まれ親から離れるようになります。
その時期になって寺子屋オンラインクラスへの移行を勧めても、子供が抵抗を示し手遅れに近くなることも多いのです。
以上のような理由で、言葉の森では、当面新小学3年生の生徒を中心に、寺子屋オンライン作文クラスへの移行をおすすめしますが、今の担当の先生から離れたくないという人は多いと思います。
そこで、もうひとつの案として、作文はしばらく個別電話指導のまま続け、それと並行して寺子屋オンラインの発表学習クラスに参加し、寺子屋オンラインの授業を早めに経験しておくということも提案したいと思います。
更にもうひとつの案としては、個別電話指導を続けたまま、作文の発表と交流だけを寺子屋オンラインの作文クラスで行うということもあります。
受講の料金に関しては、個別電話指導から寺子屋オンラインクラスへの移行の場合は料金変更はありません。
勉強時間に関しては、個別電話指導の場合は10分以内の電話指導と、そのあとの家庭での作文学習になりますが、寺子屋オンラインの少人数指導の場合は30分から40分の生徒どうしの発表交流と、そのあとのオンラインにつなげたままでの作文学習になります。
その週の作文を書き終えるまでオンラインにつなげておくということにするので、その日に書くのをあと回しにして提出できなくなるということはほとんどなくなります。
発表学習クラスの料金は、現在月4回の授業で月額2,160円です(将来3,240円に改定する予定があります)。
個別電話指導と並行して発表だけの寺子屋オンライン作文クラスに参加する場合は、追加料金が月額2,160円です(将来3,240円に改定する予定があります)。
発表学習クラスの学習内容は自由です。
作文の構想図や予習シートの発表は今のところ必須にしていますが、ほかに、理科の実験観察、社会の調査研究、工作の発表、さまざまな経験の発表、国語の勉強、算数の似た問題作り、暗唱の発表、読書の紹介など、自分で選んだものを自由に行えます。
発表する作品は、あらかじめ画像や動画としてアップロードしていただき、それらを見ながら互いに発表をし感想を述べ合うという形にしています。この点で、保護者の協力が必要になります。
授業の時間は45分程度です。授業のあと、それぞれ家庭で次回の発表の準備をします。準備の時間は、発表内容によりまちまちです。
自由な発表ということにしていますが、何もないところで毎週自由に内容を考えてくるというのは大変なことも多いので、言葉の森の方で毎週、作文、国語、算数数学、理科の授業を動画として流し、それを見て勉強の参考にすることができるようにしています。
何をどういう形で発表してもいいのですが、発表の指針としては、(1)実際に行ったことを、(2)学問的に深め、(3)創造的に発展させる、ということを大事にしたいと思っています。
ただし、あまり難しく考える必要はなく、生徒自身の興味や関心のあるものを、みんなが面白く見られるように発表するということを考えていくといいと思います。
発表学習クラスで身につくものは、次のようなものです。
(1)受け身の勉強ではなく、自分から主体的に取り組む勉強姿勢。
(2)みんなの前で発表する力、発表を聞く力、感想を述べる力。
(3)個性や創造性を生かそうとする姿勢。
(4)親子の対話と協力。
ひとことで言うと、個性を活かしたコミュニケーション力ということになります。
どれも、点数化しにくいものばかりですが、今後推薦入試やAO入試が増え、面接や口頭試問や集団討論などが試験で行われるようになると、発表学習クラスで身につけたコミュニケーション力は大きく役立つと思います。
現に、小6で発表学習クラスに参加していた生徒や発表交流会に参加した生徒で、公立中高一貫校の試験に合格した生徒が一昨年から何人も現れています。今後、高校や大学の推薦入試でも、発表学習クラスでの勉強が役に立ったという生徒が増えてくると思います。
また、発表学習クラスの生徒どうしは、毎週互いの発表に触れ感想を述べ合うので、仲がよくなることが多く、オンラインでありながら生涯の友達ができる可能性があります。これは、寺子屋オンラインの作文クラスも同様です。
寺子屋オンラインの作文クラス、発表学習クラスのそれぞれの授業は、現在、下記の開始時刻で予定しています。この時間帯で既にスタートしているところも、これからスタートするところもあります。
授業の時間は45分程度ですが、発表内容が多かったり保護者懇談会を行ったりする場合は時間を多少延長することがあります。延長する場合の途中退出は自由にできます。
┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓。
┃月曜┃火曜┃水曜┃木曜┃金曜┃土曜┃
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┃1700┃1700┃1700┃1700┃1700┃0900┃
┣━━╋━━╋━━╋━━╋━━╋━━┫
┃1800┃1800┃1800┃1800┃1800┃1000┃
┣━━╋━━╋━━╋━━╋━━╋━━┫
┃1900┃1900┃1900┃1900┃1900┃1100┃
┗━━┻━━┻━━┻━━┻━━┻━━┛
寺子屋オンラインの作文クラス、発表学習クラスの体験学習は2回できますので、希望される方は、下記のページからお申し込みください。
▽寺子屋オンライン送信フォーム
https://www.mori7.net/teraon/teraform.php
なお、同学年又は近学年の少人数クラスという寺子屋オンラインの性格から、その時間帯にクラス編成ができるまで待っていただく場合がありますので、ひとこと欄に、できるだけ第二希望、第三希望なども入れておいてくださるとありがたいです。
以上、大きな変更のお願いになりましたが、今後の長期的な勉強を考えると、学習意欲を高め、仲のよい知的な友達関係を作るという寺子屋オンラインクラスの長所は大きいと思います。
ぜひ、寺子屋オンライン作文クラスへの移行、又は、発表学習クラスへの参加のために、体験学習をしてくださるようお願いいたします。
当面の主な対象学年は、新小学3年生(現小2)ですが、そのほかの学年の方の体験学習ももちろんできますので、新しい勉強法に関心のある方はぜひ体験学習にご参加ください。
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また、長い記事になりましたが、重要な内容ですので、言葉の森の関係者は時間のあるときにぜひお読みください。
作文の勉強は、学年が上がるほど重要になります。
考える力が必要になるので、作文を書くことによって思考力が伸びるからです。
作文を書くことほど、考える力がつく勉強はほかにないと思います。
しかし、ときどき小学生のうちに、もう大体書けるからと言って辞めてしまう人がいます。
また、中学生のころに学校の勉強が忙しくなり、未提出が続いてしまう人もいます。
そこで、作文の勉強を今よりも意欲的に楽しく続けられるように、寺子屋オンラインの少人数クラスでを始めました。
今年から、この寺子屋オンラインの作文クラスと発表学習クラスを本格的に募集します。
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言葉の森のかつての講師採用は、作文試験と電話面接だけでした。
採用の基準は、作文の場合は、誤字がないことと、雰囲気が明るいことで、電話面接の場合は、やはり明るいことと、話の中身にその人らしさがあることでした。
ただ、ほとんどはこちらの側の印象ですから、すぐれた人が不採用になったことももちろんあったと思います。面接試験は水物で、私自身も面接でよく落とされたので、それほどあてになるものではないと思っています。
誤字がないことは、作文試験では当然のことですが、800字程度の文章では、今の社会人の方のほとんどが1、2か所の誤字があると思います。
そして、800字の文章で1,2か所の誤字がある人は、その誤字を直しても、毎回必ず同じような確率で誤字が出てきます。誤字のない文章を書けるようになるのは、とても大変なのです。
これは、私自身も誤字が多かったので、その大変さがよくわかります。
誤字があるかどうかというのは、頭のよさとは関係がありません。関係があるのは、真面目に勉強していたかどうかということです。
だから、大体おいて真面目な人、しっかり勉強してきた人は誤字がありません。
以上のような採用基準で、言葉の森の講師を採用してきました。倍率は10倍ぐらいでしたから、かなり難度の高い採用試験でした。
私も昔、就職試験で何度も落とされたことがあるので、不採用の通知をするのはいつも心が痛みました。
また、いったん不採用になった人を、再度採用して、その人がとてもよい先生で活躍していたということもあります。
だから、採用試験などはある面であてにならないのです、ということを、不採用になった方には言っておきたいと思います。
ところで、このようにして採用された講師は、みんな優れた人たちばかりでした。どの人も子供たちを教えることが好きで、親身になって指導にあたってくれたからです。また、どの人も仕事がよくできました。
私が自分で教えているよりも、その人たちが教える方がずっと子供たちがよく成長したと思っています。
さて、今の日本は就職率が上昇しているので、仕事をしようと思えばどこでも仕事ができるようです。2018年春の大学生の就職率は98.0%でした。
ただ、それは仕事を選ばない場合であって、やはり自分のしたい仕事をしようと思えば、その仕事を探して就職するのはまだ難しいのが当然です。
自分のしたい仕事ということを考えた場合、私は、教育の仕事は多くの人にとって魅力のある仕事になると思います。
ただし、今の学校や学習塾で教育の仕事をするのは、かなりストレスがあるようです。
学校は、教えること以外の仕事や行事が多すぎると思います。また、多くの学校は、教育の理想のようなことはあまり考えず、カリキュラムをこなす仕事が中心になっていると思います。
学習塾の場合は、目的が成績を上げることや受験に合格させることですから、教育というよりも、ギブアンドテイクの教育サービスを販売しているような面があります。
教えている先生は、みんな教育の理想というものを考えているのですが、現場ではそういうことは後回しにしなければならないという事情があると思います。
もちろん、言葉の森にも似た状況はあります。しかし、言葉の森の場合は、点数や成績よりももっと先にあるものを目指しているので、教育の理想を実現する仕事に近いところにいます。
先にあるものとは、作文を通して思考力、創造性、文化性を育てることです。まだ理想は先の方にありまますが、その理想を実現するために取り組んでいます。
言葉の森が普通の学習塾と違うのは、学校の勉強などは普通にやっていればできて当然で、できないのはやっていないからだという考えを持っていることです。
だから、勉強を教わるとか教えるということは、それほど重要視していません。聞かれれば教えるが、聞かれなければ特に教えないというという立場です。
同じ理由から、私の子供も学習塾には行かずに学校と家だけで勉強していました。本当はそれで十分なのです
ただし、受験に合格するということに関しては、勉強のやり方が合否を大きく左右するので、その点は受験指導を専門としている人に教わる必要はあります。
言葉の森が今行っていて、またこれから行おうとしている教育は、多くの人にとって魅力のある仕事になると思います。
特に、寺子屋オンラインの少人数クラスで、作文やそのほかの創造的な学習内容を教えることは、クラス運営が軌道に乗れば、教わる子供たちだけでなく、教える先生にとっても楽しい仕事になります。
寺子屋オンラインクラスの今後のイメージは、子供たちが小学校低学年から始めて、小学校高学年、中学生、高校生と続け、その間、同じクラスの仲間と励まし合い学校の勉強もしっかりできるようにして、大学2年生ごろまで作文と読書の勉強を続けることです。
そして、卒業したあとは、寺子屋オンラインの同窓生として年に何回か作文と読書の交流を行い、生涯の友達となることです。その生徒どうしの仲間に、クラスを指導していた先生も加わり、卒業後も同窓会で向上心のある交流を続けていくことです。
こういう苦労もあるだろうがやりがいのある面白い教育の仕事に携わることを多くの人にすすめるために、言葉の森では、森林プロジェクトの作文講師資格講座や、寺オン講師育成講座を始めました。
これらの講座が有料なのは、今の世の中は、有料なものでなければ回らないからで、どんな目標も回ることによって広がるものだからです。
また、受講する人にとっても、この講座の受講料は費用ではなく将来回収できる投資と考えることができます。
しかし、実際に、講座の費用負担があることにブレーキを感じる人も多いと思いましたので、受講料なしで講座の受講ができ、受講後にそのまま指導に携わることができる推薦インターンシップ制というものを作りました。
推薦インターンシップ制は、既に森林プロジェクトの作文講師や寺オン講師になっている人から推薦された人に関しては、無料で講座の受講ができ、そのままインターンの講師として採用されるという仕組みです。
そして、インターン講師の間は指導料はありませんが、講座受講料に相当する期間の指導後は、正式の講師として仕事ができます。
もし、指導が続けられずに途中で辞める場合は、費用負担は何も発生しません。
この推薦インターンシップ制による講座受講は、既に森林プロジェクトの講師をしている人か、寺子屋オンラインの講師をしている人か、いずれかからの推薦が必要になります。
推薦を受けることを希望される方は、facebookグループ「森林プロジェクト」にその旨を投稿していただくか、又は言葉の森事務局にその旨をご連絡していただくかどちらかでお願いします。
これから始まる未来に向けて、多くの寺オン講師の参加によって、日本に新しい教育を作っていきましょう。
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新しいコンセプトの話が多いのでわかりにくいかもしれませんが、推薦インターンシップ制とは、要するに昔ながらの徒弟制です。仕事をしながら技術を身につけて独り立ちするという内容です。
同様に、寺子屋オンラインとは、その名のとおりオンラインで寺子屋のような触れ合いのある授業をする教室という意味です。
これからの新しい教育には、多くの講師の参加が必要です。
だから、誰でも、意欲のある人なら、自分のできる範囲で費用負担なく手軽に始められる推薦インターンシップ制を作りました。
寺小屋オンライン講師育成講座を、私も受講できますか?
keiさん
もちろん大丈夫。
ありがとうございます。
インターシップ制寺小屋オンライン講師育成講座の受講を希望します。
よろしくお願いします。
初めまして!
私、福岡在ですが、育成講座受講や講師になる事はできますか?
受講には、どんな環境があればよろしいですか?
ぴあのさん、もちろんできます。
今、募集中ですので、ぜひやってください。
環境として必要なのは、ウェブカメラのついたパソコンだけです。
生徒はタブレットやスマホでもできますが、講師は動画を保存するようなこともあるので、パソコンの方がいいと思います。
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寺子屋オンライン講師育成講座は、今後参加者が増える寺子屋オンラインの生徒の作文指導を担当する講師を育成する講座です。
寺オン講師育成講座の受講は、森林プロジェクトの作文講師資格を取得していることが条件となります。
ただし、いずれも費用がかかることから、気にはしているがまだ受講をしていないという方もいると思いましたので、今回寺子屋オンラインのクラスの授業見学や教育実習をインターンシップ制で行えるようにしました。
子供たちにオンラインで作文やその他の勉強を教える仕事をしてみたいと思われる方は、この機会に寺オン講師育成講座にご参加ください。
●インターンシップ制による受講の流れは次のようになります。
○寺オン講師育成講座のインターンシップ受講の受付
https://www.mori7.com/fsiryou.php
(インターンシップの授業参加の欄にご記入ください)
↓
○寺オン講師育成講座のビデオ視聴(無料。約4時間半)
↓
○授業に参加できる曜日時間を調整
↓
○授業見学・教育実習2~4回→自分に向かないと思えば終了(費用はかかりません)
↓
○正式に受講を希望する場合
↓
○森林プロジェクトの作文講師資格講座を受講→受講後自分で森林プロジェクトの作文教室が開けます
(インターンシップ制で費用負担なく始めることができます)
(専任の森プロ相談担当者がつきます)
↓
○寺オン講師育成講座
(インターンシップ制で費用負担なく始めることができます)
(専任の寺オン相談担当者がつきます)
↓
○寺オン作文講師としてクラスを担当
●直接講師育成講座を受講される場合の受講の流れ
○森林プロジェクトの作文講師資格講座を受講→受講後自分で森林プロジェクトの作文教室が開けます
(専任の森プロ相談担当者がつきます)
https://www.mori7.com/fkouza.php
(直接講座をご受講ください)
↓
○寺オン講師育成講座(約4時間半)
(専任の寺オン相談担当者がつきます)
↓
○寺オン作文講師としてクラスを担当
(授業見学・教育実習は随時できます)
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これからは、誰もが子供たちの教育に参加する時代です。
それは、子供たちの思考力、創造性、文化性を育てることが、よりよい日本を作ることに結びついているからです。
子供たちの教育は、子供を持つ親や子供を教える先生だけの仕事ではなく、すべての人の関心事なのです。
寺子屋オンラインの少人数作文クラスは、まだ始まったばかりの新しい教育です。
この寺子屋オンラインクラスで、未来の日本の教育を作っていきましょう。
寺オン講師育成講座と寺子屋オンライン生徒募集を新年から本格スタートです。
新しい未来の教育を作るつもりでやっていきたいと思います。
目指すのは、点数や試験に還元されない教育です。
それは、点数や試験から離れるのではなく、点数はよくて当然、試験はできて当然という教育です。
点数や試験を越えたずっと先の方に目標を定めていくのです。
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年末年始は、ホームページを作り直しています。
見た目はあいかわらずごちゃごちゃしていますが、あまり表面には出ていないところで、大きな改良を進めています。
いちばんの課題は、4月にgoogle+コミュニティが使えなくなることです。(終了日程が前倒しになりました。)
そのため、寺子屋オンラインの資料室と発表室を、google+コミュニティとは別のところに移動させなければなりません。
クラウドサービスは便利なのですが、こういう一方的なところが困ります。
facebookは、実名が条件なので、敷居を高く感じる人もいるだろうと思いました。
オープンSNSも考えたのですが、他人の作ったソフトだと、結局こちらのデータベースとの連携が難しくなります
そこで、久しぶりに新しく掲示板を作り直すことにしました。
掲示板の名前は、「鳥の村」です。
https://www.mori7.net/tori
最近の技術は勉強していないので、昔ながらの手作業の仕事です。
私は、日常的にパソコンを使っていて、スマホはほんのわずかの連絡にしか使いません。
だから、これまでは、パソコンベースでホームページのデザインを考えがちでした。
しかし、今はほとんどの人がスマホでインターネットを利用しているということなので、見やすくするために横に広がるテーブルタグは使わないことにしました。
そのかわり、divのfloatプロパティを使って、パソコンのときは横に広がり、スマホのときは縦につながるようにしました。
初歩的なことですが、これでかなり見やすくなったと思います。
また、これまでのオープン教育の掲示板では、次々に新しい掲示板ができて全体が見にくくなったので、大分類と小分類に分け、小分類のページは表面からは見えないようにしました。
例えば、大分類の「資料室」だけが表面に出るようにして、その内部の小1資料室~高3資料室は、表面には出さず、大分類の「資料室」をクリックすれば見られるというようにしました。
現在、学年別の資料室と、クラス別の発表室の枠組みだけを作りました。
今後、1月2週以降の資料は、この新しい資料室に入れておきたいと思います。
そのほかの枠組はまだこれから作ります。
ところで、発表室をgoogle+コミュニティから新しい発表室の掲示板「鳥の村」に移動すると、画像のアップロードや動画のアップロードが、ファイルの大きさによっては時間がかかったりできなかったり場合も出て来ます。
そこで、今後は、発表の動画や画像は、生徒が自分のGoogleフォトなどにアップロードし、そのリンク先を「鳥の村」の掲示板に入れていただくようにしたいと思います。
将来、自分の作った画像や動画を確実に保存しておくためにも、この自分のGoogleフォトにアップロードするというやり方がいいと思うので、使い方の詳細はまた追って説明します。
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生徒用の掲示板を作り直しています。
毎週の授業の資料などをアップし、ホームページから更新状況がわかるようにする予定です。
生徒用の掲示板に、カレンダーも設置しました。
年間予定はここに表示されるようにし、全体の予定がわかるようにします。
当面、2月1週は保護者懇談会、2月4週は作文検定試験です。
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教育のオンライン化は、世界各地で進んでいます。
それは既に止められない流れになっています。
しかし、オンライン化を便利さという観点だけから見ると、それはむしろオンラインの負の側面になるでしょう。
便利さを基準にして生き残るのは、比喩的に言えばアマゾン一社だからです。
便利であるとか、コストがかからないとか、場所や時間の制約がないとかいう利点は、無味無臭の世界です。
だから、その中身と方法は、すべてデジタルに還元され、たやすく国境を越えて広がります。
今はまだある言語の壁も、これからますます低くなっていくでしょう。
そして、最も速く広がるものは、最も資金力を動員できるものです。
では、オンライン化の流れの中で、便利ではない何を大事にしなければならないのでしょうか。
それは、言葉をただ逆にするだけなのですが、実は不便さなのです。
オンライン化を生かす道は、その不便さにあるというのは、オンラインの利点を活かしつつも、ある特定の時間と、ある特定の友人や先生と、試行錯誤を含む時間をかけて、苦労して学ぶという不便さを大事にするということです。
それが、人間味のあるオンラインです。
このデジタルに還元されない教育を、寺子屋オンラインで実現していきたいと思っています。
寺子屋オンライン作文講師育成講座を、時間に制約されないビデオ講座にし、いつでも受講できるようにしました。
また、受講を考えている方が、費用負担なく講座の中身を体験できるようにインターンシップ制を開始しました。
詳細は追ってホームページでお知らせします。
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グローバル化が進んだのは、便利さや安さが基準になっていたからです。
だから、かつてのダイエーの「よりよい品をより安く」や、松下幸之助の水道哲学の延長に、現代の経済があり、その代表が、世界の工場になっていた中国だったのです。
しかし、これから来る教育と文化の時代は、グローバリズムに還元されない面を持っています。
教育と文化は、時間と場所と人の制約があり、個人の興味や関心に基づくものであり、顔のない消費者ではなく、顔の見える創造者として参加する世界だからです。
教育のオンライン化というと、多くの人は上流を目指します。
しかし、上流はどんどん細くなり、最後は1人しか上れないような小さな川になります。
なぜ多くの人がその方向に進もうとするかというと、教育の世界を消費の世界と考えているからです。
しかし、これからの教育は消費されるものでなく、創造されるものになります。
創造の世界は、下流に行けば行くほど広がるのです。
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作文試験は、年々進化しています。
今日は、その方向と今後の対策を書きたいと思います。
なお、ここで、作文と言っているのは、小論文も含んだ文章のことです。
世間では、作文と小論文は違うなどと言う人もいますが、同じ文章ということで大した違いはありません。
強いて言えば、作文は事実中心の文章で、小論文は主題中心の文章ということです。
しかし、この中間段階がいくつもあるのです。
言葉の森で、小学1年生が書く文章は、事実中心です。
高校3年生が書く文章は、主題中心です。
しかし、その中間にある小学校高学年の生徒が書く文章は、半分が事実中心で、半分が主題中心です。
題名で言えば、「私の家族」とか、「私の宝物」とかいう題名は、普通は事実中心になります。
しかし、小学校高学年のよく書ける生徒は、こういう題名を事実中心に書くのでは、ものたりないと思うのです。
そこで、いくつかの事実をまとめる、より抽象的な主題で結びの感想を書こうとします。
その感想の書き方が、「わかったこと」や「一般化の主題」です。
こうなると、これは、もう半分小論文です。
高校生が、同じ題名で書く場合も、「私の家族」だったら、「家族とは(人間にとって)……である」という大きい視点から見たまとめ方になるのが普通です。
高校生が、「私の家族」という題名で、「私の家族はとても仲良しです。(おしまい)」となったら、その文章がどれほど上手でも、ものたりないと思うはずです。
高校生を教えている先生は、高校生しか教えたことがないから、「作文と小論文は違う」などと言えるのです。
小学生を教えている先生は、小学生しか教えたことがないから、作文の評価をミニ小説のように見てしまうのです。
言葉の森は、小学生から高校生まで教えているので(正確には幼児年長から社会人までですが)、作文と小論文を一体のものとして、より作文的なものからより論文的なものへと進んでいく過程として見ています。
だから、作文と小論文を言葉の上で分けることなく、まとめて、「作文」と呼んでいるのです。
さて、その(小論文も含めた)作文試験の進化の方向です。
最初のころの作文試験は、身近な題名課題でした。
「○○学校時代の思い出」「これまででがんばったこと」などという題名です。
この題名課題のいいところは、出題が簡単なことです。
そして、受験する生徒が少なければ、こういう題名課題でも十分に作文力の評価はできるたです。
しかし、こういう題名課題は、少し練習すれば誰でも上達します。
言葉の森で勉強していれば、誰でも合格作文を書けるようになります。
そうすると、今度は採点が大変になります。
受験生のほとんどが合格レベルの作文を書くようになると、こういう題名課題ではやっていられなくなります。
そこで、作文試験は、単純な題名課題から、より複雑な条件を伴う作文試験へと流れは進化していったのです。
(つづく)
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作文試験の課題を見ると、学校ごとにさまざまな傾向があります。
よく考えた問題を作っているところもあるし、あまり考えていない問題を作っているところもあります。
よく考えた問題を作っていると思ったところは、いいことだから実名で書きますが、白鴎高校附属中の作文試験の問題でした。
あまり考えていない問題を作っていると思ったところは、実名は挙げませんが、やたらに長い文章を読ませて、国語の記述問題のようなものをたくさん入れて、時間不足で点数の差が出るような問題を作っているところでした。
条件反射力の試験のようでした(笑)。
作文試験の今後の方向は、条件を決めて書くことになると思います。
しかし、これも良し悪しで、例えば、「三段落で書きなさい」という条件などを出しているところは、場合によっては、三段落でなければ大幅に減点とするところも出てくるのではないかと思います。
試験というのは、こういう実力とはあまり関係のないところで評価されるところがあります。
だから、作文試験などは特にじっくり評価することとが必要になります。
そのためには、複数の作文を書かせて、複数の人が評価する仕組みにすることです。
しかし、それよりも現実的だと思うのは、作文試験のかわりに、その子が受験前の1年間に書いた作文を12編提出させることです。
小学6年生以上ならキーボード入力もできますから、毎月1本1200字の作文を書かかせて、それをテキストで提出させれば、きわめて正確な文章力や思考力の評価ができると思います。
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「燃えるような夕焼けが空と海を一杯にしていた。今しも水平線に沈む太陽を右に、船は南へ南へと進んでいた。」(「九つの空」(團伊玖磨著)より)
作文の長さは、600字から1200字ぐらいのことが多いので、書き出しや結びの書き方が重要になってきます。
書き出しや結びによって、全体がまとまった印象になったり、そうならなかったりします。
書き出しで大事なことは、読み手が読んでみたくなるような、すぐにクライマックスに入るような書き方をすることです。
その工夫のあとで、「いつ、どこで、何をしたか」という説明に入っていくのです。
その書き出しの工夫として、会話で始めたり、情景で始めたり、名言で始めたりという練習があります。
この中で、最も簡単なのは、会話の書き出しですが、これは誰でもすぐにできる分、かえって印象に残らない書き出しになってしまうことがあります。
もちろん、小学校中学年の最初の練習のころは、会話の書き出しに慣れていくだけでいいのです。
しかし、学年が上がって、小学校高学年や中学生になっても、いつも同じように会話の書き出しで始めてしまうと、それはかえって工夫のない書き出しになってしまいます。
では、どうしたらよいかというと、そのときの情景で書き出しを始めるのです。
以前、同じようなことを書いたと思って、「言葉の森新聞」を調べてみるとありました。
小学校高学年以上の生徒のみなさんは、また、小学校中学年でも表現をもっと工夫したいと思うみなさんは、情景の書き出しの練習をしてみてください。
▽言葉の森新聞 第922号より
■書き出しの工夫
先日、高校生の生徒から、「会話の書き出しってよくないんですか」と質問されました。
朝日新聞の「炎の作文塾」というコラムで、「会話文から始めないで」という記事があったそうです。その記事では、「文章講座の講師の中に、『文章は会話文から始めなさい』と教える人がいるらしい。そういう講師を信用してはいけない。」「会話文で始めると、独りよがりの文章になりがちだ。文章によほど習熟してくれば別だが、会話文で始めるのは、やめた方がいい。」「○○さんはヘンな講師に習ったのだろうか。」などと書いてあったそうです。思わず、
本多勝一氏の「中学生の作文技術」を連想してしまいました。(笑)こういう記事を書く人の視野の狭さは、読み手にも伝染するようで、このようなコラムを読んでいるとつい、「○○をしてはいけない」「○○しかない」という発想をしてしまいがちです。
文章でいちばん大事なものは中身です。表現は、中身をスムーズに伝えるためにあります。
私がこれまでに読んだ本で最も難しかったものは、ヘーゲルの「精神現象学」と「大論理学」でした。それは、訳者の訳し方にもよりますが、すべて文末が「である。」で終わっていました。しかも、それぞれの一文が長く、「……である。……である。……である。」という感じで延々と最後まで書かれていました。しかし、中身があるので、その文末の単調さは決して欠点のようには見えませんでした。表現よりも中身が大事という考え方の見本がここにあります。
ですから、本当は、書き出しの工夫は二次的なことなのです。しかし、もし同じ中身の文章があった場合、読みやすい面白い表現と単調で堅苦しい表現とでは、もちろん読みやすく面白い方に価値があります。特に、現代のように、多くの人が文章を書く時代では、表現の工夫は文章の重要な要素となります。
表現の工夫の一つとして、書き出しの工夫があります。
私が、書き出しの工夫として参考としたいと思っているものに、團伊玖磨(だんいくま)氏のエッセイがあります。「九つの空」(朝日新聞社)からいくつか引用してみると、こういう書き出しです。
「燃えるような夕焼けが空と海を一杯にしていた。今しも水平線に沈む太陽を右に、船は南へ南へと進んでいた。」
「黄昏(たそがれ)の銀座通りには、一日の勤めを終った人の波が流れていた。夏の残照が、僅かに暮れ残っている天頂近くの数片の鰯雲を紅に染めていて……」
「夏だと言うのに何処迄も続く鉛色の空を、十五世紀に出来た古い大学の塔が黒い針のように突き刺していて、その針の先だけが……」
エッセイなのでこういう工夫がしやすいとも言えますが、実は小論文でもこのような書き出しをすることができるのです。
高校生に書き出しの工夫を説明すると、実力のある生徒は、内容もあり書き出しの表現も工夫した文章を書いてきます。中身と表現を兼ね備えた文章を書くことが小論文指導の一つの目標です。
しかし、書き出しの工夫には、書きにくいものと書きやすいものとがあります。情景の書き出しなどは、比較的書きにくい書き出しです。情景の書き出しがしにくい場合は、会話の書き出しなどで書きやすく工夫することがあります。
ところが、表現の工夫には両刃の剣の面があり、ありきたりの工夫では、かえってしない方がいい場合も出てきます。会話の書き出しなどは、特にありきたりになりやすいので、かえって工夫が逆効果になることもあります。
そこで、その工夫を批判するのは批評家です。教育の観点からは、不充分な工夫であってもその将来の可能性を生かす方向に指導していくのが正しいやり方です。
今、小中学生で会話の書き出しを練習している人は、この工夫が終点ではなく、今後の工夫の準備であると考えて練習していってください。
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作文で大事なのは、内容の創造性です。
しかし、作文の評価をする人の多くは、内容よりも表現の見た目を重視します。
例えば、「字がへただ」「漢字を使っていない」「字の間違いがある」などなど。
同じような批評に、「会話の書き出しがパターン化している」というのもあります。
会話の書き出しは、書きやすい分だけ、かえってありきたりの表現になりがちなのです。
では、書き出しの工夫をどうしたらいいかというと、そのひとつが情景の書き出しです。
しかし、本当は、書き出しよりも中身の方が大事なのです。
小学校低学年の子が会話の書き出しを使えば、それは書き出しの工夫です。
しかし、高学年の子がいつまでも同じ会話の書き出しをしていたらそれは工夫の不足です。
同じように、高学年の子がことわざの引用をしたら、それは工夫です。
しかし、高校生の子が、あいかわらずことわざの引用だけで済ませていたらそれは工夫の不足です。
高校生は、ことわざを加工して引用するところまで要求されるのです。
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●創造する教育
言葉の森の2019年のテーマは、「創造する教育」です。
点数や順位に還元されない個人の創造性を生かす教育を目指していきます。
これまで、創造性という曖昧なものを育てる方法論はないと思われていました。
しかし、オンラインの少人数クラスを運営する中で、その可能性が見えてきました。
人間には、もともと誰にも創造性があります。
しかし、それが発揮できないのは、答えが次々に与えられるからです。
答えのある世界から一歩離れて、答えのない世界を進む時間を確保する必要があります。
そのときに、同じように創造する仲間がいれば、創造の中身は違ってもその楽しさを共有できます。
この「創造を楽しむ教育」を、小学1年生から始めて、高校生、大学生になるまで続けられるようにしたいと思っています。
●寺子屋オンラインの作文クラス・発表クラス・自習クラス
「創造する教育」の進め方は、具体的には、寺子屋オンラインのクラス数を増やし、学年別の少人数制の作文学習、発表学習、自習学習を広げていくことです。
このオンラインの少人数制の学習によって、生徒の学習意欲は今以上に高まると思います。
点数のつかない教育では、この学習意欲が学力向上の重要な条件になるからです。
●森林プロジェクトの作文講師資格講座・寺オン講師育成講座
そのために、森林プロジェクトの作文講師資格講座と寺オン講師育成講座で、作文指導のできる講師を増やしていく予定です。
なお、初めての方でも、この寺オン講師育成講座に参加しやすいように、インターンシップ制を取り入れていきます。
●作文検定、作文発表会などの企画の定例化
また、言葉の森は、民間団体としては日本で最も古くから作文教育を行ってきた教室です。
したがって、作文指導に関連する学習分野のさまざまな指導の蓄積があります。
この蓄積を生かして、今年は、作文検や作文発表会などの企画を定例化し内部の充実を図っていきます(年間予定後掲)。
●「読解力・作文力の本」の出版、国語読解指導
2月5日に、かんき出版から、「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」という本が出版されます。
これは、大学入試を目指す高校生にも役立つ内容で、多くの人は読んですぐに国語読解の成績が上がるはずです。
しかし、小学生がひとりで読むのは難しいので、保護者の方も一緒に読み、内容理解の手助けをしてくださるといいと思います。
言葉の森は、これまでは、作文指導に加えて読解指導も行うと生徒の負担が大きいと考え、読解問題などの教材は一部だけを配布してきました。
しかし、今後希望する人には、この本をテキストにして、読解指導をすることを考えています。
以上、盛りだくさんの内容になりますが、すべて前向きに進めていきたいと思います。
●言葉の森の企画の年間予定
| 作文テスト | 作文検定 | 保護者懇談会 | 作文発表大会 | 寺オン発表会 | 学力テスト | 読書作文合宿 | |
---|
1月 | | | | | 4週寺オン発表会 | | | 1月 |
2月 | | 4週作文検定本試験 | 1週保護者懇談会 | | 4週寺オン発表会 | | | 2月 |
3月 | 1週作文実力テスト | | 1週保護者懇談会 | 4週作文発表大会 | | | 春合宿/30.31横浜 | 3月 |
4月 | | | | | 4週寺オン発表会 | | | 4月 |
5月 | | 4週作文検定追試 | | | 4週寺オン発表会 | | | 5月 |
6月 | 1週作文実力テスト | | 1週保護者懇談会 | | 4週寺オン発表会 | 4週学力テスト/育伸社 | | 6月 |
7月 | | | 1週保護者懇談会 | | 4週寺オン発表会 | | 夏合宿/21-27那須 | 7月 |
8月 | | | | | 4週寺オン発表会 | | | 8月 |
9月 | 1週作文実力テスト | | | 4週作文発表大会 | | | | 9月 |
10月 | | 4週作文検定追試 | 1週保護者懇談会 | | 4週寺オン発表会 | 4週学力テスト/育伸社 | 秋合宿/12.13横浜 | 10月 |
11月 | | | 1週保護者懇談会 | | 4週寺オン発表会 | | | 11月 |
12月 | 1週作文実力テスト | | 1週保護者懇談会 | | 4週寺オン発表会 | | | 12月 |
●保護者懇談会の主なテーマは、2月新学年、3月家庭学習、5月低学年、6月オンライン学習、7月全般、10月受験、11月家庭学習、12月オンライン学習です。
●寺子屋オンラインクラスの発表会は、毎月4週に行います。この発表会には、言葉の森の生徒は誰でも参加できます。
●担当講師による父母面談は、原則として毎月4週に行います。
●春と秋の合宿は横浜港南台教室(JR根岸線港南台駅徒歩4分。一泊二日)、夏の合宿は那須合宿所(新幹線那須塩原駅から車30分。東京駅集合解散。三泊四日)の予定です。
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